竹原ピストルと斉藤和義がJ-WAVEで対談。歌詞の書き方などを語った。
竹原が登場したのは、J-WAVE発の一大音楽祭「ギタージャンボリー」と連動した番組『TOKYO GUITAR JAMBOREE EXTRA』。毎年、両国国技館にて開催している「ギタージャンボリー」の出演者がマンスリーでナビゲーターを務める番組で、1月は斉藤和義が担当。
斉藤と竹原は、2022年3月5日(土)、6日(日)に東京・両国国技館にて豪華アーティストがギター弾き語りで共演するライブイベント「J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE 2022 supported by 奥村組」に出演する。ふたりの出演日は3月5日。
斉藤:あれ、大丈夫でしたか?
竹原:大感激でした、本当に。僕が高校生のときに和義さんの『僕の見たビートルズはTVの中』を死ぬほど聴いてて、そういう思い出もひっくるめて(うれしかったです)。
斉藤:それはうれしい。ありがとうございます。
ここで竹原は斉藤にまつわる、ある伝説について質問。
竹原:僕は千葉県千葉市出身で、和義さんが千葉駅で路上ライブをやってたら、ものすごくいかつくてたちの悪そうな酔っ払いに絡まれたけど一曲歌って黙らせたって話を聞いて、「そんなカッコいい人がいるんだ」ってレコード屋に走ってCDを買ったんです。それ本当ですか?
斉藤:いや、うそじゃないですか(笑)。
竹原:あはは! 千葉県民は本当だと思ってますよ(笑)。そういう伝説みたいなものがあって。
斉藤:マジですか。だって俺、路上ライブやったことないし(笑)。
竹原:そうなんですか!?
斉藤:でもいいですね。そういうことにしといてください。ただ千葉駅にはよく行ってましたよ。
竹原:それが和義さんを知ったきっかけでした。
斉藤:音源もらってどうしようと思って。だってこれすでにすっかりできあがってるし、竹原節が炸裂してるなかでどうやったらいいのかなって思いつつ。でも思うままに弾いてみようと思って、「こんな感じでどうでしょう?」って送ったら「OKです」ってなって、よかったって思った記憶がありますね。
竹原:フジファブリックの総ちゃん(山内総一郎)にとある曲のアレンジメントをお願いしたときも同じ現象が起きてしまったことがあって。『奥底の歌』に関しても、僕は基本的に弾き語りでしかライブをやってないんですけど、アレンジメントバージョンが好きすぎて、あんまり弾き語りでやらない曲になっちゃいました。いい意味で、ですけど。
斉藤:バンドを入れたライブって全くやってないの?
竹原:全くではないですけど、100本やったら2本くらいですかね。
斉藤:あ、そんなもんなんだ。それはこだわりがあって?
竹原:協調性のなさというか、上手に合わせられないですね。一定のテンポで弾くこともできないし。
斉藤は「俺もデビュー前はずっと弾き語りをやってたので」と竹原の話に共感。斉藤はデビュー前からライブではいろいろなメンバーとやったのだが、弾き語りの曲を急にバンドアレンジすることに違和感を抱いていたと言う。
斉藤:ひとりで大丈夫だけど、みたいな気持ちもありつつ、デビューする前にもう少し音にお化粧しなくちゃいけないのかなって気持ちもあって、最初はちょっと戸惑った思い出がありますね。
竹原:その戸惑いがずっと続いちゃうというか。
斉藤:新譜『悄気る街、舌打ちのように歌がある。』を聴かせてもらいましたけど、今までの曲もドラムマシンというか、ちょっとヒップホップのテイストもあって。リズムとか特に。
竹原:そうですね。
斉藤:あれは自分でアレンジも参加してやってるんでしょ。
竹原:はい。まず新曲ができたらクリックを聴きながらアコギを弾いて、歌を歌って、そしていつもデモ作りで力を借りているのがエンジニア兼ミュージシャンみたいな事務所の先輩で、その先輩にエレキギター部分を口で歌って「こうやっていれてください」と伝えて弾いてもらって、ベースも同じで、それでデモを作って「こんなんできました」ってディレクターに渡して、あとは話し合って作る感じですね。
竹原:常に短いフレーズをひねろう、ひねろうとするクセというか習慣があって、「これいいな」「強い言葉だな」と思ったらサビやタイトルに持って来ることが多いですね。ちょこまかショートフレーズをためておいて合体させていくんですけど、和義さんはどうやって詞を書いてるんですか?
斉藤:俺も同じかな。ちょっと思いついたらスマホにメモっておいて、曲ができたときに「なんかなかったっけな」ってところから「これはちょうどハマるな」って思ったらそこから広げていったり。まれにギター弾いてたら最初から歌詞ができる場合もあるけど。
竹原:曲と詞が同時に。
斉藤:そう。でもほとんどはメロディーができてから歌詞を考えるパターンが多いですね。ピストルくんも同時?
竹原:僕は完全に詞が先ですね。ショートフレーズがある程度たまってきたら「これとこれ相性がいいじゃん。じゃあこれはAメロでこれはサビ」とくっつけて詞を完成させてから曲を作りますね。
斉藤:そっかそっか。じゃあ歌詞が宿題のように残っちゃうってことはないんだね。
竹原:今のところは大丈夫ですけど。
斉藤のまわりの同世代のミュージシャンは曲先行で歌詞はあとで作る人が多いと話す。
斉藤:それでデタラメ英語でうにゃうにゃ歌って、「なんかここ天然水とか言ってるな」と思ったら「天然水か……何だろう」って考える感じとかね。
竹原:あはは(笑)。その作り方はちょっと試みてみたいですね。ふわっと思いついたフレーズに「なんで天然水だったんだろう」って考え方ですもんね。
斉藤:そうそう。口はそう言いたいんだなと思って、それに従うとしたら何だろうって広げていく場合も多いし。
竹原:完全に降りてくる人の作り方ですね(笑)。
竹原:撮影して後日、熊切監督から電話がかかってきて「ピストル、芝居とか興味ある?」と言われて「できるかわからないですけど興味はありますね」って言ったのが初めての映画出演でした。
斉藤:へえ。
竹原:そこからぽつぽつと誘ってくださる監督さんがいて、なんだかんだで続いているなっていうものですね。
斉藤:演技の指導とか勉強はやったの?
竹原:したことないですね。
2月2日(水)リリースのミニアルバム『悄気る街、舌打ちのように歌がある。』の初回限定盤には、竹原が出演した映画『永い言い訳』の監督である西川美和が全5曲の企画監修を担い、自らが招集した若手演出家陣らと制作した5曲のミュージックビデオを収録している。
斉藤:ミュージックビデオ全部にピストルくんが出ていて、西川監督が手掛けたミュージックビデオはボクサー役で出ていると。
竹原:ボクサー役で出させてもらいましたね。
斉藤:ボクシングやってたんですもんね?
竹原:はい。高校と大学は部活でやってました。
斉藤:両国国技館でやるってなんか不思議だけど面白いよね。
竹原:面白いですね。
斉藤:ステージから見て360度お客さんがいるってのも面白いし。ここって弾き語りでやる分には音もいいよね。
竹原:僕はフハフハな音が好きだったりするので、国技館の音は好きですね。
斉藤:そういえば武道館にピストルくんのライブを観に行ったときも、アコギにピックアップを付けてなくて、ギター用のマイクを前に置いただけでやってて、それでもめちゃめちゃいい音で。マイク1本でいけるんだって不思議でしたよ。こうやってピストルくんがやってたよってうちのエンジニアに言ったんだけど、「僕は無理です」みたいなことを言われて、「なんだよ」って思ったことがありましたね(笑)。
「J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE 2022 supported by 奥村組」の詳細は公式サイト(https://www.j-wave.co.jp/special/guitarjamboree2022/)まで。
『TOKYO GUITAR JAMBOREE EXTRA』はさまざまなゲストを迎えて、お互いの音楽人生の系譜を辿りながら、時には生演奏を交えつつ展開する貴重なトーク&ライブセッションを放送。ラジオの中の追加公演=エクストラを発信していく。放送はJ-WAVEで土曜16時から。
竹原が登場したのは、J-WAVE発の一大音楽祭「ギタージャンボリー」と連動した番組『TOKYO GUITAR JAMBOREE EXTRA』。毎年、両国国技館にて開催している「ギタージャンボリー」の出演者がマンスリーでナビゲーターを務める番組で、1月は斉藤和義が担当。
斉藤と竹原は、2022年3月5日(土)、6日(日)に東京・両国国技館にて豪華アーティストがギター弾き語りで共演するライブイベント「J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE 2022 supported by 奥村組」に出演する。ふたりの出演日は3月5日。
斉藤和義にまつわる伝説は本当?
斉藤と竹原はお互いのライブを観たり、斉藤が竹原のレコーディングに参加したりと、交流があるという。斉藤は、2019年に竹原がリリースしたアルバム『It’s My Life』に収録の『奥底の歌』にエレキギターで参加した。斉藤:あれ、大丈夫でしたか?
竹原:大感激でした、本当に。僕が高校生のときに和義さんの『僕の見たビートルズはTVの中』を死ぬほど聴いてて、そういう思い出もひっくるめて(うれしかったです)。
斉藤:それはうれしい。ありがとうございます。
ここで竹原は斉藤にまつわる、ある伝説について質問。
竹原:僕は千葉県千葉市出身で、和義さんが千葉駅で路上ライブをやってたら、ものすごくいかつくてたちの悪そうな酔っ払いに絡まれたけど一曲歌って黙らせたって話を聞いて、「そんなカッコいい人がいるんだ」ってレコード屋に走ってCDを買ったんです。それ本当ですか?
斉藤:いや、うそじゃないですか(笑)。
竹原:あはは! 千葉県民は本当だと思ってますよ(笑)。そういう伝説みたいなものがあって。
斉藤:マジですか。だって俺、路上ライブやったことないし(笑)。
竹原:そうなんですか!?
斉藤:でもいいですね。そういうことにしといてください。ただ千葉駅にはよく行ってましたよ。
竹原:それが和義さんを知ったきっかけでした。
竹原、バンド体制のライブは「100本やったら2本くらい」
話題は斉藤が参加した『奥底の歌』のレコーディングについて。斉藤はエレキギターを家で録ったと当時を振り返る。斉藤:音源もらってどうしようと思って。だってこれすでにすっかりできあがってるし、竹原節が炸裂してるなかでどうやったらいいのかなって思いつつ。でも思うままに弾いてみようと思って、「こんな感じでどうでしょう?」って送ったら「OKです」ってなって、よかったって思った記憶がありますね。
竹原:フジファブリックの総ちゃん(山内総一郎)にとある曲のアレンジメントをお願いしたときも同じ現象が起きてしまったことがあって。『奥底の歌』に関しても、僕は基本的に弾き語りでしかライブをやってないんですけど、アレンジメントバージョンが好きすぎて、あんまり弾き語りでやらない曲になっちゃいました。いい意味で、ですけど。
斉藤:バンドを入れたライブって全くやってないの?
竹原:全くではないですけど、100本やったら2本くらいですかね。
斉藤:あ、そんなもんなんだ。それはこだわりがあって?
竹原:協調性のなさというか、上手に合わせられないですね。一定のテンポで弾くこともできないし。
斉藤は「俺もデビュー前はずっと弾き語りをやってたので」と竹原の話に共感。斉藤はデビュー前からライブではいろいろなメンバーとやったのだが、弾き語りの曲を急にバンドアレンジすることに違和感を抱いていたと言う。
斉藤:ひとりで大丈夫だけど、みたいな気持ちもありつつ、デビューする前にもう少し音にお化粧しなくちゃいけないのかなって気持ちもあって、最初はちょっと戸惑った思い出がありますね。
竹原:その戸惑いがずっと続いちゃうというか。
斉藤:新譜『悄気る街、舌打ちのように歌がある。』を聴かせてもらいましたけど、今までの曲もドラムマシンというか、ちょっとヒップホップのテイストもあって。リズムとか特に。
竹原:そうですね。
斉藤:あれは自分でアレンジも参加してやってるんでしょ。
竹原:はい。まず新曲ができたらクリックを聴きながらアコギを弾いて、歌を歌って、そしていつもデモ作りで力を借りているのがエンジニア兼ミュージシャンみたいな事務所の先輩で、その先輩にエレキギター部分を口で歌って「こうやっていれてください」と伝えて弾いてもらって、ベースも同じで、それでデモを作って「こんなんできました」ってディレクターに渡して、あとは話し合って作る感じですね。
ふたりは歌詞や曲をどう作る?
多くの名曲を生み出し続ける竹原に、斉藤は「曲や詞のアイデアはどういうときに生まれるのか」と質問する。竹原:常に短いフレーズをひねろう、ひねろうとするクセというか習慣があって、「これいいな」「強い言葉だな」と思ったらサビやタイトルに持って来ることが多いですね。ちょこまかショートフレーズをためておいて合体させていくんですけど、和義さんはどうやって詞を書いてるんですか?
斉藤:俺も同じかな。ちょっと思いついたらスマホにメモっておいて、曲ができたときに「なんかなかったっけな」ってところから「これはちょうどハマるな」って思ったらそこから広げていったり。まれにギター弾いてたら最初から歌詞ができる場合もあるけど。
竹原:曲と詞が同時に。
斉藤:そう。でもほとんどはメロディーができてから歌詞を考えるパターンが多いですね。ピストルくんも同時?
竹原:僕は完全に詞が先ですね。ショートフレーズがある程度たまってきたら「これとこれ相性がいいじゃん。じゃあこれはAメロでこれはサビ」とくっつけて詞を完成させてから曲を作りますね。
斉藤:そっかそっか。じゃあ歌詞が宿題のように残っちゃうってことはないんだね。
竹原:今のところは大丈夫ですけど。
斉藤のまわりの同世代のミュージシャンは曲先行で歌詞はあとで作る人が多いと話す。
斉藤:それでデタラメ英語でうにゃうにゃ歌って、「なんかここ天然水とか言ってるな」と思ったら「天然水か……何だろう」って考える感じとかね。
竹原:あはは(笑)。その作り方はちょっと試みてみたいですね。ふわっと思いついたフレーズに「なんで天然水だったんだろう」って考え方ですもんね。
斉藤:そうそう。口はそう言いたいんだなと思って、それに従うとしたら何だろうって広げていく場合も多いし。
竹原:完全に降りてくる人の作り方ですね(笑)。
俳優業をするようになったきっかけ
竹原はミュージシャンの傍ら、役者としても活動する。以前、竹原が2人組バンド・野狐禅で活動していたとき、ミュージックビデオを映画監督の熊切和嘉が担当したことをきかっけに俳優の道ができたと言う。竹原:撮影して後日、熊切監督から電話がかかってきて「ピストル、芝居とか興味ある?」と言われて「できるかわからないですけど興味はありますね」って言ったのが初めての映画出演でした。
斉藤:へえ。
竹原:そこからぽつぽつと誘ってくださる監督さんがいて、なんだかんだで続いているなっていうものですね。
斉藤:演技の指導とか勉強はやったの?
竹原:したことないですね。
2月2日(水)リリースのミニアルバム『悄気る街、舌打ちのように歌がある。』の初回限定盤には、竹原が出演した映画『永い言い訳』の監督である西川美和が全5曲の企画監修を担い、自らが招集した若手演出家陣らと制作した5曲のミュージックビデオを収録している。
映画『永い言い訳』予告編
竹原:ボクサー役で出させてもらいましたね。
斉藤:ボクシングやってたんですもんね?
竹原:はい。高校と大学は部活でやってました。
両国国技館で弾き語り! 音もばっちり
2022年3月5日(土)、6日(日)に東京・両国国技館にて豪華アーティストがギター弾き語りで共演するライブイベント「J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE 2022 supported by 奥村組」が開催。竹原と斉藤の出演は3月5日。竹原はこれまで5回にわたり「ギタージャンボリー」に参加している。斉藤:両国国技館でやるってなんか不思議だけど面白いよね。
竹原:面白いですね。
斉藤:ステージから見て360度お客さんがいるってのも面白いし。ここって弾き語りでやる分には音もいいよね。
竹原:僕はフハフハな音が好きだったりするので、国技館の音は好きですね。
斉藤:そういえば武道館にピストルくんのライブを観に行ったときも、アコギにピックアップを付けてなくて、ギター用のマイクを前に置いただけでやってて、それでもめちゃめちゃいい音で。マイク1本でいけるんだって不思議でしたよ。こうやってピストルくんがやってたよってうちのエンジニアに言ったんだけど、「僕は無理です」みたいなことを言われて、「なんだよ」って思ったことがありましたね(笑)。
「J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE 2022 supported by 奥村組」の詳細は公式サイト(https://www.j-wave.co.jp/special/guitarjamboree2022/)まで。
『TOKYO GUITAR JAMBOREE EXTRA』はさまざまなゲストを迎えて、お互いの音楽人生の系譜を辿りながら、時には生演奏を交えつつ展開する貴重なトーク&ライブセッションを放送。ラジオの中の追加公演=エクストラを発信していく。放送はJ-WAVEで土曜16時から。
番組情報
- TOKYO GUITAR JAMBOREE EXTRA
-
毎週土曜16:00-16:54