パノラマティクス主宰の齋藤精一氏が、自身が総合プロデューサーを務める「TOKYO CREATIVE SALON」への想いを語った。
齋藤氏が登場したのは3月21日(月)にJ-WAVEで9時間にわたって放送された特別番組『J-WAVE HOLIDAY SPECIAL TOKYO CREATIVE SALON -TOKYO ENSEMBLE-』(ナビゲーター:小橋賢児、高山 都)だ。
小橋:齋藤さんは今年から関わられたということですが、このイベントに対してどんな可能性を感じられたんでしょうか。
齋藤:僕自身いろいろなクリエイティブをやらせていただいて、都市開発とかもやっているんです。いま東京のいろいろなところで100年に1度の都市開発がおこなわれていて、たくさんのビルができて古いものはなくなってという新陳代謝が起きていると思うんです。僕はいろいろなところが同質化している、ちょっと金太郎あめ的になっているんじゃないか思っていて。TOKYO CREATIVE SALONは3年目になりますけど、こういう形でいろいろなエリアで再定義をしていくイベントだと聞いて、二つ返事でジョインさせていただきました。
小橋:齋藤さんがおっしゃるとおり、一気に起こる大規模再開発ってその時代のいろいろな事情が絡まっているので、そのなかでなにかを作ろうとするとどうしても似たりよったりになってしまうんです。そもそもクリエイティブというのはひとつひとつ、すべて違う観点から生まれてくるものですよね。今回齋藤さんがこのイベントで掲げられたテーマが「リ・クリエイション」、創作の再定義です。これは本当に必要だと思いますが、この「リ・クリエイション」に込められた齋藤さんの想いはなんでしょうか?
齋藤:同質化しているところもそうだし、あとはコロナによってどうしても商業施設がなかなか難しい時代になったり、飲食店さんもだいぶ苦労されていたり、いままで持っていた方程式を僕たちも含めて変えていかなきゃいけないなと思ったんです。そういう意味でもう一度方程式を作り直す。ものを作っている人たちもそうだし、ものを使っている人たちもクリエイティブになるということが大事だと思うんです。クリエイション、創作ということをもう1回考えてみようという形で掲げさせていただいています。
小橋:まさにコロナ禍で、当たり前だったことが通用しなくなった。それこそメタバースなんて言葉も出てきています。都市開発においてもただ人気ショップを集めれば人が来るなんていう時代も過去のものになりつつあって。改めて人がなにをもって集まるのかが再定義される時代になってきたんですかね。
齋藤:おっしゃるとおりですね。東京はもともと埋め立て地もたくさんあるし、いろいろな形で大きくなってきましたよね。100年に1度の再開発が起きているんだからこそ、こういうイベントをやることで、バラバラになっていたものをひとつにできると思うんです。このイベントから思想がいろいろなところに波及していったらいいなと思っています。
小橋:今回、このイベントは丸の内から渋谷からあらゆる都市が一緒になって連携してやっているじゃないですか。普通はいろいろな会社が入り混じっていると、事情があってできなかったりしますよね。
齋藤:そうなんですよ。
小橋:これを束ねているってクリエイティブだなとまず思ったんです。
齋藤:僕は3年目からジョインしたんですけど、過去2年はコロナ禍だったので、どうしても物理的に人を集めるイベントがあまりできなかったんです。今回僕が入らせていただいた理由としては密を作らずに人を集めつつ、もう一度行政も各企業さんも一緒になって哲学を持ってものを作ろうと。おっしゃるとおり、そこが一番難しいところで非常にクリエイティブなことだなと思います。
小橋:回遊することで新しい発見、セレンディピティ(すてきな偶然に出会うこと)もあります。
齋藤:僕はそこが肝だと思っています。東京のなかって知っているようで、実は歩いたことがないエリアがたくさんあるという方が多いんじゃないかなと思って。今回僕は裏テーマを「横ぐしと相乗り」と言っています。たとえば歩いていくと「ちょっと休んでコーヒーでも飲んでいこうか」とか「お腹が空いたからなにか食べていこうか」とか、そういったことがどんどん起きてくれるといいなと思っているんです。なので東京を再定義しながら、違う目で「実は近いエリア」を歩いて回ってみるというのも、今回の体験のなかにぜひ組みこんでいきたいです。
高山:渋谷から原宿なんて歩いて10分15分ぐらいで行ける距離です。銀座と日本橋も歩けて、丸の内もすぐです。
小橋:行けるんですけど普段はなかなか、自分が慣れ親しんだところや興味があるところじゃないとアウェイ感があるので行かないという。
高山:寄り道しないですもんね。
小橋:だけどこういうイベントを通じて新しい発見、新しい自分と出会う体験をしていただきたいですよね。
齋藤:まさにそこですよね。「ここは行くけど、あそこはあまり近寄らない」みたいなところがみなさんのなかに多分あると思うんです。もともとはファッションからスタートしているイベントでいまもそうなんですけど、そのなかにデザインやアート、食べ物が入ることで、さまざまな形で「楽しみ方」をもう1回再定義できるんじゃないかなと思っています。
小橋:アートが課題の定義、デザインが課題の解決とよく言われています。その融合体がまさにこのTOKYO CREATIVE SALONになりそうです。
齋藤:別に美大に行ってトレーニングしたからクリエイティブかというとそれだけではなくて。自分が持っている道具を違うかたちで使ってみるとか、なにかをリサイクルしてみるということでも、僕はすごくクリエイティブだと思います。デザインは与えられるものだけではないということを今回のTOKYO CREATIVE SALONで感じてもらえればなと思っています。
齋藤氏が登場したのは3月21日(月)にJ-WAVEで9時間にわたって放送された特別番組『J-WAVE HOLIDAY SPECIAL TOKYO CREATIVE SALON -TOKYO ENSEMBLE-』(ナビゲーター:小橋賢児、高山 都)だ。
100年に1度の都市開発
3月15日から開催されている「TOKYO CREATIVE SALON」は、地域や民間企業が連携して、ファッション、アート、音楽、フード、カルチャーなど、都内の複数エリアのイベントを一堂に集結させたプロジェクト型のクリエイティブイベントだ。今年は3回目で3月31日(木)までの開催となっている。小橋:齋藤さんは今年から関わられたということですが、このイベントに対してどんな可能性を感じられたんでしょうか。
齋藤:僕自身いろいろなクリエイティブをやらせていただいて、都市開発とかもやっているんです。いま東京のいろいろなところで100年に1度の都市開発がおこなわれていて、たくさんのビルができて古いものはなくなってという新陳代謝が起きていると思うんです。僕はいろいろなところが同質化している、ちょっと金太郎あめ的になっているんじゃないか思っていて。TOKYO CREATIVE SALONは3年目になりますけど、こういう形でいろいろなエリアで再定義をしていくイベントだと聞いて、二つ返事でジョインさせていただきました。
小橋:齋藤さんがおっしゃるとおり、一気に起こる大規模再開発ってその時代のいろいろな事情が絡まっているので、そのなかでなにかを作ろうとするとどうしても似たりよったりになってしまうんです。そもそもクリエイティブというのはひとつひとつ、すべて違う観点から生まれてくるものですよね。今回齋藤さんがこのイベントで掲げられたテーマが「リ・クリエイション」、創作の再定義です。これは本当に必要だと思いますが、この「リ・クリエイション」に込められた齋藤さんの想いはなんでしょうか?
齋藤:同質化しているところもそうだし、あとはコロナによってどうしても商業施設がなかなか難しい時代になったり、飲食店さんもだいぶ苦労されていたり、いままで持っていた方程式を僕たちも含めて変えていかなきゃいけないなと思ったんです。そういう意味でもう一度方程式を作り直す。ものを作っている人たちもそうだし、ものを使っている人たちもクリエイティブになるということが大事だと思うんです。クリエイション、創作ということをもう1回考えてみようという形で掲げさせていただいています。
バラバラになっていたものをひとつに
齋藤氏はTOKYO CREATIVE SALONについて、普段はバラバラなものをひとつに束ねることがポイントになると語った。小橋:まさにコロナ禍で、当たり前だったことが通用しなくなった。それこそメタバースなんて言葉も出てきています。都市開発においてもただ人気ショップを集めれば人が来るなんていう時代も過去のものになりつつあって。改めて人がなにをもって集まるのかが再定義される時代になってきたんですかね。
齋藤:おっしゃるとおりですね。東京はもともと埋め立て地もたくさんあるし、いろいろな形で大きくなってきましたよね。100年に1度の再開発が起きているんだからこそ、こういうイベントをやることで、バラバラになっていたものをひとつにできると思うんです。このイベントから思想がいろいろなところに波及していったらいいなと思っています。
小橋:今回、このイベントは丸の内から渋谷からあらゆる都市が一緒になって連携してやっているじゃないですか。普通はいろいろな会社が入り混じっていると、事情があってできなかったりしますよね。
齋藤:そうなんですよ。
小橋:これを束ねているってクリエイティブだなとまず思ったんです。
齋藤:僕は3年目からジョインしたんですけど、過去2年はコロナ禍だったので、どうしても物理的に人を集めるイベントがあまりできなかったんです。今回僕が入らせていただいた理由としては密を作らずに人を集めつつ、もう一度行政も各企業さんも一緒になって哲学を持ってものを作ろうと。おっしゃるとおり、そこが一番難しいところで非常にクリエイティブなことだなと思います。
楽しみ方の再定義
小橋は同イベントでは街から街をわたり歩くことのメリットもあると指摘。齋藤氏はイベントの裏に隠されたテーマを語った。小橋:回遊することで新しい発見、セレンディピティ(すてきな偶然に出会うこと)もあります。
齋藤:僕はそこが肝だと思っています。東京のなかって知っているようで、実は歩いたことがないエリアがたくさんあるという方が多いんじゃないかなと思って。今回僕は裏テーマを「横ぐしと相乗り」と言っています。たとえば歩いていくと「ちょっと休んでコーヒーでも飲んでいこうか」とか「お腹が空いたからなにか食べていこうか」とか、そういったことがどんどん起きてくれるといいなと思っているんです。なので東京を再定義しながら、違う目で「実は近いエリア」を歩いて回ってみるというのも、今回の体験のなかにぜひ組みこんでいきたいです。
高山:渋谷から原宿なんて歩いて10分15分ぐらいで行ける距離です。銀座と日本橋も歩けて、丸の内もすぐです。
小橋:行けるんですけど普段はなかなか、自分が慣れ親しんだところや興味があるところじゃないとアウェイ感があるので行かないという。
高山:寄り道しないですもんね。
小橋:だけどこういうイベントを通じて新しい発見、新しい自分と出会う体験をしていただきたいですよね。
齋藤:まさにそこですよね。「ここは行くけど、あそこはあまり近寄らない」みたいなところがみなさんのなかに多分あると思うんです。もともとはファッションからスタートしているイベントでいまもそうなんですけど、そのなかにデザインやアート、食べ物が入ることで、さまざまな形で「楽しみ方」をもう1回再定義できるんじゃないかなと思っています。
小橋:アートが課題の定義、デザインが課題の解決とよく言われています。その融合体がまさにこのTOKYO CREATIVE SALONになりそうです。
齋藤:別に美大に行ってトレーニングしたからクリエイティブかというとそれだけではなくて。自分が持っている道具を違うかたちで使ってみるとか、なにかをリサイクルしてみるということでも、僕はすごくクリエイティブだと思います。デザインは与えられるものだけではないということを今回のTOKYO CREATIVE SALONで感じてもらえればなと思っています。
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2022年3月28日28時59分まで
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番組情報
- J-WAVE HOLIDAY SPECIAL TOKYO CREATIVE SALON -TOKYO ENSEMBLE-
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2022年3月21日(月)9:00-17:55
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小橋賢児、高山 都