俳優の板垣瑞生とSHELLYがJ-WAVEで対談。1本の映画や自身の取り組みを通してSDGsを考えた。
トークを繰り広げたのは、“私たちの生活、未来のために、明日からすぐ行動できる身近なアクションのきっかけを作る”というコンセプトでお届けする『J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』。オンエアは毎月第4日曜。ここでは、2023年12月24日(日)の放送回をテキストで紹介する。
同番組は、SDGsに関する活動を後押しする情報発信・体験の場である、青山のITOCHU SDGs STUDIOから発信。オンエアだけでなく、デジタル音声コンテンツとして提供・配信するサービス「SPINEAR」でも配信。SpotifyやApple Podcastsでも楽しめる。エピソードは月曜日に3回にわけて更新。
SHELLY:シガー・ロスってシブいね。
板垣:SDGs(を考える番組だ)って聞いたときに、シガー・ロスしかないだろうって。もともと好きなバンドで、高校卒業したときくらいに出会って。ちょうどそのときに自分が森に行くというか、それこそコテージに行って友だちと遊ぶみたいなタイミングがあって、この曲を聴いて。この曲とどっちがなくなってもダメだなって思わされたんですよね。
SHELLY:へえ。
板垣:曲がなくなってもダメだし、自然がなくなってもダメだし。今、両方があることで素晴らしい体験ができたっていうことを自分の子どもとか、自分より歳が若い人とか、それこそ年齢とか関係なくまだ出会ったことがない人に、自然と一緒に音楽を聴いてみるっていう体験をしてほしいと思ったし、自然がなくなっちゃうのも悲しいなっていうのも同時にそのとき思った曲でした。
SHELLY:この曲はもともと知ってて?
板垣:東京で聴いてて、いい曲だなって思ってたんだけど、なんか足りないみたいな。それで(聴くにふさわしい場所を)自分で探しに行った部分があると思います。
板垣:結果、観ていた映画がSDGsだったんだって気付いたパターンだったんですけど。例えば自分が女性が好きなこと、僕が今女性が好きになることって僕にとっては当たり前だけど、誰かにとっては当たり前じゃないということを、僕は子どもの頃から母親とか父親とかから教わっていて、違和感はなかったんです。
SHELLY:理解があったのね。
板垣:男性が男性のことを好きになるっていうのも、僕が女性を好きであるとことと一緒だって思って僕は生きていて。自分にそういう人が友だちにいたかって言われるとそうではなかったんですけど、だからこそ映画を観て、女性も女性が好きであるとかって、ようは男性の肉体じゃない人間の心理とかも、それがその人にとって当たり前であれば当たり前なんだって、この映画を観たときにすごく腑に落ちた部分と、映画としてもシンプルに好きだっていうのと。
「男性が女性を好きになって、女性が男性を好きでという人間が多いからそういう作品が生まれやすいけど、そこに性別は正直は関係ない」と板垣は続ける。
板垣:だから面白い作品ということで言ったら、男性が女性のことを好きだろうが、男性が男性のことを好きだろうが、女性が女性のことを好きだろうが、女性が男性のことを好きだろうが関係ないんだって。それの人にとってそれが愛であるかどうかっていうのをすごく再認識させられた映画ですね。
SHELLY:みんな平等じゃないといけないし、同じだけチャンスが与えられなきゃいけないってところで、作品でのプレゼンテーションってよく言うんですけど、例えば日本だと主役が日本人のいわゆる健常者の男性っていう映画が圧倒的に多い。外国人の主役が少ないとか車椅子の人が主役の映画が少ないとかっていうことと一緒で。例えば異性愛者じゃない人が登場したり、重要な役割をする映画が全然少ないよねっていうところで。こういうところにちゃんとフォーカスして真っすぐに描いてくれる作品もすごく大事だし。
板垣:大事ですよね。
SHELLY:まさに板垣さんが言ってたみたいに、普通のことなんだよねっていうことを考えたら、そこがメインじゃない話が本当はいっぱいあってもいいというか。ただただ登場人物の1人にトランスジェンダーの人がいるとか。むしろトランスジェンダーの人かもわからない。
板垣:要は男性が女性を好きで、女性が男性のことを好きっていうのがベースみたいになってるから、ある種LGBTQ+って言葉が生まれちゃった話であって、それが普通だったら逆もあった話ですからね。
SHELLY:そうそう。
SHELLYは「日本でLGBTQ+と言われる人が10パーセント弱いると言われている」と紹介する。
SHELLY:それってピンとこないから例えとしてよく日本のいちばん多い名字「佐藤、鈴木、田中、高橋」を持つ人の人数とざっくり同じくらいLGBTQ+の人がいるって言われているんですよ。
板垣:えっ、そうなんですか。
SHELLY:そう思うと「佐藤、鈴木、田中、高橋」の知り合いがいない人っていますかって。いないでしょ? だから絶対に今までの人生で関わってはいるんですよ。ただその人がそのことを言えない環境がそこにあったのか、言いたくなかったのか。それは全然いいんですけど、それを堂々と話せるような環境が今はないのかなって。
板垣:それは感じますね。アートとかこうやって発信する場所って大切なのかなって思いますね。
板垣:子どもの頃にショッキングだったわけじゃないですけど、「ティッシュを使うとシロクマがいなくなる」って言われて。世界で地球温暖化が進むと。
SHELLY:なるほどね。ゴミも増えるし、ゴミを燃やすのにもCO2が生まれたり、木を切っちゃうことでも酸素が減っていくとかですよね、きっと。
板垣:物理的にシロクマの居場所がなくなっちゃうんじゃないかって。氷が溶けてしまって。そういうので、会ったことないけど「シロクマがいなくなるのはいやだな」って子どもながらに思って。すごく鼻炎なんですけど、すごくティッシュを使うのは気をつけて。そこからずっと鼻の間が痛いけど、ここまでやれてよかったなって。
SHELLY:ここまで我慢したから、シロクマがまだ生きてるって(笑)。
板垣:俺、あんまりティッシュの量を使わないんですよ。早く新しいのを使いなってすごく言われるんですけど、
SHELLY:すごくわかる。私も超絶鼻炎だから。たぶん言ってること一緒だと思う。1回鼻をかんでティッシュを半分に折って、これをすぐに捨てないですね。
板垣:しないですね。
SHELLY:それを置いといてって(笑)。またくしゃみをしたあとに新しいティッシュを使うんじゃなくて、反対側でかむ。
板垣:なぜならまだ使ってないから(笑)。そうそう。自分でかんだティッシュだから別に気にしないし。
SHELLY:家族で使い回してるわけじゃないしね。限界までいく。私たちのシロクマたちが生きてる!
板垣:よっし!(笑)
SHELLY:こんなに共感するとは思ってなかった(笑)。
最後にSHELLYは「10年後はどんな自分になっていたいか。また10年後はどんな社会になってほしいか」と板垣に質問した。
板垣:僕はもっと広い世界を知って、その世界を知るからこそ、こんなこともあるんだって。アメリカってこんななんだとか。日本との違いってこういうところなんだってことを気付いて、気付いてどんどんこの世界自体を好きになりたい。好きになってる自分でいたいですね。
SHELLY:いいね。
板垣:だから世界をどんどん見たい。日本ももちろんだけど、日本以外の国も知って、日本っていう国のここいいからもっと伸ばそうよって。世界を知れたら言えるじゃないですか。対比にするわけでは全然ないけど、おのおののよさがあってっていうことを理解できるようになりたいなって。あと僕の大好きな人たちが大好きなメンバーで集まったりとか、大好きな人たちがシンプルに長生きできるような社会に俺はします。
SHELLY:カッコいいね。自分がしていくんだ。結局、みんながそういう感覚だったらすごくいいよね。そういう感覚を持ってたら絶対になるもん。
板垣瑞生の最新情報は、スターダストプロモーション公式サイトまで。
SHELLYがナビゲートするプログラム『ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』の放送は毎月第4日曜日の22時から。
トークを繰り広げたのは、“私たちの生活、未来のために、明日からすぐ行動できる身近なアクションのきっかけを作る”というコンセプトでお届けする『J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』。オンエアは毎月第4日曜。ここでは、2023年12月24日(日)の放送回をテキストで紹介する。
同番組は、SDGsに関する活動を後押しする情報発信・体験の場である、青山のITOCHU SDGs STUDIOから発信。オンエアだけでなく、デジタル音声コンテンツとして提供・配信するサービス「SPINEAR」でも配信。SpotifyやApple Podcastsでも楽しめる。エピソードは月曜日に3回にわけて更新。
SDGsにちなんだ楽曲を紹介
板垣はSDGsについて考える番組にちなみ、ミュージックシェアとしてシガー・ロスの『Hoppípolla』を紹介した。板垣:SDGs(を考える番組だ)って聞いたときに、シガー・ロスしかないだろうって。もともと好きなバンドで、高校卒業したときくらいに出会って。ちょうどそのときに自分が森に行くというか、それこそコテージに行って友だちと遊ぶみたいなタイミングがあって、この曲を聴いて。この曲とどっちがなくなってもダメだなって思わされたんですよね。
SHELLY:へえ。
板垣:曲がなくなってもダメだし、自然がなくなってもダメだし。今、両方があることで素晴らしい体験ができたっていうことを自分の子どもとか、自分より歳が若い人とか、それこそ年齢とか関係なくまだ出会ったことがない人に、自然と一緒に音楽を聴いてみるっていう体験をしてほしいと思ったし、自然がなくなっちゃうのも悲しいなっていうのも同時にそのとき思った曲でした。
SHELLY:この曲はもともと知ってて?
板垣:東京で聴いてて、いい曲だなって思ってたんだけど、なんか足りないみたいな。それで(聴くにふさわしい場所を)自分で探しに行った部分があると思います。
性別も恋愛対象も、「その人にとっての当たり前」がある
板垣はSDGsを考えるきっかけになった作品として、映画『アデル、ブルーは熱い色』を紹介した。『アデル、ブルーは熱い色』あらすじ
運命の相手は、ひとめでわかる―。アデルは、道ですれ違ったブルーの髪の女に、一瞬で心奪われる。偶然再会を果たしたエマは、画家を志す美学生。アデルは身も心も一途に、エマにのめり込んで行く。数年後、教師になる夢を叶えたアデルは、エマの絵のモデルをつとめ、幸せな日々を送っていたが…。
(映画『アデル、ブルーは熱い色』公式サイトより)
板垣:結果、観ていた映画がSDGsだったんだって気付いたパターンだったんですけど。例えば自分が女性が好きなこと、僕が今女性が好きになることって僕にとっては当たり前だけど、誰かにとっては当たり前じゃないということを、僕は子どもの頃から母親とか父親とかから教わっていて、違和感はなかったんです。
SHELLY:理解があったのね。
板垣:男性が男性のことを好きになるっていうのも、僕が女性を好きであるとことと一緒だって思って僕は生きていて。自分にそういう人が友だちにいたかって言われるとそうではなかったんですけど、だからこそ映画を観て、女性も女性が好きであるとかって、ようは男性の肉体じゃない人間の心理とかも、それがその人にとって当たり前であれば当たり前なんだって、この映画を観たときにすごく腑に落ちた部分と、映画としてもシンプルに好きだっていうのと。
「男性が女性を好きになって、女性が男性を好きでという人間が多いからそういう作品が生まれやすいけど、そこに性別は正直は関係ない」と板垣は続ける。
板垣:だから面白い作品ということで言ったら、男性が女性のことを好きだろうが、男性が男性のことを好きだろうが、女性が女性のことを好きだろうが、女性が男性のことを好きだろうが関係ないんだって。それの人にとってそれが愛であるかどうかっていうのをすごく再認識させられた映画ですね。
日本でLGBTQ+はどのくらいいる?
日本では2014年に公開した映画『アデル、ブルーは熱い色』は、第66回カンヌ国際映画祭で史上初となる、最高賞のパルムドールを監督および主演女優2人が受賞し話題を集めた。この映画はSDGsとどう関係があるのか。SHELLYが口を開く。SHELLY:みんな平等じゃないといけないし、同じだけチャンスが与えられなきゃいけないってところで、作品でのプレゼンテーションってよく言うんですけど、例えば日本だと主役が日本人のいわゆる健常者の男性っていう映画が圧倒的に多い。外国人の主役が少ないとか車椅子の人が主役の映画が少ないとかっていうことと一緒で。例えば異性愛者じゃない人が登場したり、重要な役割をする映画が全然少ないよねっていうところで。こういうところにちゃんとフォーカスして真っすぐに描いてくれる作品もすごく大事だし。
板垣:大事ですよね。
SHELLY:まさに板垣さんが言ってたみたいに、普通のことなんだよねっていうことを考えたら、そこがメインじゃない話が本当はいっぱいあってもいいというか。ただただ登場人物の1人にトランスジェンダーの人がいるとか。むしろトランスジェンダーの人かもわからない。
板垣:要は男性が女性を好きで、女性が男性のことを好きっていうのがベースみたいになってるから、ある種LGBTQ+って言葉が生まれちゃった話であって、それが普通だったら逆もあった話ですからね。
SHELLY:そうそう。
SHELLYは「日本でLGBTQ+と言われる人が10パーセント弱いると言われている」と紹介する。
SHELLY:それってピンとこないから例えとしてよく日本のいちばん多い名字「佐藤、鈴木、田中、高橋」を持つ人の人数とざっくり同じくらいLGBTQ+の人がいるって言われているんですよ。
板垣:えっ、そうなんですか。
SHELLY:そう思うと「佐藤、鈴木、田中、高橋」の知り合いがいない人っていますかって。いないでしょ? だから絶対に今までの人生で関わってはいるんですよ。ただその人がそのことを言えない環境がそこにあったのか、言いたくなかったのか。それは全然いいんですけど、それを堂々と話せるような環境が今はないのかなって。
板垣:それは感じますね。アートとかこうやって発信する場所って大切なのかなって思いますね。
大好きな人たちが長生きできるような社会にする
「豊かな未来の環境ためにやっていることは?」と質問を受けた板垣は、幼い頃のあるきっかけから始まった行動を口にする。板垣:子どもの頃にショッキングだったわけじゃないですけど、「ティッシュを使うとシロクマがいなくなる」って言われて。世界で地球温暖化が進むと。
SHELLY:なるほどね。ゴミも増えるし、ゴミを燃やすのにもCO2が生まれたり、木を切っちゃうことでも酸素が減っていくとかですよね、きっと。
板垣:物理的にシロクマの居場所がなくなっちゃうんじゃないかって。氷が溶けてしまって。そういうので、会ったことないけど「シロクマがいなくなるのはいやだな」って子どもながらに思って。すごく鼻炎なんですけど、すごくティッシュを使うのは気をつけて。そこからずっと鼻の間が痛いけど、ここまでやれてよかったなって。
SHELLY:ここまで我慢したから、シロクマがまだ生きてるって(笑)。
板垣:俺、あんまりティッシュの量を使わないんですよ。早く新しいのを使いなってすごく言われるんですけど、
SHELLY:すごくわかる。私も超絶鼻炎だから。たぶん言ってること一緒だと思う。1回鼻をかんでティッシュを半分に折って、これをすぐに捨てないですね。
板垣:しないですね。
SHELLY:それを置いといてって(笑)。またくしゃみをしたあとに新しいティッシュを使うんじゃなくて、反対側でかむ。
板垣:なぜならまだ使ってないから(笑)。そうそう。自分でかんだティッシュだから別に気にしないし。
SHELLY:家族で使い回してるわけじゃないしね。限界までいく。私たちのシロクマたちが生きてる!
板垣:よっし!(笑)
SHELLY:こんなに共感するとは思ってなかった(笑)。
最後にSHELLYは「10年後はどんな自分になっていたいか。また10年後はどんな社会になってほしいか」と板垣に質問した。
板垣:僕はもっと広い世界を知って、その世界を知るからこそ、こんなこともあるんだって。アメリカってこんななんだとか。日本との違いってこういうところなんだってことを気付いて、気付いてどんどんこの世界自体を好きになりたい。好きになってる自分でいたいですね。
SHELLY:いいね。
板垣:だから世界をどんどん見たい。日本ももちろんだけど、日本以外の国も知って、日本っていう国のここいいからもっと伸ばそうよって。世界を知れたら言えるじゃないですか。対比にするわけでは全然ないけど、おのおののよさがあってっていうことを理解できるようになりたいなって。あと僕の大好きな人たちが大好きなメンバーで集まったりとか、大好きな人たちがシンプルに長生きできるような社会に俺はします。
SHELLY:カッコいいね。自分がしていくんだ。結局、みんながそういう感覚だったらすごくいいよね。そういう感覚を持ってたら絶対になるもん。
板垣瑞生の最新情報は、スターダストプロモーション公式サイトまで。
オンエアをお届けした、青山のITOCHU SDGs STUDIO。
番組情報
- ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE
-
毎月第4日曜22:00-22:54