Dios・たなか×SKY-HIが語る、「長く活動を続けている人の法則」とは?

DiosのたなかがSKY-HIと対談。たなかが結婚した理由やDiosを結成した理由を語った。

たなかが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『DIVE TO THE NEW WORLD』(ナビゲーター:SKY-HI)。オンエアは2022年12月31日(土)。

一緒にいてポジティブになったんじゃないかな

友人でもある2人は「元気?」「超元気だよ」と挨拶を交わし、まずは昨年たなかが結婚した話題に。

SKY-HI:ご結婚おめでとうございます。

たなか:ありがとうございます。結婚祝いのプレゼントもいただきましたから。

SKY-HI:でもまだ紙袋を開けるのが面倒くさかったらしく、ラッピングが半分はだけた状態で放置され続けてるという。

たなか:今、キッチンに置いていてあります(笑)。

SKY-HI:2022年はどんな1年でしたか?

たなか:Diosとしてアルバムを出してツアーもやってっていうのが上半期にあって、下半期は結婚の準備とかいろいろやってたかな。あとずっと壁登ってたかな。

SKY-HI:率直に結婚ってどんなときにしようと思うんですか。

たなか:結婚をしてもしなくても正直そんなに変わらないからこそ、逆にしちゃおうかなって。それが早ければ早いほうが結婚してる期間は長くなるわけだからいいかなって。

SKY-HIは、たなかに交際中のタイミングで世間に知られないようにしていたかと質問する。

たなか:さすがに(相手の)犬の画像とかは投稿しないようにしてたけど、それを気にしなくてよくなったからラッキーって感じ。

SKY-HI:わざわざ大っぴらにするものでもないからね。でも写っちゃったから消さなきゃっていう雑な心労がいらないよね。

たなか:あの感じは疲れる。

SKY-HI:あれはある? アーティストによって不幸なときのほうがとか、幸せのときのほうが曲が書けるとか。

たなか:あんまりないかな。書くときのレイヤーみたいなものがあって、例えば日常生活とそこから一歩抽象的なことを考えて、みたいないろんな層が思考の中にはあると思うんだけど、それで言うと日常生活は例えばコーヒーがおいしかったとか彼女といて幸せだったとか、逆にケンカしてつらかったみたいなものが第一層だとすると、その第一層では書いてないからそんなに関係ないかな。

SKY-HI:でも書くことの内容は実生活と全く無関係でもないじゃない。そう考えると何かしら影響はありそうな気もするけど。

たなか:一緒にいることによって考え方が変わってくるとかの影響は全然あると思うし、それで言うと一緒にいてポジティブになったんじゃないかなって思う。

活動を続けられている人には一定の法則がある

現在24歳のたなかは、大学入学を機に一人暮らしを始めたそうで、当時を振り返り、寂しさより喜びがあったと話す。

SKY-HI:中学、高校くらいから音楽をやりながら普通に一青年としての人生を歩んできて、今24歳だから社会人としては相当若い部類じゃん。

たなか:社会人2、3年目とか。今、友だちが働いててビビる。

SKY-HI:もうちょっとするといろいろもっとビビる。友だちは子どもができてくるし一軒家とかに住み出すし。

たなか:確かに。ターニングポイント感あるね。

SKY-HI:そういうのが増える。でも、30代中盤になると普通に仕事してる人が管理職になって権力を手にするので、一緒にお仕事できるようになる。

たなか:一緒に仕事で遊べるようになってくるって。

SKY-HI:そういう楽しみもありますね。

まわりが学生から社会人になっていく中、学生時代から続けていた音楽活動への意識に変化はあったのだろうか。

たなか:特に気負ってる部分とか不安になったりすることはないかな。

SKY-HI:あったら結婚してないのかもね。

たなか:むしろあるから結婚してるってこともあるかもしれないし。

SKY-HI:それもあるのか(笑)。

たなか:不安はないかな。6年くらいは(この業界に)いるわけだから、他の人が6年経ってどうなっていっているのかみたいなのを見てても、続けられている人には一定の法則があるなと思って。

SKY-HI:その法則とは?

たなか:腐らないみたいな話なんだけど。新しいことをちゃんと勉強して、ちゃんと音楽を作り続けることさえやめなければ大丈夫っしょみたいな。

SKY-HI:確かに。それで言うと、川谷絵音の純粋性ってすごいと思うもん。

たなか:確かに。無限に曲を作ってますよね。

SKY-HI:無限に作ってるし無限に新しいものを聴いているし、音楽自体に無限にポジティブというか。現行の音楽シーンに対して不満や苦言を漏らす人にむしろ攻撃的な感じ。「今、いちばん面白いだろ」っていうのを言い続けるあのスタンスは結構好きなんですよね。

いい感じのときって岩が転がり始めちゃった感がある

2021年、たなかはササノマリイ、Ichika Nitoと共にロックバンド・Diosを結成。ソロ活動を続けて来たたなかは、なぜバンドを結成したのか。その理由を語る。

たなか:ソロでもう一度やると、ぼくりり(ぼくのりりっくのぼうよみ)Ⅱじゃんみたいな風にはなっちゃうから、何か新しく形をかえてアレンジをしないとなって思ってたときに、ギターのIchikaと会って2人で同じタイミングでバンドやろうよって言い出して話になって。いい感じのときって岩が転がり始めちゃった感みたいなのがあるじゃん。坂道で転げ落ちてもう止められないなってことが。それを感じたので、それでバンドになった。

SKY-HI:1人じゃないのはいいですよね。

たなか:面白い。

SKY-HI:集合意思というか、ソロの自分スタート・自分完結の良さも当然あるけど。

たなか:どっちもある。だからDiosのたなかとして何かしてるとか。だからたなかが決めたことがDiosの意思というわけではないというか。例えば自分が決めていたとしてもそこにワンクッション挟まることによって全然違って面白いなって思う。

SKY-HI:特にラップミュージックとかって一人称じゃない。だから歌が実人格とほぼ一緒じゃん。でもバンドとかだと1個フィルターがかかることが羨ましいなって思ってたことはありますね。

たなか:この前出してたSKY-HIのアルバムを聴いたけど、あれはめっちゃ一人称だったね。

SKY-HIは一人称であることのほうが楽ではあると言う。

SKY-HI:切り替えるとかも疲れるし、今はこうあるべき視点みたいなのが特にないから素直に行こうって感じなのでそれはすごく楽だし、そうじゃないと今はやっていけないけど。一方で友だちのバンドのライブとか出ると……だいたいオーラル(THE ORAL CIGARETTES)なんだけど(笑)、バンドでステージに立ってるとオーラルの(山中)拓也って感じだから。

たなか:確かに歌われている主人公が拓也さんではなくてもいいし。

SKY-HI:女性言葉のときもあるし。そういうのは羨ましいなって思いますね。Diosはバンドなんだけど、ラップ的なフロウってずっと継続して自分語りみたいなフェーズがあるなって思ってるんだけど、そういう自分のことを語るっていうのは、ぼくのりりの死去直前のところくらいからだと思うんだけど。

たなか:そこら辺はむっちゃ一人称だったな。

SKY-HI:それってもうやらないの?

たなか:最近、Diosがちょっと落ち着いたからソロのほうを趣味でやってて、そのときとかはめっちゃ一人称かな。そのときは複雑な構造に言及したいっていう欲望が強すぎて、ただ複雑すぎると例えばラジオで流れてきたときに全然わからないから、そういうものは趣味でちょろっとやろうと思ってますね。

たなかは1月にソロ作をリリース予定。またDiosは2月15日(水)に昨年リリースしたファーストアルバム『CASTLE』の収録曲を国内外アーティスト5名のリミキサーたちの手によって生まれ変わったアナザー作品『Re:CASTLE』をリリースする。

Diosの最新情報は、オフィシャルサイトまたは、オフィシャルTwitterまで。

たなかの最新情報は、オフィシャルTwitterまで。

『DIVE TO THE NEW WORLD』は国内外のさまざまなフィールドで活躍するアーティストやクリエイターたちの“本心”にSKY-HIが“DIVE”していくプログラム。放送は毎週土曜23時から。
番組情報
DIVE TO THE NEW WORLD
毎週土曜
23:00-23:54

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