Momが、自身の音楽のルーツや、楽曲『続・青春』に込めた想いを明かした。
Momが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』内のコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。オンエアは11月23日(水)、24日(木)。同コーナーでは、アーティストたちの自身の楽曲に込めた想いと、彼らのアーティスト人生に大きく影響を与えた楽曲との出会いの話を通じて、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする。
Mom:『続・青春』はタイトル通り、青春について歌っています。青春というのは単に「10代」とか「学校」に紐づいたものではなく、人についてまわるキラキラしたものやドロッとした言葉にできないエモーションみたいなものの集合体のような気がしていて。そういう曲を剥き出しで歌いたいと思い作りました。
Aメロに<心は誰にも託さずに/どこへも飛び出せずにいる>というラインがあるんですけど、その部分は自分の中で切実に、救いを求めているところを表現していて。人間って、人間が書いて残したものに自分を重ねて、救いを求めていくと思うんですけど、でも2022年を生きている人間は僕らだけなので、そういうものが助けてくれない瞬間というのがあるんです。
そんな中で、生きることの途方のなさを感じ、悲しい存在だなって思ったりもするんですけど、その中でも自分たちの独自のものを見つけていくような、そういう切実な気持ちやヒリヒリした部分を歌に込めることができたと思います。
アーティストとしての態度として、内側に対するエネルギーというものを大事にしています。『続・青春』もそうだし、今まで書いてきた曲もそうです。そんな中で、Momらしさって自分の内面をちゃんと見つめたり、自分のことを暴いてやろうとする姿勢だと思うんです。そこはたぶん自分が創作する欲求の根っこにあります。ぼんやりした話ではあるんですけど、自分の内側への興味が自分らしさで、それを音楽で表現していると思います。
『続・青春』で表現した自分らしさですけど、録音しているときの空間が好きで、その空間は作品の中に色濃く残っていくものだと思っています。その場所の広さだったり、そのときの温度ってすごく作品に関わってくる。だからこそ空間っていうものにこだわって作っている自負はあります。
Mom:僕がルーツに選んだ楽曲は中村一義さんの『ここにいる』です。この曲は『金字塔』というアルバムに収録されているんですけど、たぶん僕が中学3年生のときに“ほぼ1人で録ってるアーティストがいるらしい”という情報を得て出会いました。そこでCDを買って聴いてみたんです。
『金字塔』の中に『どこにいる』というトラックがあるんですけど、その曲はいろんな部屋だったり、土手だったり、喫茶店だったり、本当にその場に行って録音していると思うんですけど。うまく言えないけど、音楽の一番切実なものを記録していっているような精神を感じました。
“くたびれた”と感じる瞬間って人生の中にたびたびあると思うんですけど、堕落する時期みたいなものに、自分の固有の時間が生まれるというか。音楽以外の分野でもその人らしさというのは固有の時間があることだと思っていて。いい意味でそういう堕落した時間を中村一義さんの音楽には感じました。僕も同じような時間を経験しているし、そういう人生の時期にこそ、大事な曲というのが生まれていると感じています。
「空間っていうものにこだわって作っている自負はある」と話していたMom。そういった考え方は、中村一義の作品に出会って形成されたものなのかもしれない。
アーティストの話を通じて音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けするコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」は、J-WAVE『SONAR MUSIC』内で月曜~木曜の22時41分ごろからオンエア。Podcastでも配信しており、過去のオンエアがアーカイブされている。
【Mom 出演回のトークを聞く】
・Apple Podcastで聞く
前編/後編
・Spotifyで聞く
前編/後編
・公式ページ https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/opportunity/
(構成=中山洋平)
Momが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』内のコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。オンエアは11月23日(水)、24日(木)。同コーナーでは、アーティストたちの自身の楽曲に込めた想いと、彼らのアーティスト人生に大きく影響を与えた楽曲との出会いの話を通じて、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする。
自分の内面を暴く─それがMomらしさ
シンガーソングライターでトラックメーカーのMom。Twitterのプロフィール欄には「ラッパーでもバンドマンでもないです」と記載されている。2018年からMomの活動を本格的にスタートさせ、今年11月2日には5枚目のアルバム『¥の世界』をリリースした。今回はその中に収録された楽曲『続・青春』について、そしてMomらしさについて語ってもらった。Mom:『続・青春』はタイトル通り、青春について歌っています。青春というのは単に「10代」とか「学校」に紐づいたものではなく、人についてまわるキラキラしたものやドロッとした言葉にできないエモーションみたいなものの集合体のような気がしていて。そういう曲を剥き出しで歌いたいと思い作りました。
Aメロに<心は誰にも託さずに/どこへも飛び出せずにいる>というラインがあるんですけど、その部分は自分の中で切実に、救いを求めているところを表現していて。人間って、人間が書いて残したものに自分を重ねて、救いを求めていくと思うんですけど、でも2022年を生きている人間は僕らだけなので、そういうものが助けてくれない瞬間というのがあるんです。
そんな中で、生きることの途方のなさを感じ、悲しい存在だなって思ったりもするんですけど、その中でも自分たちの独自のものを見つけていくような、そういう切実な気持ちやヒリヒリした部分を歌に込めることができたと思います。
アーティストとしての態度として、内側に対するエネルギーというものを大事にしています。『続・青春』もそうだし、今まで書いてきた曲もそうです。そんな中で、Momらしさって自分の内面をちゃんと見つめたり、自分のことを暴いてやろうとする姿勢だと思うんです。そこはたぶん自分が創作する欲求の根っこにあります。ぼんやりした話ではあるんですけど、自分の内側への興味が自分らしさで、それを音楽で表現していると思います。
『続・青春』で表現した自分らしさですけど、録音しているときの空間が好きで、その空間は作品の中に色濃く残っていくものだと思っています。その場所の広さだったり、そのときの温度ってすごく作品に関わってくる。だからこそ空間っていうものにこだわって作っている自負はあります。
いい意味で「堕落する時期」が育むもの
「録音する空間は作品の中に色濃く残っていく」と語るMom。ルーツに選んだのも、“空間”を感じるアーティストだ。出会いは中学3年生の頃だった。Mom:僕がルーツに選んだ楽曲は中村一義さんの『ここにいる』です。この曲は『金字塔』というアルバムに収録されているんですけど、たぶん僕が中学3年生のときに“ほぼ1人で録ってるアーティストがいるらしい”という情報を得て出会いました。そこでCDを買って聴いてみたんです。
『金字塔』の中に『どこにいる』というトラックがあるんですけど、その曲はいろんな部屋だったり、土手だったり、喫茶店だったり、本当にその場に行って録音していると思うんですけど。うまく言えないけど、音楽の一番切実なものを記録していっているような精神を感じました。
“くたびれた”と感じる瞬間って人生の中にたびたびあると思うんですけど、堕落する時期みたいなものに、自分の固有の時間が生まれるというか。音楽以外の分野でもその人らしさというのは固有の時間があることだと思っていて。いい意味でそういう堕落した時間を中村一義さんの音楽には感じました。僕も同じような時間を経験しているし、そういう人生の時期にこそ、大事な曲というのが生まれていると感じています。
「空間っていうものにこだわって作っている自負はある」と話していたMom。そういった考え方は、中村一義の作品に出会って形成されたものなのかもしれない。
アーティストの話を通じて音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けするコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」は、J-WAVE『SONAR MUSIC』内で月曜~木曜の22時41分ごろからオンエア。Podcastでも配信しており、過去のオンエアがアーカイブされている。
【Mom 出演回のトークを聞く】
・Apple Podcastで聞く
前編/後編
・Spotifyで聞く
前編/後編
・公式ページ https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/opportunity/
(構成=中山洋平)
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