「ベース演奏の楽しさ」をどこに感じる? BREIMEN・高木祥太が語る

5人組オルタナティブファンクバンド・BREIMENの高木祥太が、ベースとボーカルへの思いや、最近気になるアーティストについて語った。

高木が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談議を繰り広げる番組だ。オンエアは3月31日(金)。

この番組では、ゲストがビールに合う“おみや”を紹介する。高木はカルディの「いぶりがっこオカキ」を持参し、ビールとともに楽しんだ。

ベースは「人とやってなんぼ」な楽器

まずは、クリスが高木に楽器との出会いを訊いた。高木がベースを始めたのは高校生の頃だったという。

高木:ベースを始めてだんだんブラックミュージックに傾倒していって、セッションとかをするようになってきて。

クリス:高木くんはすごくグルーヴィーなベースですごいなと思う。アンサンブルでよく聴いてるし、とにかく何をすればいいかってところが瞬時にわかるベーシストなのかなって。他のアンサンブルをどういう風にするのか、プレイだけじゃなくて、設定や音圧すべてに対してのさじ加減が。高木祥太のすごいところって、そこじゃないかな。

高木:めちゃくちゃうれしい。あんまり言われたことがないですけど、俺もそれって結構自覚的なところがあって。ベースって1人で弾いててもつまらない楽器だと思うんです。1人で全ての曲を全ての手を使ってみたいな人は別ですけど、俺は結局いわゆる大きく言えばベース的なベースが好きなので。その場合、家で1人で爪弾いててもあんまり楽しくないと思ってて。あんまり「弾いてみた動画」とかにもいけなかったので。人とやってなんぼな楽器だと思うというか。だから人といる前提でベースという楽器が俺の場合はあるから、それこそアンサンブルでどこを押して、どこを弾いてってこととか、そういうところがいちばんある意味ベースを弾くだけに関しては楽しいというか、差し引きだったりとか。

クリス:うまくお互いが融合し合うことがアンサンブルだと思うから、そこの展開が楽しいわけであって、その展開が少ないと味気ない。その若干のいびつ感が大事だと思いますよね。

高木:俺もそう思います。ジャズ理論で言うと、どこまでインでどこまでアウトをどう混ぜるかって。ずっとインだけのソロってたぶんつまらなくて、アウトがあるからインのときより気持ちいいし、みたいな。その感覚みたいなものがありますね。全ての曲作りもそうだし。

「歌の人」に感じるスゴさ

TempalayやTENDREのサポートも務める高木に、クリスはBREIMENとしての活動のすみ分けについて質問した。

クリス:BREIMENだと自分がボーカルとして歌うし中心メンバーだけど。どういう風にパフォーマンスを使い分けてますか。

高木:基本的には全て変わらないつもりでやってるんですけど、逆に言えばBREIMENで歌うのは、自分が今までセッションとかでやってきたものとちょっと別ベクトルな部分があるとやり始めてだんだん思ってきて。

クリス:そうか。歌はあとからなんですね。

高木:僕はもともと歌ってなかったので。それこそ井口 理くんとか岡野昭仁さんとか見ていても、あの人たちって楽器をめっちゃやってたというよりは歌の人で、俺もありがたいことにいろんな素晴らしいシンガーだったり、歌う人たちと(共演させてもらって)。TENDREもそうだし、小原綾斗、Charaさんとか。あと奇妙礼太郎さんと何回かやらせてもらって、そのときも思ったけど、やっぱり歌ですごい人って、音楽的な部分とある意味、乖離してすごい人がいて。そこになろうと思ってやってはないけど、そういう人たちと一緒にやってみたりすると、歌ってアンサンブルからある意味逸脱できる部分があると思ってて、歌詞があって言葉があるから、メロディーがなくてもずっと叫んでるだけでもカッコいい音楽ってあるので。

クリス:あるある。

高木:だからTENDREでもTempalayでもBREIMENでも、ベースを弾いてる瞬間だけはたぶん僕は変わらなくて、そこにある音に対して自分なりに反応して作っていくみたいな。

高木は「俺の信条としては、いきなり弾けと言われても、最高のパフォーマンスができるようにしていたい」と語る。

高木:ベースを弾いているライブの前は、準備運動をしてとかルーティーンとかは意図的に作らなくて。例えば飛行機に乗って「お客さまの中にベーシストはいますか?」と言われてもすぐに弾けるみたいな感じで、楽器も選ばないし何でもいけるっていう風にしてたんですけど、最近になって歌の前だけはちょっとルーティーンを作っちゃってて、そのほうが自分的にはいいなと思って。だからオン・オフを作らないようにと音楽では思ってたけど、歌はオン・オフを作らないとできないかもって最近は思っています。

「最近の日本の曲の中でいちばん好きかも」と思った曲は

BREIMENは5月5日(金・祝)、6日(土)の2日間、東京・六本木ヒルズアリーナで開催されるフリーライブイベント「J-WAVE & Roppongi Hills present TOKYO M.A.P.S Chris Peppler EDITION」に出演する(BREIMENは5日に出演)。

・「J-WAVE & Roppongi Hills present TOKYO M.A.P.S Chris Peppler EDITION」公式サイト
https://www.tokyomaps.jp

このイベントはクリスがプログラム・オーガナイザーを務め、上原ひろみ、ROTH BART BARON、君島大空なども参加する。高木はこのイベントに出演するシンガーソングライター・由薫が最近気になっているという。

高木:それこそJ-WAVEかなんかで流れてたのを調べて知りました。この方の『gold』って曲がマジで好きで、最近聴いてる日本の曲の中でいちばん好きかもしれないっていうくらい好きですね。

由薫 - gold (Official Lyric Video)

高木:サビのメロディーがすごいんですよね。ある年代を想起させつつも、声がめちゃくちゃいいし。

クリス:ソングライターとしてもすごいよね。いい感じの洋楽ポップス、USポップスを取り入れてるなっていう気がしますよね。

BREIMEN、由薫も出演する今回の「TOKYO M.A.P.S」は「新しさと心地よさ」をテーマに開催される。

クリス:新しいものって冷たかったりエッジーな感じがするけど、今回僕が思ってる「新しさと心地よさ」は人間の琴線というか、例えば人類って昔から炎に心地よさを感じるじゃないですか。だからものが変わろうがテクノロジーが進化しようが、やっぱり心地よさのスイッチを入れてくれるものって何か共通してるんじゃないかなって。それを紡ごうかなと思っています。今回のイベントはとんがってるんだけど、どこか心地よさを表現してくれたりとか、バリバリのベテランなんだけど常に斬新だったりとか、若い才能もフィーチャーしたいと感じて、その中にBREIMENとか、常に新しいことを突き進んでるんだけど、どこか心地よさというか気持ちいい部分を提供してくれるっていう。

高木:セトリに反映しますね。

クリス:ありがとうございます。

4月14日(金)23:00-23:30の同番組でも、高木がトークをする。放送後から一週間はradikoでも再生可能だ。

【radikoで聴く】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20230414230000

番組の公式サイトでは、過去ゲストのトーク内容をアーカイブ。オンエアで扱った音楽の情報も掲載している。

・過去ゲストのアーカイブページ
https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/archives.html

『SAPPORO BEER OTOAJITO』では、毎週さまざまなゲストを迎えてお酒を飲みながら音楽トークを繰り広げる。放送は毎週金曜23時から。
番組情報
SAPPORO BEER OTOAJITO
毎週金曜
23:00-23:30

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