業務用のテントがバッグに変身! 使用しない生地を有効活用する「サスティナブル・ラボ」の取り組み

生活者一人ひとりのアクションで温室効果ガスの排出量を削減し、脱炭素社会実現を推進することを目的として、博報堂と三井物産が手掛ける共創型プラットフォーム「Earth hacks」。

サッシャとノイハウス萌菜がナビゲーターを務めるJ-WAVEの番組『STEP ONE』では毎週木曜日、この「Earth hacks」の理念に賛同した企業の担当者が電話出演し、エシカルな商品やサービスをPRする「CHEER UP WORKERS」というコーナーを展開している。

ここでは、12月8日(木)のオンエアの模様を紹介していく。捨てられるはずだった業務用テントを活用したバッグとは?

僅かな汚れ・傷で処分されることもある業務用テント

今回電話をつないだのは、メーカー機能を持つ商社として、化成品・工業繊維・環境資材・機械・食品など、あらゆる分野で商材を提供している泉株式会社の津村茂之さん。津村さんが所属する工業繊維部門発の新商品開発チーム「サスティナブル・ラボ」では、既存事業の中で使用されない生地をアップサイクルすることをメインに活動しているという。そんな「サスティナブル・ラボ」で開発されたバッグが、スタジオに届けられた。


サッシャ:このバッグは何の素材で作られているんですか?

津村:運動会用テントや飲食店の軒先テントなど、いわゆる「業務用テント」に使われるはずだった生地でできています。

サッシャ:業務用テント! たしかにこの生地感、ツルツルしてて防水性能も高そうですよね。

津村:ありがとうございます。業務用テントの業界では、ちょっとした汚れや傷があっただけで商品が廃棄対象となってしまうことが多々あります。たとえば、10mに及ぶ大型テントの生地のうち、1mのところに傷があったとしましょう。すると、仮に残りの9mが生地として使えるものであったとしても、規格外として処分されてしまうことがあるんです。

サッシャ:えっ!? 勿体なさ過ぎる!

津村:そうなんです……。なので、私たちはそこに目を付けて、別の形に変えてお届けできないかと考え、今回バッグの制作に取り組みました。

業務用テントゆえの耐久性、耐候性が自慢!

この業務用テントの生地を有効活用したバッグには、どんな特徴があるのだろうか? サッシャとノイハウスが深堀していく。

ノイハウス:テントの生地は丈夫だからこそ、長持ちするバッグになりそうですね。

津村:おっしゃる通り、耐久性、耐候性含めた丈夫さは、普通のかばんよりも優れているはずです。

サッシャ:それこそ、運動会用テントや飲食店の軒先テントって、直射日光を浴びたり、雨に晒されたりしながら複数年使われても全然へこたれないですもんね。

津村:そうですね。10年間や、それ以上使われるケースも珍しくありません。そういった場所でも耐えられるような生地の丈夫さが自慢です。


ノイハウス:それに、色も鮮やかなので「あ、テントの生地を使ってるな」という感じも全然なく、オシャレですね。

サッシャ:ちなみに、このバッグを展開することで、どのくらいのCO2が削減されているのでしょうか?

津村:CO2削減率を示す「デカボスコア」で表すと7%OFFで、製品1個当たりのCO2削減量は0.18kgです。このCO2削減率・削減量はポリエステル・ガラス繊維の生地から新しく作ったバッグのCO2e(カーボンフットプリント)が2.43kgであるのに対し、私たちのようにアップサイクルして作ったバッグのCO2eが2.25kgであることを比較して、割り出した数値となります。

「Earth hacks」では、CO2e(CO2 相当量に換算した値のこと)排出削減率を「デカボスコア」として算出。この画像は、デカボスコアが一目でわかるように提供されているもの。


ノイハウス:CO2削減につながったポイントは、どんなところにあるのでしょうか?

津村:当社の工業繊維部門では、その名の通り、繊維を扱っているのですが、糸の手配から、生地の生産まで一貫した生産体制を取っています。その際、お客様の用途によっては不良として扱われるものもあり、そういった生地は産廃処理されるケースもあって。「サスティナブル・ラボ」では、そういった産廃処理される生地に注目し、ある特定の用途の生地を別用途に展開することで、新たな価値を生み出す活動をしています。

今回紹介した「サスティナブル・ラボ」のバッグはEarth hacks公式サイトで購入できるという。気になる方はチェックしてみては。

Earth hacksの詳細は、公式サイトやInstagramまで。

・Earth hacks公式サイト
https://earthhacks.jp/

・Earth hacks公式Instagram
https://www.instagram.com/earthhacks.jp

J-WAVEの番組『STEP ONE』のワンコーナー「CHEER UP WORKERS」は、月曜~木曜の11時45分~11時50分にオンエア。

(構成=小島浩平)
番組情報
STEP ONE
月・火・水・木曜
9:00-13:00

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