お笑いコンビ・エルフの荒川とはる、そして水曜日のカンパネラ・詩羽が、ギャルの歴史を深掘り。ギャル語クイズやギャルの悩みに答える場面もあった。
この内容をお届けしたのは、3月15日(土)放送のJ-WAVE『MASSIVE HISTORIA』(ナビゲーター:水曜日のカンパネラ・詩羽)だ。
radikoでは、2025年3月22日28時頃までタイムフリー機能で再生可能だ。
歴史のなかで変化する「ギャル」の意味
詩羽とエルフは親しい間柄で、詩羽が「番組にゲストとして呼びたい」と以前から話していたほどで、今回ついに実現に至った。そんな3人は、「ギャルの歴史」をテーマにトークを繰り広げた。ちなみに、荒川はテレビ番組でギャルの歴史をさかのぼる仕事もしたことがあるそうで、「けっこう詳しい」と自信をのぞかせた。
諸説あるが、「ギャル」という言葉は、もともと「若い女性」を意味するアメリカのスラングだったと言われている。日本では昭和初期の出版物に「ギャール」という呼び名が見られ、1970年代後半には新聞などで「ギャル」という言葉が使われるようになった。
1979年には、沢田研二が『OH!ギャル』をリリースする。この曲は、自らの恋愛の主導権を握るような女性へのリスペクトが込められた1曲だった。
1980年代には、長与千種とライオネス飛鳥による女子プロレスユニット、クラッシュ・ギャルズが登場。
詩羽:どんな人たちなの?
荒川:プロレスのヒールっているけど、(クラッシュ・ギャルズは)その逆。わかりやすく言うと正義と悪の、正義側みたいな。すごかったんですよ、人気とかも。アイドルみたいな感じだったんですよね。
広告や記事で「ギャル」という言葉が多用されるのが80年代で、当時は「ギャル=活発な若い女性」を意味していた。
1990年代になると、雑誌『SPA!』にて連載された、漫画家・中尊寺ゆつこの『スイートスポット』(扶桑社)内で「オヤジギャル」という言葉も生まれた。これはオヤジのような行動をする若い女性の代名詞として使われるようになった。
荒川:(新語)流行語大賞にもなった。
詩羽:(知識が)すごすぎる。知らなかった。
このころ「ギャル」と呼ばれるのは20代の女性が中心だった。
1995年、ギャル雑誌『egg』が創刊される。誌面に出てくるモデルは、プロではなく、渋谷でたむろする女子高生が起用され、爆発的な人気を呼ぶ。読者モデルを筆頭に「コギャルファッション」がブームとなった。小麦色に焼けた肌や細いまゆ毛が特徴だった。
荒川:私が学んだ歴史でいうと、大人がギャルだったんだけど、高校生もギャルしようぜってことで、そこからルーズソックスとかがファッションに取り入れられるようになったみたい。
その後、歌手・安室奈美恵の影響で「アムラー」が登場する。
詩羽:アムラーはわかる。ファッションのかわいいまとめ方は今にも通じてるというか。ファッションの流れって巡るから、ロングブーツとかミニスカート、厚底(ブーツ)だったり、そういう文化は回ったり続いたりしてるんだなって思います。(安室奈美恵さんは)ファッションリーダーのイメージが強いですね。
荒川:一度、平成レトロカフェみたいなお店へロケに行ったときに、はるさんがアムラーファッションをして。
はる:着させてもらいましたね。太りあげてるので、店中の笑いものになるくらい似合ってなかったですね。
荒川:急に自虐するから(スタジオの)みんなびっくりしてる(笑)。
詩羽:アムラーの時代は細いギャルが多かったイメージ。へそピアスとかしてる子って細いイメージがあるかな。
荒川:細く見せるように厚底を履いたりとか、スタイルを計算していたんだと思う。
その後、ヤマンバというギャルスタイルが登場。プラチナブロンドや銀の髪の毛で、ガングロよりさらに黒い肌、目のまわりの白く大きなアイメイク、厚底ブーツなどの特徴が挙げられた。
うれしいことがあったときに使うギャル語は?
ここで、番組恒例のクイズを実施。ギャルといえば独特の言語感覚を持つことから、3人にギャル用語にまつわる問題を出題した。
Q1:2000年代前半、コギャルのあいだでは東京・京王井の頭線のことをなんと呼んでいた?
荒川:マジKO!(不正解)。
詩羽:いのっち(不正解)。……マジでわからない。
はる:としん(不正解)。
ヒント:カタカナで、井の頭を英語にしてみると……。
荒川:イノトップ(惜しい)。
詩羽:イノヘッド(正解!)。マジで知らなかった。そんな呼び方、知らない。私も使っていこう。
Q2:ギャル雑誌『egg』の元モデル・川端かなこによって生み出されたと言われている、うれしいことがあったときに使う言葉とは?
荒川:伝説のモデルですよね。それこそ「アゲ」ではないですか?(惜しい)。
はる:あげぽよ?(正解!)私は使わないけど聞いたことがあるなって。
Q3:2010年のギャル流行語大賞で3位を受賞した、人から何かをもらったり、ほしいものが手に入ったときに使われた言葉は?
荒川:ゲトる(不正解)。
詩羽:ゲッチュー(不正解)。
ヒント:言葉の響きは怪獣の名前に近いような……。
はる:ゲットン(正解!)。
世間なんてどうでもいい
3人が27歳の現役ギャル・ナナさんと電話をつなぎ、悩み相談を行う場面もあった。
ナナさん:ティースジュエリー(歯に着けるジュエリー)がめっちゃかわいいと思って着けてるんですけど、着けていると男にモテないんです。男ウケが悪くて「矯正してる?」とか「付け替えなくて大丈夫?」とか言われるけど、こっちはそういうつもりで着けてないんですけど……って思う。デートのときはティースジュエリーを着けないで行ったほうがいいか、このまま自分を貫くか、どっちがいいですか?
詩羽:これは絶対に着けていったほうがいい。私は人に合わせるより、人が自分に合わせろと思う(笑)。自分が好きなものを好きだって言えない自分なんて苦しいから。
ナナさん:ですよね。
詩羽:それをかわいいねって言ってくれる男もこの世には存在するんだから。
ナナさん:でも、これをかわいいって言う人ってチャラいんですよ。
詩羽:チャラいのは嫌なの?
ナナさん:好きだけど、この歳で結婚とかを考えるとなると、このままでいいのかなってちょっと揺れる自分がいて。
そんなナナさんの心の迷いにスタジオの一同は共感する。
荒川:詩羽ちゃんと荒川は特に自分を貫く生き方しか知らないタイプなのであれだけど、ちょっと揺れる気持ちも普通にわかる。ちなみに好きな人はいるんですか?
ナナさん:いない。
荒川:それなら気にしなくていいと思う。好きな人にさえわかってもらえたらいいから。
はる:たしかに。
詩羽:世間なんてどうでもいいからね。
荒川:興味ない人にモテたってしょうがないから。
はる:このふたりかっこいい。
ナナさん:よかった~!
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J-WAVE『MASSIVE HISTORIA』は、「森羅万象」をテーマに、知っているようで知らなかった歴史や情報を楽しく学ぶ、カラフル歴史バラエティ。オンエアは毎週土曜24時から。