長濱ねるが映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』に登場した「気になる英語フレーズ」を紐解いた、J-WAVEで放送中の番組『POP OF THE WORLD』(ナビゲーター:ハリー杉山・長濱ねる)のワンコーナー「DOGA FOR YA」。ここでは5月15日(土)のオンエアをテキストで紹介する。
長濱:激怒事件についてインタビューで心境を語り、トムは「言うべきことを言ったまでだよ。あのときはいろんな危機に直面していた」とパンデミック禍での作品の座長として感じていた、さまざまな責任やプレッシャーを振り返りました。
ハリー:これはやらなきゃいけないことをやったわけで、そもそも音声データが流出しているっていうのが……。なんでわざわざ音声データなんか録ろうとしてるの。
長濱:ちょっと悪意を感じてしまいますよね。
ハリー:本当のところ何があったのかはわかんないけど、僕は今まで何回も言ってるように、トムさまを支持する側についちゃうかな。
長濱:みんなを守るための思いやりであって、間違ったことは言ってないですからね。
【関連記事】ハリー杉山、トム・クルーズの激怒事件にコメント「周りの人達に対しての愛情なんじゃないの?」
ハリー:これ、びっくりした。
長濱:実はこうやって抗議しているのはトムだけではなく、アマゾン・スタジオやNetflixも「協会が根本的な改革を行わない限り一緒に仕事はしない」とボイコットしたり明言したり。『アベンジャーズ』シリーズのハルクでおなじみのマーク・ラファロは「今こそ過去の過ちを正すためにステップアップするときだ。この賞を受賞したことに誇りや喜びを感じることができない」とコメントしました。他にも『ブラック・ウィドウ』のスカーレット・ヨハンソンは、過去に協会のメンバーから性差別的な質問やコメントを受けたことを告白しています。
ハリー:要するに、ちゃんとみんなの声が世の中に届いて、それによって組織が何かをやろうとしてもストップをかけられる時代になってきているんですよね。しかもこれ、もしかしたら本格的にストップされるかもしれないんだよね。
長濱:そうなんですよ。アメリカのテレビ局は、2022年の授賞式の中継を中止すると決めたそうです。いわゆる風習とか「昔からこうだから」って誰も言えなかったところにみんなが意見を言って、実際に中継が中止されるという動きも出てきているので、世界が少しずつ変わってきているなって感じますね。
ハリー:『鬼滅の刃』が海外でオンエアされてるのは知ってたけど、世界ナンバーワン!?
長濱:アメリカで日本の映画が1位になったのは1999年の『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』以来22年ぶりということです。日本国内でも興行収入398億8000万円を記録していて、400億円の大台突破は濃厚ということです。『千と千尋の神隠し』の記録を抜いて歴代1位ですよ~。
ハリー:いいね。
長濱:2020年のアカデミー賞受賞作品(衣装デザイン)です。レンタルがスタートしました。劇場での感動を味わっていない方も味わった方も観てほしいのでレコメンドしました。このお話は1868年に刊行されたルイーザ・メイ・オルコットの小説『若草物語』をもとにした映画で、主人公はマーチ家の四姉妹の次女のジョー。情熱家で自分を曲げられないジョーが、周りとぶつかりながらも小説家を目指していく日々を描いています。
ハリー:シアーシャ・ローナンがジョーなんだよね。
長濱:長女メグがエマ・ワトソン、三女ベスがエリザ・スカンレン、四女エイミーがフローレンス・ピューという、個性豊かな4人のあったかい物語です。
ハリーは「どういったところが響いたの?」と長濱に尋ねる。
長濱:自分に置き換えて、どの子に似ているのかなと思って観るんですけど、私は姉と兄がいて末っ子なので、すごくわがままで、でも周りも手をかけちゃうっていう四女エイミーが自分と重なって「エイミーの気持ちわかる!」と思って。38分9秒で印象的なシーンがあるので、みなさんにも観てほしいんですけど、ティモシー・シャラメ演じるローリーが家庭教師と勉強していると、四女エイミーが来るんですね。そのときエイミーはちょっとだけケガをしていて、それで大騒ぎして「家に帰れない」ってローリーに泣きつくシーンがあります。エイミーがいかに愛された箱入り娘で、ちょっとしたケガでも心配されていたかがわかります。そのあと部屋に姉と母が駆けつけて、わちゃわちゃするシーンがあるんですけど、そこも大好きで……。
ハリー:いいよね~。やっぱりエイミーなんだ。
長濱:自分に重なるのはエイミーですけど、好きなのは三女ベスです。
また、長濱はキャストの衣装や髪型の細かな表現についても語る。
長濱:38分9秒のみんなが集合するシーンについて、グレタ・ガーウィグ監督がインタビューで答えています。そのシーンの四姉妹の母が、そこにいる四姉妹の衣装の色を少しずつ集めた服を着ていたり、みんなの髪型がちょっとずつ取り入れた髪型をしていたりして、母と四姉妹が細かいところでも表現されています。レンタルでやっと見返せるようになったので、ぜひチェックしてほしいです。
ハリー:この映画は「家族愛って何なの」や「女性の社会においての地位ってどういうことなの」などいろんな社会的テーマもありながら、細かく見れば見るほどすごく味わい深いのよ。たとえば、風景がめちゃくちゃきれい。衣装もとてつもなくきれい。今お話されていた衣装の色や髪型もそうなんだけど、ちょっとした髪型の変化やうしろで使われている色の違いによって、人の心情がどういうふうに変わっているかを紐解くことができるから、そこも面白いんだよね。
リスナーから届いた「とにかく衣装がかわいくて終始くぎ付けでした。ねるちゃんのお気に入りの衣装はありましたか?」という質問に、長濱は「1時間8分のところに出てくる衣装」だと回答した。
長濱:みんなで海に行くところがあって、そのシーンに登場するローリーの白シャツに白パンツにえんじ色のサスペンダー、ジョーの水色ワンピースにセーラーのカーディガンを着ているところが好きです。この作品は2020年アカデミー賞衣装デザイン賞も受賞していて、衣装がとてつもなく素晴らしいので……。
ハリー:そういったところも観てほしいですね。
最後に長濱は、映画に登場する重要なセリフ「I'm so sick of people saying that love is just all a woman is fit for. I'm so sick of it! But I'm so lonely.」(女の幸せが結婚だけなんておかしい。そんなの絶対間違ってる。でも…どうしようもなく孤独なの)についてハリーに質問した。
長濱:すごく胸に残ったセリフで、この中で気になったのが「sick of~」という英語フレーズです。私のイメージでは「sick」は「病気」なんですけど、この文章では病気っていうワードは出てきてなくて……。
ハリー:たとえば「I’m sick of you.」ってねるちゃんに向けて言うと「あなたの存在が僕にとって病気」つまり「僕にとってマイナス」っていうことになるんですよ。
長濱:否定なんですか?
ハリー:否定なんだけど、言い方によっては「Oh, Neru. I'm sick of you.」って言うと「なんでそんなにかわいくて面白いの。もういい加減にしてよ~」みたいなジョークにもなるの。一方で、強く「I'm sick of you!」って言うと「もういい加減にしてくれ!」って意味になったりもするから、英語は伝え方によるんだよね。
長濱:ジョーが「結婚なんておかしい!」っていうことに対して「I'm so sick of it!」と言っているのは?
ハリー:「本当にうんざり!」っていうことです。
長濱:ありがとうございました。本当に細かいところまで手の込んだ映画で、私もすごく好きな映画なので、みなさんぜひチェックしてみてください。
『POP OF THE WORLD』の「DOGA FOR YA」では、長濱ねるが話題の洋画や海外ドラマから毎週1作品をピックアップして紹介しながら、その作品の主題歌や言語、文化的背景について学ぶ。放送は毎週土曜日7時5分頃から。
トム・クルーズ、激怒事件を振り返る
まずは長濱が、気になるニュースをピックアップ。映画『ミッション:インポッシブル』最新作の撮影現場で、新型コロナウイルス感染症の予防対策を怠ったスタッフに対してトム・クルーズが激怒した。その模様を録音した音声データが流出し、数人のスタッフが辞めたというこの騒動を、トム本人が振り返った。長濱:激怒事件についてインタビューで心境を語り、トムは「言うべきことを言ったまでだよ。あのときはいろんな危機に直面していた」とパンデミック禍での作品の座長として感じていた、さまざまな責任やプレッシャーを振り返りました。
ハリー:これはやらなきゃいけないことをやったわけで、そもそも音声データが流出しているっていうのが……。なんでわざわざ音声データなんか録ろうとしてるの。
長濱:ちょっと悪意を感じてしまいますよね。
ハリー:本当のところ何があったのかはわかんないけど、僕は今まで何回も言ってるように、トムさまを支持する側についちゃうかな。
長濱:みんなを守るための思いやりであって、間違ったことは言ってないですからね。
【関連記事】ハリー杉山、トム・クルーズの激怒事件にコメント「周りの人達に対しての愛情なんじゃないの?」
「ゴールデングローブ賞」の在り方
続いてもトム・クルーズに関するニュースに注目。トムがこれまで獲得したゴールデングローブ賞のトロフィーを、主催団体であるハリウッド外国人映画記者協会にすべて返却した。映画界最高峰のアワードのひとつと呼ばれてきたゴールデングローブ賞だが、昨今は人種差別や性差別、多様性の欠如などを理由に組織そのものの在り方が指摘されていた。ハリー:これ、びっくりした。
長濱:実はこうやって抗議しているのはトムだけではなく、アマゾン・スタジオやNetflixも「協会が根本的な改革を行わない限り一緒に仕事はしない」とボイコットしたり明言したり。『アベンジャーズ』シリーズのハルクでおなじみのマーク・ラファロは「今こそ過去の過ちを正すためにステップアップするときだ。この賞を受賞したことに誇りや喜びを感じることができない」とコメントしました。他にも『ブラック・ウィドウ』のスカーレット・ヨハンソンは、過去に協会のメンバーから性差別的な質問やコメントを受けたことを告白しています。
ハリー:要するに、ちゃんとみんなの声が世の中に届いて、それによって組織が何かをやろうとしてもストップをかけられる時代になってきているんですよね。しかもこれ、もしかしたら本格的にストップされるかもしれないんだよね。
長濱:そうなんですよ。アメリカのテレビ局は、2022年の授賞式の中継を中止すると決めたそうです。いわゆる風習とか「昔からこうだから」って誰も言えなかったところにみんなが意見を言って、実際に中継が中止されるという動きも出てきているので、世界が少しずつ変わってきているなって感じますね。
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が全世界年間興行収入1位!
日本のアニメ映画のニュースをピックアップ。5月10日、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が2020年公開の映画として全世界の興行収入1位を獲得した。この日は劇中に登場したメインキャラクター・煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)の誕生日でもあった。ハリー:『鬼滅の刃』が海外でオンエアされてるのは知ってたけど、世界ナンバーワン!?
長濱:アメリカで日本の映画が1位になったのは1999年の『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』以来22年ぶりということです。日本国内でも興行収入398億8000万円を記録していて、400億円の大台突破は濃厚ということです。『千と千尋の神隠し』の記録を抜いて歴代1位ですよ~。
ハリー:いいね。
病気じゃないときにも使える「sick of~」
続いて、長濱が「大好き」と語る映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』を紹介した。『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』6月12日(金)全国順次ロードショー
ハリー:シアーシャ・ローナンがジョーなんだよね。
長濱:長女メグがエマ・ワトソン、三女ベスがエリザ・スカンレン、四女エイミーがフローレンス・ピューという、個性豊かな4人のあったかい物語です。
ハリーは「どういったところが響いたの?」と長濱に尋ねる。
長濱:自分に置き換えて、どの子に似ているのかなと思って観るんですけど、私は姉と兄がいて末っ子なので、すごくわがままで、でも周りも手をかけちゃうっていう四女エイミーが自分と重なって「エイミーの気持ちわかる!」と思って。38分9秒で印象的なシーンがあるので、みなさんにも観てほしいんですけど、ティモシー・シャラメ演じるローリーが家庭教師と勉強していると、四女エイミーが来るんですね。そのときエイミーはちょっとだけケガをしていて、それで大騒ぎして「家に帰れない」ってローリーに泣きつくシーンがあります。エイミーがいかに愛された箱入り娘で、ちょっとしたケガでも心配されていたかがわかります。そのあと部屋に姉と母が駆けつけて、わちゃわちゃするシーンがあるんですけど、そこも大好きで……。
ハリー:いいよね~。やっぱりエイミーなんだ。
長濱:自分に重なるのはエイミーですけど、好きなのは三女ベスです。
また、長濱はキャストの衣装や髪型の細かな表現についても語る。
長濱:38分9秒のみんなが集合するシーンについて、グレタ・ガーウィグ監督がインタビューで答えています。そのシーンの四姉妹の母が、そこにいる四姉妹の衣装の色を少しずつ集めた服を着ていたり、みんなの髪型がちょっとずつ取り入れた髪型をしていたりして、母と四姉妹が細かいところでも表現されています。レンタルでやっと見返せるようになったので、ぜひチェックしてほしいです。
ハリー:この映画は「家族愛って何なの」や「女性の社会においての地位ってどういうことなの」などいろんな社会的テーマもありながら、細かく見れば見るほどすごく味わい深いのよ。たとえば、風景がめちゃくちゃきれい。衣装もとてつもなくきれい。今お話されていた衣装の色や髪型もそうなんだけど、ちょっとした髪型の変化やうしろで使われている色の違いによって、人の心情がどういうふうに変わっているかを紐解くことができるから、そこも面白いんだよね。
リスナーから届いた「とにかく衣装がかわいくて終始くぎ付けでした。ねるちゃんのお気に入りの衣装はありましたか?」という質問に、長濱は「1時間8分のところに出てくる衣装」だと回答した。
長濱:みんなで海に行くところがあって、そのシーンに登場するローリーの白シャツに白パンツにえんじ色のサスペンダー、ジョーの水色ワンピースにセーラーのカーディガンを着ているところが好きです。この作品は2020年アカデミー賞衣装デザイン賞も受賞していて、衣装がとてつもなく素晴らしいので……。
ハリー:そういったところも観てほしいですね。
最後に長濱は、映画に登場する重要なセリフ「I'm so sick of people saying that love is just all a woman is fit for. I'm so sick of it! But I'm so lonely.」(女の幸せが結婚だけなんておかしい。そんなの絶対間違ってる。でも…どうしようもなく孤独なの)についてハリーに質問した。
長濱:すごく胸に残ったセリフで、この中で気になったのが「sick of~」という英語フレーズです。私のイメージでは「sick」は「病気」なんですけど、この文章では病気っていうワードは出てきてなくて……。
ハリー:たとえば「I’m sick of you.」ってねるちゃんに向けて言うと「あなたの存在が僕にとって病気」つまり「僕にとってマイナス」っていうことになるんですよ。
長濱:否定なんですか?
ハリー:否定なんだけど、言い方によっては「Oh, Neru. I'm sick of you.」って言うと「なんでそんなにかわいくて面白いの。もういい加減にしてよ~」みたいなジョークにもなるの。一方で、強く「I'm sick of you!」って言うと「もういい加減にしてくれ!」って意味になったりもするから、英語は伝え方によるんだよね。
長濱:ジョーが「結婚なんておかしい!」っていうことに対して「I'm so sick of it!」と言っているのは?
ハリー:「本当にうんざり!」っていうことです。
長濱:ありがとうございました。本当に細かいところまで手の込んだ映画で、私もすごく好きな映画なので、みなさんぜひチェックしてみてください。
『POP OF THE WORLD』の「DOGA FOR YA」では、長濱ねるが話題の洋画や海外ドラマから毎週1作品をピックアップして紹介しながら、その作品の主題歌や言語、文化的背景について学ぶ。放送は毎週土曜日7時5分頃から。
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2021年5月22日28時59分まで
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番組情報
- POP OF THE WORLD
-
毎週土曜6:00-8:00