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宇多田ヒカル『BADモード』の魅力は「生々しさ」佐藤千亜妃が熱弁

宇多田ヒカル『BADモード』の魅力は「生々しさ」佐藤千亜妃が熱弁

佐藤千亜妃が、ニューアルバム『BADモード』をリリースした宇多田ヒカルの魅力を語った。

佐藤が登場したのはJ-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。ここでは1月19日(水)にオンエアした内容をテキストで紹介する。

またこの日のオンエアでは、宇多田ヒカル本人が『BADモード』収録曲全曲を解説する特別番組『宇多田ヒカル Liner Voice+』もお届けした。

【radikoで聴く】
https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20220119221041 ※再生期限は1月26日(水)28:59まで。

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かめばかむほど味がしてくるようなアルバム

宇多田ヒカルの8枚目となるオリジナルアルバム『BADモード』が1月19日に先行配信リリース、2月23日(水・祝)にはCDが発売される。
1月19日のオンエアでは、リリースを記念して宇多田ヒカルの大ファンを公言する佐藤千亜妃とともに宇多田ヒカル特集をお届けした。

佐藤がファンになったきっかけは、小学生のとき。佐藤の兄が聴いている宇多田ヒカルの曲を耳にして「なんだこの歌は!」と衝撃を受けたのだそう。

あっこゴリラ:ニューアルバム『BADモード』を聴いてどう感じましたか?
佐藤:聴いたばっかりなんですけど、すごくパーソナルな作品だなと感じました。かめばかむほど味がしてくるみたいな、奥が深いアルバムですよね。
あっこゴリラ:このアー写からもパーソナルな感じがうかがえますよね。おそらくご自宅で、お子さんがちょっと写ってる感じで。
佐藤:びっくりしたけど、すごく素敵だなと。超カッコいいと思いました。

宇多田を聴き続けている佐藤は、ファーストアルバムから『BADモード』に至るまでの宇多田の変化をこう表現する。

佐藤:初期の頃って一口目から鮮烈な味がするというか、ポップス然としたサウンドアプローチみたいな感じがすごくあって、一度聴いただけで覚えてしまうくらいキャッチーで好きになる曲という印象が強かったんですけど、年々、音楽的な面で進化してると感じます。その中でも今回はパーソナルスペースになっている音という印象があって。音数が少ないのに逆に豊かさを感じるサウンドスケールになっているなと思いました。
あっこゴリラ:組んでるプロデューサーも面白いですよね。SkrillexとかA. G. Cookとか。
佐藤:聴けば聴くほどクセになるようなサウンドメイクにもなっているなと思いました。

親近感すらわくような歌詞もあるけど…

「宇多田ヒカルのすごさとは?」と佐藤は訊かれ、「思いつくだけで5つくらいある」と話す。

佐藤:まず胸がギュッとなるような歌詞。親近感すらわくような歌詞もあるけど、さりげなく核心をついてくるような哲学的な歌詞がすごくいいなって。それと、消えそうで消えない切ないビブラートのような声質が繰り返し聴きたくなります。あと、声の多重録音でコーラスワークがすごく美しいんですね。ダブルやハモりのやり方が幾十にもなってて、聴けば聴くほど、「何声まで録ってるんだろう」ってミュージシャンとしては気になるくらい。
あっこゴリラ:この番組でコーラスワーク特集をやるとき、宇多田ヒカルさんのコーラスだけを聴いてみようっていう企画をやったりしたくらい、本当にすごいんですよね。
佐藤:宇多田さんは何十テイクも重ねて録っていると聞いたことがあるので、それもすごく好きですね。あと、歌詞のリフレインの心地よさを楽曲でうまく使われているなって思います。
あっこゴリラ:(佐藤さんが言った)寄り添ってくれる歌詞ってところで、「これ私のことを言ってくれてる?」と友だちとの会話みたいになる感じが本当にすごいなって思います。宇多田ヒカルさんと言ったらどうしても「天才」ってなっちゃうけど、天才ゆえの孤独を感じますよね。

佐藤は、『BADモード』の中ではいちばん『誰にも言わない』が好きだという。



佐藤:私が宇多田さんが好きだなって思ういろんな部分が、この曲には全部詰まっていると思っていて。歌詞の切実さや、あとはメロディーの独自性。繰り返し聴いていても耳に残る独特のメロディーが、すごくいいなって思います。
あっこゴリラ:この曲もグルーヴがハンパないですよね。
佐藤:急に入ってくるサックスとかも新鮮で、今までにはないトライをしているなって感じます。他にも、「ひとりで生きるよりかは永久に傷ついたほうがいい」というような歌詞が出てくるエモさ。よそ行きの言葉じゃないけどグッときますよね。
あっこゴリラ:グサッときますよね。

歌の根底に孤独が横たわっている

佐藤は幼い頃から宇多田の楽曲を聴いて育ったので、自身の作詞のスタンスや世界観にものすごく影響を受けていると明かす。

佐藤:宇多田さんの歌の根底には孤独みたいなものがずっと横たわっていて、それでも誰かと相対して傷つきながらも生きていきたい、みたいなテーマがずっとあるような気がしています。でも、重苦しいわけではなくて、本当に身近な言葉で。『BADモード』でも友だちと会話しているような歌詞が出てきたりするところが本当に強みだなと思いました。
あっこゴリラ:いわゆる若者言葉というか、ちょっと崩した言葉も積極的に使われるじゃないですか。だけど違和感がないんですよね。作為的な感じがあんまりせず、すごくスッと入ってくるんです。だから友だちと会話している感覚になるんですよね。
佐藤:そうなんです。宇多田さんの頭の中で起きたことを詞にしてくれているんだと思うんですけど、聴いている方が勝手に自分の人生であったことのように捉えちゃうというか。すごく自分について歌っているように錯覚させてくれる歌詞だなと思います。親近感がわくけれど、たまにグサッと確信をついてくる。そういうところがすごく切ないし儚くて好きですね。

佐藤は『BADモード』に収録の『Time』の歌詞にも注目する。
佐藤:この曲って友だちだった男の子に恋人にもなれたんじゃないかなって思っているような歌詞だと勝手に妄想してるんですけど、いちばん最後の英語の部分(「If I turn back time Will you be mine ? If I turn back time」)にこの曲の中で言いたいことの全てがギュッと詰まっているような気がしていて。そこがすごく切なくて、それをあえて英語で濁すのがオシャレというか切ない。もしかしたら宇多田さんにとっては英語のほうがナチュラルな表現だったのかもしれないですけれど。
あっこゴリラ:リスナーそれぞれいろんな妄想ができると思うんです。しかもそれぞれの妄想の形が違うような気もしていて。佐藤さんは『Time』の主人公が男の子って言ってたけど、私は女の子の友だち以上恋人未満っていう、なんともいえない関係性なのかなって妄想をしちゃいました。

リスペクトしている部分は「説得力」

今まで宇多田の楽曲を聴いて続けてきた佐藤は、「どんどん生々しいものになっている」と持論を展開する。

佐藤:今作は『Fantôme』、『初恋』を経た先にある作品という感じがすごくしていて。いろんなところにチャレンジしているけれども、本人はいつもの体温で歌っているみたいなリラックスした感じがしています。昔はもっと生っていうよりキラキラした印象がすごくあったけれど、音数もどんどん減っていますよね。そこが昔とちょっと違うところかなって思いました。

「日本語の響きもどんどん洗練されている」と佐藤は続ける。

佐藤:詞の世界が枯れずにいまだに私の心をつかんで話さないというか、よく8作もアルバムを出しているのに、歌詞が尽きないで出てくるなって思います。

最後に佐藤は特に宇多田をリスペクトしている部分は「説得力に尽きる」と語る。

佐藤:紡ぐ一言一言の重みが年々さらに増していて、説得力があります。メロディーにのって心に何かを残して去って行くようなところをすごくリスペクトしていますね。「愛とは」「孤独とは」など、いろんなことを考えさせられるなと。押しつけがましく寄り添うわけではなく、突き放すわけでもなく、ただそこにある感じ。ただそこで歌っているだけで力強いところをリスペクトしています。

ついに発売となった宇多田ヒカルの『BADモード』の2月23日に発売されるCDの初回生産限定版には1月19日に開催の有料配信スタジオライブ「Hikaru Utada Live Sessions from Air Studios」の映像、さらにこのスタジオライブのドキュメンタリー映像を収録。最新楽曲『BADモード』を含む5曲のミュージックビデオも収録。さらに『BADモード』のアナログ盤が4月27日(水)にリリースされる。

宇多田ヒカルの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。

J-WAVE『SONAR MUSIC』は月曜~木曜の22:00-24:00にオンエア。

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2022年1月26日28時59分まで

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SONAR MUSIC
月・火・水・木曜
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