男女音楽ユニットのsorayaが、自身の音楽のルーツや、楽曲『BAKU』に込めた想いを明かした。
sorayaが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』内のコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。オンエアは12月14日(水)、15日(木)。同コーナーでは、アーティストたちの自身の楽曲に込めた想いと、彼らのアーティスト人生に大きく影響を与えた楽曲との出会いの話を通じて、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする。
石川:今回紹介する私たちの新曲『BAKU』はみんなが寝静まった後、人知れず悪夢を食べる動物・バクのワークソングです。
歌詞を作る上で、生きる上での「役割」とか「使命」とかそういうものをテーマにした内容を書けないかな考えていて。そんなときに生活をする中で、バクが頭に浮かびました。
壷阪:使命?
石川:アンパンマンも使命という名のもとにバイキンマンと戦ってるじゃない。そんな風に使命を果たすのってどういうことなのかなって考えたときに、バクの話が頭に浮かびました(笑)。
壷阪:そうだったんだ(笑)。紅奈ちゃんから「こういう歌詞ができたよ」って言われて以降、ずっと「BAKU BAKU」言ってたら、ちょうどそのときにアフリカのピグミー族の音楽を聴いてて。ウォータードラムとか、ブラジリアンとかの楽器が「BAKU」というアイデアにマッチすると思って“面白いものができる”と確信して曲を書きました。
石川:デモが届いたときは「あのアイデアの種がこうなるんだ!」ってすごい良い意味での驚きがありました。「ピグミー族って知ってる?」って連絡をもらったところからこの『BAKU』という曲に繋がっていく過程はびっくりした(笑)。
壷阪:お互いびっくりしたよね(笑)。
石川:そんな中で今回のテーマであるsorayaらしさについてですけど、難しかったけど、考えてきたんですよ。周りの反響なんかも含めて思うことは、朝でも夜に聴いても、何曜日でも、どの季節でも日常に溶け込んでいくのがsorayaらしさなのかなと思いました。
壷阪:うん、うん。
石川:sorayaらしさがこの『BAKU』にどんな風に現れているのかなと考えたとき、シンプルだからこそ日常に溶け込んでいくのかなと思ったんです。メロディはシンプルだけど、でも良く聴いたらいろんなパーカッションの音が鳴ってたり。そういうところにスペシャルなシンプルさを感じるというか。
壷阪:シンプルで毎日着られるような服なんだけど、ワンポイントでかわいらしさが表現されている洋服のようなね。
石川:うんうん。凝ったデザインというか。
壷阪:そういうのは僕も紅奈ちゃんも普段から好きなものだから、そういう意識が音楽に現れていたらうれしいです。
石川:今回の『BAKU』のジャケットは絵本作家である、桃戸栗子さんにお願いしました。とっても優しい表情の、かわいいバクが描かれているんですけど、それも合わせて短いバクの絵本を見ているような感じで、いろんな人にこの曲を楽しんでもらえたらと思います。
壷阪:今回、僕らが紹介するルーツの1曲は大貫妙子さんの『くすりをたくさん』という曲です。僕が最初にこれを聴いたのは、2020年3月。アメリカ・ニューヨークにいたときでした。まさにコロナで街がロックダウンする前日に、Spotifyでランダム再生で流れてきて。でもニューヨークにはまだ人がいっぱいいて、「感染者数、大丈夫かな……」って考えていたときに、急にこの曲が流れてきたの。
<さぁ目を開いて人を見てごらん><どんなことを見てもあたりまえなんて思っちゃ駄目><薬をたくさん飲んだら終わり>と大貫さんが僕に語りかけてきて。
石川:すごいメッセージ……(笑)。
壷阪:でもこのメッセージを書いた当時は、まさか世の中がコロナになるなんて想像してなかっただろうから。すごいタイミングで僕に刺さったと思ったの。そして曲はサンバ調だから、明るい感じで怖いことを歌っていて(笑)。
でもその後ちゃんと、大貫さんの音楽にのめり込んで。すごくメロディが美しくて、どの曲も真っ直ぐ心に響いてくるというか。
石川:まさにそうですね。
壷阪:紅奈ちゃんも大貫さんが大好きで聴いていたそうなので、sorayaをやるときも真っ直ぐな曲を書きたいと思いました。そういう意味でもルーツの1曲に選ばせていただきました。
海外発のジャパニーズ・シティーポップ・ブームにより、あらためて国内外で評価されている大貫妙子の音楽。sorayaの2人もそんな大貫が作り出すサウンドと歌詞に出会い、魅了されているようだ。
アーティストの話を通じて音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けするコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」は、J-WAVE『SONAR MUSIC』内で月曜~木曜の22時41分ごろからオンエア。Podcastでも配信しており、過去のオンエアがアーカイブされている。
【soraya 出演回のトークを聞く】
・Apple Podcastで聞く
前編/後編
・Spotifyで聞く
前編/後編
・公式ページ
https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/opportunity/
(構成=中山洋平)
sorayaが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』内のコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。オンエアは12月14日(水)、15日(木)。同コーナーでは、アーティストたちの自身の楽曲に込めた想いと、彼らのアーティスト人生に大きく影響を与えた楽曲との出会いの話を通じて、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする。
どの季節でも日常に溶け込んでいくのがsorayaらしさ
sorayaはジャズフィールドで活躍中の若手音楽家・壷阪健登(Piano, Key)と石川紅奈(Vo, B)からなるユニット。アメリカ・ボストン留学での音楽経験や、年間100本を超えるセッションをこなし、無国籍に独自の音楽を追求する、壷阪の生み出す楽曲と、石川のあたたかく包み込むようなボーカルと歌詞、そしてベースが融合した注目のユニットだ。今回はそんなsorayaに楽曲『BAKU』に込めた自分らしさを聞いた。石川:今回紹介する私たちの新曲『BAKU』はみんなが寝静まった後、人知れず悪夢を食べる動物・バクのワークソングです。
歌詞を作る上で、生きる上での「役割」とか「使命」とかそういうものをテーマにした内容を書けないかな考えていて。そんなときに生活をする中で、バクが頭に浮かびました。
壷阪:使命?
石川:アンパンマンも使命という名のもとにバイキンマンと戦ってるじゃない。そんな風に使命を果たすのってどういうことなのかなって考えたときに、バクの話が頭に浮かびました(笑)。
壷阪:そうだったんだ(笑)。紅奈ちゃんから「こういう歌詞ができたよ」って言われて以降、ずっと「BAKU BAKU」言ってたら、ちょうどそのときにアフリカのピグミー族の音楽を聴いてて。ウォータードラムとか、ブラジリアンとかの楽器が「BAKU」というアイデアにマッチすると思って“面白いものができる”と確信して曲を書きました。
石川:デモが届いたときは「あのアイデアの種がこうなるんだ!」ってすごい良い意味での驚きがありました。「ピグミー族って知ってる?」って連絡をもらったところからこの『BAKU』という曲に繋がっていく過程はびっくりした(笑)。
壷阪:お互いびっくりしたよね(笑)。
石川:そんな中で今回のテーマであるsorayaらしさについてですけど、難しかったけど、考えてきたんですよ。周りの反響なんかも含めて思うことは、朝でも夜に聴いても、何曜日でも、どの季節でも日常に溶け込んでいくのがsorayaらしさなのかなと思いました。
壷阪:うん、うん。
石川:sorayaらしさがこの『BAKU』にどんな風に現れているのかなと考えたとき、シンプルだからこそ日常に溶け込んでいくのかなと思ったんです。メロディはシンプルだけど、でも良く聴いたらいろんなパーカッションの音が鳴ってたり。そういうところにスペシャルなシンプルさを感じるというか。
壷阪:シンプルで毎日着られるような服なんだけど、ワンポイントでかわいらしさが表現されている洋服のようなね。
石川:うんうん。凝ったデザインというか。
壷阪:そういうのは僕も紅奈ちゃんも普段から好きなものだから、そういう意識が音楽に現れていたらうれしいです。
石川:今回の『BAKU』のジャケットは絵本作家である、桃戸栗子さんにお願いしました。とっても優しい表情の、かわいいバクが描かれているんですけど、それも合わせて短いバクの絵本を見ているような感じで、いろんな人にこの曲を楽しんでもらえたらと思います。
大貫妙子の楽曲が「すごいタイミングで僕に刺さってきた」
音楽リテラシーの高いsorayaが織りなす音楽は、業界も注目する。そんな2人のルーツとなる1曲は?壷阪:今回、僕らが紹介するルーツの1曲は大貫妙子さんの『くすりをたくさん』という曲です。僕が最初にこれを聴いたのは、2020年3月。アメリカ・ニューヨークにいたときでした。まさにコロナで街がロックダウンする前日に、Spotifyでランダム再生で流れてきて。でもニューヨークにはまだ人がいっぱいいて、「感染者数、大丈夫かな……」って考えていたときに、急にこの曲が流れてきたの。
<さぁ目を開いて人を見てごらん><どんなことを見てもあたりまえなんて思っちゃ駄目><薬をたくさん飲んだら終わり>と大貫さんが僕に語りかけてきて。
石川:すごいメッセージ……(笑)。
壷阪:でもこのメッセージを書いた当時は、まさか世の中がコロナになるなんて想像してなかっただろうから。すごいタイミングで僕に刺さったと思ったの。そして曲はサンバ調だから、明るい感じで怖いことを歌っていて(笑)。
でもその後ちゃんと、大貫さんの音楽にのめり込んで。すごくメロディが美しくて、どの曲も真っ直ぐ心に響いてくるというか。
石川:まさにそうですね。
壷阪:紅奈ちゃんも大貫さんが大好きで聴いていたそうなので、sorayaをやるときも真っ直ぐな曲を書きたいと思いました。そういう意味でもルーツの1曲に選ばせていただきました。
海外発のジャパニーズ・シティーポップ・ブームにより、あらためて国内外で評価されている大貫妙子の音楽。sorayaの2人もそんな大貫が作り出すサウンドと歌詞に出会い、魅了されているようだ。
【soraya 出演回のトークを聞く】
・Apple Podcastで聞く
前編/後編
・Spotifyで聞く
前編/後編
・公式ページ
https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/opportunity/
(構成=中山洋平)
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