「PEDROはアユニ・Dの成長記録」映像作家の山田健人のメッセージに、本人も感動

映像作家の山田健人が、アユニ・D やPEDROの映像、演出を手掛けるときに心がけていることなどについて語った。

山田が登場したのは、J-WAVEで12月13日(月)に放送された『THE KINGS PLACE』のワンコーナー「KINGS MEETING~BACK TO LIVE HOUSE~」。注目のアーティストが曜日ごとにナビゲーターを務める番組で、12月の月曜ナビゲーターはアユニ・Dが担当している。

PEDROはアユニ・Dの成長記録

PEDROのミュージックビデオやライブ演出を手がける山田。アユニ・DとはBiSHの『SMACK baby SMACK』のミュージックビデオの監督を担当したときが出会いだったそう。そんな山田は、PEDROについて「アユニ・Dという1人の人間の成長記録みたいなところがある」と切り出した。

山田:歌詞の内容もどんどん歳を重ねるごとに“人間味”というか、そういうものが多分増してきている。それはたぶんBiSHにおけるアユニ・Dでは触れきれない彼女の深みみたいなところを感じられる。ライブなんかも特に演奏的にも出るし、いでたちも含めてそれがダイレクトに伝わってくるというのが一番の魅力というか面白いポイント。久々に観に来る方とかは「こんなちゃんとできるようになってるんだ」みたいなことをツアーとか毎に感じる気もします。俺はそこを魅力に感じてます。

これを聞いたアユニ・Dは「なんかウルっときちゃいました。山田さんは始めたてのときからずっと近くでPEDROを見てきてくださったので、成長記録という言葉にすごく説得力があるというか、じーんときております」とコメント。

山田との撮影は、「いつも奇想天外なことが起きる」のだとか。

アユニ・D:山田さんとのミュージックビデオ撮影は香盤どおりにいかないんです。朝から晩までの終日、早朝から深夜までの撮影の予定だった日とかも朝一で終わったりとか、朝一に本当に2、3発撮って終わったりとか。『無問題』のミュージックビデオは橋の上で私がアコーディオンを持って弾いて歌っているだけの1カットの映像なんですけど、それも本当はそんな予定じゃなかったり。いつも撮影当日に映像作品がその場の山田さんの思い付きとか、本当にたくさんPEDROのことについて考えてくださっているので、いまのリアルタイムの私の良さを引き出してくれる映像を作ってくださいます。面白いです。ありがとうございます。

本人の意思を受けたライブ演出

Suchmos、THE YELLOW MONKEY、藤井 風、BiSHなど多くのアーティストのライブ演出も手掛けている山田に、PEDROのライブ演出で大切にしていることについて話を訊くと、「基本的にはロックバンドなので、(演出に)そんなにクセはいらない」と返ってきた。

山田:たとえば技術的にすごい映像が流れるとか、すごい特殊効果的な仕掛けがふんだんにあるとか、というタイプのロックバンドではないかなと思っていて。純粋に演奏、音が際立ち、格好いい照明やそういうものがあるということが一番重要だと思うので、そんなに「変なことをしよう」みたいなことはあんまりないことが多いですね。全体的なムードとしては「楽しい空間」というものがいいとは思っていて。流れも含めてわかりやすく作っている気がします。

アユニ・Dは自分のやりたい演出を山田に相談して、最終的な形にしていくと話す。

アユニ・D:それこそ海外のバンドとかのメチャクチャ格好いい演出をしているバンド、ナイン・インチ・ネイルズとかのライブ映像とかを見せあって「これすごい! これやりたい!」とかいうのもあったりして、そういうのも参考にしたりもしているときもあったりします。

武道館公演のエピソード

2021年2月に開催したPEDROの日本武道館の演出も担当した山田に、その際の演出のポイントやエピソードについて訊いた。

山田:自然とチームで話している流れで「センターステージでやろう」ということになったかもしれない。特にああいうベースボーカルなので、ハンドマイクで全方位に歩き回れるような曲があるわけじゃないんです。なかなか見せ方を工夫しないと、ずっとお尻ばっかり見ている人がいないようにみたいなところも踏まえて、ステージが回転するようにはなってはいました。

また、山田は演出の裏話としてライブの1曲目に演奏された『自律神経出張中』に関するエピソードを明かした。

山田:実はあれを一番最初に出したときと、そのあと再録版で出たときとはギターのリフが違うんです。一番最初のときはアレンジメントとかで関わっているスクランブルズのチームのギターアレンジ、リフなんです。だけど再録は田渕ひさ子さんが考えられたリフになっていて。というのでずっと再録が出て以降のツアーやライブはずっと新しいほうのリフでやっていたんです。だけどあのときは逆に、僕から提案したのかな? 「あえて武道館1曲目にひさびさに初期のアレンジのギターリフでやるのどうですか?」みたいな話が出て。ひさびさにミュージックビデオとかで聴けるほうの元祖ギターリフでやったという話があります。ちょっとエモいのかなと思って。

アユニ・D:武道館はPEDROはじめての360度お客さんがいてセンターステージだったので、本当に360度どこから観ても美しいというか格好いい演出を作り上げてくださって。本当に床全面のLEDもすごくて。あとはステージ回転も私が「回転スターティン!」って言ったらステージが回転して。あれも武道館のセンターステージに立っている人しか味わえない。「回転しているときはどうだったの?」みたいな体験もできて特別だったなと思います。

アユニ・Dが月曜日にナビゲートする『THE KINGS PLACE』は25時から。
radikoで聴く
2021年12月20日28時59分まで

PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

番組情報
THE KINGS PLACE
月・火・水・木曜
25:00-26:00

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