J-WAVEの番組『STEP ONE』には、気になる海外ニュースをお伝えする「CHINTAI GLOBAL BEATS」というコーナーがある。ここでは2023年6月にオンエアされた同コーナーから、イチオシトピックを紹介する。
【オンエア:2023年6月27日(火)/ナビゲート:サッシャ・小林涼子】
韓国では、子どもの入店を制限する子ども禁止ゾーン「No Kids Zone」が増加している。その一方で多くの疑問も生まれており、韓国の人口問題に対する懸念が高まっている。韓国は出生率が世界最低で、2022年は0.78%だった。超高齢化社会といわれる日本でも出生率は1.26%、アメリカで1.6%ほどだったため、少子化は深刻な問題であることがわかるのではないだろうか。
そんな韓国では、これまでに政府が出生率を上げるため数十兆円に及ぶ予算を投じ、さまざまな政策が行われてきた。そんななか、子どもをカフェやレストランから排除する「No Kids Zone」は「逆効果ではないか?」という話が出ているそうだ。
サッシャ:「No Kids Zone」は大人の平穏な環境を確保するためということなんですけど、特に観光地でもある済州(チェジュ)島だけでもおよそ80の「No Kids Zone」があって、国内全体では400ぐらいあるんじゃないかっていわれているんですね。今の韓国の若い人たちには高騰する不動産価格とか長時間労働も問題になっていて、経済的にも不安でいろんなプレッシャーがあるのに、さらにNo Kids Zoneなんてあったら「子どもなんかほしくないってなっちゃうんじゃないの?」っていうのが反対派の意見なんですね。
なぜ韓国に「No Kids Zone」が登場したのか。CNNのニュースによると、2012年に起こったトラブルがきっかけなのではないかといわれている。
サッシャ:熱いスープを持っていたレストランのお客さんが、誤って子どもにやけどを負わせてしまった。最初はかけた人が悪いって話だったんだけど、あとから子どもが駆け回っていたことがわかって、「駆け回らせている親にも問題があるでしょう」っていうことが議論になっちゃったんですね。「だったら子どもがいなければ、そういうことも起きないよね」っていうのが、「No Kids Zone」のきっかけだったんじゃないかっていわれています。2021年の最新調査でも、韓国国内で「No Kids Zone」があってもいいんじゃないかっていう人は10人中7人。
小林:けっこう多いですね。
サッシャ:子どもがいない人だけじゃなくて、子どもがいる大人でも賛成している人がけっこういるっていう証拠ですね。
サッシャ:超少子化に悩む韓国で、反対派の意見通りこういった「ゾーン文化」が足を引っ張っているのかはちょっとわかりませんけど、「子どもは社会で育てる」という感覚が薄れるのはよくないと思うんです。このへん、韓国の場合はどうなのか気になっています。
小林:韓国のお料理って、石焼ビビンバとか想像するとわかると思うんですけど、めちゃめちゃ熱いものもあるから、確かに危ないっていう意味でいうと「No Kids Zone」したくなる気持ちもわかんなくはないかなって。サムゲタンしかり、サムギョプサルしかり、石で焼いているものがあるので、走り回られると危ないっていう意見も間違いなくあるし、それはお子さんを持っている・持っていない、どちらの立場でも安心ですし、ある意味、棲み分けっていうのは、考え方としてはあり得るのかなっていう。
サッシャ:カフェとかも必要かね? 落ち着く環境なのにうるさいからってことだと思うんだけどね。そういうところがあってもいいし、全国に400っていうと、多いかっていわれたら少ないのかもしれないけどね。ただ、超少子化に悩んでいるときに、さらに助長するようなことがあっていいのかっていうところが問題になっているってことですね。
小林:そこは難しいですね。韓国は教育にすごくお金をかけている印象で、友人も毎日英語の先生から電話がかかってきて、通うだけじゃなくて電話でも英語学習をするっていう。本当にしっかりとした教育をされている方もいらっしゃって、子どもを育てるってすごく大変だっていうのを、なんとなく感じざるを得ないのかなって。
サッシャ:経済的にもね。そうすると多くの子どもを持てないっていう発想なのかもしれません。反対派から見ると、「No Kids Zone」がある意味、少子化に拍車をかけているんじゃないか、という話題でした。
J-WAVE『STEP ONE』のワンコーナー「CHINTAI GLOBAL BEATS」では、番組独自の視点で世界を見渡し、国内ではまだ知られていない話題やニュース、ニューミュージックをお届け。放送は月曜~木曜の12時5分ごろから。
【オンエア:2023年6月27日(火)/ナビゲート:サッシャ・小林涼子】
賛否分かれる「No Kids Zone」
サッシャがピックアップしたニュースは、CNNで紹介された「韓国のNo Kids Zone問題」。韓国では、子どもの入店を制限する子ども禁止ゾーン「No Kids Zone」が増加している。その一方で多くの疑問も生まれており、韓国の人口問題に対する懸念が高まっている。韓国は出生率が世界最低で、2022年は0.78%だった。超高齢化社会といわれる日本でも出生率は1.26%、アメリカで1.6%ほどだったため、少子化は深刻な問題であることがわかるのではないだろうか。
そんな韓国では、これまでに政府が出生率を上げるため数十兆円に及ぶ予算を投じ、さまざまな政策が行われてきた。そんななか、子どもをカフェやレストランから排除する「No Kids Zone」は「逆効果ではないか?」という話が出ているそうだ。
サッシャ:「No Kids Zone」は大人の平穏な環境を確保するためということなんですけど、特に観光地でもある済州(チェジュ)島だけでもおよそ80の「No Kids Zone」があって、国内全体では400ぐらいあるんじゃないかっていわれているんですね。今の韓国の若い人たちには高騰する不動産価格とか長時間労働も問題になっていて、経済的にも不安でいろんなプレッシャーがあるのに、さらにNo Kids Zoneなんてあったら「子どもなんかほしくないってなっちゃうんじゃないの?」っていうのが反対派の意見なんですね。
なぜ韓国に「No Kids Zone」が登場したのか。CNNのニュースによると、2012年に起こったトラブルがきっかけなのではないかといわれている。
サッシャ:熱いスープを持っていたレストランのお客さんが、誤って子どもにやけどを負わせてしまった。最初はかけた人が悪いって話だったんだけど、あとから子どもが駆け回っていたことがわかって、「駆け回らせている親にも問題があるでしょう」っていうことが議論になっちゃったんですね。「だったら子どもがいなければ、そういうことも起きないよね」っていうのが、「No Kids Zone」のきっかけだったんじゃないかっていわれています。2021年の最新調査でも、韓国国内で「No Kids Zone」があってもいいんじゃないかっていう人は10人中7人。
小林:けっこう多いですね。
サッシャ:子どもがいない人だけじゃなくて、子どもがいる大人でも賛成している人がけっこういるっていう証拠ですね。
「ゾーン文化」が少子化にも影響?
「No Kids Zone」だけでなく、韓国にはさまざまな「禁止ゾーン」が設けられているという。済州島には「10代禁止ゾーン」や「シニア禁止ゾーン」、「40代以上禁止ゾーン」などがある。過去にはソウルに「ラッパー禁止ゾーン」や「YouTuber禁止ゾーン」、「教授禁止ゾーン」などもあったそうで、ソーシャルメディアでも話題となった。サッシャ:超少子化に悩む韓国で、反対派の意見通りこういった「ゾーン文化」が足を引っ張っているのかはちょっとわかりませんけど、「子どもは社会で育てる」という感覚が薄れるのはよくないと思うんです。このへん、韓国の場合はどうなのか気になっています。
小林:韓国のお料理って、石焼ビビンバとか想像するとわかると思うんですけど、めちゃめちゃ熱いものもあるから、確かに危ないっていう意味でいうと「No Kids Zone」したくなる気持ちもわかんなくはないかなって。サムゲタンしかり、サムギョプサルしかり、石で焼いているものがあるので、走り回られると危ないっていう意見も間違いなくあるし、それはお子さんを持っている・持っていない、どちらの立場でも安心ですし、ある意味、棲み分けっていうのは、考え方としてはあり得るのかなっていう。
サッシャ:カフェとかも必要かね? 落ち着く環境なのにうるさいからってことだと思うんだけどね。そういうところがあってもいいし、全国に400っていうと、多いかっていわれたら少ないのかもしれないけどね。ただ、超少子化に悩んでいるときに、さらに助長するようなことがあっていいのかっていうところが問題になっているってことですね。
小林:そこは難しいですね。韓国は教育にすごくお金をかけている印象で、友人も毎日英語の先生から電話がかかってきて、通うだけじゃなくて電話でも英語学習をするっていう。本当にしっかりとした教育をされている方もいらっしゃって、子どもを育てるってすごく大変だっていうのを、なんとなく感じざるを得ないのかなって。
サッシャ:経済的にもね。そうすると多くの子どもを持てないっていう発想なのかもしれません。反対派から見ると、「No Kids Zone」がある意味、少子化に拍車をかけているんじゃないか、という話題でした。
J-WAVE『STEP ONE』のワンコーナー「CHINTAI GLOBAL BEATS」では、番組独自の視点で世界を見渡し、国内ではまだ知られていない話題やニュース、ニューミュージックをお届け。放送は月曜~木曜の12時5分ごろから。
番組情報
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