Novel Coreが自身の転機となった出来事や人との出会いについて語った。
Novel Coreが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『BLUE IN GREEN』のワンコーナー「LIFE WITH GROOVE」(ナビゲーター:甲斐まりか)。オンエアは1月14日(土)。
22歳の誕生日である1月18日には初EP『iCoN』をリリース。22歳の誕生日を迎えることについて訊かれると、「ここ2、3年はメジャーデビューして環境も変わって、まさに激動の期間だった。今年はより自分で考えることが増えて、責任感が増していく1年になると思う」と語った。
甲斐:EP『iCoN』をリリースすることになった経緯を聞かせてください。
Novel Core:スタッフさんたちと話し合って、もう何月何日に何をリリースするとか日付まで含めて2025年くらいまでの計画が決まっている感じで動いているので、ここにワンクッションというか、一つのステップとしてEPが入ったほうがいいということになって制作が決まった感じですね。
甲斐:それはコンセプト的にということですか?
Novel Core:そうですね。今まで自分のことを、日本の音楽界におけるエラーとか、トラブルとかって、自分では表現しるんですけど、自分は今までのスタンダードとはちょっと違うレールを歩いてきた感じがしていて。活動もラッパーとかシンガーソングライターっていう枠組みだけにとらわれたくないっていうのがあったので、いろんな活動をしてきたし、僕がそういう活動をすることによって次以降の世代が選べる正解というかスタンダードが増えればいいなと思ってやってきました。だからトラブルだった自分が逆に象徴になって、アイコンと呼べるタイミングを作りたいなという思いがあります。
甲斐:そこから『iCoN』というタイトルになったんですね。リード曲『ジェンガ』は、イントロからストリングスのピチカートが耳に残るミディアムナンバーで、後半にかけてコーラスがすごいですし、クラップが入ったりとか、ゴスペル調というか、聴いているこちらの感情がどんどん膨らんでいくようなとても素敵な曲でした。この曲はどんな感情から生まれたんですか?
Novel Core:『ジェンガ』は、作ろうと思ったタイミングがけっこう前なんです。メジャーデビューして、自分の夢を、スタッフさんたちやファンのみなさんがまるで自分たちみんなの夢だみたいに思ってついてきてくれるようになって、自分と同じ熱量を持ってそう思ってついてきてくれるスタッフやファンのみんなが自分にとってすごく大切だなと思うようになって、今までそういう人が周りにいなかったのにここ数年でそういう景色を見させてもらって、これを失うのが逆に怖いなってところまで来てしまって。人生って時間が有限だから必ずお別れが来ると思ってるんですけど、それが怖くなったときに、怖いと思えるほど愛しいものや大切なものに出会えるってこと自体が人生において奇跡的なことで、望まれたことなんじゃないかなって思ったので、それを曲にしてみようと思って作った曲です。
Novel Core:インディーズ時代の19歳のときに作った、1stアルバムの自主制作が転機ですね。当時、Zeebraさんの事務所に所属していて3年近くお世話になったんですけど、何も実績を残していなかったし、何をやっても「Zeebraさんのところの誰々」っていう言われ方をされてしまうのが自分の中でコンプレックスになってしまっていて。他力じゃなくて自力で何かできる人間になろうと思って、ちょうど事務所を出るタイミングでアルバムを作ったんですけど、合計1000万くらいの借金をしました。
甲斐:ええ!?
Novel Core:計算書を見たときに血の気が引いたっていうか、もうこれで人生終わるんじゃないかって思ったんですけど(笑)、でもやっぱそれくらいの覚悟を決めて勝負をしたくって。もちろん自主原盤だったんで、自分で領収書関連のやりとりとか、オファーもそうだし、CDのプレスとかまで全部自分でやったので、今はスタッフさんたちが僕の見えないところでやってくれていることのおおまかな流れが理解できているから、メジャーに入ってから当時の経験が生きています。たぶん裏でスタッフさんたちは今こういうことをしているだろうから、ここは自分でやろうとか、頭の回転の仕方が少しだけ変わったきっかけになりましたね。
甲斐:19歳でその大金、もし成功しなかったらどうしようっていう気持ちはなかったですか。
Novel Core:ありましたね。毎晩泣いてた記憶があります、不安で不安で(笑)。お金は母方の親戚を回って、母親とかも一緒に頭を下げてくれて集めたものだったので、本当に勝負ではあったんですけど、でもそこまで追い込まれなければ見えなかったものもたくさんあったので、やってよかったなと今は思ってます。
続いて転機となった人物を訊いた。
Novel Core:SKI-HIさんです。今の僕が所属しているBMSGのCEOですし、2016、2017年くらいから知っている先輩ですから。当時からごはんに誘ってくれたりとか、いろいろ話を聞いてくれてデビューが決まったんです。もちろんキャリアも違いますし、スタイルも全然違うんですけど、どこか境遇が似ているというか。日高さん(SKY-HI)もスタンダードから少し外れたところで活動されいる方だったし、そこで自分たちの道を切り開いてきた人というイメージがあるので、すごくシンパシーを感じる瞬間があり、いろんな場面で救われましたね。
甲斐:そんなSKY-HIさんから言われて印象に残っている言葉はありますか。
Novel Core:「俺は全部渡すから」って言われたのが一番だったかな。BMSGに入って半年くらいのタイミングで、日高さんの家で熱い話をしていたときに、「俺はもう全部Coreに渡すつもりでいるから」って言われて。そのときに覚悟がより決まったし、所属アーティストとか後輩のアーティストに日高さんがしてくれたことを僕たちは次の世代にしていかなきゃいけないし、そのサイクルを作らなきゃなっていう気持ちがより強まりました。
甲斐:「全部」っていうのは?
Novel Core:日高さんは、この前出した『THE DEBUT』って曲でも「稼いだら人に使いたい」って歌ってたくらい、財産もそうですし、知識も経験も、ありとあらゆるものを惜しみなく後続のアーティストに渡していける人なので、いろんなものを受け継いでいる感じがします。
甲斐:そういうことを言ったりやってくれる人ってなかなかいないですよね。
Novel Core:いないです。ヒーローですね、完全に。
『BLUE IN GREEN』のワンコーナー「LIFE WITH GROOVE」では、ゲストの今を形作った出会いや体験を伺う。放送は毎週土曜日の12時55分ごろから。
Novel Coreが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『BLUE IN GREEN』のワンコーナー「LIFE WITH GROOVE」(ナビゲーター:甲斐まりか)。オンエアは1月14日(土)。
22歳の誕生日に初EPをリリース
Novel CoreはSKY-HIが主宰するマネジメントレーベル・BMSGの第一弾アーティストとして2020年にメジャーデビューして以降、ラッパー/シンガーソングライターのみならず、トップメゾンのモデルに起用されるなどファッションアイコンとしても活躍している。22歳の誕生日である1月18日には初EP『iCoN』をリリース。22歳の誕生日を迎えることについて訊かれると、「ここ2、3年はメジャーデビューして環境も変わって、まさに激動の期間だった。今年はより自分で考えることが増えて、責任感が増していく1年になると思う」と語った。
甲斐:EP『iCoN』をリリースすることになった経緯を聞かせてください。
Novel Core:スタッフさんたちと話し合って、もう何月何日に何をリリースするとか日付まで含めて2025年くらいまでの計画が決まっている感じで動いているので、ここにワンクッションというか、一つのステップとしてEPが入ったほうがいいということになって制作が決まった感じですね。
甲斐:それはコンセプト的にということですか?
Novel Core:そうですね。今まで自分のことを、日本の音楽界におけるエラーとか、トラブルとかって、自分では表現しるんですけど、自分は今までのスタンダードとはちょっと違うレールを歩いてきた感じがしていて。活動もラッパーとかシンガーソングライターっていう枠組みだけにとらわれたくないっていうのがあったので、いろんな活動をしてきたし、僕がそういう活動をすることによって次以降の世代が選べる正解というかスタンダードが増えればいいなと思ってやってきました。だからトラブルだった自分が逆に象徴になって、アイコンと呼べるタイミングを作りたいなという思いがあります。
甲斐:そこから『iCoN』というタイトルになったんですね。リード曲『ジェンガ』は、イントロからストリングスのピチカートが耳に残るミディアムナンバーで、後半にかけてコーラスがすごいですし、クラップが入ったりとか、ゴスペル調というか、聴いているこちらの感情がどんどん膨らんでいくようなとても素敵な曲でした。この曲はどんな感情から生まれたんですか?
Novel Core:『ジェンガ』は、作ろうと思ったタイミングがけっこう前なんです。メジャーデビューして、自分の夢を、スタッフさんたちやファンのみなさんがまるで自分たちみんなの夢だみたいに思ってついてきてくれるようになって、自分と同じ熱量を持ってそう思ってついてきてくれるスタッフやファンのみんなが自分にとってすごく大切だなと思うようになって、今までそういう人が周りにいなかったのにここ数年でそういう景色を見させてもらって、これを失うのが逆に怖いなってところまで来てしまって。人生って時間が有限だから必ずお別れが来ると思ってるんですけど、それが怖くなったときに、怖いと思えるほど愛しいものや大切なものに出会えるってこと自体が人生において奇跡的なことで、望まれたことなんじゃないかなって思ったので、それを曲にしてみようと思って作った曲です。
19歳で借金してアルバムを作って、わかったこと
このコーナーではゲストに自身の転機になった出来事や人との出会いを訊いている。Novel Coreは迷いなく、自主制作盤を制作したことと、SKY-HIと出会ったことを自身の転機として挙げた。Novel Core:インディーズ時代の19歳のときに作った、1stアルバムの自主制作が転機ですね。当時、Zeebraさんの事務所に所属していて3年近くお世話になったんですけど、何も実績を残していなかったし、何をやっても「Zeebraさんのところの誰々」っていう言われ方をされてしまうのが自分の中でコンプレックスになってしまっていて。他力じゃなくて自力で何かできる人間になろうと思って、ちょうど事務所を出るタイミングでアルバムを作ったんですけど、合計1000万くらいの借金をしました。
甲斐:ええ!?
Novel Core:計算書を見たときに血の気が引いたっていうか、もうこれで人生終わるんじゃないかって思ったんですけど(笑)、でもやっぱそれくらいの覚悟を決めて勝負をしたくって。もちろん自主原盤だったんで、自分で領収書関連のやりとりとか、オファーもそうだし、CDのプレスとかまで全部自分でやったので、今はスタッフさんたちが僕の見えないところでやってくれていることのおおまかな流れが理解できているから、メジャーに入ってから当時の経験が生きています。たぶん裏でスタッフさんたちは今こういうことをしているだろうから、ここは自分でやろうとか、頭の回転の仕方が少しだけ変わったきっかけになりましたね。
甲斐:19歳でその大金、もし成功しなかったらどうしようっていう気持ちはなかったですか。
Novel Core:ありましたね。毎晩泣いてた記憶があります、不安で不安で(笑)。お金は母方の親戚を回って、母親とかも一緒に頭を下げてくれて集めたものだったので、本当に勝負ではあったんですけど、でもそこまで追い込まれなければ見えなかったものもたくさんあったので、やってよかったなと今は思ってます。
続いて転機となった人物を訊いた。
Novel Core:SKI-HIさんです。今の僕が所属しているBMSGのCEOですし、2016、2017年くらいから知っている先輩ですから。当時からごはんに誘ってくれたりとか、いろいろ話を聞いてくれてデビューが決まったんです。もちろんキャリアも違いますし、スタイルも全然違うんですけど、どこか境遇が似ているというか。日高さん(SKY-HI)もスタンダードから少し外れたところで活動されいる方だったし、そこで自分たちの道を切り開いてきた人というイメージがあるので、すごくシンパシーを感じる瞬間があり、いろんな場面で救われましたね。
甲斐:そんなSKY-HIさんから言われて印象に残っている言葉はありますか。
Novel Core:「俺は全部渡すから」って言われたのが一番だったかな。BMSGに入って半年くらいのタイミングで、日高さんの家で熱い話をしていたときに、「俺はもう全部Coreに渡すつもりでいるから」って言われて。そのときに覚悟がより決まったし、所属アーティストとか後輩のアーティストに日高さんがしてくれたことを僕たちは次の世代にしていかなきゃいけないし、そのサイクルを作らなきゃなっていう気持ちがより強まりました。
甲斐:「全部」っていうのは?
Novel Core:日高さんは、この前出した『THE DEBUT』って曲でも「稼いだら人に使いたい」って歌ってたくらい、財産もそうですし、知識も経験も、ありとあらゆるものを惜しみなく後続のアーティストに渡していける人なので、いろんなものを受け継いでいる感じがします。
甲斐:そういうことを言ったりやってくれる人ってなかなかいないですよね。
Novel Core:いないです。ヒーローですね、完全に。
『BLUE IN GREEN』のワンコーナー「LIFE WITH GROOVE」では、ゲストの今を形作った出会いや体験を伺う。放送は毎週土曜日の12時55分ごろから。
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2023年1月21日28時59分まで
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番組情報
- BLUE IN GREEN
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毎週土曜12:00-16:00