椎名林檎の楽曲で「ギターの美しい歪み」に感銘…リーガルリリー・たかはしが出会いを語る

リーガルリリーのたかはしほのか(Vo, Gt)が、自身のルーツとなる楽曲、そして新曲『ノーワー』に込めた想いを明かした。

たかはしが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』内のコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。オンエアは8月1日(月)、2日(火)。同コーナーでは、アーティストたちの自身の楽曲に込めた想いと、彼らのアーティスト人生に大きく影響を与えた楽曲との出会いの話を通じて、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする。

新鮮な気持ちをどれだけ曲に落とし込めるか

東京都出身のたかはし、ゆきやま(Dr)、海(B)からなる3ピースバンドのリーガルリリー。『1997』や『ハナヒカリ』『GOLD TRAIN』など、これまでの数多くの楽曲が「J-WAVE SONAR TRAX」にも選出されている。そんなリーガルリリーは今回の新曲『ノーワー』で、どんな自分たちらしさを表現したのか。

たかはし:この曲は、私が今年の春にSNSで目にしたもの、それによって考えさせられたものをまず日記に書いて、そこから曲に落とし込みました。春頃のSNSでは「#NoWar」といったワードが溢れかえっていたんですけど、“戦争反対”という考えに対して「参加する・しない」の対立が起きているのを目の当たりにして、こういうことがこの日にあったんだということを、何年後も忘れないように曲にしました。

リーガルリリーには自分たちらしい作曲方法があって、まず私がみんなに直接弾き語りで聴かせるか、ネットを経由して聴かせています。そのときに感じた新鮮な気持ちを、ドラム・ベースに落とし込んでもらって、そこからみんなでアレンジしたり、歌詞の面も“この歌詞はこういうイメージがあるんだ”など、そういう話をスタジオの中ですることが多いです。新鮮な気持ちをどれだけ曲に落とし込めるかというのは、リーガルリリーにとって大切なポイントになっていると思います。

私が感じたことを曲にしてはいるけど、この楽曲を聴いて“こう思わなきゃいけない”とか、“こう感じてもらいたいなど”の想いはなくて、自由にこの曲を聴いて、何かを感じてくれればうれしいです。ぜひ聴いてください。

椎名林檎『ギブス』MVに衝撃を受けた

儚く透明感のある詞世界を特徴としたガールズスリーピースバンドのリーガルリリー。そんな彼女たちのルーツとなる1曲は?

たかはし:ルーツの1曲に選んだのは、椎名林檎さんの『ギブス』です。この曲には15歳くらいのときに出会ったんですけど、まだオリジナル曲を作る前でしたが、MVにとても衝撃を受けました。当時、私はNIRVANAというバンドが1番好きだったんですけど、そのバンドに『Heart Shaped Box』という曲があって、そのMVにすごく似ていて。

もちろん曲もかっこいいし、MVもかっこいいんですけど、すごく自由度の高さを感じました。「こういうものを掛け合わせて芸術とか表現は生み出されていくんだ」という発見にもなったMVでしたね。

今のリーガルリリーに通じるところは、やっぱりギターソロのかっこよさだったり、容赦のないギターですかね。私の好きな音はちょっと歪んだ、荒々しい音色なんですけど、私自身、歪んだ音をどれだけ美しいメロディで奏でられるかが大切だと思っていて。『ギブス』を聴いていると、そういうギターがかき鳴らされていると感じるし、とても美しい歪みだと思います。リーガルリリーもそういう面を大切にしようと思っているので、良い影響をもらいました。

日本のロックシーンに多大なる影響を与えた椎名林檎。リーガルリリーも椎名林檎が生み出すサウンドに大きな刺激を受けたようだ。
アーティストの話を通じて音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けするコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」は、J-WAVE『SONAR MUSIC』内で月曜~木曜の22時41分ごろからオンエア。Podcastでも配信しており、過去のオンエアがアーカイブされている。

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・公式ページ
https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/opportunity/

(構成=中山洋平)
番組情報
SONAR MUSIC
月・火・水・木曜
22:00-24:00

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