J-WAVEで放送中の番組『ROPPONGI PASSION PIT』(ナビゲーター:DEAN FUJIOKA/三原勇希)。各界で活躍する情熱を持ったゲストを迎えて、「好き」や「情熱」をテーマにトークを展開。
2月6日(土)のオンエアでは、NulbarichのJQが登場。活動拠点をアメリカ・ロサンゼルスに移した理由や想い、そして情熱の源を語った。
三原:いつロサンゼルスに拠点を移されたんですか?
JQ:2020年1月から移ったけど、世界がコロナ禍になって。いろんなプロデューサーとかミュージシャンとセッションしたいなと思ってロサンゼルスに行ったんです。あと、そもそも生活の環境を変えたくて。東京にいたときも引っ越したりして、今の生活が当たり前になると、また別のフレッシュな何かを取りに行くというか。デビューして武道館公演を経て、さいたまスーパーアリーナもやってという流れで、もうひとつ自分がステップアップしていかないと。音楽業界もどこもそうだと思うんですけど、成長し続けていること=維持じゃないですか。だから、今のキープって難しいなと思って、自分のスキルアップというか、新たな環境で何かを感じたくて移住を試みました。ほぼ家にいたんですけど。
DEAN:そうですよね。新型コロナの影響があるから。
三原:実際、移住して心境の変化はありましたか?
JQ:何もかも違いましたね。旅行で行ってるのとは違うから、これを生活の当たり前としてやっていかなきゃいけないって脳みそが働くじゃないですか。そうすると、その街とフィットさせていくと「ここで自分は違和感を覚えているんだ」とか、けっこう見えてくる。ロサンゼルスはフィーリングとして住みやすい街だったし、僕にとっては何もかも違うのが刺激的でした。
JQは「ぶっちゃけ、ロサンゼルスじゃなくてもよかった」と明かしつつ、拠点場所をロサンゼルスに決めた理由を語る。
JQ:ロサンゼルスより、ニューヨークのほうが好きだし(笑)。ニューヨーク派ではあるんですけど、日本を行ったり来たりするから長時間の飛行がちょっと難しくて。日本からの飛行時間がロサンゼルスとニューヨークでは6時間くらい違うので、その間を取って帰りやすいっていう理由でロサンゼルス。
DEAN:東海岸と日本はちょっと遠いですよね。飛行時間が長いから病気になる感じですね。
JQ:ヒザとかおかしくなる。
DEAN:歯とかなくなりそう。昔、僕は北米とかへの横移動が多くて、そのときに歯がおかしくなりましたね。気圧かなんなのかわからないけど歯が痛くなって、経由先の街の歯医者に飛び込みで入って治療して。でも、また次の街で違う歯医者に行くのもよくないじゃないですか。あと、飛行機で長距離移動だとエンジントラブルとかもあるし。
JQ:何もできないですからね。
JQは、ロサンゼルスにスタジオを借りて楽曲を制作している。「それだけでいい経験になっているし、めちゃくちゃ楽しく、僕にとって音が生まれやすい環境」と、感想を述べる。
DEAN:ロサンゼルスでは新型コロナの影響で、普通に外に行けない環境にすぐなっちゃったんですか?
JQ:そうですね。でも逆に楽曲制作に集中させてもらえたかもしれません。
三原:たくさん曲を作りましたか?
JQ:めちゃくちゃ作ったと思います。ほぼできあがってない曲ですけど、いわゆるメモとして持っているものは、けっこうあると思います。
JQ:一夜にして、一階の路面店のガラスが全部割られて、ものが全部なくなって、そこらへんでいろんなものが燃えてる。ゲームの中にいるのかなっていうくらいの状況でした。アメリカってその日に法律が変わったりするじゃないですか。それこそ「今日の20時以降に外出たら捕まえます」とかができる国なので、よく自己主張がすごく強い国って言われるけど、それをしないと生きていけない国なんだなって。だから、暴動でみんな意見を言って、次の日にはお店がベニヤ板できれいに埋められていて普通に生活してるんですよね。
三原:情緒が激しいというか。
JQ:だけど、その情緒で付いていかないと国自体がいろいろ変わっていく。だから、みんなこういう音楽を聴いてるんだなとか、いろんなものがリンクして。向こうでは「日本人って大人しいよね」とか言われるけど、海外目線から見ると日本ってすごく平和な国。だから自己主張しなくても生きていけるなって、そういう目線で逆に日本のことも見られたので、いい経験でしたけどね。
JQ:東京ってニューヨークと同じで、いろんな人が集まる場所ってイメージだったので、目的がないと潰される街みたいな感覚でいました。もともとニューヨークに憧れがあって旅行でよく行ってたんですけど、いいものも悪いものも何でも揃う場所。だから、自分自身との葛藤に日々追われる街だなって東京でも感じましたし、戦う場所みたいな感覚がありますね。
Nulbarichは新曲『TOKYO』を1月27日にリリース。JQが同曲の制作過程を語った。
JQ:この曲はNulbarichが始まる前からあった曲です。そのときって、さっき言ったような自分との葛藤を日々しながら生きていて、そんな自分に向けた曲として持っていました。自分がロサンゼルスに拠点を移したこともそうですし、今のこの世界の状況とかいろんな葛藤があるなかで、みんな生きていかないといけない状況と重なって、もともとあった曲のリリックとアレンジを少し変えて、2021年に落とし込んだ新しい曲ですね。
三原:リリックはそんな葛藤が見えながらも、曲自体はすごく明るい気持ちにさせられるなと思いました。
JQ:自分が暗いときじゃないと、希望って見つけられないじゃないですか。今の状況って悪いことだけじゃなくて、新しい何かを発見するためにしゃがんでいるタイミングってとらえれば。美しい景色のなかにいるよりも、それを俯瞰で見られる距離にいるほうが、それを美しいと感じられる。夜景と一緒です。今ってそういうタイミングなのかなって思います。
この番組では毎回ゲストに、自分が思う「情熱」とはなにかを訊く。JQは「向上心」と答え、「僕にとって情熱が出るときって、もっとこうしたいとか自分がレベルアップをしたいと意欲が出ているときにエネルギーが出てくるから」とその理由を語った。
『ROPPONGI PASSION PIT』は、東京・六本木に出現した、いろいろな人の“情熱"が集まり、重なり合い、さらに熱を増して燃え上がる秘密基地として、みんなの熱い思いを電波に乗せて発信。放送は毎週土曜の23時から。
2月6日(土)のオンエアでは、NulbarichのJQが登場。活動拠点をアメリカ・ロサンゼルスに移した理由や想い、そして情熱の源を語った。
ロサンゼルス「僕にとって音が生まれやすい環境」
NulbarichはシンガーソングライターのJQがトータル・プロデュースするバンド。アシッドジャズ、ファンク、ソウルなどブラックミュージックをベースに唯一無二の音楽を奏でている。2016年にファーストアルバム『Guess Who?』でデビューすると、わずか2年で日本武道館公演を達成するなど、国内外で人気のバンドに。現在はアメリカ・ロサンゼルスを拠点に活動している。三原:いつロサンゼルスに拠点を移されたんですか?
JQ:2020年1月から移ったけど、世界がコロナ禍になって。いろんなプロデューサーとかミュージシャンとセッションしたいなと思ってロサンゼルスに行ったんです。あと、そもそも生活の環境を変えたくて。東京にいたときも引っ越したりして、今の生活が当たり前になると、また別のフレッシュな何かを取りに行くというか。デビューして武道館公演を経て、さいたまスーパーアリーナもやってという流れで、もうひとつ自分がステップアップしていかないと。音楽業界もどこもそうだと思うんですけど、成長し続けていること=維持じゃないですか。だから、今のキープって難しいなと思って、自分のスキルアップというか、新たな環境で何かを感じたくて移住を試みました。ほぼ家にいたんですけど。
DEAN:そうですよね。新型コロナの影響があるから。
三原:実際、移住して心境の変化はありましたか?
JQ:何もかも違いましたね。旅行で行ってるのとは違うから、これを生活の当たり前としてやっていかなきゃいけないって脳みそが働くじゃないですか。そうすると、その街とフィットさせていくと「ここで自分は違和感を覚えているんだ」とか、けっこう見えてくる。ロサンゼルスはフィーリングとして住みやすい街だったし、僕にとっては何もかも違うのが刺激的でした。
JQは「ぶっちゃけ、ロサンゼルスじゃなくてもよかった」と明かしつつ、拠点場所をロサンゼルスに決めた理由を語る。
JQ:ロサンゼルスより、ニューヨークのほうが好きだし(笑)。ニューヨーク派ではあるんですけど、日本を行ったり来たりするから長時間の飛行がちょっと難しくて。日本からの飛行時間がロサンゼルスとニューヨークでは6時間くらい違うので、その間を取って帰りやすいっていう理由でロサンゼルス。
DEAN:東海岸と日本はちょっと遠いですよね。飛行時間が長いから病気になる感じですね。
JQ:ヒザとかおかしくなる。
DEAN:歯とかなくなりそう。昔、僕は北米とかへの横移動が多くて、そのときに歯がおかしくなりましたね。気圧かなんなのかわからないけど歯が痛くなって、経由先の街の歯医者に飛び込みで入って治療して。でも、また次の街で違う歯医者に行くのもよくないじゃないですか。あと、飛行機で長距離移動だとエンジントラブルとかもあるし。
JQ:何もできないですからね。
JQは、ロサンゼルスにスタジオを借りて楽曲を制作している。「それだけでいい経験になっているし、めちゃくちゃ楽しく、僕にとって音が生まれやすい環境」と、感想を述べる。
DEAN:ロサンゼルスでは新型コロナの影響で、普通に外に行けない環境にすぐなっちゃったんですか?
JQ:そうですね。でも逆に楽曲制作に集中させてもらえたかもしれません。
三原:たくさん曲を作りましたか?
JQ:めちゃくちゃ作ったと思います。ほぼできあがってない曲ですけど、いわゆるメモとして持っているものは、けっこうあると思います。
アメリカは自己主張しないと生きていけない国
2020年、アメリカでは「Black Lives Matter運動」が各地で行われた。JQの自宅前の大通りでも、デモが行われていたという。JQ:一夜にして、一階の路面店のガラスが全部割られて、ものが全部なくなって、そこらへんでいろんなものが燃えてる。ゲームの中にいるのかなっていうくらいの状況でした。アメリカってその日に法律が変わったりするじゃないですか。それこそ「今日の20時以降に外出たら捕まえます」とかができる国なので、よく自己主張がすごく強い国って言われるけど、それをしないと生きていけない国なんだなって。だから、暴動でみんな意見を言って、次の日にはお店がベニヤ板できれいに埋められていて普通に生活してるんですよね。
三原:情緒が激しいというか。
JQ:だけど、その情緒で付いていかないと国自体がいろいろ変わっていく。だから、みんなこういう音楽を聴いてるんだなとか、いろんなものがリンクして。向こうでは「日本人って大人しいよね」とか言われるけど、海外目線から見ると日本ってすごく平和な国。だから自己主張しなくても生きていけるなって、そういう目線で逆に日本のことも見られたので、いい経験でしたけどね。
自分が暗いときじゃないと、希望は見つけられない
JQはロサンゼルスに移住した今、東京の生活をこう表現する。JQ:東京ってニューヨークと同じで、いろんな人が集まる場所ってイメージだったので、目的がないと潰される街みたいな感覚でいました。もともとニューヨークに憧れがあって旅行でよく行ってたんですけど、いいものも悪いものも何でも揃う場所。だから、自分自身との葛藤に日々追われる街だなって東京でも感じましたし、戦う場所みたいな感覚がありますね。
Nulbarichは新曲『TOKYO』を1月27日にリリース。JQが同曲の制作過程を語った。
Nulbarich - TOKYO (Official Music Video)
三原:リリックはそんな葛藤が見えながらも、曲自体はすごく明るい気持ちにさせられるなと思いました。
JQ:自分が暗いときじゃないと、希望って見つけられないじゃないですか。今の状況って悪いことだけじゃなくて、新しい何かを発見するためにしゃがんでいるタイミングってとらえれば。美しい景色のなかにいるよりも、それを俯瞰で見られる距離にいるほうが、それを美しいと感じられる。夜景と一緒です。今ってそういうタイミングなのかなって思います。
この番組では毎回ゲストに、自分が思う「情熱」とはなにかを訊く。JQは「向上心」と答え、「僕にとって情熱が出るときって、もっとこうしたいとか自分がレベルアップをしたいと意欲が出ているときにエネルギーが出てくるから」とその理由を語った。
『ROPPONGI PASSION PIT』は、東京・六本木に出現した、いろいろな人の“情熱"が集まり、重なり合い、さらに熱を増して燃え上がる秘密基地として、みんなの熱い思いを電波に乗せて発信。放送は毎週土曜の23時から。
番組情報
- ROPPONGI PASSION PIT
-
毎週土曜23:00-23:54