BE:FIRSTとしての活動で、過去の傷が払拭できた…LEOが赤裸々に明かす

BE:FIRSTのLEOと、燃え殻が対談。BE:FIRSTの新曲や、LEOが書評を寄せた燃え殻の新刊について語り合った。

2人がトークを展開したのは、J-WAVEで放送中の番組『BEFORE DAWN』(ナビゲーター:燃え殻)。ここでは9月19日(火)のオンエア内容をテキストで紹介する。

BE:FIRSTは9月13日に4枚目となるシングル『Mainstream』をリリースした。

2023年9月26日28時ごろまで

「自分は傷ついていたんだ」と気付けた1年だった

LEOと燃え殻は1年前にこの番組で出会って以来親交を深め、LEOが「今ではメンバーと同じくらいお酒を飲みに行っている」と言うほど仲がよいという。

【前回のオンエア】BE:FIRST・LEO、作詞で大切にしているポイントは「実直でありたい」

燃え殻:前回から1年経って、LEOくんにとってどんな1年でした?

LEO:人としてすごく大きくなれたとも思いますし、ある意味、昔の自分を思い出せる1年になったと思います。

燃え殻:昔の自分を?

LEO:過去にしてきた経験が、自分の知らないところで自分の感情とか自分の経験がトラウマみたいになってて。結構感情には鍵をかけていたし、出来事にはトラウマとして嫌な思いが刻まれてたんですけど、それをBE:FIRSTとして活動をしていく中で払拭できたというか。「自分は傷ついていたんだな」っていうところに気付けたから克服できたみたいな。

燃え殻:最初に会った頃によく飲んでたときとか、正直めちゃくちゃ落ち込んでたりとか。

LEO:そうですね。めっちゃ落ち込んでましたね。

燃え殻:2人で飲み行ってもどーんと暗かったりとか。それでも仕事があって。

LEOは「あのときが本当に転換期だった」と当時を振り返る。

LEO:燃え殻さんと出会ってちょっとしてからの今年の始めくらいというか夏にかけての期間がすごく自分の中ですごく大きな時期になってて、そこでネガティブというか、そこで揺れ動いてて気付いた感情が今解き放たれてて、すごく人として生きやすくなったというか。

燃え殻:よかった。

LEO:すごい自分自身を取り戻せたっていうのはすごく感じていますね。

燃え殻:タイミングよく僕もそこで会えてよかったです。

LEO:僕も燃え殻さんに会えたからこそ今があると思っています。

燃え殻:とんでもないです(笑)。

「メインストリーム」ふたつの思い

BE:FIRSTは9月13日に4枚目となるシングル『Mainstream』をリリースした。
燃え殻:タイトル曲の『Mainstream』はどんな楽曲ですか?

LEO:1から自分たちがこういう曲をやりたいっていうリファレンスも出して作り上げた曲で。最初は7人で話すところから始まって、それを社長でもありプロデューサーでもあるSKY-HIさんに伝えて、「じゃあ、わかった」って言ってくれて。そこから10曲くらい用意してくれて、「どれがやりたい?」みたいな。「俺はこれだと思う」というものを聞いて、みんなで決めたのが今回の『Mainstream』で。このシングルに収録の『Mainstream』『SOS』『Grow Up』は全部自分たちが決めたんですけど、特に『Mainstream』は自分たちがトラックの構成とかドラムの位置のもそうですし、どこに何を持ってくるのかとか本格的に入ってやってましたね。

LEOの言葉はさらに熱気を帯びる。

LEO:『Mainstream』は東京から直下でZoomみたいな歌詞があるんですけど、自分たちがメイド・イン・ジャパンだということに誇りを持つということでもあるし、東京から世界へっていう強い思いも込められてるというか。東京でJ-POPを──日本にいる僕らアーティストがやる意味のある曲をやろうっていうので、リリックにもそういうのが反映されてたりとか。

燃え殻:なるほど。

LEO:メインストリーム(『Mainstream』)っていう大通りというかメイン通りなので、自分たちがそういうメインストリームになりたいっていう思いと、自分たちのメインストリームを提示したいっていう両方の意味があるというか。今回の楽曲は思い入れの強い曲ですね。

燃え殻:ミュージックビデオもあまりにカッコよくて、すぐにLINEして「カッコいいんだけど」って(笑)。僕、最初に楽曲を聴かせてもらって、これだけとんがった感じの曲をやるんだって言ったら「そうなんですよ」って飲みながら話してくれて。でもミュージックビデオはまだ観てなくて。公開のタイミングで観たら、やっぱりダンスグループでありアーティストなんだなって。これで完成したって思った。楽曲だけ聴いてるときとは違う印象が強かった。

LEO:映像自体のクオリティもそうですけど、これはBE:FIRSTのSOTAとReiNaちゃんがめちゃくちゃ気合い入れてやってくれて。いつも気合い入れてやってくれてるけど、2人は昔からの仲で聴いてた音楽も同世代で、僕らも同じなんですけど、一つひとつ組み立ててくれたものがかたちになっていたので。音楽って聴覚的に入ってくるけど、視覚的に表してくれるのがコレオグラフだと思うので、受ける印象はみんな違ったと思いますし、音楽が好きな人もダンスが好きな人とかもみんなクラってくれたかなって思ってますね。

あえて「書かない」という選択をした理由

LEOは先月発売した燃え殻の新刊エッセイ『ブルー ハワイ』(新潮社)の書評を寄せている。

燃え殻:あらためて『ブルー ハワイ』の感想を聞かせてもらっていいですか。

LEO:すごくおいしいご飯を食べたときって「うまい」しか言えないじゃないですか。この前、ミシュランの(星を獲得したお店の)ラーメンを番組の企画で食べたんですけど、うまい以外の言葉を探すのが難しいという感情になるんですけど、燃え殻さんの『ブルー ハワイ』を読ませてもらったときも同じで、言葉にするのが難しい感動とか感情が揺れ動く瞬間がこの本の中に詰め込まれていると、どこを切り取っていいのかわからない。しかも書評だと文字数もあるじゃないですか。どうやって伝えたらいいんだろうってめっちゃ迷いましたね。それくらいすごくいいところが詰まっているというか。

燃え殻:へえ。ありがとうございます。

LEO:喜怒哀楽というか自分が持ってる感情というか、感じてきたいろんな思いもそうですし、今思ってることもそうですし、そういう今「確かにこうだよな」って思えるものもあるし、過去に置いてきた「あのときそうだったな」とか「こういうときはこう思ったな」とか、「俺のあのときってこういう感じだったかな」とか思えるすごくぜいたくな本だなというか。だから言葉にするのが難しかったんですよね。

燃え殻:自分が書いててもどこかで読んだ人の思い出とか感想とか、自分もこんなことあったかもなっていうのを引きずり出したい、共有したいと思ってたので、そういう感想はうれしいですね。

LEOは燃え殻のすごいところは「燃え殻さんに触れた感じがするのに、自分のいろんなものに触れられること」と表現する。

LEO:燃え殻さんの本を読んで、自分を鏡として映しているというか。

燃え殻:ヤバい褒められ方ですね。LEOくんって文章はまだ書いてます?

LEO:最近までは本当に書けなかったんですよ。気持ちがのらないというか。『Mainstream』もありましたし、いろいろ自分の中で追い込まれていたわけじゃないけど、生きてる中で自分が経験したことがないようなことが起きたりとか、いろんないいこともつらいことも含めあったりとか。そのことを書いてるときに1回書くのをやめちゃったというか、「これ今は書けない」と思って止まったんですよね。

燃え殻:前は「これ今書いてるんですけど」って読ませてくれてたけど。

LEO:自分の中で前に進みがたいいろんなことがあって。だから書くと前に進めなさそうな感じがして、今ここに向き合いたいと思って。

燃え殻:もうちょっと過去形にして書きたいなって。

LEO:そうですね。そこを今書いてしまうと俺はここに納得しちゃうんだって思って、ここには納得したくないなって思って書かなかったというか。事実なんだけど事実にしたくない。難しいですよね(笑)。

燃え殻:そういう感じでモゴモゴしたときがあったよね。

LEO:そういう日々があって、それを書こうと思って書いたら、ちょっと書くべきじゃないかなと思ってやめてて、でも今ちょっと日が経って最近はまたクリエイティブになりたい、音楽の面もそうですけど、ちょっとそれは書かないとしてもいったんそれは置いておこうよって思える心になれたというか。

前回出演したとき、LEOは歌詞について「自分にしか出せない比喩を大事にしたい」「嘘はつきたくない」と話している。燃え殻は「その後、詞や言葉にどう向き合ってきたか」と質問した。

LEO:変わらずだと思うんですけど、素直でいるということは自分自身が自分らしく生きていくことだなと常に感じるので、悲しいこととかつらいことはつらいって思うし、幸せとか楽しいとかうれしい感情のときはうれしいって素直に思うというか。燃え殻さんと飲みに行ったときも、いろんな自分の弱いことからうれしいとか楽しいことから全部話させてもらってると思うんですけど、それを全部出すというか。ライブでもそういうのを出すのを大事にしていますね。自分はステージの上にいるんですけど、上にいる人ではなくみんなと同じフロントにいて、だから歌える歌があると思ってるので。だから言える言葉があると思ってるので、最近はそれを大事に生きているというか。

燃え殻:またLEOくんの詞も聴いてみたいですね。楽曲としても。

BE:FIRSTのLEOは、26日(火)の『BEFORE DAWN』でも引き続きゲストに登場する。オンエアから一週間はradikoで再生可能。

再生期限は2023年10月3日28時ごろ

BE:FIRSTは11月から、9都市22公演をまわる全国アリーナツアー『BE:FIRST ARENA TOUR 2023-2024 “Mainstream”』開催する。最新情報は、公式サイトまで。
radikoで聴く
2023年9月26日28時59分まで

PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

番組情報
BEFORE DAWN
毎週火曜
26:00-27:00

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