TENDOUJI・モリタナオヒコが「このバンドになりたい」と思った憧れの存在は

TENDOUJIのモリタナオヒコ(Vo, G)が、自身の音楽のルーツや、楽曲『Song for you』に込めた想いを明かした。

モリタが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』内のコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。オンエアは4月26日(水)、27日(木)。同コーナーでは、アーティストたちの自身の楽曲に込めた想いと、彼らのアーティスト人生に大きく影響を与えた楽曲との出会いの話を通じて、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする。

「かっこつけてもかっこつかない」が自分たちらしさ

2014年に中学の同級生だったモリタ、アサノケンジ(Vo, Gt)、ヨシダタカマサ(Ba)、オオイナオユキ(Dr)で結成されたロックバンドのTENDOUJI。これまで楽曲『COCO』『CRAZY』は、「J-WAVE SONAR TRAX」に選出されている。

そんなTENDOUJIは過去「SXSW」や「FUJI ROCK FESTIVAL」など国内外の大型フェスティバルに出演してきたが、2023年3月には初の主催フェス「OTENTO」を大阪と川崎で開催。イージーパンクをステートメントとして掲げ、簡単で楽しい音楽を体現している。そんな彼らは4月26日に、5th EP『BUDDY CLUB』をリリース。今回は同作収録曲『Song for you』で表現したTENDOUJIらしさについて、モリタに語ってもらった。

モリタ:『BUDDY CLUB』は6曲入りのEPになっていて、メンバー全員が作詞・作曲しています。それぞれの楽曲が入っていて、僕らはThe Beatlesのような形を目指しているので、それにひとつ近づいた作品になっているかなと。個性の異なる楽曲が収録されていると思います。

その中に収録されている『Song for you』は私、モリタナオヒコが作詞・作曲しました。これまで、バンドでだいたいの曲を書くのは、僕とアサノケンジ(Vo, Gt)だったんですけど、これからはみんなで曲を書いていこうかなと思っています。より、バリエーション豊かになると思うので、楽しみにしていてほしいです。

『Song for you』は久しぶりに自分たちの完全セルフプロデュースでリリースした曲で、原点回帰のポップサウンドになっています。この楽曲は一言で言うとへたれの歌で、僕たちTENDOUJIらしさがここに繋がっているんじゃないかと。かっこつけても、かっこつかないというか、情けない男というのが自分たちのテーマにあって、それを表した1曲になっています。なので、ぜひ日本語訳と合わせて聴いてもらえたらうれしいです。特に男性諸君に聴いてほしいです。

自分たちが思う、TENDOUJIらしさは先ほど申し上げた通り、かっこつけてもかっこつかないところで。中学の同級生でバンドをやっているんですけど、昔からバッチリ髪型を決めるとか、鏡に向かって自分を高めるみたいなのが苦手で、いつも適当な格好して過ごすのがかっこいいと思っていたんです。けれど、まさにそういうダラけているみたいなものが、今の自分たちらしさに繋がっているかなと。

これまでも聴いてくださっているみなさん、ありがとうございます。TENDOUJIの新譜が久々に出ました。たくさんツアーを回るので、どこかのライブに遊びにきてくれたらうれしいです。

高校生で出会い「このバンドになりたい」と思ったのは

イージーパンクをステートメントとして掲げるTENDOUJI。そんなバンドのフロントマンであるモリタのルーツとなる1曲は?

モリタ:ルーツの1曲に選んだのはTeenage Fanclubの『The Concept』です。Teenage Fanclubは90年代に活躍したスコットランドのバンドで、グランジというジャンルの音を鳴らしています。TENDOUJIが影響を受けているバンドのひとつ……というか、このバンドになりたくて、バンドを始めたといっても、過言じゃないです。

僕が高校生の頃に出会ったんですけど、非常にギターサウンドがうるさいんです。けれど、すごくメロディがポップで、わりと日本の歌謡曲に通じるくらいのものがあって、海外のバンドとしては珍しいと思います。それくらいめちゃくちゃ聴きやすいギターポップバンドのひとつです。

YouTubeの映像を見たときに、それがあまりにもよすぎて、自分たちはバンドを始めました。本当にそれくらいたくさんの影響を受けています。今はHIPHOPとかが流行っている時代なんですけど、こういうギターサウンドみたいなものが自分たちは好きで、このバンドに近づけたらと思って音楽を続けています。

以前、来日した際に、オープニングアクトもやらせてもらって、それは自分の音楽人生の中でも1番大きな体験のひとつだったと思います。ぜひ、知らない人は聴いてみてください。

スコットランドが生んだ至宝・Teenage Fanclub。彼らのシンプルでストレートなバンドサウンドは日本のバンドマンに大きな影響を与えたが、TENDOUJIのモリタもどうやらそのひとりのようだ。



アーティストの話を通じて音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けするコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」は、J-WAVE『SONAR MUSIC』内で月曜~木曜の22時41分ごろからオンエア。Podcastでも配信しており、過去のオンエアがアーカイブされている。

【TENDOUJI モリタナオヒコ 出演回のトークを聞く】

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前編後編

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前編後編

・公式ページ
https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/opportunity/

(構成=中山洋平)
番組情報
SONAR MUSIC
月・火・水・木曜
22:00-24:00

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