音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
「1年があっという間」だと感じる人へ。充実した時間を取り戻すため“向き合うべきこと”を解説

「1年があっという間」だと感じる人へ。充実した時間を取り戻すため“向き合うべきこと”を解説

「充実した時間を取り戻す方法」について、データ分析・活用コンサルタントの“サトマイ”こと佐藤 舞さんが語った。

佐藤さんが登場したのはJ-WAVEの番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ、ノイハウス萌菜)のコーナー「SAISON CARD ON THE EDGE」。ここでは、1月29日(水)のオンエア内容をテキストで紹介する。

「人生の浪費」とは

大人になると、月日の経過があっという間に感じるものだ。この日は大ヒット中の著書『あっという間に人は死ぬから「時間を食べつくすモンスター」の正体と倒し方』(KADOKAWA)の著者である佐藤さんに、充実した時間を取り戻す方法を尋ねた。

サッシャ:著書では「大人になるにつれて、1年が早く感じてしまう」と。これは誰しも感じていると思いますが、その理由と正体について起承転結、大きく4つのテーマに分けて紹介されています。順番に簡単なご紹介をしていただきたいと思います。まず、「起」は「『人生の浪費』の正体を暴く」ですが、これはどういうことでしょうか?

佐藤:おもに既存のタイムマネジメントや時間術の本では、読者の方々が解決できなかった悩みってなにかな? ということについて言及しています。時間術の本というのは、本屋さんに行くと本当にたくさん並べられています。

サッシャ:むちゃくちゃあります。

佐藤:大昔からたくさん出版されてきて、毎年ベストセラーに何冊か選ばれていると思います。ただ、時間術の本がずっと売れ続けているということは、読者の方にはまだ解決できていない悩みがあるはずだと。

サッシャ:確かに。解決していたら本はもう出されなくなるはずだと。

佐藤:ダイエット本と一緒です。それを第1章で明らかにしています。既存の時間術の本のなかではよく「重要なことに時間を使いましょう」とか「時間泥棒をする人とは付き合うな」という主張があると思います。では具体的にどうやって自分にとって重要なことを見つけたらいいのか、優先順位をどう決めたらいいのか。具体的なノウハウについては言及されていなかったんです。

サッシャ:そういうことですか。

佐藤:社会人の方には多いと思いますが、自分の健康を犠牲にして長時間働いて稼いだお金で高級サプリメントや健康グッズを買うとか、そういう「あべこべな行動」をとっていることがあると思います。自分にとってお金が大事だと思ったとしても、それは実はあべこべな行動をとっている。実は自分に嘘をついて、その行動をしてしまっている「自己欺瞞」が時間浪費の正体のひとつなんじゃないか、という提案を第1章でしています。

避けられない「3つの理」

続いて、起承転結の「承」の部分「人生の3つの理(ことわり)と向き合う」について解説した。

佐藤:先ほど、自分にとって「これが重要だ」と自分に嘘をついて、あべこべの行動をとってしまうことを自己欺瞞と言います、とご紹介しました。この自己欺瞞は、そもそもなぜ起きるのか。「人生の避けられない3つの理を避けようとするときに、本能的に自己欺瞞というあべこべな行動をとってしまう」というのが本書の主張です。

サッシャ:どういうことですか?

佐藤:人生の3つの理を「死」「孤独」「責任」と言っています。まず「死」ですが、全員避けられないものです。いずれ「自分は必ず死ぬ」「病にかかってしまう」と考えてしまうと、いまを生きられません。それでなるべく考えないように、なにかに没頭したり、なにかに熱中したくなる、というのが避けようとする行動のひとつです。

サッシャ:考える時間を作らないために忙しくすると。

佐藤:次に「孤独」ですが、人は生まれたときも死ぬときも、完全にひとりで生まれてひとりで死んでいかなければいけません。自分の考えや想いが他人に100パーセント完全に理解される、ということはありません。ですが、孤独の不安というのに人は耐えられないので、誰かとつながっていることの確認作業をしてしまいがちです。相手の顔色をうかがったり、自分の投稿に「いいね」がちゃんとついているだろうか、というのを確認する作業に時間を使ってしまう。というのが2つ目の「孤独」です。

サッシャ:ずっと仕事をしていて誰かと一緒にいる、というのもそのうちのひとつになるのか。

佐藤:おっしゃるとおりです。最後に「責任」ですが、人生は自分の意思で自由に選択していけますが、自分で選択したことの責任は100パーセント自分に返ってきます。ダイレクトアタックで自分に責任が100パーセント返ってくるのはかなり不安なので「他人がこう言っていたから」「誰かがおすすめしたからこの商品を買った」「社会がこうだから自分はこうするしかない」、あとは自分の遺伝的なもののせいにすることで、100パーセント自分に責任が返ってくることを回避するために行動する、というわけです。ただ、人生の3つの理を避ける行為自体は、いたって自然な反応だと思います。

サッシャ:誰しもがすること、ということですね。

佐藤:ですが、不安を避けるためだけのことに人生の自分の時間の大半を使う、というのははたして自分の人生を生きていると言えるのかというと、ちょっと疑問がわくと思います。そこに問題提起をしております。

人生に目的や意義を見出す

さらに、佐藤氏は「転」の「自分の本心を掘り下げる」について解説した。

佐藤:人生の3つの理をただ避けるようにして生きるということが自己欺瞞的な生き方だとしたら、死と孤独と責任から逃げ続けて安心を求めているうちに、結局は死んでしまいます。

サッシャ:死は絶対にきますからね。

佐藤:ただ逃げるだけの人生はやはり、自分の人生を生きていないのではないかなと。人生の3つの理から目をそらして、逃げるように安心を求めるだけの生き方ではなく、ちゃんと人生というものに自分の目的や意義を見出し、そこに向けて人生を進めていくことが真に幸福な生き方なのではないか、ということを本書では主張しています。

ノイハウス:なるほど。

佐藤:その目的や人生に対する意義というのが「自分はこの人生においてどうしたいのか」という本心の部分です。自分が大切にしたい価値観に沿って人生を選択していく、ということが、ここで言う目的や本心の部分になっています。自分にとって大切な価値観というのは難しい概念ですが、ただなんとなく「好き」という感情ではなくて「自分が主体的に行える習慣的な行動のことを価値観ですよ」と、この本のなかでは定義しています。

ノイハウス:信じるだけではなく、行動に移せるもの。

佐藤:たとえば、「人に親切にする」は自分が主体的にできる行動ですよね。主体的に幸せになることはできないので「幸せになるために、自分は人に親切にする」と、いまできる行動をとることが、自分の価値観になっています。

サッシャ:本心は「幸せになりたい」ということか。人に親切にすることによって「情けは人のためならず」で、自分も幸せになるという考え方。

佐藤:これも、人それぞれ「どういうことをすることが幸せにつながるのか」は違います。では、自分の価値観はどうやって見つけたらいいのか、というワークをこの第3章では用意しています。

サッシャ:「めちゃ仕事をするのが幸せ」という人は?

佐藤:「なんのために仕事しているんだろう?」となったら、それはおそらく自己欺瞞がちょっと入っている可能性があります。

目標設定をすることで、自分は劇的に変わる

佐藤さんは「結」の「本心に従って行動する」について、最終的にどうすべきなのかを話した。

佐藤:自分の価値観を見出したあとに「具体的な目標設定をしましょう」というのが第4章で説明している部分です。ここで紹介している方法が、私が5年間休まず続けて、人生が劇的に変わった目標設定のやり方です。もちろん、自分の主観や体験だけではなくて、科学的な裏付けをきちんと提示して解説している章になっています。

ノイハウス:劇的に? なにがあったんですか?

佐藤:毎週1回、必ず自分と向き合う時間をとりました。だいたい30分ぐらいかけて5年間休まず継続した結果……最初は無職のニートという状態でしたが……。

サッシャ:そこから目標設定することによって、いまになった。

佐藤:目標設定を始めて1年後には、働く時間はもともと会社員で生活していたときの半分になり、年収は4倍になりました。

サッシャ:すごい効率! 8倍の効率じゃないですか。詳細は本を読んでいただいて、ですね。

佐藤:これをぜひみなさんに紹介したいなと思い、解説しています。

J-WAVE『STEP ONE』のコーナー「SAISON CARD ON THE EDGE」では、ニューノーマル時代のエッジにフォーカス。放送は月曜~木曜の10時10分ごろから。

この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。

  • 新規登録簡単30
  • J-meアカウントでログイン
  • メールアドレスでログイン
radikoで聴く
2025年2月5日28時59分まで

PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

番組情報
STEP ONE
月・火・水・木曜
9:00-13:00

関連リンク