スガ シカオ、初の小説執筆に「書き始めたら止まらなくなっちゃって」

スガ シカオが、ニューアルバム『Acoustic Soul 2014-2024』の制作や、初の小説執筆に関するエピソードを語った。

スガが登場したのは、10月16日(水)に放送されたJ-WAVEの番組『GRAND MARQUEE』(ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann)のワンコーナー「RADIO ENSEMBLE」。アーティストがスタジオに生出演し、トークと共にオススメの楽曲をセレクトする。今回は、Celeinaの代理ナビゲーターとしてLiLiCoが担当した。

時間ギリギリでライブ会場に到着

スガシカオは今年の夏、「FUJI ROCK FESTIVAL’24」や「SWEET LOVE SHOWER 2024」「ONE PARK FESTIVAL2024」など多くのライブやフェスに出演し、多忙を極めた。まずはスガから、印象的だった「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2024 in EZO」に関するエピソードを聞いた。

スガ:今回は交通手段にかなり恨まれていたんですよね。北海道に行ったときは、空港でハサミが紛失した出来事があったじゃないですか(※今年8月、新千歳空港の制限エリア内の店舗でハサミが紛失し、安全確認のため2時間ほど保安検査が中断。その後、紛失したハサミは発見された)。あれはちょうど僕が乗っていた便だったんですよ。

タカノ:そうだったんですか!?

スガ:閉じ込められたまま飛行機のなかで2時間ぐらい待っていました。出演時間が近くなっちゃったんで降ろしてもらって、タクシーで向かったら高速道路が事故で通行止めになっていたんです。で、僕の出番の5分前にタクシーがステージの袖に着きました。

LiLiCo:え~!

スガ:だから、サンダルで私服のまま「お待たせしました」って出ていきました(笑)。けっこう大変でしたね。そういうのが多かったです。

タカノ:「RISING」の裏でそんな大変なことがあったんですね。

LiLiCo:今年はいろんなフェスがすごく目立っていた気がします。今年はけっこうアツかったんたんじゃないですか?

スガ:どこ行っても盛り上がっていましたね。

ソウルミュージックをテーマにアルバムを制作

スガは10月30日(水)、ニューアルバム『Acoustic Soul 2014-2024』をリリースする。本作はメジャー復帰10年のスペシャルリリースとして、ライブ会場と通販のみでパッケージリリースされた2014年の『ACOUSTIC SOUL』と2020年の『ACOUSTIC SOUL 2』からの4曲に新録6曲をコンパイルされたものだ。収録曲の『Let’s get it on』をオンエア後、スガはアルバムの制作エピソードを語った。



タカノ:新旧入り混じったアルバムになったということでしょうか?

スガ:そうですね。『ACOUSTIC SOUL』と『ACOUSTIC SOUL 2』を作るときもそうだったんですけど、昔のソウルミュージックを今風に、自分なりにやりたい気持ちがありました。ただ、会場限定だったんでみんなに聴いてもらえなかったから、ちゃんとアルバムにして残そうと思って、新しい曲を書いたりして1枚にまとめました。自分のルーツミュージックだったソウルをまとめて作った感じのアルバムになっています。

タカノ:聴かせていただきましたが生活のサウンドトラックにもなるし、じっくり歌詞を見ながら聴いても深く沁み込んできました。ロックっぽい曲もあればチルっぽい感じの曲もあり、バラエティ豊かな作品になっているなと思いました。

スガ:いつものオリジナルアルバムだとついつい過激なほうに走ってしまうんですけど、今回はソウルミュージックっていうテーマだから、聴きやすい曲でまとまっていますね。

LiLiCo:(過激な曲を作るのを)我慢しました(笑)?

スガ:実は、過激なものは作っちゃったんですよ(笑)。なんだけど、スタッフから「このアルバムには入らないです」と外されちゃったんです。

タカノ:そうなんですか!

LiLiCo:じゃあ、次回のアルバムにその過激な作品が? 私、過激なものも好きよ!

スガ:たぶん、次回になっちゃうと思いますね。

LiLiCo:楽しみにしております!

初の自伝小説的エッセイ集を初回限定盤に同梱

『Acoustic Soul 2014-2024』の初回生産盤には、200ページを超える自伝小説的エッセイ集「実録小説 ヤグルトさんの唄」が付属する。

スガ:初めての小説ということで。最初は付録だから100ページぐらいあればいいよってことだったんですけど、書き始めたら止まらなくなっちゃって! 200ページ以上になって、CDよりも時間がかかっています(笑)。

タカノ:ボリュームもすごいですし、内容もすごくおもしろいです。親子の感動爆笑エピソード満載の1冊でした。

スガ:うちの母親ってとんでもない人なんですよね。

タカノ:スガさんのお母さまのあだ名が「ヤグルトさん」なんですよね。ヤグルトさんが主役の小説というイメージがありました。

LiLiCo:親子の話って楽しいじゃない。間違いないよね。

スガ:いや~、僕はけっこうやらかされてますけどね(笑)。

タカノ:ヤグルトさんのエピソードはどれも強烈なんですよね。

スガ:お金をかすめ取られたり、ギターを隠されたりと強烈なんですよ。

タカノ:僕が好きだったのは、寝ているスガさんの顔面にラジカセを落としちゃった話です。あと、インスタント焼きそばを湯切りせずにラーメンとして提供するエピソードも好きです(笑)。

スガ:早稲田大学の受験の当日にそれを食わされて、それで俺は早稲田に落ちたんですよ(笑)!

タカノ:チャーミングですごく明るくて、それでいて毎日朝5時に起きて築地市場に通われて働かれていた、真面目で愛情深い一面もある。笑えるだけじゃなくすごく泣ける、スガさんのユーモアが詰まった小説になっています。

スガ:CDと同じぐらい自信があるので、ぜひ読んでいただきたいです。

続いてスガから、作詞と小説執筆で異なるポイントを訊いた。

スガ:文章を書くのは好きだから、長文はちょこちょこ書いているんですよね。その流れで書いているんだけど、(小説は)文字制限がないから言いたいことが全部言えるんですよ。歌詞はめちゃくちゃ文字制限が厳しいから、違う言葉に入れ替えたりすることがあります。

LiLiCo:今後、また別の小説ができるかもしれないですよね。

スガ:どうですかね(笑)。自分のことは書けるけど、新たな物語になると想像できないですね。

LiLiCo:曲が書けるから大丈夫よ!

タカノ:読者としては期待しちゃいますね。小説のエピソードのなかには、この曲の元になっていますみたいなのがいっぱいあるんですよね。

スガ:そうそう!

タカノ:なので、小説を読むとより曲の深みが増すというか、スガシカオガイドブック的な役割もあるんですよね。

スガ:ありがとうございます!

タカノ:最後になるんですけども、今日の番組テーマがネオ昭和ということで、スガさんから昭和の曲を選曲していただきます!

スガ:僕はこの曲がJ-WAVEから流れてきたらどんなに幸せかっていうものを選んできました。大橋純子さんの『たそがれマイ・ラブ』です!



スガシカオは12月9日(月)よりアルバム『Acoustic Soul 2014-2024』リリースを経た全国ツアー「Shikao & The Family Sugar TOUR ~Acoustic Soul~」を開催予定。詳細や最新情報は、公式サイトまで。

アーティストがスタジオに生出演し、トークと音楽をお届けするコーナー「RADIO ENSEMBLE」の放送は、毎週月曜日から木曜日の17時台から。
番組情報
GRAND MARQUEE
月・火・水・木曜
16:00-18:50

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