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工藤阿須加が語る「町中華のラーメンセット」への独特な考え方、そして食へのこだわり

工藤阿須加が語る「町中華のラーメンセット」への独特な考え方、そして食へのこだわり

俳優の工藤阿須加が“食”へのこだわりを熱弁した。

工藤が登場したのは、クリス智子がお届けする『TALK TO NEIGHBORS』。この番組は毎週1組、クリスが今会いたい人、声を聞きたい人を迎えてお届けする30分のトークプログラム。月曜から木曜はラジオでオンエアされ、翌金曜日には放送された内容に加えて、限定トークも含むポッドキャストが配信される。

ここでは、ポッドキャスト限定で配信されたトークをテキストでお届けする。

ポッドキャストページ

工藤が思う「町中華のラーメンセット」の意味

俳優であり、農業にも取り組んでいる工藤。クリスが「食べることは好きですか?」と、食に関する質問を投げかけると、工藤は「何よりも必要で、大好きです。朝も昼も晩も食べますし、なにも考えなくていいのであれば、ずっと食べていたい」と語り始めた。

クリス:小さいときから食べるのはお好きでしたか?

工藤:大好きでしたね。延々と食べています。

クリス:俳優さんは気を遣うでしょ?

工藤:なのでよく、マネージャーに「食べすぎ」と怒られています。「ちょっと大きくなったね」「すみませんでした」と。でもこの世って、おいしいものがあふれているじゃないですか。で、人間は食べなきゃ生きていけない。だからそれを取り上げないでという話なんですよ(笑)。

工藤の熱弁に、クリスも大笑い。量を調整すればいいのでは……とクリスが指摘すると、つい食べすぎてしまう独特な理由を説明した。

工藤:たとえばチャーハンとラーメンを食べたいなと。これ以上食べたらお腹いっぱいになっちゃうし、2、3口でいいかなと……だけど「いや待て、作ってくれた人に失礼だ」と。これは、ひとつの作品として完成させられているわけだから、しっかり食べるべきだと思うんですよね。

クリス:ちょっと待って(笑)、いまチャーハンとラーメンと言いましたけど、1個でいいのでは?

工藤:いや、ダメなんですよ! ラーメン自体がひとつ完成した作品ですけど、魅力を増させることもできると思うんです。たとえば町中華で、セットとしてチャーハンや餃子があるわけです。あれは、なぜセットにしているかというと、絶対に合うからなんです。みなさんが求めているものがそこにあると。そうでなければセットにしないですから。

クリス:(笑)。私は一点集中で食べたくて、ラーメンを食べるとなったらラーメンに心を捧げたいんです。だから「チャーハンを頼むのはラーメンに悪くない?」みたいな気持ちがありました。

工藤:なるほど、なるほど。僕はしょうゆのベーシックなラーメンだと、チャーハンがほしくなります。だがしかし、ここに味噌ラーメンだと、白米がいいです。豚骨ラーメンも白米がいいです。

クリス:いずれにしても食べ過ぎな感じがしましたけどね(笑)。

工藤:いや、クリスさん、そこでギョーザも入ったりすると、「脳内をどれだけ満たせるか」という。

クリス:やっぱり、工藤さんはそこのレベルが高いんだ。

工藤:いまレベルの話をしてくださいましたが……本当にレベルの低い話をしているなあと(笑)。

ラーメンが好きで、一時期は店巡りをずっとしていたという工藤。そのなかでも「自分のなかで欠かせないラーメン屋さんが何軒かある」と話し、つけ麺や油そばなど食べることもあるものの、最終的には自分が昔からおいしいと思っている店に行きつくのだとか。

工藤:だけど、新規でもおいしいラーメン屋さんはどんどん出てきていまして。

クリス:一応行って「相性どうかな」と……。

工藤:比べてみて「前の(店の)ほうがおいしいかな」と思って前のほうに行くと、店長が変わっているパターンがあるんです。「味変わったぞ、これは昔の味じゃない」と。それもひとつの楽しみになんですけど。

クリス:自分でそこまでだと作りそうだけど、食べる専門で、「自分のラーメンを」という方向ではないんですね。

工藤:アウトドアが好きなので、キャンプに行ったときは自分で作ります。カレーも作りますし、にんにくおろしとかを持っていってガーリックライスを作ったり、肉をそのまま焼いて野菜を合わせたり、スープも全然作ります。

クリス:作るときは作るんですね。

工藤:でも、アウトドアのみです。

クリス:アウトドア料理を家でやってもいいんじゃない?

工藤:その場所に行かないと僕はできないんです。

クリス:山とかいろいろな環境が整わないといけないと。壮大なセットが必要なんですね。

工藤:そうなんです。

工藤阿須加をゲストに迎えた『TALK TO NEIGHBORS』。この他の回では、目指している役者業や、農業について、金継ぎについてなど、幅広く話を伺った。

自分専門のご飯ジャーがあった

工藤は5人きょうだいの長男で、かつてはかなりの量の食事をとっていたとのこと。実家には「自分専用のご飯ジャー」があったという。

クリス:そんなに食べていたんですね。まあ運動やっていらしたから。

工藤:1食で5、6合なんて当たり前に食べていました。

クリス:きょうだいみんなに、それぞれのジャーがあるわけではないんですよね。

工藤:僕だけです。

クリス:そこは「お兄ちゃんの」という。

工藤:ご飯に関しては「これは俺が食うもの」だったんですが、おかずに関しては目の前に餃子や煮込みハンバーグ、野菜炒めといった、いろいろなものがバーッと(並べられていた)。みんな好きなものがだいたい被るんです。

クリス:そうですよねえ。

工藤:僕はご飯の量がただでさえ多いじゃないですか。というとその分のおかずが必要になりますが、みんなバンバン取っていくので、だんだんなくなっていくんです。そうなってくると、きょうだいに譲るときもあれば「今日だけは譲れない」というときもあります。最終的には卵としょうゆさえあれば、卵かけご飯にしてそれをかきこみます。

クリス:それも幸せですよね。食べることに対する熱量がすごくあるのが伝わってきます。

断食で内臓を休ませる

食べることへのこだわりを語ってきた工藤だが、調子が悪い時期などには、あえて断食をして内臓を休ませていると話す。

工藤:(調子が悪いときは)僕は3日間ぐらい断食します。

クリス:えー! それは胃袋に入れないで調節するということですか。

工藤:人間、唯一休まない場所がまず心臓じゃないですか。内臓は基本休まないので、それをどう休ませてあげるか、なるべく使わないようにしてあげるか。心臓は難しいですが、胃や腸は水や食事をとることで消化や吸収をするので、ゼロにまではいきませんが、なるべくそれに近い状態にして休ませてあげると、身体的にも回復します。

クリス:またちょっと違う一面があるのですね。体のリズムを整える意味で断食して(内臓を)休ませるのはいいと言いますよね。わかる気もします。そのあとは?

工藤:いきなり食べるわけではないです。たぶん普通の人からすると「食べているね」という量ですが、僕からするとちょっとなんです。

クリス:そうなんですね(笑)。

工藤:おかゆを食べます。みんなは茶碗1杯で済ませると思いますが、僕は大体3杯ぐらい食べます。おかゆのすばらしいところでいうと、1合分で(水分が多いため)倍近く食べられるじゃないですか。消化もいいしエネルギーに変わりやすい。しかもそれを玄米にすることによって、ちゃんと噛まなければいけない、消化の助けにもなりますし食物繊維もとれますし、糖質も抑えられます。

クリス:食べることに関して、いい意味で貪欲です。スポーツをやっていたから、食べたいということだけではなくて、どう(体に)影響するかというのも考えなければいけない部分もあったんでしょうか。

工藤:食べすぎたら糖尿病や、いろいろな生活習慣病になったりしますし、身体の問題はあるかと思います。その手前の段階で、運動もしつつ、自分が好きなご飯を食べている人は、元気な人が多いなって。

クリス:わかります。

工藤:食欲が多くて、もちろん食べすぎているなかでも、やっぱり運動はしたほうが絶対いいです。体を動かしたほうがいいです。人は動くようにできていますし、それを司るための内臓機能が全部備わっているので、ある程度の運動はちゃんとしないとダメです。その大前提の上でしっかり食べている人たちは、80歳、90歳になっても元気ですね。

クリス:楽しんでいるというか、ご機嫌な人たちが多い。好きなようにというか、おいしく食べられるようでいたいです。

工藤:僕も「おいしくたくさん食べられるなら、頑張ろう」と思います。

クリス:いまお話を聞いていて、お腹いっぱいにもなりました(笑)。

工藤:僕はお腹減りすぎてたまらないです。いますぐにでも家に帰って、ご飯食べたいなと(笑)。

クリス智子がお届けする『TALK TO NEIGHBORS』は、J-WAVEで月曜から木曜の13:00-13:30。ポッドキャストでも配信中。

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