ONE OK ROCKのTaka(Vo.)がJ-WAVEで5月15日(土)、活動で変化した意識や海外挑戦で芽生えた決意、エド・シーランと共作した新曲『Renegades』について語った。
Takaが登場したのは、J-WAVE(81.3FM)×「MUSIC FUN !」連動企画である、深夜の音楽座談プログラム『WOW MUSIC』。5月のマンスリープレゼンターはWANIMAのKENTA(Vo/Ba)が担当している。
ふたりのトークは動画でも配信中。
そんな2人の距離が近づいたのは、2020年にTakaと清水翔太を中心に発足された、[ re: ] projectだ。これはコロナ禍において、「こんな時代だからこそ、同じ世代のアーティストが集まることで何かできないか?」と話し合い、スタートしたプロジェクト。KENTAをはじめ、三浦大知やNissy (西島隆弘)など、その思いに共感した8人が参加した。
KENTA:コロナ禍の日本を元気づけたい、世界を勇気づけたいっていうTakaの電話があったから、絶対に参加したいって思って参加しました。
Taka:ありがとうございました。そこからだよね。どんどんお互いいろんな話をして。
同い年で誕生日も近く、お互いロックバンドのボーカルと共通点が多いふたり。オンエア3日前もTakaと3、4時間の音楽談義を交わしたというKENTAは、Takaに出会って大きな影響を受けたと言う。
KENTA:俺らはめちゃくちゃ鎖国していた時期があって。WANIMAは3人でひとつで、他のミュージシャンや同業者は敵だと思ってたから(笑)。同業者に対して手の内なんて明かさんぞって。
Taka:あはは(笑)。
KENTA:変な色がつくのも嫌だったし。でもTakaに出会って、Takaがいろんな人に対して分け隔てなく全力で抱きしめる姿を見て、俺が求めている人間像(だと思って)。
Taka:そういうことを聞けてうれしい。ONE OK ROCKをやりはじめて16年くらい経つけど、WANIMAはどちらかというと絶対にやり遂げたいことがあるから「仲良しこよしでやりたくない」って思いがあって。(一番の)席はひとつしかないじゃないですか。そこを争うことって、生半可な気持ちでやっていてもしょうがないし、その気持ちはよくわかって。僕らはデビューしてずっと色眼鏡で見られてたバンドだったから、まず僕らを見てください。仲良くしてください。実はそんなバンドじゃないんですよっていうアプローチの仕方が何年も続いたんだよね。でも、心のどこかには「誰にも負けたくない」っていう強い気持ちがあって、だからこそそれができたところはあると思う。
Takaは「反骨精神はすごくエネルギーになる」と話す一方で「それがいつの日か、なくなってしまう日があると思う」と続ける。
Taka:俺らも世の中に対しての怒りとか、自分たちを色眼鏡で見てくる人に対する怒りが原動力になって、ステージの上で思い切りその怒りをぶちまけてパフォーマンスしていたんだけど、それがいろんな人に伝わって、気づいたらキャパも上がって、自分たちを知ってくれている人たちが増えたときに、誰に対して怒ったらいいのかわからない瞬間が出てきたの。そうなったときに怒りに身を任せて何かを言うのではなくて、また違ったテーマを掲げて前に進んでいかなきゃいけない瞬間がある。それに気づいた瞬間があったんですよ。きっとKENTAももうある程度自分の目標をクリアした中で、ついに次の目標を掲げる時間が来て、その一部に僕がなれているってことがすごくうれしい。向かう方向は決まっていて、それをどれだけの熱量と自分のやる気とスピードで、そこにどれだけ早くたどり着くかって問題だと思っているから。
Taka:バンドとしてある程度ゴールが見えている状態で自分たちがそこに向かって走っているときには、すでに次の目標がなきゃいけないのに、それを持ててなかったってことで、俺らは海外に行くという挑戦をしたんだけど、やっぱり全てが違うから、自分たちが何となく思っていた海外のイメージは一回ぶち壊れるよね。ナメてた部分もあって、頑張らなきゃっていう気持ちもあったし。でも、怖いんですよ。
KENTA:そうだよね。
Taka:これだけライブをやっていても、白人、黒人、スパニッシュもいればもちろんアジア人もいる。そういった中に日本人しか相手にしていなかったバンドが小さいステージで何かを表現しなきゃいけないってなったときに、すごく怖くて。それを克服していった先に、また次の目標が見えてくるんじゃないかと思ってやってたんですけど、最初は本当に疎外されている気分ですよね。
KENTA:海外にいた6年間の話をTakaがしていて、すごい経験だなって。俺らが見えてないところでTakaが自分の目標のためにすごくいろんなことを背負って、メンバーもTakaが舵を取っていて、すごいプレッシャーの中でやってたんだなって。
KENTA は「Takaがライブで発するMCはすごく強い言葉に聞こえるかもしれないけど、あれはきっとTaka自身に対しても言っている言葉だ」と伝えると、その言葉にTakaは「まさにそう」と同調した。
Taka:ひとりじゃ何もできないし、そこにいてくれるメンバーが背中を押してくれて、スタッフがいてくれて、ファンもいてくれて。いろんなものが自分にとって味方だって思いながら戦うんだけど、自分が負けてしまったらその人たちを裏切ることにもなる。だからステージの上では自分が思っている言葉を自分に対して突きつけている。そういう6年間がずっと続いたんじゃないかなっていう印象があるよね。
KENTA:デモを聴かせてもらったときから「ロックが戻って来たな」って思ったし、できあがりを聴いてミュージックビデオを見て、魂を感じた。ビート感もそうだし、このテンポのロックを求めてましたって思いました。
Taka:今回はエド・シーランと共作できたのも貴重な経験だったし、何よりも前回リリースしたアルバム『Eye of the Storm』は全くロックではなかったわけですよ。それはちゃんとした意味があって、自分たちの中でもう一度ロックを見つめ直す時間、それでいてなぜアメリカで自分たちが活動をしているのかってこと。それは目指すゴールがあるからなわけで、ロックバンドとしてロックな音楽を流していればそこにたどり着けるのかって言われれば、実際にはそうじゃなかったので、あえて一回ロックを捨てたわけです。その中で感じたこと、気づいたことを今作っているアルバムに全部込めている。その第一弾としてこの『Renegades』があります。
「活躍の場を広げて怒りがなくなってきている。そこで何を自分が感じて発信していきたいのかをもう一度考える必要があった」とTakaは振り返る。
Taka:新型コロナや世界的な人種差別の問題、政権交代、いろんなことを考えさせられる深い時間があったじゃないですか。そういうことを自分たちの中で組み合わせながら、エドと一緒にメッセージを放っていくっていう。このレコーディングは2020年2月なんだけど、その前からロックはなぜ全世界的に衰退してしまっているのかとか、そういうことをすごく深く考えて追求したのね。それに今の混沌とした時代がかぶさってきて。だから自分の中で、タイミング的にこの曲をファーストでリリースできたのはすごくいいことかなと思っています。
Takaは今後について、「チャレンジをやめないことはすごく大事なことだと思うから、自分たちの中で今年はいろいろと大きな分岐点になっている」と話し、「自分が目指す、もしくはもっともっと日本のエンターテインメントも含めて素晴らしく、そしてアーティストが生きやすく、アーティスト自身が頑張れるような環境をもっと模索していきたい」と抱負を語った。
最後に、Taka はKENTAに「今度は一緒に、対バンや曲を作ろう」と固い約束を交わした。
ONE OK ROCKの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
『WOW MUSIC』はJ-WAVEで土曜24時-25時。また、『MUSIC FUN !』のYouTubeページには、同番組のトーク動画のほか、ミュージシャンやプロデューサーによる音楽の話が数多く配信されている。
・『MUSIC FUN !』のYouTubeページ
https://www.youtube.com/c/musicfun_jp
Takaが登場したのは、J-WAVE(81.3FM)×「MUSIC FUN !」連動企画である、深夜の音楽座談プログラム『WOW MUSIC』。5月のマンスリープレゼンターはWANIMAのKENTA(Vo/Ba)が担当している。
ふたりのトークは動画でも配信中。
「色眼鏡で見てくる人に対する怒りが原動力に」
KENTAとTakaは親交が深く、オンエアの3日前にも会っていたそうだ。彼らの出会いのきっかけは2017年。ONE OK ROCKのツアーにWANIMAがゲストで登場。当時、KENTAは「今度は俺たちがONE OK ROCKをライブに呼んで、そこから仲良くなれる」という“変なトガり”があったそうだ。そんな2人の距離が近づいたのは、2020年にTakaと清水翔太を中心に発足された、[ re: ] projectだ。これはコロナ禍において、「こんな時代だからこそ、同じ世代のアーティストが集まることで何かできないか?」と話し合い、スタートしたプロジェクト。KENTAをはじめ、三浦大知やNissy (西島隆弘)など、その思いに共感した8人が参加した。
[ re: ] /『もう一度』
Taka:ありがとうございました。そこからだよね。どんどんお互いいろんな話をして。
同い年で誕生日も近く、お互いロックバンドのボーカルと共通点が多いふたり。オンエア3日前もTakaと3、4時間の音楽談義を交わしたというKENTAは、Takaに出会って大きな影響を受けたと言う。
KENTA:俺らはめちゃくちゃ鎖国していた時期があって。WANIMAは3人でひとつで、他のミュージシャンや同業者は敵だと思ってたから(笑)。同業者に対して手の内なんて明かさんぞって。
Taka:あはは(笑)。
KENTA:変な色がつくのも嫌だったし。でもTakaに出会って、Takaがいろんな人に対して分け隔てなく全力で抱きしめる姿を見て、俺が求めている人間像(だと思って)。
Taka:そういうことを聞けてうれしい。ONE OK ROCKをやりはじめて16年くらい経つけど、WANIMAはどちらかというと絶対にやり遂げたいことがあるから「仲良しこよしでやりたくない」って思いがあって。(一番の)席はひとつしかないじゃないですか。そこを争うことって、生半可な気持ちでやっていてもしょうがないし、その気持ちはよくわかって。僕らはデビューしてずっと色眼鏡で見られてたバンドだったから、まず僕らを見てください。仲良くしてください。実はそんなバンドじゃないんですよっていうアプローチの仕方が何年も続いたんだよね。でも、心のどこかには「誰にも負けたくない」っていう強い気持ちがあって、だからこそそれができたところはあると思う。
Takaは「反骨精神はすごくエネルギーになる」と話す一方で「それがいつの日か、なくなってしまう日があると思う」と続ける。
Taka:俺らも世の中に対しての怒りとか、自分たちを色眼鏡で見てくる人に対する怒りが原動力になって、ステージの上で思い切りその怒りをぶちまけてパフォーマンスしていたんだけど、それがいろんな人に伝わって、気づいたらキャパも上がって、自分たちを知ってくれている人たちが増えたときに、誰に対して怒ったらいいのかわからない瞬間が出てきたの。そうなったときに怒りに身を任せて何かを言うのではなくて、また違ったテーマを掲げて前に進んでいかなきゃいけない瞬間がある。それに気づいた瞬間があったんですよ。きっとKENTAももうある程度自分の目標をクリアした中で、ついに次の目標を掲げる時間が来て、その一部に僕がなれているってことがすごくうれしい。向かう方向は決まっていて、それをどれだけの熱量と自分のやる気とスピードで、そこにどれだけ早くたどり着くかって問題だと思っているから。
最初、海外では疎外されている気分だった
話題は海外での活動について。KENTA はTakaから「日本で教えられることはないから、とにかく海外に来てくれ」と言われるそうだ。ONE OK ROCKは6年前から海外を拠点に活動している。Taka:バンドとしてある程度ゴールが見えている状態で自分たちがそこに向かって走っているときには、すでに次の目標がなきゃいけないのに、それを持ててなかったってことで、俺らは海外に行くという挑戦をしたんだけど、やっぱり全てが違うから、自分たちが何となく思っていた海外のイメージは一回ぶち壊れるよね。ナメてた部分もあって、頑張らなきゃっていう気持ちもあったし。でも、怖いんですよ。
KENTA:そうだよね。
Taka:これだけライブをやっていても、白人、黒人、スパニッシュもいればもちろんアジア人もいる。そういった中に日本人しか相手にしていなかったバンドが小さいステージで何かを表現しなきゃいけないってなったときに、すごく怖くて。それを克服していった先に、また次の目標が見えてくるんじゃないかと思ってやってたんですけど、最初は本当に疎外されている気分ですよね。
KENTA:海外にいた6年間の話をTakaがしていて、すごい経験だなって。俺らが見えてないところでTakaが自分の目標のためにすごくいろんなことを背負って、メンバーもTakaが舵を取っていて、すごいプレッシャーの中でやってたんだなって。
KENTA は「Takaがライブで発するMCはすごく強い言葉に聞こえるかもしれないけど、あれはきっとTaka自身に対しても言っている言葉だ」と伝えると、その言葉にTakaは「まさにそう」と同調した。
Taka:ひとりじゃ何もできないし、そこにいてくれるメンバーが背中を押してくれて、スタッフがいてくれて、ファンもいてくれて。いろんなものが自分にとって味方だって思いながら戦うんだけど、自分が負けてしまったらその人たちを裏切ることにもなる。だからステージの上では自分が思っている言葉を自分に対して突きつけている。そういう6年間がずっと続いたんじゃないかなっていう印象があるよね。
怒りを超えて…自分が発信したいことと向き合った
ONE OK ROCKは4月16日に新曲『Renegades』を配信リリース。この曲は世界的ミュージシャン、エド・シーランと、イギリス郊外にある彼のプライベートスタジオにて共同で制作。映画『るろうに剣心 最終章 The Final』の主題歌として書き下ろされた。ONE OK ROCK - Renegades Japanese Version [OFFICIAL MUSIC VIDEO]
Taka:今回はエド・シーランと共作できたのも貴重な経験だったし、何よりも前回リリースしたアルバム『Eye of the Storm』は全くロックではなかったわけですよ。それはちゃんとした意味があって、自分たちの中でもう一度ロックを見つめ直す時間、それでいてなぜアメリカで自分たちが活動をしているのかってこと。それは目指すゴールがあるからなわけで、ロックバンドとしてロックな音楽を流していればそこにたどり着けるのかって言われれば、実際にはそうじゃなかったので、あえて一回ロックを捨てたわけです。その中で感じたこと、気づいたことを今作っているアルバムに全部込めている。その第一弾としてこの『Renegades』があります。
「活躍の場を広げて怒りがなくなってきている。そこで何を自分が感じて発信していきたいのかをもう一度考える必要があった」とTakaは振り返る。
Taka:新型コロナや世界的な人種差別の問題、政権交代、いろんなことを考えさせられる深い時間があったじゃないですか。そういうことを自分たちの中で組み合わせながら、エドと一緒にメッセージを放っていくっていう。このレコーディングは2020年2月なんだけど、その前からロックはなぜ全世界的に衰退してしまっているのかとか、そういうことをすごく深く考えて追求したのね。それに今の混沌とした時代がかぶさってきて。だから自分の中で、タイミング的にこの曲をファーストでリリースできたのはすごくいいことかなと思っています。
Takaは今後について、「チャレンジをやめないことはすごく大事なことだと思うから、自分たちの中で今年はいろいろと大きな分岐点になっている」と話し、「自分が目指す、もしくはもっともっと日本のエンターテインメントも含めて素晴らしく、そしてアーティストが生きやすく、アーティスト自身が頑張れるような環境をもっと模索していきたい」と抱負を語った。
最後に、Taka はKENTAに「今度は一緒に、対バンや曲を作ろう」と固い約束を交わした。
ONE OK ROCKの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
『WOW MUSIC』はJ-WAVEで土曜24時-25時。また、『MUSIC FUN !』のYouTubeページには、同番組のトーク動画のほか、ミュージシャンやプロデューサーによる音楽の話が数多く配信されている。
・『MUSIC FUN !』のYouTubeページ
https://www.youtube.com/c/musicfun_jp
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