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広末涼子のポジティブな“切り替え力”を、寺島しのぶが絶賛

広末涼子のポジティブな“切り替え力”を、寺島しのぶが絶賛

瀬戸内寂聴、井上光晴、そしてその妻。実在した人物をモデルに、男女3人の特別な関係を井上夫妻の長女である作家・井上荒野が綴った傑作小説を映画化。『あちらにいる鬼』(11月11日公開)の完成披露試写会が9月29日都内で行われ、主演の寺島しのぶ、共演の広末涼子、そして廣木隆一監督が登壇した。
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完成した本作を観た際について聞かれた寺島は「昼と夜2回観たけれど平常心ではいられず。自分の粗ばかりが目について内容も1/3くらいしか入ってこなかった」と明かしながら「そのあとに広末さんが涙を流して会場から出てきて『映画に感動した!』と。どうしてこの人はこんなに切り替えられるのかと思った。一世を風靡されたスーパースターだから底力と鈍感力が優れている!」と広末のポジティブな資質を絶賛。当の広末は「終わったらもういいんです! 映画は監督のものなので私は振り返らない!」と強いメンタルの源を口にしていた。
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ともにヴィヴィッドな赤色のファッションで登壇した寺島と広末。文学に導かれ求め合う主人公・長内みはる(のちの寂光)役の寺島は「撮影は今年5月で髪の毛を剃ったのも5月。こんなにも髪の毛が伸びてしまうなんて……。生きているんだなあと思った」と笑わせつつ最速のお披露目に大喜び。白木篤郎(豊川悦司)の妻・笙子役の広末は「とても素敵な映画で自分としても挑戦をさせてもらった役。是非とも本編を楽しんでいただきたいです」と新境地に手応えを得ていた。
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出家を決意し、頭を丸める場面では実際に地毛を剃髪した寺島。「私は挑んでいる感じだったので大丈夫でしたが、メイクさんやプロデューサーは剃る前から泣いていて、私が『頭を剃るひとときをみんなと味わえるのは幸せ』と言ったらみんな号泣して、試合前に泣いている選手みたいでした。変なアドレナリンが出ていたと思う」と当人はケロッと回想して笑いをとっていた。
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虚言を弄しながらみはると本妻・笙子の間を行き来する篤郎について寺島は「普通、浮気相手には奥さんの名前を言わないというルールがあるはずなのに、篤郎は言う。それがすごい。最初はイライラしたけれど、撮影が進む中でだんだん篤郎は奥さん込みで浮気にやってくるみたいに感じました」と感想。
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妻である広末は「豊川さんからは一度『ごめんね』と言われました。申し訳ない気持ちになったと仰っていました」と反省する豊川の姿を明かしながら「この映画を観ると『ウチの旦那さんが豊川悦司さんじゃなくて良かった……』と思うはず。女性から非難される役ですが、豊川さんは悪くはありません。篤郎さんと時代背景が残念」とフォローしていた。
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(取材=石井隼人)

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