この春からJ-WAVEで、SOIL&“PIMP”SESSIONS 社長とSKY-HIが、それぞれナビゲーターを担当するラジオ番組がスタートした。
社長は『BENTLEY BEST REGARDS』(毎週金曜22時)で、UKアーティストと交わす音声の“往復書簡”をお届け。SKY-HIは『DIVE TO THE NEW WORLD』(毎週土曜23時)で、国内外のフィールドで活躍する人々の活動を紹介する。
社長とSKY-HIといえば、SOIL&“PIMP”SESSIONSのニューアルバム『LOST IN TOKYO』収録曲「シティオブキメラ feat. SKY-HI」でのコラボが記憶に新しい。6月12日には【-LOST IN TOKYO- Release Party】ブルーノート東京公演のステージにてパフォーマンスが披露され、6月15日にはMVが公開されるなど、今最もHOTなコラボレーションだ。
そんな2人がベントレーのフラッグシップサルーン「フライングスパー V8」に乗って東京の街をドライブ。その車中で2人が語ったラジオや、コラボ楽曲、東京という街への思いとは?
このドライブの模様は、J-WAVEとSOIL&“PIMP”SESSIONSの公式YouTubeチャンネルで2パートに分けて動画で公開中。
◎J-WAVE公式YouTube/ラジオ新番組の感想や、ラジオに対する想いをトーク
◎SOIL&“PIMP”SESSIONS公式YouTube
7月1日(金)正午公開:https://youtu.be/ux7qSM1rIcQ
※「シティオブキメラ」コラボ裏話、東京についてトーク
SKY-HI:ありがとうございます! 僕自身これまでゲストとして呼んでいただくことが多かったのですが、やはりプロモーショントークになってしまうと、話している側も何回か繰り返し同じ話をすることになってしまうなと感じたことがありました。でも、話したい人が来ている、自分がナビゲートする番組でそれをやる意味はないなと思ったんですよね。
社長:その人の在り方とか、バックボーンを話してもらって、最後にアルバムのタイトルを一言だけ言ってもらうでも、印象に残りやすいものね。
SKY-HI:そうなんですよね。それに、いわゆるナビゲーターを務めるラジオDJの方がいるような番組だったら、それでもマナーとしてありなのかなと思うのですが、僕のようにミュージシャンをやっている自分がそれと同じことをやるのは、逆に違和感があるかなと。
社長:なるほど。正直、普段遊んでいるときに音楽の話や、お互いのことを話すことはあるけどまだまだ根っこを掘っていきたいと思うことはあるよね。
SKY-HI:そうなんですよ。普通にご飯を食べている場で「あの曲をリリースした頃って、どういう心境?」「初めてラップをやられた頃って……?」とは聞かないじゃないですか。だから、見えないことが見えてくるんです。
【関連記事】SKY-HIがオーラル・山中拓也に聞く、復活を助けてくれた「バンド仲間の協力」
社長:僕の番組『BENTLEY BEST REGARDS』はゲストをお迎えするという大きな枠では一緒なんですけど、UKアーティストと手紙のやり取りをするという主旨でやっている番組なんだよね。
SKY-HI:文通ですね! おもしろい!
社長:6月はロンドンのジャズシンガー/ピアニストのジェイミー・カラムだったんだけど、彼とはもともと交流があったの。でも、交流があったといえども、年に1回日本にくるタイミングで会えたらラッキーみたいな感じで。だから、今回手紙を送り合うことで改めて聞きたかったことを聞けたりして、すごく楽しかった。
SKY-HI:いいっすね。最近できてないけど、たまに楽屋に「ありがとうございました」みたいなのを書いていると、めっちゃ気持ちいいですねぇ。逆にライブの主催者から「今日はありがとうございます。こういう意図でイベントを開催したので〜」みたいなことが書いてあると、持って帰ろうかなって思うくらい嬉しい。思いとか念を込められる手段ですよね。
SKY-HI:それはちょっと強烈な原体験ですね。
社長:でもね、それを親父に言ったら「骨格のつくり的にアゴが少し小さいから、おそらくアナウンサーになることはできないから、諦めた方がいいよ」って言われて。
SKY-HI:めちゃくちゃリアリストですね(笑)。
社長:そのときは「そうか」と思ったけど、冷静に考えるとまだ小学生なんだし、夢を潰さなくてもいいじゃんって思うよね(笑)。でも、それを言われてからもずっとラジオへの憧れは捨てられなくて、実は新卒でJ-WAVEの採用試験も受けてるの。そのときは落ちたんだけど、巡り巡ってナビゲーターをやりながらベントレーに乗って、SKY-HIと対談しているなんておもしろいよね。
SKY-HI:本当に。ボタン1つ掛け違ってたら、何になってるかわかんないことってありますからね。
社長:日高くんは、もともとラジオ聴いてたの?
SKY-HI:聴いてましたね。自分が音楽の話をするとよく出てくる中学から高校まで一緒の同級生の男がいるんですけど、そいつがラジオのヘビーリスナーだったんですよね。だから、ラジオから知らない曲がかかってくるワクワク感が楽しくて、聞いてました。
社長:そのワクワク感は、あの頃ならではだったよね。
SKY-HI:やっぱりストリーミングのアルゴリズムって自分寄りになってしまいますけど、ラジオは番組のナビゲーターだったりディレクターだったりの趣味がかなり大きいので、完全に想定の範囲外から音楽パンチを浴びせてくる感じがありますよね。学生時代って固定の人と付き合うことが多い中で、全然違う人生の話を聞けるラジオはめちゃくちゃ面白かったです。
社長:僕がSKY-HIに「会ってみたい」と思ったのも、日高くんがラジオでSOILの曲を選曲してくれてたからだしね。
SKY-HI:ありがたいことです。
社長:今これを聞いている人たちの誰かが10年、20年後に僕らの曲をかけてくれる可能性もあるのがラジオだからね。そう考えるとおもしろい場所だなって思うよ。
SKY-HI:こちらこそ! 初ブルーノートだったので嬉しかったですね。
社長:どうだった?
SKY-HI:自由でしたね。できるだけ自由な気持ちでレコーディングもライブもやりたいんですけど、本番でどこまで自由になれるかって簡単じゃないんですよ。しかも、そのライブが仕上がってる中に、1人ぽっと入って1曲やって帰るっていうのは心地よい緊張感と使命感とかもあるんです。でも、その中で自由にやって帰ることができたのは、おかわりキメラ(アンコール)で味わわせていただきましたね。
社長:本編でバチバチにやった上でのアンコールだったから、同じものを見せてもしょうがないというか、表現者としてのある種向上心みたいなものとして、別バージョンを届けたいなという欲求はあって。だいぶやんちゃな感じでできたなって。
SKY-HI:そうですね!
社長:あの曲は、これからたぶんいろんなところでやらせていただきたいと思ってるんだけど、その都度、自由なアレンジが生まれてくるんじゃないかなって思ったな。あの曲って、大きいホールやアリーナでも機能するし、小さな会場でもできるから、いろんなところでやりたいな。
SKY-HI:屋外や屋内でやると、また表情が変わりますしフェスとかも良さそうですね。
社長:最初にコラボしようと提案した曲は「シティオブキメラ feat. SKY-HI」とは別の曲だったわけだけど、そこから1年経って渡した「シティオブキメラ」のデモを聞いたとき、どう思った?
SKY-HI:第一印象は2つあって、まず1つが「かっこいい! キタ!」っていう。その前にいただいた曲は、良くも悪くもSOILと僕がやるとなったら想像するような明確なものだったのですが、今回のは想像していなかった内容だったんですよね。JAZZマナーというか、現行のHIP-HOP愛もさらに強くて。もう1つは「これ、どうするかな」っていう印象でした。歌うか、ラップするか、ラップにしても、どう表現するかめちゃくちゃ迷ったんです。
社長:実は途中まで作った曲に向き合うSKY-HIを見たときに「この人いけるな。ちょっと負荷をかけても大丈夫だな」と思ってできたのが「シティオブキメラ」だったの。
SKY-HI:そうなんですか? 言ってくださいよ!
社長:誰でもできる曲じゃないからね。シーンによってはバンドが主導するグルーブを作るところもあるけれども、曲の中でもシーンごとに二面性がある。例えば歌のシーンはバンドだけど、ラップのところはラップのフローでバンドが上がっていかれるみたいな。そういうのをやりたかったんだけどSKY-HIなら出来そうだなって。ごめんなさい、上からばかり。ファンの人に怒られちゃいそう。
SKY-HI:いやいや! 嬉しいですよ! 最終的にめちゃくちゃ腹落ちする感じで終わったし。
社長:鳥肌立ったもの。
SKY-HI:しかもミックスも素晴らしいですよね。すごく狭くて広いというか……。
社長:新しいチャレンジと、より進んできたことがミックスされて、あの曲ができたんだと思う。
SKY-HI:でもそれってすごいっすよね。SOILってキャリアも長ければ、音楽自体に触れてきた年数も長くて固まってもおかしくないと思うのですが、ずっとチャレンジし続けているというのは。
社長:そこは意識しますね。やっぱ変わらないためにも変わろうとしているというか。新しいチャレンジというか、常に自分たちもフレッシュな気持ちでいるようにはしているんです。
SKY-HI:変わらないまま10年やると、変わっちゃいますからね。
SKY-HI:いやあ、嬉しいですね。僕自身は、渋谷で遊んでいたのですが、すごくイメージしやすかったんですよ。最初はかっこつけてワクワクしながら訪れていた街なのに、いつしかそこにいるのが普通になったり、あんなに怖かった宇田川町がだんだん怖くなくなってきたり。それからレコ屋の店員さんが「これ好きそうだよ」っておすすめしてくれたり、クラブに行けるようになったりしたことで、どんどん音楽が好きになって。その全部がスクランブル交差点にあったようなイメージで書いたんです。
社長:まさにその世界観! 当時のレコ屋のお兄さんは神だったよね。全然知らない曲を流している感じが、すごくかっこよかった。
SKY-HI:神でしたよね。あの感覚を思い出すとワクワクするんです。トラックを聞いたときにちょっとノスタルジックな印象も受けて、その感じを思い出した。
社長:それがすごくいい。あの歌詞の世界観の方が、頭で映像になるときの奥行きになってる気がした。SKY-HIが書いた世界観だけども、自分の世界ともリンクさせることができて、僕もいろんなことを思い出せたし、古い友だちにメールとかしてみたりしたもん。
SKY-HI:嬉しいな。過剰に「昔は良かった」にはしたくなくて、本当に感じてるままに書けたなという点では満足しています。
社長:歌詞にちなんで聞きたいんだけど、日高くんにとって東京ってなに?
SKY-HI:東京か……いろんな人がいるのが当たり前で規定もできないですよね。そういう街が東京なんじゃないかなとは思います。
社長:わかるかも。昔はなんかちょっと嫌だなって思った時期もあるけど、年齢を重ねてからやっぱ好きだわって今は思っているかな。
SKY-HI:いや、そうですよね。なんか大学生くらいの人が1人暮らししている6畳間のイメージに近くないですか? こたつを起点に手を伸ばしたところになんでもある。でも、自分の趣味のスペースはキレイにしている……あのごちゃごちゃした感じが東京っぽいなって。
社長:東京は6畳間、これはちょっといいパンチラインかもしれない。
SKY-HI:ちょっとそれで1曲作ろうかな?(笑)
(文=於ありさ、撮影:夛留見彩)
【番組概要】
放送局: J-WAVE(81.3FM)
放送日時:毎週金曜22:00-22:30
番組名:BENTLEY BEST REGARDS
ナビゲーター:社長(SOIL & “PIMP" SESSIONS)
番組サイト:https://www.j-wave.co.jp/original/bestregards/
番組Twitter:https://twitter.com/REGARDS_813
ハッシュタグ:#REGARDS_813
【番組概要】
番組名:『DIVE TO THE NEW WORLD』
放送局:J-WAVE、FM802
放送日時:
J-WAVE 毎週土曜23:00~23:54
FM802 毎週日曜24:00~24:54
ナビゲーター:SKY-HI
番組HP:https://www.j-wave.co.jp/original/divetothenewworld/
番組Twitter:https://twitter.com/dive813
番組Instagram:https://www.instagram.com/divetothenewworld/
番組ハッシュタグ:#dive813
【リリース情報】
「シティオブキメラ feat. SKY-HI」収録
SOIL&”PIMP”SESSIONS
Original Full Album
”LOST IN TOKYO”
Now in sales
【初回限定盤】(CD+DVD):VIZL-2060 ¥4,950(税込)
【通常盤】(CD):VICL-65701 ¥3,300円(税込)
(初回限定盤、通常盤共通)
M1. Introduction “LOST IN TOKYO”
M2. Meiji-Jingumae ʻHarajukuʼ
M3. シティオブキメラ feat. SKY-HI
M4. Todoroki
M5. Valley of The Light
M6. Ring Route 7
M7. Funky Pongi
M8. ピンクの女 feat. 向井秀徳
M9. Riverflow
M10. Generation Tree
M11. King and Condor
M12. Limeʼs Dream
(初回限定盤付属)
バンドのホームでもあるビクタースタジオから行われたスタジオセッション
●“Lost in Tokyo” Studio Session at Victor Studio 302st
M1 King and Condor
M2 Lime’s Dream
M3 Todoroki
M4 Ring Route 7
●Livestreaming from Victor Studio 302st (2022/03/24)
M1 Valley of The Light
M2 Meiji-Jingumae ‘Harajuku’
M3 ピンクの女 feat. 向井秀徳
パッケージ
https://www.jvcmusic.co.jp/-/Discography/A018653/VIZL-2060.html
配信
https://jvcmusic.lnk.to/lostintokyo
【ベントレーモーターズ関連サイト】
公式HP:https://www.bentleymotors.jp/
公式フェイスブック:https://www.facebook.com/BentleyMotorsJapan
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/bentleymotors_japan/
社長は『BENTLEY BEST REGARDS』(毎週金曜22時)で、UKアーティストと交わす音声の“往復書簡”をお届け。SKY-HIは『DIVE TO THE NEW WORLD』(毎週土曜23時)で、国内外のフィールドで活躍する人々の活動を紹介する。
社長とSKY-HIといえば、SOIL&“PIMP”SESSIONSのニューアルバム『LOST IN TOKYO』収録曲「シティオブキメラ feat. SKY-HI」でのコラボが記憶に新しい。6月12日には【-LOST IN TOKYO- Release Party】ブルーノート東京公演のステージにてパフォーマンスが披露され、6月15日にはMVが公開されるなど、今最もHOTなコラボレーションだ。
そんな2人がベントレーのフラッグシップサルーン「フライングスパー V8」に乗って東京の街をドライブ。その車中で2人が語ったラジオや、コラボ楽曲、東京という街への思いとは?
このドライブの模様は、J-WAVEとSOIL&“PIMP”SESSIONSの公式YouTubeチャンネルで2パートに分けて動画で公開中。
◎J-WAVE公式YouTube/ラジオ新番組の感想や、ラジオに対する想いをトーク
SOIL&“PIMP”SESSIONS 社長×SKY-HI TALK SESSION
社長 from SOIL&”PIMP”SESSIONS × SKY-HI TALK SESSION #1
※「シティオブキメラ」コラボ裏話、東京についてトーク
4月からスタートした2つの新番組、共通点は「根っこを掘る」
社長:日高くんの番組、めっちゃおもしろいよね。深い!SKY-HI:ありがとうございます! 僕自身これまでゲストとして呼んでいただくことが多かったのですが、やはりプロモーショントークになってしまうと、話している側も何回か繰り返し同じ話をすることになってしまうなと感じたことがありました。でも、話したい人が来ている、自分がナビゲートする番組でそれをやる意味はないなと思ったんですよね。
社長:その人の在り方とか、バックボーンを話してもらって、最後にアルバムのタイトルを一言だけ言ってもらうでも、印象に残りやすいものね。
SKY-HI:そうなんですよね。それに、いわゆるナビゲーターを務めるラジオDJの方がいるような番組だったら、それでもマナーとしてありなのかなと思うのですが、僕のようにミュージシャンをやっている自分がそれと同じことをやるのは、逆に違和感があるかなと。
社長:なるほど。正直、普段遊んでいるときに音楽の話や、お互いのことを話すことはあるけどまだまだ根っこを掘っていきたいと思うことはあるよね。
SKY-HI:そうなんですよ。普通にご飯を食べている場で「あの曲をリリースした頃って、どういう心境?」「初めてラップをやられた頃って……?」とは聞かないじゃないですか。だから、見えないことが見えてくるんです。
【関連記事】SKY-HIがオーラル・山中拓也に聞く、復活を助けてくれた「バンド仲間の協力」
社長:僕の番組『BENTLEY BEST REGARDS』はゲストをお迎えするという大きな枠では一緒なんですけど、UKアーティストと手紙のやり取りをするという主旨でやっている番組なんだよね。
SKY-HI:文通ですね! おもしろい!
社長:6月はロンドンのジャズシンガー/ピアニストのジェイミー・カラムだったんだけど、彼とはもともと交流があったの。でも、交流があったといえども、年に1回日本にくるタイミングで会えたらラッキーみたいな感じで。だから、今回手紙を送り合うことで改めて聞きたかったことを聞けたりして、すごく楽しかった。
SKY-HI:いいっすね。最近できてないけど、たまに楽屋に「ありがとうございました」みたいなのを書いていると、めっちゃ気持ちいいですねぇ。逆にライブの主催者から「今日はありがとうございます。こういう意図でイベントを開催したので〜」みたいなことが書いてあると、持って帰ろうかなって思うくらい嬉しい。思いとか念を込められる手段ですよね。
社長&SKY-HIのラジオの原点
社長:俺ね、結構昔からラジオを聴いて育ってきたのね。そのきっかけが、親父がアナウンサーだったからなの。それで、親父がやっていたラジオの見学に行ったときに、1人でしゃべって曲も準備して、ワンマンスタイルのDJをやっていたのを見て「これ、やりたい!」と思って。小学校のときの将来の夢が「ラジオDJ」だったのよ。SKY-HI:それはちょっと強烈な原体験ですね。
社長:でもね、それを親父に言ったら「骨格のつくり的にアゴが少し小さいから、おそらくアナウンサーになることはできないから、諦めた方がいいよ」って言われて。
SKY-HI:めちゃくちゃリアリストですね(笑)。
社長:そのときは「そうか」と思ったけど、冷静に考えるとまだ小学生なんだし、夢を潰さなくてもいいじゃんって思うよね(笑)。でも、それを言われてからもずっとラジオへの憧れは捨てられなくて、実は新卒でJ-WAVEの採用試験も受けてるの。そのときは落ちたんだけど、巡り巡ってナビゲーターをやりながらベントレーに乗って、SKY-HIと対談しているなんておもしろいよね。
SKY-HI:本当に。ボタン1つ掛け違ってたら、何になってるかわかんないことってありますからね。
社長:日高くんは、もともとラジオ聴いてたの?
SKY-HI:聴いてましたね。自分が音楽の話をするとよく出てくる中学から高校まで一緒の同級生の男がいるんですけど、そいつがラジオのヘビーリスナーだったんですよね。だから、ラジオから知らない曲がかかってくるワクワク感が楽しくて、聞いてました。
社長:そのワクワク感は、あの頃ならではだったよね。
SKY-HI:やっぱりストリーミングのアルゴリズムって自分寄りになってしまいますけど、ラジオは番組のナビゲーターだったりディレクターだったりの趣味がかなり大きいので、完全に想定の範囲外から音楽パンチを浴びせてくる感じがありますよね。学生時代って固定の人と付き合うことが多い中で、全然違う人生の話を聞けるラジオはめちゃくちゃ面白かったです。
社長:僕がSKY-HIに「会ってみたい」と思ったのも、日高くんがラジオでSOILの曲を選曲してくれてたからだしね。
SKY-HI:ありがたいことです。
社長:今これを聞いている人たちの誰かが10年、20年後に僕らの曲をかけてくれる可能性もあるのがラジオだからね。そう考えるとおもしろい場所だなって思うよ。
「変わらないためにも、変わり続けている」
社長:そういえば6月12日には【-LOST IN TOKYO- Release Party】ブルーノート東京公演に出ていただきありがとうございました。SKY-HI:こちらこそ! 初ブルーノートだったので嬉しかったですね。
社長:どうだった?
SKY-HI:自由でしたね。できるだけ自由な気持ちでレコーディングもライブもやりたいんですけど、本番でどこまで自由になれるかって簡単じゃないんですよ。しかも、そのライブが仕上がってる中に、1人ぽっと入って1曲やって帰るっていうのは心地よい緊張感と使命感とかもあるんです。でも、その中で自由にやって帰ることができたのは、おかわりキメラ(アンコール)で味わわせていただきましたね。
社長:本編でバチバチにやった上でのアンコールだったから、同じものを見せてもしょうがないというか、表現者としてのある種向上心みたいなものとして、別バージョンを届けたいなという欲求はあって。だいぶやんちゃな感じでできたなって。
SKY-HI:そうですね!
SOIL&"PIMP"SESSIONS 「シティオブキメラ feat. SKY-HI」 Music Video
SKY-HI:屋外や屋内でやると、また表情が変わりますしフェスとかも良さそうですね。
社長:最初にコラボしようと提案した曲は「シティオブキメラ feat. SKY-HI」とは別の曲だったわけだけど、そこから1年経って渡した「シティオブキメラ」のデモを聞いたとき、どう思った?
SKY-HI:第一印象は2つあって、まず1つが「かっこいい! キタ!」っていう。その前にいただいた曲は、良くも悪くもSOILと僕がやるとなったら想像するような明確なものだったのですが、今回のは想像していなかった内容だったんですよね。JAZZマナーというか、現行のHIP-HOP愛もさらに強くて。もう1つは「これ、どうするかな」っていう印象でした。歌うか、ラップするか、ラップにしても、どう表現するかめちゃくちゃ迷ったんです。
社長:実は途中まで作った曲に向き合うSKY-HIを見たときに「この人いけるな。ちょっと負荷をかけても大丈夫だな」と思ってできたのが「シティオブキメラ」だったの。
SKY-HI:そうなんですか? 言ってくださいよ!
社長:誰でもできる曲じゃないからね。シーンによってはバンドが主導するグルーブを作るところもあるけれども、曲の中でもシーンごとに二面性がある。例えば歌のシーンはバンドだけど、ラップのところはラップのフローでバンドが上がっていかれるみたいな。そういうのをやりたかったんだけどSKY-HIなら出来そうだなって。ごめんなさい、上からばかり。ファンの人に怒られちゃいそう。
SKY-HI:いやいや! 嬉しいですよ! 最終的にめちゃくちゃ腹落ちする感じで終わったし。
社長:鳥肌立ったもの。
SKY-HI:しかもミックスも素晴らしいですよね。すごく狭くて広いというか……。
社長:新しいチャレンジと、より進んできたことがミックスされて、あの曲ができたんだと思う。
SKY-HI:でもそれってすごいっすよね。SOILってキャリアも長ければ、音楽自体に触れてきた年数も長くて固まってもおかしくないと思うのですが、ずっとチャレンジし続けているというのは。
社長:そこは意識しますね。やっぱ変わらないためにも変わろうとしているというか。新しいチャレンジというか、常に自分たちもフレッシュな気持ちでいるようにはしているんです。
SKY-HI:変わらないまま10年やると、変わっちゃいますからね。
東京のイメージは“6畳間”
社長:曲がある程度できた段階で、リリックをお願いして。そのときに僕は自分の中学・高校が飯田橋あたりで、その時代に先輩から教えてもらった音とか出会った人、あのとき遊んでた場所が、今も間違いなく根っこになってるというのを伝えたんだけど、そこからめちゃくちゃ良いのができてすごいなって。SKY-HI:いやあ、嬉しいですね。僕自身は、渋谷で遊んでいたのですが、すごくイメージしやすかったんですよ。最初はかっこつけてワクワクしながら訪れていた街なのに、いつしかそこにいるのが普通になったり、あんなに怖かった宇田川町がだんだん怖くなくなってきたり。それからレコ屋の店員さんが「これ好きそうだよ」っておすすめしてくれたり、クラブに行けるようになったりしたことで、どんどん音楽が好きになって。その全部がスクランブル交差点にあったようなイメージで書いたんです。
社長:まさにその世界観! 当時のレコ屋のお兄さんは神だったよね。全然知らない曲を流している感じが、すごくかっこよかった。
SKY-HI:神でしたよね。あの感覚を思い出すとワクワクするんです。トラックを聞いたときにちょっとノスタルジックな印象も受けて、その感じを思い出した。
社長:それがすごくいい。あの歌詞の世界観の方が、頭で映像になるときの奥行きになってる気がした。SKY-HIが書いた世界観だけども、自分の世界ともリンクさせることができて、僕もいろんなことを思い出せたし、古い友だちにメールとかしてみたりしたもん。
SKY-HI:嬉しいな。過剰に「昔は良かった」にはしたくなくて、本当に感じてるままに書けたなという点では満足しています。
社長:歌詞にちなんで聞きたいんだけど、日高くんにとって東京ってなに?
SKY-HI:東京か……いろんな人がいるのが当たり前で規定もできないですよね。そういう街が東京なんじゃないかなとは思います。
社長:わかるかも。昔はなんかちょっと嫌だなって思った時期もあるけど、年齢を重ねてからやっぱ好きだわって今は思っているかな。
SKY-HI:いや、そうですよね。なんか大学生くらいの人が1人暮らししている6畳間のイメージに近くないですか? こたつを起点に手を伸ばしたところになんでもある。でも、自分の趣味のスペースはキレイにしている……あのごちゃごちゃした感じが東京っぽいなって。
社長:東京は6畳間、これはちょっといいパンチラインかもしれない。
SKY-HI:ちょっとそれで1曲作ろうかな?(笑)
(文=於ありさ、撮影:夛留見彩)
【番組概要】
放送局: J-WAVE(81.3FM)
放送日時:毎週金曜22:00-22:30
番組名:BENTLEY BEST REGARDS
ナビゲーター:社長(SOIL & “PIMP" SESSIONS)
番組サイト:https://www.j-wave.co.jp/original/bestregards/
番組Twitter:https://twitter.com/REGARDS_813
ハッシュタグ:#REGARDS_813
【番組概要】
番組名:『DIVE TO THE NEW WORLD』
放送局:J-WAVE、FM802
放送日時:
J-WAVE 毎週土曜23:00~23:54
FM802 毎週日曜24:00~24:54
ナビゲーター:SKY-HI
番組HP:https://www.j-wave.co.jp/original/divetothenewworld/
番組Twitter:https://twitter.com/dive813
番組Instagram:https://www.instagram.com/divetothenewworld/
番組ハッシュタグ:#dive813
【リリース情報】
「シティオブキメラ feat. SKY-HI」収録
SOIL&”PIMP”SESSIONS
Original Full Album
”LOST IN TOKYO”
Now in sales
【初回限定盤】(CD+DVD):VIZL-2060 ¥4,950(税込)
【通常盤】(CD):VICL-65701 ¥3,300円(税込)
M1. Introduction “LOST IN TOKYO”
M2. Meiji-Jingumae ʻHarajukuʼ
M3. シティオブキメラ feat. SKY-HI
M4. Todoroki
M5. Valley of The Light
M6. Ring Route 7
M7. Funky Pongi
M8. ピンクの女 feat. 向井秀徳
M9. Riverflow
M10. Generation Tree
M11. King and Condor
M12. Limeʼs Dream
バンドのホームでもあるビクタースタジオから行われたスタジオセッション
●“Lost in Tokyo” Studio Session at Victor Studio 302st
M1 King and Condor
M2 Lime’s Dream
M3 Todoroki
M4 Ring Route 7
●Livestreaming from Victor Studio 302st (2022/03/24)
M1 Valley of The Light
M2 Meiji-Jingumae ‘Harajuku’
M3 ピンクの女 feat. 向井秀徳
パッケージ
https://www.jvcmusic.co.jp/-/Discography/A018653/VIZL-2060.html
配信
https://jvcmusic.lnk.to/lostintokyo
【ベントレーモーターズ関連サイト】
公式HP:https://www.bentleymotors.jp/
公式フェイスブック:https://www.facebook.com/BentleyMotorsJapan
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/bentleymotors_japan/