音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
現実で起きるすべてをしっかり身体で感じて、表現する。ALIが探し続ける”音楽の天国”とは

Photo by Gaku Jungnickel

現実で起きるすべてをしっかり身体で感じて、表現する。ALIが探し続ける”音楽の天国”とは

J-WAVEが共同プロデュースするオンラインマガジン「守破離-SHUHARI-」。“守破離”とは剣道や茶道などの修業における段階を示したもの。「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。「破」は、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。「離」は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。(※1)そんな“守破離”と“音”を切り口に人物のスタイルをリアルに掘り下げ、オリジナルインタビューをInstagramとJ-WAVE NEWSで配信していく。
(※1)引用:デジタル大辞泉「守破離」より

インタビュー第二弾はALI

今回は東京/渋谷発、メンバー全員がハーフの多国籍バンドALIにインタビュー。東京・国立代々木競技場で開催された『J-WAVE presents INSPIRE TOKYO ~Best Music & Market』への出演後、ステージ裏にてメンバーのLEO(Vo)、CÉSAR(Gt)、LUTHFI(Ba)に音楽への熱い思いを訊いた。

「守」:いま、現実で起きていることが自分をつくる

──ご自身が影響を受けたもの/受けているものは何ですか?

(LEO)色々ありますけど、簡単に言うと「ネット以外の現実で起きたこと」に一番影響を受けている気がします。ありのままに嘘をつかないように生きたいし、嘘をつかないように表現したいし、自分も成長したい。

──音楽の面ではどうですか?

(CÉSAR)音楽のきっかけはビートルズ から始まり、洋楽を中心に分け隔てなく取りいれるようにしていたので、色んなアーティストたちに影響を受けてきました。

「破」:新旧を取り入れ磨く感性、越えたいと思う熱い気持ち

──「INSPIRE TOKYO」では先輩バンドとのステージ。ライブを終えて、いかがでしたか?

(CÉSAR)今回のINSPIRE TOKYO(※2)では、同じステージだった大先輩たちの熱いライブを間近で見て、年齢やキャリア関係なく音楽やパフォーマンスに対するものすごい熱量を感じました。これまでフェスでも見てきたけど、 今回はもっと近いステージで目撃したことで自分たちの越えなきゃいけない壁も見えたし、でも絶対に近いうち越えてやりたいと思って。そんなメラメラしたした気持ちでライブをやれたと思います。 これからは色んなものをインプットしながら、自分の技術や感性を磨きたい。でも古くて良いものを発信していきたいバンドでもあるのでそれは大事にしつつ、ディグを続けていきたいです。

(※2)『J-WAVE presents INSPIRE TOKYO ~Best Music & Market』ではサンボマスター、MAN WITH A MISSION、MONGOL800と同じステージでパフォーマンスを披露。
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Photo by Tsukasa Miyoshi (Showcase)

「離」:ALIが探し続ける”音楽の天国”

──ALIという唯一無二の存在、今のご自身のスタイルはどのようにして作られていったのでしょうか?

(LEO)生きてきた中で関わってきたあらゆるものが自分のスタイルにつながっていると思います。だからこそ日々出会う音楽、映画、景色、においも…しっかり感じたい。 音楽の良いところは、実際に手の届かない遠くへも伝えられるところだと思っていて。 例えば宇宙には行ったことがないし、実際に様子を見えなければにおいや音も体感できないけど、空想では表現することができる。 でもそのためには、現実にある人の匂い、人の汗、その場で感じているみんなの顔や感情をしっかり身体で感じていないとできないと思うんですよね。みんなが考える”音楽の天国”は何だろう?って日々模索しながら色んなものを描いているけど、 僕らの音楽を通して出会う人々の”音楽の天国”が一致して、みんなが幸せになって、苦しみから抜け出せるひとつの手段になればいいなって思います。
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Photo by Tsukasa Miyoshi (Showcase)

「音」:生まれ育った音楽が時を経て、心を揺らす

Copacabana(At The Copa) / Barry Manilow

(CÉSAR)僕はブラジル人の母と日本人の父の間に生まれて、両親は神戸でブラジル料理屋をやってたんです。病院のベッドの次はもうお店のベビーベッドだったので、本当にずっとそこで育ちました(笑)お店では1日2回くらいサンバショーをやるんですけど、最後にダンサーがはけるときに必ず流れるのがバリー・マニロウの「コパカバーナ」。この曲をお店のウーファーで生まれて間もなくから小学生ぐらいまで、刷り込まれるようにずっと聴いて育ちました。小さい頃は漫然と聴いてただけでしたが、物心がついて自分でこの曲のレコード、しかも12インチの10分以上あるバージョンを買って改めて聴いたら、それがとんでもなく染みて。「コパカバーナ」というお店が今と昔で変わってしまった…という歌詞もよくて、でてくる情景や人物の描写に結構うるっときます。さらにストリングスのアレンジもすごく好きで、ギターの面でも、心を揺さぶられる音楽性の面でも、一番にあげてます。



(Interview:Gaku Jungnickel・Edit/Text:Kana Shionoya)

PROFILE

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ALI
-ALIEN LIBERTY INTERNATIONAL-
Vo.でリーダーのLEOを中心にした全員ハーフの多国籍バンド。東京/渋谷発。
FUNK、SOUL、JAZZ、LATINなどのルーツミュージックをベースにHIPHOP、ROCK、SKAなどをミックスしたクロスオーバーな音楽性で注目を集めている。
Official WebsiteInstagram

「守破離 –SHUHARI-」
ー師から学び、型を破り、確立するー
"守破離"を切り口に「人」のスタイルをリアルに掘り下げるオンラインマガジン
https://www.instagram.com/shuhari_official/

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