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SUGIZOが語る、90年代のロンドン。センスや“感覚”を養った

SUGIZOが語る、90年代のロンドン。センスや“感覚”を養った

SUGIZOが90年代のロンドンを語った。また、“盟友”Kダブシャインとの写真をお披露目した。

SUGIZOが登場したのは、12月1日(木)にJ-WAVEで放送された『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ、ノイハウス萌菜)のワンコーナー「MUSIC+1」。SUGIZOは11月23日に、ソロデビュー25周年記念BEST『THE COMPLETE SINGLE COLLECTION』をリリースした。

邁進し続けた25年間

ソロデビュー25周年となったSUGIZOは、今日まで走り続けてきた現在の心境について語った。

ノイハウス:先日ベスト盤『THE COMPLETE SINGLE COLLECTION』がリリースされました。ジャケットがこちらにあります。

サッシャ:(ビートルズの)『サージェント・ペパーズ』を意識した感じですね。

SUGIZO:ビートルズが大好きで。

サッシャ:(アルバムには)いろいろなSUGIZOさんが使われていますね。

SUGIZO:25年間の僕がいるという感じで。各楽曲のときのアー写を使ったりとか、なかにはハロウィンのパーティーのときの写真があったりとか(笑)。

サッシャ:ちょっと仮装しているっぽいやつはそれなんですね。

SUGIZO:ファンクラブで年に何回かハロウィンパーティーをやるので、おちゃらけてみました。

ノイハウス:楽器もいろいろあります。ギターもあればバイオリンもあって。

SUGIZO:それは『サージェント・ペパーズ』のオリジナルの楽器が入っているんです。たとえば管楽器を持っていたりとか、いくつもの楽器が入っているものをデザイナーがオマージュして僕の楽器にすり替えたりとかしているんです。

サッシャ:一昨日には25周年のライブもおこなわれましたがいかがでしたか?

SUGIZO:すばらしい結果になったと思います。みなさん「おめでとう!」と言ってくださるんです。本当にありがたいんですが、僕としてはいまを表現するのにいっぱいいっぱいで、感慨深さとか感動とかを感じている余裕はなくて。

サッシャ:先に進んでいくというか。

SUGIZO:先に進みながらいまを表現するのに必死なので、全然そういう感動がなかったです。いっぱいいっぱいで(笑)。

ノイハウス:なかなか「25年間をいま味わえ」と言われても難しいですよね。

SUGIZO:多分いま止まっていて、のんびり生活していれば25年間というのは感慨深いと思えたと思うんですけど。いま25年前よりも加速して走っている感じなので、仕事や自分の作業として、クリエイティブとして振り返ることはあるけれども、思い出とかそういう部分で振り返ることはあまりできない感じですね。

サッシャ:それだけ充実しているということでもありますからね。

ノイハウス:すばらしいことですよね。

SUGIZO:だといいんですがね。ただただやみくもに走って働いている感じがしないでもなく。

サッシャ:なにをおっしゃっているんですか! それでみんないろいろな思い、感動や感情を揺さぶられているわけじゃないですか。

SUGIZO:だといいなと思っています。そのつもりで邁進しております。

根底にはロンドンのカルチャー

SUGIZOがソロデビューしたのは1997年。当時の流行語には『失楽園』があり、携帯ゲームの「たまごっち」がブームに。テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』も再放送で社会現象となった。

SUGIZO:僕も「たまごっち」好きでしたね。25年前はなんとなくやってたけど、娘がそのときは1歳だったんです。その次のブームのとき、娘が小学生ぐらいのときに一緒にやっていました。

サッシャ:SUGIZOさん用のもあったんですか?

SUGIZO:ありました。

サッシャ:え? ご自分でも育てていた?

SUGIZO:育ててました。死んじゃったら娘に馬鹿にされたりして。

サッシャ:ありがちですね(笑)。

SUGIZO:あと『エヴァ』は好きでしたね。やっぱりこの時代です。

サッシャ:ちなみにその時代はLUNA SEAは活動休止中で、ロンドンに行かれてたと。

SUGIZO: 25、6歳のときでした。ロンドンに最初に行ったのが93年で、もともとUKのシーンに影響されてきたのでメチャクチャハマってしまって。それから年に何回も足しげく通うようになったんです。プライベートでも仕事でも。これはもう住まなきゃと思って、バンドが当時休止するときに、ソロ活動するとかなにか仕事をするとか、そういうことの前にすぐにロンドンにバッと移住して。

サッシャ:それだけで決めたんですか?

SUGIZO:それだけが最優先で。だから僕の最初のソロワークというのはロンドンのカルチャーありきという。そして当時、いまでも僕はイギリスが最も熱かった時代だと思うんです。

20代中盤のころに吸収したものが現在もベースになっているというSUGIZOは、ロンドンのカルチャーが「細胞、DNAレベルで沁みついている」とまで語った。

SUGIZO:自分のクリエイティブなセンス、音楽やアーティストとしての感覚ですよね。というのは90年代のロンドンでどっぷりすごした時期に養われたなと、いま客観的に思います。

サッシャ:バンドが休止するときにロンドンに行くことだけをまず決めたわけじゃないですか。行ってみたら「音楽を作りたい」という気持ちになったんですか?

SUGIZO:「なにかやろう」と思っていました。でもそれがソロなのか、誰か仲間とのユニット、プロジェクトなのか、もしくはサントラ的な仕事なのかまだ全然決まっていなかったんです。

広がる音楽の輪

この日の「MUSIC+1」は木曜恒例企画「あなたのケータイに入っている写真を見せて!」。SUGIZOは世に出したことのない3ショット写真を番組に提供した。



サッシャ:この写真はなんですか? ピースしているSUGIZOさんです。

SUGIZO:この10年意気投合しているKダブシャインさんと、ジャズピアニストの高木里代子さんです。高木さんとKダブさんが仲がよくて、知り合って意気投合して。これは高木さんのライブにKダブさんと2人で観に行ったときの写真です。

ノイハウス:だからCDをお持ちなんですね。楽しそう。

サッシャ:いいですね。音楽の仲間がどんどん広まっていってます。

SUGIZO:Kダブさんはご存じの通りキングギドラですね。90年代以降、日本のヒップホップシーンをZeebraさんと一緒にリードしてきた。一見彼らと僕らというのは全然畑が違っていて、確かに昔は“村”が違ったらけっこう反目し合ったりしたんです。だけどそれは、僕らよりもむしろメディアがそういう風にイメージを作ったり、それによってリスナーの方はそう思ったりしていたんです。本気で音楽をやっている人たちというのは、ジャンルや居場所、ボーダーは関係ない。絶対に意気投合するんですね。KダブさんとZeebraさんは本気、本物ですから。おこがましいけど僕も本気なので、すぐに意気投合しました。

ノイハウス:ジャンルを超えた音楽でのつながりなんですね。

SUGIZO:90年代はそれがけっこう大変でした。ロックとヒップホップが融合するということは、昔はすごく大変な一歩だったんです。いま簡単にできますよね。音楽のあらゆるジャンルがよくも悪くもカタログ化しているので。なんだけど、KダブさんやZeebraさんたちと僕は本当にいい意味で深いところで融合できる。実は先月、キングギドラが20年ぶりのシングルをリリースしたんですけど、そこでギターを弾かせてもらったりとか。そういう盟友となっています。

J-WAVE『STEP ONE』のワンコーナー「MUSIC+1」では、ゲストとして毎回話題のミュージシャンが登場する。放送は月曜~木曜の12時30分ごろから。

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2022年12月7日28時59分まで

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月・火・水・木曜
9:00-13:00