高橋メアリージュンとSHELLYが、フードロス問題について語り合った。
2人がトークを展開したのは毎週週替わりでJ-WAVEが厳選した企画をお届けする特別な時間『J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』。オンエアは8月28日(日)。ナビゲーターはSHELLYが務め、高橋とトークを繰り広げた。
同番組は、SDGsに関する活動を後押しする情報発信・体験の場である、青山のITOCHU SDGs STUDIOから発信。オンエアだけでなく、デジタル音声コンテンツとして提供・配信するサービス「SPINEAR」でも配信。SpotifyやApple Podcastsでも楽しめる。エピソードは月曜日に、3回にわけて更新。
■ITOCHU SDGs STUDIO公式サイト
https://www.itochu.co.jp/ja/corporatebranding/sdgs/about.html
高橋:サステナブルなファッションショーで、そのときにたまたま規格外の野菜を使ったマルシェがあって、そこで初めて「規格外の野菜があるんだ」と。それを2年前に初めて知って、インスタグラムで発信したところすごく反響があって。知らなかった、みたいな。そこから何かできないかなって。せめて発信だけでもしてみんなに知ってもらえたらなと思ったのがきっかけです。
SHELLY:今ではご自身でマルシェをやられてますよね。
高橋:はい。それがきっかけで。あれよあれよとご縁がつながって、規格外野菜を使ったアップサイクルマルシェをやっています。まだ2回しかできてないんですけど。 SHELLY:日本のフードロスの現状って大変なことになってるんですよね?
高橋:取り組んではいると思うんですけど、日本のフードロスはアジアではワースト1位と言われていて。以前調べたときは年間600万トンのフードロスがあったんですけど、昨日、今日調べると522万トンに減ってはいるんですよ(※オンエアは2022年8月末)。WFP(国連世界食糧計画)が世界に寄付している食糧は年間で420万トン。それよりも日本のフードロスのほうが1.2倍くらい。
SHELLY:その数字を見ると確かに問題ですよね。
高橋:アンバランスですよね。
日本は衛生的で、食べ物に対する基準が厳しい国であるのは、人々の安全を守るためだと思うが、結果的にフードロスを生んでしまっていると、SHELLYは意見を述べる。
高橋:いろんな原因があるんですけど、例えばコンビニに商品の陳列が少ないとクレームがくるし。
SHELLY:そっか、お店側もある程度は陳列しておかないといけないわけですね。お客さんが選びたいから。ただ陳列しすぎると廃棄しなきゃいけないものも増えてくる。
高橋:私はその前の段階にある、規格外ということに取り組んでいて。かたちがいびつだったり、規格より大きかったり、小さかったり、買う側がかたちを気にしないっていうことがよりいいんですけど、そこは意識を改善してもらえたらできそうなんですよね。でも、流通の問題で、かたちが揃ってないと箱詰めが難しくなってしまう。
SHELLY:きゅうりとか、真っすぐだとたくさん箱詰めできるけど、曲がってるものとかあると箱に入る量は減りますからね。
高橋:そういうものは箱に隙間ができるので、車で運ぶときに痛んじゃったりして、運んでる間に腐っちゃったりとか。
SHELLY:そう思うとものすごく難しい問題ですよね。
高橋:「規格外だから安く買えるんですね」って言われちゃうことがあって。
SHELLY:そのイメージってありますよね。
高橋:「安く買えるならいいじゃん、買います」って言われるけど……。
SHELLY:でも規格外のものも同じ労力ですもんね。作るのも、運ぶのも、かかるお金は変わらないから、それを買いたたかれちゃうと農家さんが苦しいだけなんですね。
高橋:結局、そこでかたちを差別しちゃってるんで。
SHELLY:なるほど。規格品が本当はいいってなっちゃってるから。
高橋:いろんな人と話していて、そこは結構思いました。だから私は、規格外でもなるべく安く買わないようにしたいんです。
SHELLY:それでもまだまだその意識って変わらないですよね。規格品が正解で、規格外はそうじゃないから安く買えるっていう意識を変えないと、規格外は捨てられたりいう現実は変わらない。
高橋:比べてると変わらないってすごく感じました。
高橋は2月に農業の学校を卒業。マルシェの開催をきっかけに、いろいろな農家と出会う機会が増えたことにより、最低限のことを学ぼうと入学を決めたという。
高橋:1年間学びました。オンライン講座で農業の技術と経営を学べるんですよ。それと2週間に一度、学校がやってる畑に行って実習を受けました。
SHELLY:そこでどんなことを学びました?
高橋:いちばん大きかったのは、野菜には自然と育つ力がある。それがうまくいかないときは大体人のせいだと。人災だと。人って生きてると何かのせいにしたがるじゃないですか。それをしない哲学的なことを学びましたね。
SHELLY:暑さとか雨が降らないとか豪雨とか、いろんなことのせいにしたいけど。
高橋:よっぽどの台風とかではない限り、「雨が降るから先にケアしとこう」とかできるんです。ケアをしたら野菜はちゃんと育つから、天気のせいにせずに、こういう天気だからこういうケアをしようって。それを学んで、何かのせいにしないで生きようって学びました。
SHELLY:フードロスって私たちの想像を超えてるじゃないですか。それでも私たちができることって何だと思いますか。
高橋:1人ひとりの小さな行動でだいぶ削減できると思います。そんなに大きなこととは思わずに、身近な生活に取り入れること。例えば、スーパーで買うとしたら買いすぎずに食べられる分だけ買うとか、食べ物を残すなっていう気持ちもわかるんですけど、おいしくないものまで残すなっていうのは厳しすぎるなと思うので、おいしく調理するコツを学ぶとか。
SHELLY:なるほど。
高橋:賞味期限とか消費期限が近いものから買うとか。
SHELLY:これは私も知ってなるほどと思いました。卵とか牛乳とか、昔からのクセで賞味期限とかの日付を見て、いちばん余裕のあるものを選んじゃうけど、「その期限までに絶対に使い切るのに」って思うんですよ。そう思うと、日付が近いものを選ぶっていうのもひとつのフードロス削減になるんですよね。
高橋:なると思います。
高橋:なるべく土に優しい、環境に優しい、人に優しいものを。
SHELLY:オーガニックの野菜を買われる方って自分の体に優しいってことをいちばんに考えてる方が多いですけど、先に環境のことが出てきましたね。
高橋:両方なんですけど、結局、環境を汚すと自分に返ってくるじゃないですか。海を汚したらそこに住む魚を食べるわけだし。そうやって全部つながっているので。スーパーじゃないときは、農家さんから直接買うとか、顔が見える人から買うとか、放し飼いでストレスがなるべくかかってないニワトリの卵を買うとか、海をなるべく汚さない洗剤とかスポンジを使うとか。ガラッと変わるんですけど、人のせいにしない。
SHELLY:さっきの話にも出ましたよね。
高橋:人に委ねたり人のせいにしちゃうと、最終的に楽しくないというか。結局自分が選んでるし、人のせいにしないだけ、もちろん厳しさもあるけど、楽ですね。
SHELLY:どういうときにそれを意識して思い出すようにしてるんですか。
高橋:例えば、恋愛に例えると、「彼がこうで、こうで」って愚痴を言いそうですけど、結局その人を選んでるのは自分だから。自分が選んでるって思えば、覚悟を持って物事を選べるので、それは最終的に楽というか。人のせいにしてると心が気持ち悪くないですか。人のせいにしないほうがカッコいいし、自分のことを好きになれそうじゃないですか。
SHELLY:まさにセルフリスペクト。すごく日々の選択を大事にしていますよね。
高橋:私はたった1人ですけど、この1人の選択ってすごく大きい影響を与えると思うので、自分にうそをつかない選択を日々していきたいなと思います。
SDGsは2030年までに達成する17の目標を掲げている。それにちなみ、SHELLYは「2030年までにどんな社会になっていてほしいか?」と高橋に訊いた。
高橋:みんなが自分の芯をしっかり持って、人にどうこう言われるのを恐れずに、うそをつかずに生きられて、恥ずかしがらずにきれい事を言える社会だったらいいなと思います。今、きれい事を言うとバシバシ叩かれますけど、そういうのを胸を張って、大人も子どもも夢見てきれい事が言えちゃう美しい社会に憧れます。
SHELLY:きれい事を言って称賛される社会って余裕のある社会ですよね。そうだね、その通りだよって言える社会って。
高橋:みんなに心の余裕がある世の中だったらうれしいですよね。
番組では他にも、高橋とSHELLYが子ども食堂について語る場面もあった。
高橋メアリージュンの最新情報は、 ASIA PROMOTIONの公式サイトまたは、オフィシャルInstagramまで。
J-WAVE『ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』の放送は毎月第4日曜日の22時から。
2人がトークを展開したのは毎週週替わりでJ-WAVEが厳選した企画をお届けする特別な時間『J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』。オンエアは8月28日(日)。ナビゲーターはSHELLYが務め、高橋とトークを繰り広げた。
同番組は、SDGsに関する活動を後押しする情報発信・体験の場である、青山のITOCHU SDGs STUDIOから発信。オンエアだけでなく、デジタル音声コンテンツとして提供・配信するサービス「SPINEAR」でも配信。SpotifyやApple Podcastsでも楽しめる。エピソードは月曜日に、3回にわけて更新。
■ITOCHU SDGs STUDIO公式サイト
https://www.itochu.co.jp/ja/corporatebranding/sdgs/about.html
規格外の野菜を使ったマルシェとの出会い
高橋はフードロスの削減に取り組んでいる。そのきっかけは友人に誘われた、屋外のファッションショーだったという。高橋:サステナブルなファッションショーで、そのときにたまたま規格外の野菜を使ったマルシェがあって、そこで初めて「規格外の野菜があるんだ」と。それを2年前に初めて知って、インスタグラムで発信したところすごく反響があって。知らなかった、みたいな。そこから何かできないかなって。せめて発信だけでもしてみんなに知ってもらえたらなと思ったのがきっかけです。
SHELLY:今ではご自身でマルシェをやられてますよね。
高橋:はい。それがきっかけで。あれよあれよとご縁がつながって、規格外野菜を使ったアップサイクルマルシェをやっています。まだ2回しかできてないんですけど。 SHELLY:日本のフードロスの現状って大変なことになってるんですよね?
高橋:取り組んではいると思うんですけど、日本のフードロスはアジアではワースト1位と言われていて。以前調べたときは年間600万トンのフードロスがあったんですけど、昨日、今日調べると522万トンに減ってはいるんですよ(※オンエアは2022年8月末)。WFP(国連世界食糧計画)が世界に寄付している食糧は年間で420万トン。それよりも日本のフードロスのほうが1.2倍くらい。
SHELLY:その数字を見ると確かに問題ですよね。
高橋:アンバランスですよね。
日本は衛生的で、食べ物に対する基準が厳しい国であるのは、人々の安全を守るためだと思うが、結果的にフードロスを生んでしまっていると、SHELLYは意見を述べる。
高橋:いろんな原因があるんですけど、例えばコンビニに商品の陳列が少ないとクレームがくるし。
SHELLY:そっか、お店側もある程度は陳列しておかないといけないわけですね。お客さんが選びたいから。ただ陳列しすぎると廃棄しなきゃいけないものも増えてくる。
高橋:私はその前の段階にある、規格外ということに取り組んでいて。かたちがいびつだったり、規格より大きかったり、小さかったり、買う側がかたちを気にしないっていうことがよりいいんですけど、そこは意識を改善してもらえたらできそうなんですよね。でも、流通の問題で、かたちが揃ってないと箱詰めが難しくなってしまう。
SHELLY:きゅうりとか、真っすぐだとたくさん箱詰めできるけど、曲がってるものとかあると箱に入る量は減りますからね。
高橋:そういうものは箱に隙間ができるので、車で運ぶときに痛んじゃったりして、運んでる間に腐っちゃったりとか。
SHELLY:そう思うとものすごく難しい問題ですよね。
野菜は「規格外だから安く買える」わけではない
フードロスの問題に注目し、自身でその問題に取り組む高橋。マルシェの開催などを経験して感じたことを語る。高橋:「規格外だから安く買えるんですね」って言われちゃうことがあって。
SHELLY:そのイメージってありますよね。
高橋:「安く買えるならいいじゃん、買います」って言われるけど……。
SHELLY:でも規格外のものも同じ労力ですもんね。作るのも、運ぶのも、かかるお金は変わらないから、それを買いたたかれちゃうと農家さんが苦しいだけなんですね。
高橋:結局、そこでかたちを差別しちゃってるんで。
SHELLY:なるほど。規格品が本当はいいってなっちゃってるから。
高橋:いろんな人と話していて、そこは結構思いました。だから私は、規格外でもなるべく安く買わないようにしたいんです。
SHELLY:それでもまだまだその意識って変わらないですよね。規格品が正解で、規格外はそうじゃないから安く買えるっていう意識を変えないと、規格外は捨てられたりいう現実は変わらない。
高橋:比べてると変わらないってすごく感じました。
高橋:1年間学びました。オンライン講座で農業の技術と経営を学べるんですよ。それと2週間に一度、学校がやってる畑に行って実習を受けました。
SHELLY:そこでどんなことを学びました?
高橋:いちばん大きかったのは、野菜には自然と育つ力がある。それがうまくいかないときは大体人のせいだと。人災だと。人って生きてると何かのせいにしたがるじゃないですか。それをしない哲学的なことを学びましたね。
SHELLY:暑さとか雨が降らないとか豪雨とか、いろんなことのせいにしたいけど。
高橋:よっぽどの台風とかではない限り、「雨が降るから先にケアしとこう」とかできるんです。ケアをしたら野菜はちゃんと育つから、天気のせいにせずに、こういう天気だからこういうケアをしようって。それを学んで、何かのせいにしないで生きようって学びました。
SHELLY:フードロスって私たちの想像を超えてるじゃないですか。それでも私たちができることって何だと思いますか。
高橋:1人ひとりの小さな行動でだいぶ削減できると思います。そんなに大きなこととは思わずに、身近な生活に取り入れること。例えば、スーパーで買うとしたら買いすぎずに食べられる分だけ買うとか、食べ物を残すなっていう気持ちもわかるんですけど、おいしくないものまで残すなっていうのは厳しすぎるなと思うので、おいしく調理するコツを学ぶとか。
SHELLY:なるほど。
高橋:賞味期限とか消費期限が近いものから買うとか。
SHELLY:これは私も知ってなるほどと思いました。卵とか牛乳とか、昔からのクセで賞味期限とかの日付を見て、いちばん余裕のあるものを選んじゃうけど、「その期限までに絶対に使い切るのに」って思うんですよ。そう思うと、日付が近いものを選ぶっていうのもひとつのフードロス削減になるんですよね。
高橋:なると思います。
恥ずかしがらずに、きれい事を言える社会がいい
番組では心が豊かになる、自己肯定感が上がる取り組みをハッシュタグ「#selfrespect」で募集している。高橋に自己肯定感が上がるアクションについて尋ねると、「オーガニック野菜を買う」と答えた。高橋:なるべく土に優しい、環境に優しい、人に優しいものを。
SHELLY:オーガニックの野菜を買われる方って自分の体に優しいってことをいちばんに考えてる方が多いですけど、先に環境のことが出てきましたね。
高橋:両方なんですけど、結局、環境を汚すと自分に返ってくるじゃないですか。海を汚したらそこに住む魚を食べるわけだし。そうやって全部つながっているので。スーパーじゃないときは、農家さんから直接買うとか、顔が見える人から買うとか、放し飼いでストレスがなるべくかかってないニワトリの卵を買うとか、海をなるべく汚さない洗剤とかスポンジを使うとか。ガラッと変わるんですけど、人のせいにしない。
SHELLY:さっきの話にも出ましたよね。
高橋:人に委ねたり人のせいにしちゃうと、最終的に楽しくないというか。結局自分が選んでるし、人のせいにしないだけ、もちろん厳しさもあるけど、楽ですね。
SHELLY:どういうときにそれを意識して思い出すようにしてるんですか。
高橋:例えば、恋愛に例えると、「彼がこうで、こうで」って愚痴を言いそうですけど、結局その人を選んでるのは自分だから。自分が選んでるって思えば、覚悟を持って物事を選べるので、それは最終的に楽というか。人のせいにしてると心が気持ち悪くないですか。人のせいにしないほうがカッコいいし、自分のことを好きになれそうじゃないですか。
SHELLY:まさにセルフリスペクト。すごく日々の選択を大事にしていますよね。
高橋:私はたった1人ですけど、この1人の選択ってすごく大きい影響を与えると思うので、自分にうそをつかない選択を日々していきたいなと思います。
SDGsは2030年までに達成する17の目標を掲げている。それにちなみ、SHELLYは「2030年までにどんな社会になっていてほしいか?」と高橋に訊いた。
高橋:みんなが自分の芯をしっかり持って、人にどうこう言われるのを恐れずに、うそをつかずに生きられて、恥ずかしがらずにきれい事を言える社会だったらいいなと思います。今、きれい事を言うとバシバシ叩かれますけど、そういうのを胸を張って、大人も子どもも夢見てきれい事が言えちゃう美しい社会に憧れます。
SHELLY:きれい事を言って称賛される社会って余裕のある社会ですよね。そうだね、その通りだよって言える社会って。
高橋:みんなに心の余裕がある世の中だったらうれしいですよね。
番組では他にも、高橋とSHELLYが子ども食堂について語る場面もあった。
高橋メアリージュンの最新情報は、 ASIA PROMOTIONの公式サイトまたは、オフィシャルInstagramまで。
オンエアをお届けした、青山のITOCHU SDGs STUDIO。
番組情報
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毎週第4日曜22:00-22:54