アン ミカ、7人が4畳半で暮らした子ども時代は「歌のおかげで明るいおうちでした」

アン ミカが、音楽活動への想いやアーティストとしての原点について語った。

アン ミカが登場したのは、8月4日(月)放送のJ-WAVE『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ、ノイハウス萌菜)内、音楽以外の「+1」なトピックをゲストに尋ねるコーナー「MUSIC+1」だ。この1週間はノイハウス萌菜がお休みのため、日替わりの代打ナビゲーターとしてアン ミカが登場した。

歌手になるのが夢だった

マルチに活躍するアン ミカだが、この日の「MUSIC+1」ではアーティストとして登場。まずは自身の音楽のルーツについて語った。

サッシャ:舞台も観に行かせていただきましたが、歌が本当にお上手。すごい歌唱力をお持ちです。たしか、子どものころから歌を歌っているんですよね。

アン ミカ:ありがとうございます。ずっと教会の聖歌隊で歌っていました。カトリックの人は聖歌を歌い、プロテスタントの人はゴスペルを歌うのですが、プロテスタントの友だちと歌を通じて仲よくなり、ゴスペルも歌うようになりましたね。うちは両親が苦労して、4畳半で7人で暮らしていましたが、なにかあると歌で表現したりして、歌のおかげでとても明るいおうちでした。

サッシャ:歌には力がありますよね。

アン ミカ:音霊(おとだま)の力をすごく感じています。

サッシャ:歌手になるのも夢のひとつだったんですか?

アン ミカ:でしたね。私はヒップホップダンスを15歳から女の子だけのグループで踊っていました。当時は珍しかったんですけど、MTVが日本に入ってきてダンスに憧れて、踊って歌って。だからミュージカルをもともとやりたかったんです。母の死に面して、志望校に受かったかモデル事務所に入ったかということを報告したいと思って、間に合うのがモデル事務所だったんです。高校受験までは遠かったので、それでモデル事務所の門を叩いてモデルに。でも、ずっと心の根っこにはミュージカル出演への夢があり、50歳を過ぎたところでチャンスがあり、やっとミュージカルや歌のお仕事もさせていただくようになりました。遠回りでしたね。

サッシャ:最近は歌のイメージもあります。初めて買ったCD、レコード、カセットはなんですか?

アン ミカ:兄について回った新聞配達で、お給料を初めてもらった12歳のときに、中森明菜さんの『十戒』を買いました。



サッシャ:明菜ちゃんですか。

アン ミカ:『十戒』って黒いイメージがあるんですけど、真っ白ななかでちょっとカジュアルなパンツを履いていて、歌とジャケットのイメージが全然違うんです。明菜ちゃんだったな。あと『フットルース』が流行りましたね。

Kenny Loggins - Footloose (Official Video)

サッシャ:ケニー・ロギンスのね。

アン ミカ:これを聴くと「時代やわあ」と。ダンスものが『フラッシュダンス』『フットルース』とかがあって。学校の出し物で、全員で『フットルース』の脚ダンスを揃ってやったのを覚えています。

サッシャ:映画そのものを? いいね。

アン ミカ:青春の曲。当時はリック・アストリーとかカイリー・ミノーグ、マドンナ、ポーラ・アブドゥルとか、英語がわからなかったから洋楽をカタカナ英語にして歌を暗記したりしていました。

サッシャ:学生時代にいちばん聴いたミュージシャン、バンドは誰になりますか?

アン ミカ:洋楽の次に日本でいうと、ガールズバンドがめちゃめちゃ流行っていたので、プリンセス プリンセスやレベッカは聴きました。100万回聴いたな。

サッシャ:青春の1ページですね。音楽的なバックグラウンドを聞くことって、なかなかチャンスがなかったのでいろいろ訊いてみました。

音楽プロジェクト・ALKAMIREを始動した理由

2025年5月に世界配信デビューを果たしたアン ミカ、クリスタル・ケイ、エミ・マイヤー、すみれによる音楽プロジェクト「ALKAMIRE」(アルカミーレ)。アン ミカは同プロジェクトへの想いを語った。

アン ミカ:4人には、韓国とアメリカと日本のバックグラウンドがあります。みんな年齢もメインの職業もいろいろ違うんですが、そういった記号みたいな、人の持っている役割みたいな、境界線みたいなものをなくして。「みんな自分らしく生きていく世の中だよね。それを音楽という、みんなが思い出の引き出しに必ず持っている音霊で、自分らしく生きるのが、幸せの権利のひとつだよ。みんな好きな曲を聴いて好きなことにチャレンジしようよ」という意味で。50代の私がいて、30代のすみれちゃんがいて、年齢もみんなバラバラで。存在自体が、いまは多様性と言うけど自由でいいなと。ちなみにリーダーは私なんですけど。

サッシャ:リーダーなんですね。

アン ミカ:はい。「年齢は背番号やで。そんな枠を超えて好きなこと楽しもう。人生一度きりやで、いまが大事やで」と言っておいて、自分がする音楽だけは「こんな年齢やし、そんな」と遠慮して挑戦してこなかったな、というのもあって。2025年に25周年を迎えて『ALL TIME BEST 25th Anniversary』というアルバムも出されている尊敬するシンガーで、家族ぐるみの付き合いで、妹のような存在のクリスタル・ケイさん。あと、ほとんどの楽曲を書いてくださって、ご自身もアーティストとして活躍するエミ・マイヤーさん。本当に娘のようにかわいがっていて、ファッションやハリウッドでも活躍するすみれちゃんの4人で、スケジュールを合わせて曲を作らせていただきました。

サッシャ:万博でもパフォーマンスされました。

アン ミカ:大阪イベントのオープニングアクトで、1万人ぐらいの前で歌わせていただきました。ちょうどそのときに大阪の神様、地域の神様を乗せただんじり(が集まっていた)。これは普通、その地域で、地域ごとの神様を乗せて祭るものなんです。40体ぐらいのだんじりが一同に集まることはないんですよ。

サッシャ:そうなんですか。

アン ミカ:各地域の神様をお迎えした前で歌わせていただけたことが、本当に幸せでした。

サッシャ:神聖な場所で、ということですよね。

アン ミカ:万博も150数カ国が一堂に会する場所なので、これこそが本当の地球の景色を見ているような場所でね。

サッシャ:縮図みたいなところでね。

アン ミカ:自分たちのメッセージを一緒に出させていただけたのは、すごくうれしかったです。

サッシャ:いまから『Love Everlasting』を聴きます。これはどんな曲ですか?

アン ミカ:愛っていろいろありますよね。家族的なラブや親友、愛情とか。そのいろいろな愛というものをみんなで心の手をつないでいこうよ、という。一度きりの人生楽しもうという素敵な曲で、エミ・マイヤーさんに書いていただきました。

番組ではALKAMIREの『Love Everlasting』をオンエアした。

ALKAMIRE - Love Everlasting (Official Video)

サッシャ:アン ミカさんのキャラそのものというか、4人のキャラそのものの元気が出る曲。

アン ミカ:みんな明るいんですよ。

サッシャ:クリケイちゃんも盛り上げて楽しいし、すみれさんも元気だし。そしてエミ・マイヤーさんの曲がいい!

アン ミカ:歌詞もリズムも。2曲目もいまやっているんですけど、すごくいいです。

サッシャ:やっているんですか!?

アン ミカ:世界のみなさまに聴いていただける曲になると思います。

気分の気温が下がるような音楽

『STEP ONE』のコーナー「MUSIC+1」では、ここでしか聴けない「+1」な質問や話題をアーティストとお届けしている。この日は、現在、J-WAVEで実施している夏のキャンペーン「CHILL TOWN TOKYO 〜COOL SUMMER 2025〜」に合わせて、アン ミカに酷暑を乗り切るための曲をセレクトしてもらった。

サッシャ:ラジオや音楽を聴いて気温が下がるなんてことはあり得ないんだけど、少なくとも気分的にでも気温が下がるような音楽をいっぱい届けることによって暑い夏を乗り切ろうというのがJ-WAVEのメッセージです。

アン ミカ:脳内温度を下げるというね。

サッシャ:そこで、ぜひご協力いただきたいということで、アン ミカさんからも1曲選んでいただきたいです。

アン ミカ:私はこの方の声もリズムも大好きで、昔、夏のディスコのチークタイムで流れていたなという。ロバータ・フラックの『Feel Like Makin' Love』。

Feel Like Makin' Love

サッシャ:いいですねえ。チークタイムとおっしゃっていましたが、ディスコの思い出ですか?

アン ミカ:そうですね。私たちはディスコ全盛期だったので。

サッシャ:クラブになる前ね。

アン ミカ:携帯もないし、家でじっとしているんだったらだいたい読書するか、家族としゃべるかテレビを観るか。

サッシャ:ラジオを聴くかね(笑)。

アン ミカ:ラジオが大ブームでしたから! だけど、人に会いに行きたい、外に出たい。そんなときに音楽がすごく身近にあった。(ディスコでは)ガンガン踊っているんだけど、チークタイム前になるとみんな飲み物を敷く紙のコースターに電話番号を書いたものを持って男性がウロウロしだして。近くに来たなと思ったら「踊ってくれませんか」と。知らない人と抱き合って揺れて踊るというチークタイムがあったんですよね。

サッシャ:僕はギリギリ通っていないんですが、その文化はうらやましいです。初めてそこで会った人とですよね。

アン ミカ:意識するので、そこから連絡先を交換してデートしたりとか。彼氏ができる確率が高かったんですよ。みんな恋してた。ディスコがすごくけばけばしいとか、華やかすぎるんじゃなくて、とても健康的な場所で。すごく私も大好きで、よくおしゃれして行っていましたね。それを思い出しちゃった。

9月には、アン ミカの『ポジティブ手帳2026』が発売される。そのほか、アン ミカの最新情報は公式ブログから。

J-WAVE『STEP ONE』のコーナー「MUSIC+1」では、ゲストとして毎回話題のミュージシャンが登場する。放送は月曜~木曜の12時30分ごろから。
radikoで聴く
2025年8月11日28時59分まで

PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

番組情報
STEP ONE
月・火・水・木曜
9:00-13:00

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