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スケボーに救われた13歳の少年。長濱ねるも観た「生々しい90年代」を描く映画とは

スケボーに救われた13歳の少年。長濱ねるも観た「生々しい90年代」を描く映画とは

長濱ねるが、映画『mid90s ミッドナインティーズ』や最新の気になるニュースについて、ハリー杉山と語り合った。

トークが繰り広げられたのは、ふたりがナビゲーターを務める、J-WAVEで放送中の番組『POP OF THE WORLD』のワンコーナー「Haagen-Dazs DOGA FOR YA!」。ここでは7月31日(土)のオンエアをテキストで紹介する。

YouTuberが映画制作会社にヘッドハンティングされる!

まずは長濱が気になるニュースをピックアップ。『スター・ウォーズ』のフェイク動画で知られるYouTuber・Shamook(シャムーク)が、ルーカスフィルムにヘッドハンティングされた話題だ。クオリティが高いシャムークの映像のなかでも、最も人気のフェイク動画は、映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』をもとにした作品。

Harrison Ford in Solo: A Star Wars Story [DeepFake]

『スター・ウォーズ』シリーズでハン・ソロを演じているのはハリソン・フォードだが、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』では若きハン・ソロをオールデン・エアエンライクが演じている。

シャムークのフェイク動画では、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の若きハン・ソロが、若かりし頃のハリソン・フォードの顔に編集されており、そのクオリティの高さから視聴回数は300万回を超える(※2021年8月2日時点)。

『スター・ウォーズ』シリーズの制作会社であるルーカスフィルムは、シャムークを「訴える」のではなく「ヘッドハンティング」。シャムークはアメリカンドリームを手にした。

ハリー:すごいニュースだね。でもこれ「もし日本だったらどうなるのかな」と考えてみたんですけど、5年、10年前だったら大至急訴えられたと思うんだよね。(ルーカスフィルムは)その才能とファンたちから支持されていることを考えて、究極のタッグを選んだのかね。
長濱:最近はYouTubeやいろんなツールを誰もが利用できるようになって、音楽や映像の才能のある方がみんなの目に留まりやすくなっていて、素敵な傾向だと思いますね。
ハリー:一般視聴者からすると、とてつもなくありがたいんだけど、全ての人にうまく広がりつつ、作っている方にちゃんとリターンバックがあるといいんですけどね。
長濱:(ルーカスフィルムは)才能の芽を摘まずに育てるというところがかっこいいですね。

ファッションや音楽…90年代半ばのLAが鮮やかに蘇る映画

今回、長濱が紹介する映画は、ジョナ・ヒル監督作品『mid90s ミッドナインティーズ』。

『mid90s ミッドナインティーズ』予告

主人公は13歳の少年スティーヴィー(サニー・スリッチ)。1990年代半ばのロサンゼルスが舞台の作品。スケートボードショップを訪れたスティーヴィーがさまざまな人に出会い、世界が変わっていくという青春ストーリー。

現在は東京オリンピックの真っ最中。スケートボードが競技として開催され、日本人も多く活躍している。

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長濱:スケボーって本当に多くの人に愛されていて、趣味としている人も含めると競技人口がすごくたくさんいます。やっとこうして、オリンピック競技としてできるので。
ハリー:「ゴン攻め」とか、いろんなキーワードが話題になってるよね。でも、たとえば街でスケボーに乗ってる人を見かけると、それに対してちょっと斜め上から見てくる人もまだいるよね。
長濱:ちょっとアンダーグラウンド感というか。かっこいいけど、そういう見られ方が……。
ハリー:立派なスポーツだし認められているけど、ちょっと遠慮するような空気をたまに感じるんですよ。スケボーは大好きだけど、あんまり街の中でやっちゃいけないからな、と思っている人たちもいて。スケボーの人口ってイギリスやアメリカは日本の何倍もあるけど、日本がこうやって(メダルを)勝ち取っているわけだから、それに対しての思いがいろいろと変わるといいですね。

『mid90s ミッドナインティーズ』はフィルムで撮影されており、長濱は「映像の質感がいい」と語る。

長濱:映画のなかでドラッグや飲酒のシーンも出てくるんですよ。もちろんそれを推奨している映画ではなくて、その時代のありのままをストーリーに組み込んでいるんですけど、ちょっとそのシーンが観られなくて……。たとえば別の映画で『ボヘミアン・ラプソディ』とかのドラッグシーンは、すごく遠くて、フィクションのような感じで観られるんですけど。
ハリー:見せ方だよね。確かに『mid90s ミッドナインティーズ』はけっこう生々しいというか。
長濱:すごくリアルで。でもファッションや音楽など、90年代の文化を知ることができました。映像もとても素敵で、映画制作会社「A24」を追いたくなりましたね。ほかにもいろんな作品があったので。
ハリー:時代の流れを史実として捉えてほしいですし、改めて日本がどういう国なのか、こういう作品を通して見てみるのも面白いと思います。

リスナーからは「思春期の葛藤がリアルに描かれていて、悪いことに憧れながらも後ろめたさがあるなど、こんな青春あったなと思わせてくれる作品だった」や「ストーリーがすごくシンプルでわかりやすかった」といった声が寄せられた。

長濱:私はレイという登場人物が大好きで、ストーリーのなかでもちょっとお兄ちゃん的存在で引っ張っていってくれるんです。自分のなかで、こういう先輩って誰かなって思い浮かべながら観ましたね。
ハリー:そうなんだよね。だから完全にアウェイでクレイジーな作品だと思わないでください。自分と照らし合わせることもできる素晴らしい作品なので、ぜひとも感じてほしいです。

『POP OF THE WORLD』の「Haagen-Dazs DOGA FOR YA!」では、話題の洋画や海外ドラマから毎週1作品をピックアップして紹介。その作品の魅力や、文化的背景について語る。放送は毎週土曜日7時5分頃から。

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