KEYTALK、クリープハイプ、フォーリミ、XIIXが出演! 横浜アリがロックで揺れた「キンプレライブ」レポート

J-WAVE、毎週月曜日から木曜日深夜1時からのプログラム『THE KINGS PLACE』によるスペシャルライブ<THE KINGS PLACE LIVE Vol.20>が7月16日(金)横浜アリーナにて開催された。

この日のステージには、現在番組レギュラーを担当している4組が登場。ここでは、“Vol.20”という節目となったライブの模様をお届けする。

まず最初に登場したのはXIIX。DJブースに光るロゴがステージを照らす中、斎藤宏介(Gt. Vo.)と須藤優(Ba.)がステージへ。 幕開けの1曲目、鍵盤の音色から始まる『Stay Mellow』でピンク色に染まった舞台が、冒頭から妖艶な雰囲気を纏いながら色を変えていく。



「どうも、XIIXです」がらりと空気を変えて続いたのは『LIFE IS MUSIC!!!!!』。須藤は手拍子を煽りながら、斎藤の音と言葉に合わせて一体感を作り上げる。2人で顔を見合わせながらユニゾンする間奏では、床スレスレにまで腰を沈めながら互いに笑顔を浮かべていた。



「バンド結成2年目、キンプレ歴も4か月目の不束者ではございますが、皆さんと長いお付き合いをしたいと思っておりますので よろしくお願いします」斎藤からの一言に大きな拍手が応え、続いた曲は『おもちゃの街』。温かい音色と、暗い闇に灯る明かりが交わり メロディに乗って会場を埋め尽くす。

粒だった低音が響き始まる『Halloween Knight』ではまた一転、鋭利な側面を見せつけ、ぶつかり合うようなパフォーマンスで観客を惹きつけ、続く『アカシ』では観客の腕が自然と挙がり、パワフルな楽曲の魅力を際立たせる。



XIIXのステージのラストを飾ったのは『ユースレス・シンフォニー』。ステージ前方へ2人揃って歩み出ると、楽しみを分け合うように 大きな身振りを返す観客とコミュニケーションを取っていた。



2番手、04 Limited Sazabysの名前がモニターに浮かび上がり、走ってステージに登場した4人を大きな手拍子が熱く迎える。 1曲目の『fiction』からRYU-TA(Gt&Cho.)が冒頭から声を跳ね上げ観客を引っ張っていく。ライトが向けられたKOUHEI(Dr.&Cho.)から始まる『escape』、怪しく光る言葉が際立った『Alien』では、サイドの花道に歩き出たHIROKAZ(Gt.)もそのギターで会場に流れる勢いを加速させた。



冒頭、なぜかホーム感があるという横アリで、各々の過ごし方で満喫した時間を振り返る4人。「横アリには最初から最後まで楽しむ才能しかないお客さんが集まってると思います。一緒に伝説を作りましょう!」意気込みと共に、今この場所を楽しむための狼煙としてGEN(Ba.Vo.)がコールしたのは『Now here, No where』。ステージの後ろから射す光が観客の笑顔を照らし、畳みかけるように『message』『My HERO』で走り抜けた。



『midnight cruising』では、声が出せない分、ひとつになった手拍子がより際立ち楽曲を彩る。キンプレで初めてオンエアになったという、バンドのメジャーデビュー時のリード曲『Letter』を次ぐと 淡いオレンジの照明が、どこか切なげなメロディと共に会場を包んだ。

再びのMCでは、過去のキンプレライブを思い返しつつラジオへの思いも語るGEN。「何がいいって、すごく距離が近い気がするんですよね。あと音楽との出会い方で一番いいのって”偶然”だと思うからそういう点でもラジオって最高にピッタリ」さらに 今日この場所を選んできてくれた観客に向けて、続ける。



「ここにいる間は、何かをしなくちゃとか、何かにならなくちゃとか、そういうのは全部お休みして、ただ音を楽しむことに集中してください。それで何か感じるものがあったらポケットに入れて持って帰ってほしいし、そういうものが俺たちなりのワクチンだなって思ってます」

普段の生活の中に潜む陰りを晴らすように『Squall』で届ける言葉と音に、観客の中には涙する姿も。そんなステージのラストにぶつけたのは『monolith』。様々な感情を振り払い爆発させて暴れまわる4人と同じように、客席の温度を最後の一音まで上昇させて 凝縮された40分間の幕を閉じた。



続いて、静まり返るステージに現れたのはクリープハイプ。静寂の中注がれる視線を受けながら 最初に披露したのは『キケンナアソビ』。真っ赤な照明がメンバー4人の輪郭を浮き彫りにして、その存在感を冒頭から表出させた。

尾崎世界観(Vo.)がアコースティックギターに持ち替え始まった『四季』では跳ねるようなリズムが爽やかに連なり、長谷川カオナシ(Ba.)がメインボーカルを執る『月の逆襲』へと続く。



MCでは 長かったという待機中の楽屋での一幕についての話題が。あまりに無音が続く4人が、会話が必須となるゲームを行い、本来の楽しみ方とは別方向に苦戦してしまった時間を「楽しかったなあ…待ちくたびれてやっとライブが出来て、嬉しいです」と振り返りながら笑みをこぼした。

ここからライブはさらに深みへ。小川幸慈(Gt.)のギターが夏の予感を香らせる『エロ』、”フライデーナイト”を内側から滲むような魅力で彩った『NE-TAXI』と続けると、再びアコースティックギターの寂し気な音色から始まる『傷つける』へ。尾崎の歌声がゆっくりと会場に広まり、観客は吸い込まれるようにステージを見つめていた。



その空気を切り裂いたのは『イノチミジカシコイセヨオトメ』。表情を変えるように破裂するパワーを小泉拓(Dr.)のドラムが支え、観客はそれに応えようと高らかに腕を掲げる。

「あんまり喋らずに曲をやっていくというのもいいもんですね。それはそれで興奮してエロい気分になってきたので、最後に予定を変えて1曲やって帰りたいと思います」と披露したのは『HE IS MINE』。打ち響くような演奏に呼応し、激しく照明が照らす会場がひとつになったのは、普段であればコール&レスポンスがあるパート。無音の空間がぴたりと揃い、さらに強固になった空気を残し、 クリープハイプはステージを降りた。



そして最後、この日の大トリを務めるKEYTALKが満を持して登場。待ってましたと言わんばかりに、迎える観客の熱量も最大級に。 1曲目は『Summer Venus』。夏全開のナンバーに首藤義勝(Vo.Ba.)、寺中友将(Vo. Gt.)、小野武正(Gt.)の3人が前に出て大きな身振りで煽りを入れた。続く『a picture book』ではイントロから手拍子が生まれ、カラフルな照明が照らすステージを 寺中と武正は花道までくまなく使いながら客席との距離を縮める。爽やかに空気をまた入れ替えた『流線ノスタルジック』、客席からの歌声が聞こえてきそうな『サンライズ』まで駆け抜けた。



MCでは武正が代表し、「数えきれないくらい出させてもらっているキンプレライブ、昔からお世話になってます。節目のVol.20特別な環境ではありますが、最後の最後まで僕たちも音をぶつけるので、楽しんでいきましょう!」と投げかけると、スポットライトで照らされた巨匠の歌声で始まる 眩く雪降る季節を描いた『Orion』、ステージと客席の垣根を取っ払い、八木優樹(Dr.)の刻むビートに合わせ会場全体が跳ねる『Love me』と雰囲気を変えた2曲を続けた。



「心のぺーい!を聞かせてください!」武正の一言から攻撃的な音色と共に『MATSURI BAYASHI』が始まり、プレイが際立つ1曲にラストスパート一層の盛り上がりを見せた…かと思うと、突如メンバーがフリーズ。静まった会場に聴きなじみのあるキングスプレイスのテーマが流れ、ステージ上でまさかのKEYTALKのキンプレがスタート。いつも通りの冒頭の挨拶から リスナーからの<親に大学留年を隠している>という相談を紹介すると、番組内コーナーを再現し 八木が04 Limited Sazabys『Swim』の替え歌に乗せて回答。会場からは笑いの代わりに大きな拍手が向けられた。八木からは「ごめん!フォーリミ!」の一言も。



ラストの1曲は『MONSTER DANCE』。残りのパワーをぶつけるように踊る観客と、その手を引くかの如くプレイするステージ上の4人。その熱量が掛け合わされて生まれた大きなうねりを横浜アリーナに刻み、記念すべき一夜を締めくくった。



【セットリスト】

■XIIX
1. Stay Mellow
2. LIFE IS MUSIC!!!!!
3. おもちゃの街
4. Halloween Knight
5. アカシ
6. ユースレス・シンフォニー

■04 Limited Sazabys
1. fiction
2. escape
3. Alien
4. Now here, No where
5. message
6. My HERO
7. midnight cruising
8. Letter
9. Squall
10. monolith

■クリープハイプ
1. キケンナアソビ
2. 四季
3. 月の逆襲
4. エロ
5. NE-TAXI
6. 傷つける
7. イノチミジカシコイセヨオトメ
8. HE IS MINE

■KEYTALK
1. Summer Venus
2. a picture book
3. 流線ノスタルジック
4. サンライズ
5. Orion
6. Love me
7. MATSURI BAYASHI
8. MONSTER DANCE

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