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オカモトコウキ×WONK・荒田 洸が語る「サブスク時代にレコードを聴く醍醐味」 おすすめ作品も紹介

オカモトコウキ×WONK・荒田 洸が語る「サブスク時代にレコードを聴く醍醐味」 おすすめ作品も紹介

OKAMOTO'SのオカモトコウキとWONKの荒田 洸が、レコードを聴き始めたきっかけや、愛聴するレコードを紹介した。

ふたりが登場したのは、J-WAVEで5月24日(火)に放送された番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。

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サブスクで気に入ったらレコードを買う

今年は世界中のDJから愛されるターンテーブルの定番機種・テクニクスSL-1200シリーズの発売から50周年を迎え、5月27日(金)には50周年記念の限定モデルも発売される。

そんなますます盛り上がりをみせるアナログレコードについて、まずオカモトコウキが「ロック編」と題してトークを展開した。

あっこゴリラ:(オカモト)コウキくんは本当にレコード好きだよね。
オカモトコウキ:好きですね。うちのバンドのみんなも好きですから。
あっこゴリラ:家にはどれくらいレコードがあるの?
オカモトコウキ:1000枚以上は絶対あると思う。ぐちゃぐちゃだったから、自分なりにジャンル分けして整理した機会があって。そしたら俄然楽しくなって、「これがここにあるな」みたいな家ディグを楽しんでいます。
あっこゴリラ:レコードを集め出したのっていつ頃?
オカモトコウキ:初めて買ったのは中学生くらいかもしれない。学校の帰り道にリサイクルショップがあって、そこを見てたらはじっこにレコードがあって。最初は本当に部屋のインテリアとしてというか、「ジャケットが大きいな」って感じでビートルズのレコードとか買ってみたのが始まりですね。そこからわりと聴くようになりました。

オカモトコウキは、バンドでツアーに出るようになって、レコード収集が加速したと言う。

あっこゴリラ:その土地のいいレコードショップがあるから。
オカモトコウキ:「鹿児島に行ったらあそこだよな」とか、レコードショップの地図が頭の中にできあがるのとか、楽しいですよね。
あっこゴリラ:レコードショップって独特の空気があるよね。
オカモトコウキ:ディグの雰囲気がありますよね。
あっこゴリラ:私も最初は「レコードってカッコいいな」と思ってレコードショップとか行ったりしたけど、「雰囲気怖!」って思った。みんな何を掘ってるんだろうって。
オカモトコウキ:確かに初心者の人は入りづらい雰囲気があるかもしれないけど、全然怖がることはなくて。
あっこゴリラ:そう、みんな楽しく宝探しをしてるわけだから。レコード好きとして「これはレコードでほしいな」って思うポイントは?
オカモトコウキ:僕の場合はまずサブスクで聴いて、非常に気に入ったやつや何回も聴き続けたいなと思った作品をレコードで買い直すことが多いね。
あっこゴリラ:レコードを聴くときってサブスクで聴くのと違うもんな。
オカモトコウキ:そうだね。レコードは音が細かいとかは置いといて、あの雰囲気がいいというか。
あっこゴリラ:その音楽を食べてるみたいな感じになるよね。
オカモトコウキ:そうそう。その時間だけは、ちょっと針を落としてその音を聴くっていう流れがいいですよね。

OKAMOTO'Sの初レコード裏話

今回、オカモトコウキは愛聴するレコードを持参し、それぞれのアルバムの曲を解説した。

・ジャック・ホワイト『Lazaretto』

オカモトコウキ:Jack Whiteは生粋のレコード・ラバーとして知られていて、自分のレコード工場を作って生産したりもしているんです。普通はレコードって外側から内側に回って行くじゃないですか。でもこのアルバム『Lazaretto』は、初めて内側から外側に回っていくレコードで。自分で作ったらしいんですよ。バカでしょ(笑)。
あっこゴリラ:好きすぎておかしなことになっちゃってるんだよね(笑)。
オカモトコウキ:あとB面の曲は針を落とす位置によって曲の始まり方が変わるんですよ。アコースティックな始まり方になるかエレクトリックな始まり方になるのか位置によって変わったりとか。
あっこゴリラ:すご!
オカモトコウキ:他にも、真ん中にレーベル名がありますけど、あの下にも実は溝がついてて、そこに針を置くと曲がかかるんです。
あっこゴリラ:ええ! ボーナストラック的なもの? ヤバい!
オカモトコウキ:そういう感じでめちゃくちゃしかけをレコードに施して楽しんでもらおうとジャック・ホワイトは頑張ってるんですよね。

・OKAMOTO'S『Dance With You』(アルバム『OPERA』収録)

オカモトコウキ:『OPERA』は2015年に出たアルバム。僕らはレコードが好きだったから「レコード出したいです」ってデビューの頃から言ってたけど、レコードがこんなに盛り上がってなかったから「ちょっと難しいかもしれないね」って言われ続けてて。ようやくレコードで出せたのがこのアルバムだったんです。
あっこゴリラ:そうなんだ!
オカモトコウキ:それで思い入れがあるっていうことが大きな理由なんですけど、このレコードを出せた理由が面白くて。このアルバムの制作過程でレコード会社のミスがあったんですよ。会議で「すみませんでした」って言われて「それはしょうがないですよ」って話をしたら、ハマ・オカモトさんが「全然大丈夫です。でもレコード出してください」って言ったんですよ(笑)。
あっこゴリラ:ヤバい(笑)。さすが抜け目ない。
オカモトコウキ:ネゴシエートの能力スゲえと思って。その思い出込みのレコードですね。

・ニール・ヤング&クレイジー・ホース『Hitchhiker』

オカモトコウキ:これは未発表の音源を近年発表したアルバム。ニール・ヤングはどのアルバムを聴いても音がめちゃくちゃいいんですよ。個人的な感想ですけど、たぶん音質とかにもこだわってやってるんだろうなって。

レコードは現像した写真と似ている

番組後半は「ジャズ編」として荒田 洸が登場した。

あっこゴリラ:(荒田)洸くんってどれくらいレコード持ってるの?
荒田:40~50枚くらいですかね。レコード・ジャンキーみたいな感じではないですね。そういう人には憧れますけど、好きなレコードだけ買います。
あっこゴリラ:なるほど。レコード集めをするようになったのはいつ頃?
荒田:20代前半くらいかな。レコードもいいやつってすごく高いからそんなに買えはしなかったけど、大学卒業してちゃんと働くようになってから買うようになったかな。なんかいいですよね。大事な写真を現像して家に飾るみたいな感覚に似てる。
あっこゴリラ:レコードって丁寧な時間を過ごせるよね。
荒田:大切にしようと思いますよね。今はスマホでたくさん写真が撮れるけど、現像して飾るってすごく大切だと思えるというか。サブスクとかでたくさん音楽は聴けるけど、レコードでわざわざ買って聴くのはそれに近い感覚があるかな。

「WONK」のバンド名は…

続いて、荒田も持参した愛聴のレコードを紹介した。

・サラ・ヴォーン『Copacabana』

荒田:サラ・ヴォーンは有名なジャズの女性シンガーで、これはブラジル音楽に傾倒し始めた時期のアルバム。今東京は暖かくなってきたこともあるから、夏を意識したゆったりしたものを選びました。

・ハービー・ハンコック『The Bomb』

荒田:超有名なジャズピアニストの作品で、マイルス・デイヴィスに見いだされたキーボーディスト。ジャズの人なんだけど、これはファンクに特化した作品。マイケル・ジャクソンの『Thriller』とかを作った人を呼んで制作した作品だから、ジャズミュージシャンがやる1982年のダンスミュージックみたいな感じですね。

・セロニアス・モンク『Piano Solo』

荒田:我々「WONK」の名前はセロニアス・モンクから取っていて。「Monk」の「M」を逆にして名乗ってるんですけど。これはソロピアノのアルバムなのでめちゃくちゃストイックです(笑)。ジャズってオシャレな感じできれいに聴こえると思うんですけど、セロニアス・モンクは精神病を患っていて、結構変な曲を作ったり、ピアノのタッチとかも変なんです。けどそれがすごく味があって音楽的で。BGMにもできるし、繊細に聴こうと思ったらいろんな発見があって面白いピアニストですね。

オカモトコウキは4月にセカンドソロアルバム『時のぬけがら』をリリースした。OKAMOTO’Sの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。

WONKは5月11日にニューアルバム『artless』をリリース。WONKの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。

J-WAVE『SONAR MUSIC』は月~木の22:00-24:00にオンエア。

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