04 Limited Sazabysのベース・ボーカル、GENが、自身の音楽ルーツや影響を受けたアーティストを語った。
GENが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談議を繰り広げる番組だ。オンエアは6月16日(金)。
この番組では、ゲストがビールに合う“おみや”を紹介する。GENはドン・キホーテの「韓国味付け海苔」を持参し、ビールとともに楽しんだ。
クリス:音楽も小さいときから好きだったの?
GEN:好きでしたね。それも父の影響なんですけど、家にアコースティックギターがあって、父がよく河島英五さんとか吉田拓郎さんとかを弾いていたので、僕もちょっと教えてもらったりとかして、けっこう弾いてましたね。
クリス:お父さんはアマチュアでライブをやったりとかしたタイプなのかな。
GEN:そういうことはしてなかったみたいですけど、このあいだ実家に帰省してるときに母と父のなれそめを聞いていたら、ギターで母を落としたみたいなんですよ。僕の母は明るくて誰とでも話すタイプで、父はどちらかというとシャイで寡黙であんまり人としゃべらないタイプだったらしいんですけど、唯一ギターっていう武器を持って大学生の頃にキャンプみたいなところでギターを弾いて、1人でさみしそうにしている父を見つけて母は気になったみたいですね。
クリス:お父さんはいわゆる演出をしたわけですね。
GEN:言葉が使えない分、音楽でアプローチしたみたいですね。
そんなGENが「初めて買ったCDは?」との質問に、フォークデュオ・19(ジューク)の『すべてへ』をあげた。
GEN:僕が小学生の頃にゆずとか19とかがすごく人気だったので、こういうことができるようになりたいなって強烈に思ってアコースティックギターを練習したのを覚えていますね。J-POPのコードが載ってる雑誌がよく出てたんですけど、ちょっとずつコードを覚えていったと思います。
クリス:それはいくつくらいのとき?
GEN:小学4、5年生くらいですね。小学4年生くらいの頃に初恋をするんですけど、転校生の女の子がゆずが大好きだったんですよ。共通のゆずの話で盛り上がったので、この子にゆずの曲をさらっと弾き語りできたら好きになってもらえるんじゃないかっていう思いがありまして。
クリス:お父さんと同じですよね。
GEN:そうなんですよ。血は争えないのか、やっぱり音楽さえあれば落とせるんじゃないかっていう気持ちが。
クリス:ベースに転向したのはいつくらいですか?
GEN:高校の頃ですね。当時Hi-STANDARDのコピーバンドをクラスメートと組んで。ギターを弾いたことがあるとかはよくいるんですけど、なかなかベースをやってるやつがいなかったので、ベース・ボーカルをやってみたいなって。でも、いまだになぜギター・ボーカルにしなかったのかって後悔してますね。
クリス:ベース・ボーカルって難しいよね。
GEN:そうなんです。ベース・ボーカルってずっと弾かなきゃいけないじゃないですか。ギター・ボーカルだとたまにジャーンって弾いて、ハンドマイクを持つとかできるんですけど、ベース・ボーカルってずっと弾かないといけないので、ギター・ボーカルにしとけばもっといろいろできたのになっていまだに思ってます。あとMCのときにギター・ボーカルってしゃべりながらギターで雰囲気作れるじゃないですか。ベースではそうはいかないので。
クリス:なるほど。
GEN:ギターとの阿吽の呼吸がハマらないときがたまにあるので。
クリス:でも俺はギターは弾かずにベース・ボーカルに徹するぞっていう気持ちがあるの? この曲はギターを弾くとか、そういう人もいるけど。
GEN:「ベースは自分の体の一部」じゃないけど、高校生の頃に文化祭でベース・ボーカルとしてライブをしたときに、サッカー部の先輩がすごく褒めてくれたんですよ。「お前がベース持つとすごくベースがデカく見えるな」って。僕がベースを持っているときのキャラ感が強いみたいに言ってくれたことがずっとうれしくて、自分の中でベース・ボーカルになってから自分のアイデンティティが確立された気がします。
GEN はHi-STANDARDの大ファンだと公言する。
GEN:あれを見てバンドをやりたいって強烈に思いましたし、当時ハイスタが『ATTACK FROM THE FAR EAST』っていうVHSを出していて、海外のツアー中のオフショットとかの映像があるんですけど、こういうことをしたいなってすごく思ったのを覚えてますね。
クリス:ハイスタが他のバンドよりも響いた理由は?
GEN:シンプルだったので。3ピースっていう形態もそうですし、AIR JAMってイベントもやって、自分たちのつながりでああいったマスに勝るような大きなムーブメントを起こしているスタイルがかっこいいなって思いました。強烈に憧れましたね。当時の音源とか聴いていても、当時のテンションでしか込められないノリというか感覚というか、感情はすごく入ってるなって思いますもんね。うまい・下手とかじゃないバンドのグルーヴというか、そういうのがあったんだなって聴いていて思いますね。バンドという形態に興味を持ったきっかけだと思います。
【関連記事】フォーリミ・GENが強い憧れを抱くアーティストは? ユニゾン/XIIX・斎藤宏介が聞く
クリス:ELLEGARDENのどこにひかれました?
GEN:僕が初めて聴いた楽曲が西海岸の感じがしたんです。僕からするとNew Found Gloryとかblink-182みたいなテンションを日本人がやってるのかっていうのに衝撃を受けましたね。Weezerとかのエモとかオルタナの匂いがどんどんしていくんですけど、そういった世界を広げてくれたのもELLEGARDENなので、いまだに影響を受けていると思いますね。この前、ARABAKI ROCK FEST.でご一緒したんですけど、袖で観ていて演奏力とかも本当にすごくて、この日本のバンドがこの会場の空気を作ってるんだなって思うと恐ろしいなと思いましたね。
GEN:演奏力はどこで感じました?
クリス:ちょうどツアー中だったと思うんですけど、ベースとドラムのうねりっぷりというか、けっこうシンプルにリフが続いていくんですけどバンドのノリが確実にあって、袖で観ててもこんなにテンションが上がるものかって思いましたね。
GENはスピッツにも影響を受けたと明かし、特にアルバム『ハチミツ』は比喩ではなくCDの音が少し割れるくらい聴き込んでいたという。
GEN:当時はJ-POPとして普通に聴いて大好きだったけど、僕はハイスタから始まって日本語の曲をやるようになったときに、スピッツはすごく参考にさせてもらいましたね。日本語のはめ方だったり、形容詞の余白の作り方みたいなところは。
クリス:彼らがアイアン・メイデンのコピーバンドから始まったとは思わないよね。
GEN:そうなんですか!?
クリス:スピッツはもともとパンクだったんだよ。
GEN:確かにスピッツってこんなにポップなことをやってるんだけど、パンクアティチュードをどこかに感じるんですよ。ギターの三輪テツヤさんのたたずまいもあると思うんですけど、なんかとがりを感じるんですよね。
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クリス:この年は日本のアーティストでいちばん音楽フェスに出ているみたいですね。
GEN:去年はフェス王だったみたいです。
クリス:スゴいよね。
GEN:確かにいろんなところに呼んでもらったなっていう。僕らってBRAHMANだったりパンクシーンの先輩にかわいがってもらいつつも、意外とポップスだったりギターロックのイベントだったり、絶妙にいろんなフェスに呼んでいただいていたので、本当にありがたいですよね。
クリス:フェスでの人気者の秘密はなんだと思いますか。やっぱり知らない曲も取り込むってことなのかな。
GEN:それは常に意識してるかもしれないですね。フェスに出るときは自分たちを知らないお客さんの前でできるだけやりたいっていう気持ちがあるので、フェスでわからせるみたいなことはずっとやってきた気がします。僕らは特別メディアとか何かのきっかけがあってごはんが食べられるようになったわけではなくて、フェスとかで1人ずつお客さんを増やして今こうやってやれてるのかなって気がしています。
04 Limited Sazabysは今年もさまざまな音楽フェスに出演予定。11月には東京・日本武道館でのワンマンライブも決定している。
GENは6月23日(金)23時からのオンエアにも引き続きゲストで登場した。
04 Limited Sazabysの最新情報は、公式サイトまで。
番組の公式サイトに過去ゲストのトーク内容をアーカイブ。オンエアで扱った音楽の情報も掲載している。
・過去ゲストのアーカイブページ
https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/archives.html
『SAPPORO BEER OTOAJITO』では、毎週さまざまなゲストを迎えてお酒を飲みながら音楽トークを繰り広げる。放送は毎週金曜23時から。
GENが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談議を繰り広げる番組だ。オンエアは6月16日(金)。
この番組では、ゲストがビールに合う“おみや”を紹介する。GENはドン・キホーテの「韓国味付け海苔」を持参し、ビールとともに楽しんだ。
弾き語りできたら好きになってもらえるかも
GENは愛知県豊橋市出身。幼い頃はアクティブな父の影響で、モトクロスのミニバイクに乗ったり、スキーやスケートボードを楽しんだりと、活発に外で遊ぶことが多かったという。クリス:音楽も小さいときから好きだったの?
GEN:好きでしたね。それも父の影響なんですけど、家にアコースティックギターがあって、父がよく河島英五さんとか吉田拓郎さんとかを弾いていたので、僕もちょっと教えてもらったりとかして、けっこう弾いてましたね。
クリス:お父さんはアマチュアでライブをやったりとかしたタイプなのかな。
GEN:そういうことはしてなかったみたいですけど、このあいだ実家に帰省してるときに母と父のなれそめを聞いていたら、ギターで母を落としたみたいなんですよ。僕の母は明るくて誰とでも話すタイプで、父はどちらかというとシャイで寡黙であんまり人としゃべらないタイプだったらしいんですけど、唯一ギターっていう武器を持って大学生の頃にキャンプみたいなところでギターを弾いて、1人でさみしそうにしている父を見つけて母は気になったみたいですね。
クリス:お父さんはいわゆる演出をしたわけですね。
GEN:言葉が使えない分、音楽でアプローチしたみたいですね。
そんなGENが「初めて買ったCDは?」との質問に、フォークデュオ・19(ジューク)の『すべてへ』をあげた。
GEN:僕が小学生の頃にゆずとか19とかがすごく人気だったので、こういうことができるようになりたいなって強烈に思ってアコースティックギターを練習したのを覚えていますね。J-POPのコードが載ってる雑誌がよく出てたんですけど、ちょっとずつコードを覚えていったと思います。
クリス:それはいくつくらいのとき?
GEN:小学4、5年生くらいですね。小学4年生くらいの頃に初恋をするんですけど、転校生の女の子がゆずが大好きだったんですよ。共通のゆずの話で盛り上がったので、この子にゆずの曲をさらっと弾き語りできたら好きになってもらえるんじゃないかっていう思いがありまして。
クリス:お父さんと同じですよね。
GEN:そうなんですよ。血は争えないのか、やっぱり音楽さえあれば落とせるんじゃないかっていう気持ちが。
ベース・ボーカルの難しさ
その後、GENは中学時代までは部活動や受験勉強に集中していたが、高校の頃にバンドをやりたくなったと当時を振り返る。クリス:ベースに転向したのはいつくらいですか?
GEN:高校の頃ですね。当時Hi-STANDARDのコピーバンドをクラスメートと組んで。ギターを弾いたことがあるとかはよくいるんですけど、なかなかベースをやってるやつがいなかったので、ベース・ボーカルをやってみたいなって。でも、いまだになぜギター・ボーカルにしなかったのかって後悔してますね。
クリス:ベース・ボーカルって難しいよね。
GEN:そうなんです。ベース・ボーカルってずっと弾かなきゃいけないじゃないですか。ギター・ボーカルだとたまにジャーンって弾いて、ハンドマイクを持つとかできるんですけど、ベース・ボーカルってずっと弾かないといけないので、ギター・ボーカルにしとけばもっといろいろできたのになっていまだに思ってます。あとMCのときにギター・ボーカルってしゃべりながらギターで雰囲気作れるじゃないですか。ベースではそうはいかないので。
クリス:なるほど。
GEN:ギターとの阿吽の呼吸がハマらないときがたまにあるので。
クリス:でも俺はギターは弾かずにベース・ボーカルに徹するぞっていう気持ちがあるの? この曲はギターを弾くとか、そういう人もいるけど。
GEN:「ベースは自分の体の一部」じゃないけど、高校生の頃に文化祭でベース・ボーカルとしてライブをしたときに、サッカー部の先輩がすごく褒めてくれたんですよ。「お前がベース持つとすごくベースがデカく見えるな」って。僕がベースを持っているときのキャラ感が強いみたいに言ってくれたことがずっとうれしくて、自分の中でベース・ボーカルになってから自分のアイデンティティが確立された気がします。
GEN はHi-STANDARDの大ファンだと公言する。
GEN:あれを見てバンドをやりたいって強烈に思いましたし、当時ハイスタが『ATTACK FROM THE FAR EAST』っていうVHSを出していて、海外のツアー中のオフショットとかの映像があるんですけど、こういうことをしたいなってすごく思ったのを覚えてますね。
クリス:ハイスタが他のバンドよりも響いた理由は?
GEN:シンプルだったので。3ピースっていう形態もそうですし、AIR JAMってイベントもやって、自分たちのつながりでああいったマスに勝るような大きなムーブメントを起こしているスタイルがかっこいいなって思いました。強烈に憧れましたね。当時の音源とか聴いていても、当時のテンションでしか込められないノリというか感覚というか、感情はすごく入ってるなって思いますもんね。うまい・下手とかじゃないバンドのグルーヴというか、そういうのがあったんだなって聴いていて思いますね。バンドという形態に興味を持ったきっかけだと思います。
【関連記事】フォーリミ・GENが強い憧れを抱くアーティストは? ユニゾン/XIIX・斎藤宏介が聞く
日本語曲の制作で影響を受けたバンド
GENは他に影響を受けたアーティストとして、中学・高校のときにハマったELLEGARDENをあげた。クリス:ELLEGARDENのどこにひかれました?
GEN:僕が初めて聴いた楽曲が西海岸の感じがしたんです。僕からするとNew Found Gloryとかblink-182みたいなテンションを日本人がやってるのかっていうのに衝撃を受けましたね。Weezerとかのエモとかオルタナの匂いがどんどんしていくんですけど、そういった世界を広げてくれたのもELLEGARDENなので、いまだに影響を受けていると思いますね。この前、ARABAKI ROCK FEST.でご一緒したんですけど、袖で観ていて演奏力とかも本当にすごくて、この日本のバンドがこの会場の空気を作ってるんだなって思うと恐ろしいなと思いましたね。
GEN:演奏力はどこで感じました?
クリス:ちょうどツアー中だったと思うんですけど、ベースとドラムのうねりっぷりというか、けっこうシンプルにリフが続いていくんですけどバンドのノリが確実にあって、袖で観ててもこんなにテンションが上がるものかって思いましたね。
GENはスピッツにも影響を受けたと明かし、特にアルバム『ハチミツ』は比喩ではなくCDの音が少し割れるくらい聴き込んでいたという。
GEN:当時はJ-POPとして普通に聴いて大好きだったけど、僕はハイスタから始まって日本語の曲をやるようになったときに、スピッツはすごく参考にさせてもらいましたね。日本語のはめ方だったり、形容詞の余白の作り方みたいなところは。
クリス:彼らがアイアン・メイデンのコピーバンドから始まったとは思わないよね。
GEN:そうなんですか!?
クリス:スピッツはもともとパンクだったんだよ。
GEN:確かにスピッツってこんなにポップなことをやってるんだけど、パンクアティチュードをどこかに感じるんですよ。ギターの三輪テツヤさんのたたずまいもあると思うんですけど、なんかとがりを感じるんですよね。
【関連記事】スピッツが選ぶ、未来を変える1曲。「私にもできるかも、みたいな感覚を持ってもらえたら」
できるだけ自分たちを知らないお客さんの前でやりたい
04 Limited Sazabysは2022年に開催された25本もの音楽フェスに出演した。クリス:この年は日本のアーティストでいちばん音楽フェスに出ているみたいですね。
GEN:去年はフェス王だったみたいです。
クリス:スゴいよね。
GEN:確かにいろんなところに呼んでもらったなっていう。僕らってBRAHMANだったりパンクシーンの先輩にかわいがってもらいつつも、意外とポップスだったりギターロックのイベントだったり、絶妙にいろんなフェスに呼んでいただいていたので、本当にありがたいですよね。
クリス:フェスでの人気者の秘密はなんだと思いますか。やっぱり知らない曲も取り込むってことなのかな。
GEN:それは常に意識してるかもしれないですね。フェスに出るときは自分たちを知らないお客さんの前でできるだけやりたいっていう気持ちがあるので、フェスでわからせるみたいなことはずっとやってきた気がします。僕らは特別メディアとか何かのきっかけがあってごはんが食べられるようになったわけではなくて、フェスとかで1人ずつお客さんを増やして今こうやってやれてるのかなって気がしています。
04 Limited Sazabysは今年もさまざまな音楽フェスに出演予定。11月には東京・日本武道館でのワンマンライブも決定している。
GENは6月23日(金)23時からのオンエアにも引き続きゲストで登場した。
04 Limited Sazabysの最新情報は、
番組の公式サイトに過去ゲストのトーク内容をアーカイブ。オンエアで扱った音楽の情報も掲載している。
・過去ゲストのアーカイブページ
https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/archives.html
『SAPPORO BEER OTOAJITO』では、毎週さまざまなゲストを迎えてお酒を飲みながら音楽トークを繰り広げる。放送は毎週金曜23時から。
番組情報
- SAPPORO BEER OTOAJITO
-
毎週金曜23:00-23:30