ラジオを「集中して聴く」ことで得られたものは? 大学生が綴る

「若者のラジオ離れ」と言われて久しい今も、熱心な若いリスナーはいる。音楽、映画などエンターテインメントのアクセスが容易になったこの時代に、彼らはなぜラジオを愛するのだろうか?

J-WAVE の大学生・専門学生コミュニティ「J-WAVE WACODES」がラジオの思い出を語る連載「わたしとラジオ」。家族と車のなかで、災害時の情報源として、深夜にこっそり夜更かしして……それぞれのラジオとの思い出から、世代を問わないラジオの普遍的な価値を探る。

今回担当するのは、大学4年生のけいとま。ラジオは“ながら”聞きできるメディアであるが、あえてじっくり聴き込むことでわかったラジオのよさを綴ってもらった。(J-WAVE NEWS 編集部)

【前回記事】
「星野 源の曲を家族みんなで聴いて…」大学生がラジオから影響を受けた音楽を振り返る
https://news.j-wave.co.jp/2022/01/post-9022.html

大学生になって増えた、ラジオを聴く時間

僕にとってラジオは生活の一部です。母親の影響で幼い頃から、家ではテレビではなくラジオ。特に朝の時間は別所哲也さんの『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』を聴きながら支度を進めるといった生活を送っています。ただ、小学校の頃は学校で友達たちが話す「今朝のテレビのアレ見た?」というような話題に参加することができず、「なぜウチはテレビではなくラジオなんだ!」と思うこともありました(笑)。しかし、それでも僕は現在まで“朝はラジオ”の生活を続け、大学生になった今では、それに加えて移動中や夜の寝る前など、1日の中でラジオを聴く割合がどんどんと増えています。そしてそれは大学生になってから、さまざまなことを考えるのが好きになったことと繋がっていると思っています。

高校生までの僕は、授業や宿題、部活に追われる日々を送っていたので、1日を"過ごす"というよりかは"こなす"ような感じでした。しかし大学生になると、「あれ、まだ休み?」と言ってしまいたくなるほど時間がたくさん余っている毎日になりました(全員がそうではないと思いますが僕はそうでした)。そんな大学生活のなかでラジオを聴くと、今までは作業をしながらの「ながら聴き」だったものが、より内容に集中して聴くようになり、ナビゲーターの方やゲストの方の言葉を自分なりに咀嚼して、考えながら聴くことが楽しくなりました。

ラジオを集中して聴くことで得た収穫

そして、考えることが好きになったことで、僕はいろいろなものを深くまで見ることができるようになった気がします。例えば、音楽だったら、好きな曲を見つけると「曲の中盤に聴こえるこの音はなんの楽器なんだ?」というような疑問を抱いて調べてみたり、美術館へ行けば、説明をちゃんと読みながら作品にどういう構造や意図があるのかを想像しながら見るようになったりなど、今までは面倒くさくてサラッと流してしまいがちだったものをじっくりと見るようになりました。

ラジオを聴くメリットを聞かれたときに、「何かをしながら聞けるのがいいよね〜」とつい答えてしまいたくなりますが、ぜひ敢えてじっくりと聴いてみてほしいです。そうすれば、きっと自分の中で新しい考えや気づきを得るきっかけになるかもしれません。"人生の夏休み"なんて言われる大学生活で、ラジオによって僕は大きな収穫を得たと思っています。

けいとま プロフィール

大学4年生。最近美容室で美容師さんに「最近観た映画は?」と聞かれるもタイトルが出てこず微妙な空気になってしまいました。ちなみにタイトルは『ビルド・ア・ガール』。いい映画だったのになぜ浮かばなかった……。

J-WAVE WACODES

大学生・専門学生コミュニティ「J-WAVE WACODES」は、J-WAVEの主催する各種イベントに参加、特別番組の企画、番組と連動したアンケート調査など、さまざまな活動を行っています。詳しい活動は下記からチェック!
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