自堕落マイルドヤンキー2人の“絶体絶命な1日”をスピーディーに描く、映画『ツーアウトフルベース』(3月25日公開・藤澤浩和監督作)。初顔合わせながらも撮影を通して絆を深めたというのが、映画初主演の阿部顕嵐と共演の板垣瑞生だ。
腐れ縁的親友のイチ(阿部)とハチ(板垣)を相性抜群に演じた2人は、実はプライベートでも立派なバディになった。一緒に銭湯に行ったり家に遊びに行ったりするのは、もう当たり前。仲の深め方はイチとハチ以上かもしれない。2人を急速に近づけたものとは何か?それは「音楽」だった。映画完成&公開を祝して、改めて阿部顕嵐と板垣瑞生が音楽談議に花を咲かせる。
──撮影期間中におふたりの距離を縮めたアイテムは「音楽」らしいですね!どんなミュージシャンや曲をお互いにおすすめし合いましたか?
阿部:僕はUKロックが好きなので、コールドプレイやレディオヘッド、それにテレヴィジョンやマイ・ブラッディ・ヴァレンタインをおすすめしました。ちなみにこの映画の企画プロデューサーである新羅慎二さんにも自分の好きな音楽の話をしました。7ORDERが歌う映画主題歌で、新羅さん&大沢伸一さん書き下ろしの『レスポール』にもそれが反映されたような気がします。
板垣:たしかに顕嵐からはUKロックの話を聞きましたし、おすすめしてくれた曲はすごくカッコ良かったです。撮影現場までの移動の車中では2人で本読みをするつもりが、お互いにおすすめする曲を聴き合って気がついたら爆睡という……。
──板垣さんはどんな曲を顕嵐さんにおすすめしましたか?
板垣:僕は鎮座DOPENESSさんをおすすめしました。僕らふたりはラップ、お風呂、文化的なものの3つが好きで、その3つが揃っている曲と言えば、U-zhaanさん、坂本龍一さん、環ROYさん、鎮座DOPENESSさんがコラボした『エナジー風呂』でしょう!
阿部:それを聴きながら僕は爆睡! ものすごくカッコいいのにリラックスできて、かつ耳心地がよくておしゃれで。いまだかつて聴いたことのないような楽曲だったのでかなり新鮮でした。撮影で疲れていたので、音楽を聴くとすぐ寝てしまうという日々でした(笑)。
阿部:僕は両親の影響が大きいかもしれません。両親はJ-POPや洋楽も聴くけれど、母親はクラシックが特に好き。僕自身、母のクラシックを聴いて育ったせいか、音の中に品のある曲を好む傾向にあります。アメリカンロックやヒップホップも聴きますが、主に音の中に品や知性を感じるものが好きですね。UKロックには、クラシックに通ずる品があるのではないか?と感じることが多いです。
板垣:僕はRADWIMPSさんです。姉が聴いていた『DADA』を耳にして「え? すごくいい曲」と感じたのが始まりです。その曲を調べたら“弱虫な勇敢”みたいな意味が出てきて、それにも「渋い!」と感動。RADWIMPSの覆面バンドとされる味噌汁'sのライブ音源を聴いたり、グッズを買ったり、ものすごくハマりました。
阿部:朝一で聴くのはカサビアンの『アンダードッグ』です。シンプルなギターリフから始まる曲ですが、シンプルであるがゆえにものすごくカッコいい。朝は爆音で『アンダードッグ』を聴きながら歯磨き(笑)。ビートルズの曲もそうですが、シンプルな曲ほど奥深かったり、生み出すのが難しかったりする。単純だけれど尋常ではないくらいカッコいい、そんな曲が僕の好みです。
板垣:僕にとっての勝負曲はS.L.A.C.K.の『Hot Cake』。勝負曲といいながらも、実はすごくカワイイ曲で、聴くと肩の力が抜けるというかリラックスができる。仕事でも何でも“ここで決めなければ!”というときは血気盛んになりがちですが、僕はあえてリラックスして臨みたいタイプです。
阿部:その点、僕は瑞生とは逆。テンションを上げて勝負に挑みたいタイプかな? 勝負曲といったら『パイレーツ・オブ・カリビアン』のサントラでしょう! メインテーマは名曲です。僕は映画音楽も好きでサントラをよく聴きますが、ハンス・ジマーは天才。『ダークナイト』トリロジーの音楽も素晴らしい! ハンス・ジマーはレッド・ツェッペリンの系譜に連なるような激しい楽曲を映画音楽に持ち込んだ第一人者だと思っています。彼の曲からはロック風味でありながらも、クラシックにあるような品を感じます。
阿部:新羅さんから初めて音源を貰ったときに感じた衝撃はいまだに覚えています。夜中の2時くらいに車の中で聴いた瞬間、メチャクチャ素敵でカッコ良くて。映画の世界観をしっかりとくみ取ってそれを曲に落とし込めるなんて…すごいというか感謝しかないです。
板垣:『レスポール』はレコーディングバージョンもいいですが、僕のおすすめは7ORDERのライブで聴いた、冒頭を顕嵐が弾き語りで歌うバージョンです。作品を共に作り上げた仲間であり親友である顕嵐が、ステージに立って弾き語りというイレギュラーな楽曲構成で歌う。最高の瞬間でしたし、カッコいいことをしてくれたなあと。僕にとっても一生大切な曲になりました。
映画『ツーアウトフルベース』の詳細は、公式サイト(https://twooutfullbase.com/)まで。
(取材・文=石井隼人、撮影:夛留見彩)
『ツーアウトフルベース』予告
UKロックや鎮座DOPENESSをおすすめしあう
©2022「ツーアウトフルベース」製作委員会
阿部:僕はUKロックが好きなので、コールドプレイやレディオヘッド、それにテレヴィジョンやマイ・ブラッディ・ヴァレンタインをおすすめしました。ちなみにこの映画の企画プロデューサーである新羅慎二さんにも自分の好きな音楽の話をしました。7ORDERが歌う映画主題歌で、新羅さん&大沢伸一さん書き下ろしの『レスポール』にもそれが反映されたような気がします。
板垣:たしかに顕嵐からはUKロックの話を聞きましたし、おすすめしてくれた曲はすごくカッコ良かったです。撮影現場までの移動の車中では2人で本読みをするつもりが、お互いにおすすめする曲を聴き合って気がついたら爆睡という……。
──板垣さんはどんな曲を顕嵐さんにおすすめしましたか?
板垣:僕は鎮座DOPENESSさんをおすすめしました。僕らふたりはラップ、お風呂、文化的なものの3つが好きで、その3つが揃っている曲と言えば、U-zhaanさん、坂本龍一さん、環ROYさん、鎮座DOPENESSさんがコラボした『エナジー風呂』でしょう!
阿部:それを聴きながら僕は爆睡! ものすごくカッコいいのにリラックスできて、かつ耳心地がよくておしゃれで。いまだかつて聴いたことのないような楽曲だったのでかなり新鮮でした。撮影で疲れていたので、音楽を聴くとすぐ寝てしまうという日々でした(笑)。
U-zhaan & Ryuichi Sakamoto feat. 環ROY × 鎮座DOPENESS / エナジー風呂 (Energy Flo)
きっかけはクラシック音楽とRADWIMPS
──おふたりの音楽遍歴を教えてください。音楽を好きになったきっかけは?阿部:僕は両親の影響が大きいかもしれません。両親はJ-POPや洋楽も聴くけれど、母親はクラシックが特に好き。僕自身、母のクラシックを聴いて育ったせいか、音の中に品のある曲を好む傾向にあります。アメリカンロックやヒップホップも聴きますが、主に音の中に品や知性を感じるものが好きですね。UKロックには、クラシックに通ずる品があるのではないか?と感じることが多いです。
板垣:僕はRADWIMPSさんです。姉が聴いていた『DADA』を耳にして「え? すごくいい曲」と感じたのが始まりです。その曲を調べたら“弱虫な勇敢”みたいな意味が出てきて、それにも「渋い!」と感動。RADWIMPSの覆面バンドとされる味噌汁'sのライブ音源を聴いたり、グッズを買ったり、ものすごくハマりました。
RADWIMPS - DADA [Official Music Video]
勝負曲は『パイレーツ・オブ・カリビアン』と『Hot Cake』
──ご自身にとってのモーニグの1曲や勝負の1曲はありますか?阿部:朝一で聴くのはカサビアンの『アンダードッグ』です。シンプルなギターリフから始まる曲ですが、シンプルであるがゆえにものすごくカッコいい。朝は爆音で『アンダードッグ』を聴きながら歯磨き(笑)。ビートルズの曲もそうですが、シンプルな曲ほど奥深かったり、生み出すのが難しかったりする。単純だけれど尋常ではないくらいカッコいい、そんな曲が僕の好みです。
Kasabian - Underdog
S.L.A.C.K.『Hot Cake』
Pirates of the Caribbean - He's a Pirate
The Dark Knight - Like a Dog Chasing Cars
7ORDERの主題歌『レスポール』秘話
──7ORDERが歌うブルージーな主題歌『レスポール』も品を感じさせる一曲ですね!7ORDER 「レスポール」 MUSIC VIDEO
板垣:『レスポール』はレコーディングバージョンもいいですが、僕のおすすめは7ORDERのライブで聴いた、冒頭を顕嵐が弾き語りで歌うバージョンです。作品を共に作り上げた仲間であり親友である顕嵐が、ステージに立って弾き語りというイレギュラーな楽曲構成で歌う。最高の瞬間でしたし、カッコいいことをしてくれたなあと。僕にとっても一生大切な曲になりました。
映画『ツーアウトフルベース』の詳細は、公式サイト(https://twooutfullbase.com/)まで。
(取材・文=石井隼人、撮影:夛留見彩)
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