平原綾香が、暗闇での対話で気付いた特別な感覚や思いを語った。
平原が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『DIALOGUE RADIO-in the Dark-』(ナビゲーター:志村季世恵/板井麻衣子)。この番組は、暗闇のソーシャルエンターテイメント『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』を主催するバースセラピストの志村季世恵が、暗闇に毎回ゲストを迎え、一切、光のない空間で語り合う。
ここでは平原と志村が対談繰り広げた12月11日(日)のオンエアの内容をテキストで紹介する。
・「対話の森」公式ページ
https://taiwanomori.dialogue.or.jp/
平原:言葉にしちゃうと何か伝わらないような、うまく伝えられるかちょっと不安になっちゃうんですけど、ぜひともたくさんの人にこの経験をしてもらいたいなって。今その気持ちでいっぱいです。
志村:うれしいです。今どんな感覚を使っていますか。
平原:最初は暗闇だから怖いのかなとか、ぶつかったらどうしようとか、そんな気持ちがあったんですけども、ちゃんとアテンドしてくださる人がいてその人の肩に捕まったり手を握ってもらったりすると本当に心が落ち着いて。そういう仲間というか導いてくれる人がいるだけで探検できるようになるんですよね。これが一人っきりでこの暗闇で何もわからなかったら怖いと思うんですけど、光になってくれる人物がいるっていうことで見える見えないの問題じゃなくて、その人の存在を感じるんです。
今回、母と一緒に「対話の森」を体験した平原は「母の手ってこんなに温かかったんだって初めて気付いた」と驚く。
平原:その手は元々温かかったんですけど、血の繋がりの強さを、奥の奥の血を触ってる感じがして。とにかく母の手が燃えてるんですよ。私は全く見えないんですけどそこに手があるってわかる感覚になりましたし、スタッフの手も初めて触りました(笑)。
志村:そうでしたか(笑)。
平原:私ももうすぐデビュー20周年ですけど、そうやってスタッフと手を繋ぐことは今までなかったけれど、こうやって繋がるんだなって。言葉とかを超えた対話っていうのがもう1つ存在するんだなっていうのを初めて知りました。
志村:本当にそうだし、音楽もそうですよね。
平原:そうですね。触れられないし一方的に歌うだけですけど、聴いてくださる方はそこになにかを感じてくださるんですもんね。
志村:そう。私はあーや(平原)の音楽はハグだなっていつも思う。
平原:うれしいですね。
志村:画面とかラジオを通してとか、詞と通してお聴きしていたんだけど。さっきも暗闇の中で歌を歌ってくださったけど、そのときもあーやの歌はハグなんだなって思いました。
志村:この前(あーやの)コンサートに伺ったときに、途中で私結構泣いてたんですよ。ずっと泣いてしまっていて。会えない人に会えてるような感じがしてたのね。あーやはお父様とお別れして1年が経ちましたよね。
平原:今日(収録日)が父のちょうど一周忌なんですね。やっぱり1年経って寂しさは全く変わらないですし、会いたいなって気持ちはいつもあるんですけど、悲しくても幸せになれるっていうのがわかりますし、いろんな人たちを守りたいって思うようになったんですね。それはたぶん父の思いが私にも宿っているんだと思います。父が亡くなってから急にお酒が飲めるようになったりして。
志村:そうなんだ。
平原:父はお酒はまあまあ強かったので、そういうのが急にふってきて、私はほとんど飲めなかった私が普通に飲めるようになったりみたいな、そういうのがあったり、なんか不思議なことがたくさん起こっているんですよね。
志村:すてきな話だね。
平原:だからより近くに感じますね。
志村:わかります。遠くに行って会えないと思ってたのに、不思議なことに会えないのに最も近いところにいるんですよね。
平原:そうですよね。
志村:そういうのって不思議だね。でも本当にそうなんだと思います。
暗闇の空間でトークを続ける平原は、元々暗い場所は怖いイメージがあり、目をつむるのも好きじゃなかったと明かす。
平原:目をつむるって何か嫌なんです。でもここは全く怖くない。自分が目をつむってるか目を開いてるかという感覚もないぐらい本当に真っ暗ですよね。よく瞑想するってあるけど結構技術が必要だったり、私は時々暗闇が怖いなって思って目をすぐ開けちゃうんですけど、ここはもうずっと瞑想してる感じだから、子どもたちにも早いうちにいっぱい体験してほしいなって思いました。
志村:本当そうですね。そう子どものうちに体験すると、お友だちの好きなところがたくさんわかったりとかするし、自分のいい部分もなんかわかるみたいなんです。
平原:自分のいい部分……。
志村:そう。
平原:私は意外とひょうきんだったんだなって思いました(笑)。あと、じっとできないなって。
志村:すごく動いてたよね。
平原:たぶん、みんながいるからいろいろ動けるんだと思うんですけど、とりあえず全体把握をしたいタイプなんだって思いました(笑)。どれぐらいの広さなのかとか天井の高さはどれぐらいあるのかとか。
志村:本当にすごくて、冒険家だと思いました。
・平原綾香 Jupiter 基金
http://www.jupiter-foundation.jp/
平原:みんなの力を借りて立ち上げた基金なんですけれども、東日本大震災が起こって、その前にも新潟県の中越地震があったときに、自分で何かのチャリティーを(したいと思いました)。今までは声をかけていただいて何かで協力したりするほうが多かったんですけれども、自分の基金を立ち上げるというのが夢だったんです。東日本大震災が起きて、やっぱりこれは作りたいと思ってできたのが「平原綾香 Jupiter 基金」で、その(基金コンサートの)タイトルが「My Best Friends Concert ~顔晴れ(がんばれ)こどもたち~」というタイトルなんですね。
志村:そうなんですね。
平原:寄付先は毎年1つに決めないで、その時々で寄付させていただく場所を決めていくという方法をとっていて、その中でも子どもたちを応援しようということで(やっています)。世界中でも日本国中でも子どもたちの状況を見ればその国のことがわかるって(思うので)。
志村:本当にそう。
平原:やっぱり子どもたちの笑顔を見たいなっていうことで、子どもたち中心の基金を実はやっています。
志村:すごい素晴らしい。
志村は「世界中の子供たちが本当に笑顔で健やかに育ってくれたらいいな」と願う一方で、今は世界中で日本の子どもがいちばん孤独を感じていると話す。
志村:幸福度調査っていうのがユニセフであって、その中の1つの項目の中に「孤独を感じていますか?」っていうのに「はい」って答える子が日本がいちばん多いんですって。そして日本の子どもたちの自殺率がどんどん増えていて国連からとか「日本は大丈夫なの?」っていうふうに聞かれてるんですよね。
平原:そうなんですね……。
志村:そう。それで私たちも何とかしなくっちゃと思って、暗闇の中で出会ってもらったりとかして、世界のダイアログみたいに同じように子どもたちに体験してもらえたらいいなって。小さなことかもしれないけど、でもいろんなところで子どもを思ってるあーやみたいに、そういう方たちと共にやっていけたらいいなと思っていています。
平原:私は生まれてからずっと家族で過ごすクリスマスでした。もう過去形になっちゃったけど(笑)。私が物心ついた頃、小学校1年生のときかな、家でクリスマスパーティーをして、母がケーキとか料理を作って父がターキーを焼いてくれて、姉がいろいろ飾り付けして私はビデオを回して。それでクリスマスの歌を歌おうとしたら外では雪が降ってきて、私カメラ回しながら泣いたんです。幸せで。
志村:そうなんだ。
平原:今日は何気ないことに感動できたあの頃にまた戻れたような気もします。やっぱり見えるとか見えないとかもうそんなの関係なくて、どれだけ心で対話できるか、その人を感じるかで。どんなに暗くても先が見えなくても、光を見つけるかと思ったときに、やっぱり自分が輝いていたらきっと周りも自分を見つけてくれて、自分に集まってくれるし、もしかしたら自分が誰かの道しるべになれるかもしれない。そういう昔のことも思い出すし、今の自分のことも考えるし、今も真っ暗の中にいるんですけど、怖くないっていうか楽しいですね。
平原綾香の最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
平原が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『DIALOGUE RADIO-in the Dark-』(ナビゲーター:志村季世恵/板井麻衣子)。この番組は、暗闇のソーシャルエンターテイメント『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』を主催するバースセラピストの志村季世恵が、暗闇に毎回ゲストを迎え、一切、光のない空間で語り合う。
ここでは平原と志村が対談繰り広げた12月11日(日)のオンエアの内容をテキストで紹介する。
母の手ってこんなに温かかったんだ
平原は番組収録前に初めて東京・竹芝の「ダイアログ・ダイバーシティミュージアム」の「対話の森」を体験。その後、志村とのトークで暗闇に案内された平原は「本当に真っ暗で、初めての経験」と口にした。・「対話の森」公式ページ
https://taiwanomori.dialogue.or.jp/
平原:言葉にしちゃうと何か伝わらないような、うまく伝えられるかちょっと不安になっちゃうんですけど、ぜひともたくさんの人にこの経験をしてもらいたいなって。今その気持ちでいっぱいです。
志村:うれしいです。今どんな感覚を使っていますか。
平原:最初は暗闇だから怖いのかなとか、ぶつかったらどうしようとか、そんな気持ちがあったんですけども、ちゃんとアテンドしてくださる人がいてその人の肩に捕まったり手を握ってもらったりすると本当に心が落ち着いて。そういう仲間というか導いてくれる人がいるだけで探検できるようになるんですよね。これが一人っきりでこの暗闇で何もわからなかったら怖いと思うんですけど、光になってくれる人物がいるっていうことで見える見えないの問題じゃなくて、その人の存在を感じるんです。
今回、母と一緒に「対話の森」を体験した平原は「母の手ってこんなに温かかったんだって初めて気付いた」と驚く。
平原:その手は元々温かかったんですけど、血の繋がりの強さを、奥の奥の血を触ってる感じがして。とにかく母の手が燃えてるんですよ。私は全く見えないんですけどそこに手があるってわかる感覚になりましたし、スタッフの手も初めて触りました(笑)。
志村:そうでしたか(笑)。
平原:私ももうすぐデビュー20周年ですけど、そうやってスタッフと手を繋ぐことは今までなかったけれど、こうやって繋がるんだなって。言葉とかを超えた対話っていうのがもう1つ存在するんだなっていうのを初めて知りました。
志村:本当にそうだし、音楽もそうですよね。
平原:そうですね。触れられないし一方的に歌うだけですけど、聴いてくださる方はそこになにかを感じてくださるんですもんね。
志村:そう。私はあーや(平原)の音楽はハグだなっていつも思う。
平原:うれしいですね。
志村:画面とかラジオを通してとか、詞と通してお聴きしていたんだけど。さっきも暗闇の中で歌を歌ってくださったけど、そのときもあーやの歌はハグなんだなって思いました。
暗闇で気付いた知らない自分
志村は平原に、音楽は目では見えないものではあるが、平原の歌は愛を届けてくれると伝えた。志村:この前(あーやの)コンサートに伺ったときに、途中で私結構泣いてたんですよ。ずっと泣いてしまっていて。会えない人に会えてるような感じがしてたのね。あーやはお父様とお別れして1年が経ちましたよね。
平原:今日(収録日)が父のちょうど一周忌なんですね。やっぱり1年経って寂しさは全く変わらないですし、会いたいなって気持ちはいつもあるんですけど、悲しくても幸せになれるっていうのがわかりますし、いろんな人たちを守りたいって思うようになったんですね。それはたぶん父の思いが私にも宿っているんだと思います。父が亡くなってから急にお酒が飲めるようになったりして。
志村:そうなんだ。
平原:父はお酒はまあまあ強かったので、そういうのが急にふってきて、私はほとんど飲めなかった私が普通に飲めるようになったりみたいな、そういうのがあったり、なんか不思議なことがたくさん起こっているんですよね。
志村:すてきな話だね。
平原:だからより近くに感じますね。
志村:わかります。遠くに行って会えないと思ってたのに、不思議なことに会えないのに最も近いところにいるんですよね。
平原:そうですよね。
志村:そういうのって不思議だね。でも本当にそうなんだと思います。
暗闇の空間でトークを続ける平原は、元々暗い場所は怖いイメージがあり、目をつむるのも好きじゃなかったと明かす。
平原:目をつむるって何か嫌なんです。でもここは全く怖くない。自分が目をつむってるか目を開いてるかという感覚もないぐらい本当に真っ暗ですよね。よく瞑想するってあるけど結構技術が必要だったり、私は時々暗闇が怖いなって思って目をすぐ開けちゃうんですけど、ここはもうずっと瞑想してる感じだから、子どもたちにも早いうちにいっぱい体験してほしいなって思いました。
志村:本当そうですね。そう子どものうちに体験すると、お友だちの好きなところがたくさんわかったりとかするし、自分のいい部分もなんかわかるみたいなんです。
平原:自分のいい部分……。
志村:そう。
平原:私は意外とひょうきんだったんだなって思いました(笑)。あと、じっとできないなって。
志村:すごく動いてたよね。
平原:たぶん、みんながいるからいろいろ動けるんだと思うんですけど、とりあえず全体把握をしたいタイプなんだって思いました(笑)。どれぐらいの広さなのかとか天井の高さはどれぐらいあるのかとか。
志村:本当にすごくて、冒険家だと思いました。
子どもたちの状況を見ればその国のことがわかる
平原は2015年から「平原綾香 Jupiter 基金」を設立。毎年一回のペースで「平原綾香 Jupiter 基金コンサート」を開催している。・平原綾香 Jupiter 基金
http://www.jupiter-foundation.jp/
平原:みんなの力を借りて立ち上げた基金なんですけれども、東日本大震災が起こって、その前にも新潟県の中越地震があったときに、自分で何かのチャリティーを(したいと思いました)。今までは声をかけていただいて何かで協力したりするほうが多かったんですけれども、自分の基金を立ち上げるというのが夢だったんです。東日本大震災が起きて、やっぱりこれは作りたいと思ってできたのが「平原綾香 Jupiter 基金」で、その(基金コンサートの)タイトルが「My Best Friends Concert ~顔晴れ(がんばれ)こどもたち~」というタイトルなんですね。
志村:そうなんですね。
平原:寄付先は毎年1つに決めないで、その時々で寄付させていただく場所を決めていくという方法をとっていて、その中でも子どもたちを応援しようということで(やっています)。世界中でも日本国中でも子どもたちの状況を見ればその国のことがわかるって(思うので)。
志村:本当にそう。
平原:やっぱり子どもたちの笑顔を見たいなっていうことで、子どもたち中心の基金を実はやっています。
志村:すごい素晴らしい。
志村は「世界中の子供たちが本当に笑顔で健やかに育ってくれたらいいな」と願う一方で、今は世界中で日本の子どもがいちばん孤独を感じていると話す。
志村:幸福度調査っていうのがユニセフであって、その中の1つの項目の中に「孤独を感じていますか?」っていうのに「はい」って答える子が日本がいちばん多いんですって。そして日本の子どもたちの自殺率がどんどん増えていて国連からとか「日本は大丈夫なの?」っていうふうに聞かれてるんですよね。
平原:そうなんですね……。
志村:そう。それで私たちも何とかしなくっちゃと思って、暗闇の中で出会ってもらったりとかして、世界のダイアログみたいに同じように子どもたちに体験してもらえたらいいなって。小さなことかもしれないけど、でもいろんなところで子どもを思ってるあーやみたいに、そういう方たちと共にやっていけたらいいなと思っていています。
どんなに暗くても先が見えなくても…
平原は今年の12月24日(土)、25日(日)に東京有楽町のmusic&theater I'M A SHOW TOKYO,YURAKUCHOで「I’M A SHOW OPENING SPECIAL SERIES平原綾香 X’mas Acoustic Concert -HOLY VOICE ON HOLY NIGHT-」を開催する。トークはそこからクリスマスの話題に。平原:私は生まれてからずっと家族で過ごすクリスマスでした。もう過去形になっちゃったけど(笑)。私が物心ついた頃、小学校1年生のときかな、家でクリスマスパーティーをして、母がケーキとか料理を作って父がターキーを焼いてくれて、姉がいろいろ飾り付けして私はビデオを回して。それでクリスマスの歌を歌おうとしたら外では雪が降ってきて、私カメラ回しながら泣いたんです。幸せで。
志村:そうなんだ。
平原:今日は何気ないことに感動できたあの頃にまた戻れたような気もします。やっぱり見えるとか見えないとかもうそんなの関係なくて、どれだけ心で対話できるか、その人を感じるかで。どんなに暗くても先が見えなくても、光を見つけるかと思ったときに、やっぱり自分が輝いていたらきっと周りも自分を見つけてくれて、自分に集まってくれるし、もしかしたら自分が誰かの道しるべになれるかもしれない。そういう昔のことも思い出すし、今の自分のことも考えるし、今も真っ暗の中にいるんですけど、怖くないっていうか楽しいですね。
平原綾香の最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
番組情報
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毎月第2日曜25:00-26:00