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磯村勇斗が『ヤクザと家族 The Family』を語る。役作りは「彼らの生活をどうしたら体現できるか」を意識

磯村勇斗が『ヤクザと家族 The Family』を語る。役作りは「彼らの生活をどうしたら体現できるか」を意識

劇団ゴジゲンの主宰である松居大悟がナビゲートする、J-WAVEで放送中の『JUMP OVER』。ラジオ、映画、演劇、音楽などの枠を越えた企画を発信し続けている。

1月20日、27日(水)の放送では、磯村勇斗がゲスト出演。ここでは、映画『ヤクザと家族 The Family』の役作りについて語った、27日のオンエアを紹介する。オダギリジョーや綾野 剛に憧れて真似した髪型について明かす部分もあった。

【20日の記事】磯村勇斗、俳優になるまでの道のり。中学時代にもらった“拍手”がきっかけに

途中参加する磯村を気遣ってくれた綾野 剛&藤井道人監督

磯村が出演する公開中の映画『ヤクザと家族 The Family』。1999年、2005年、2019年と、3つの時代で見つめる、1人の男とその家族・ファミリーの壮大な物語を描いている。オンエア日は公開前だったが、松居は一足先に鑑賞し、「グッときた」と感想を述べた。
<あらすじ>
これは、ヤクザという生き方を選んだ男の3つの時代にわたる物語。荒れた少年期に地元の親分から手を差し伸べられ、父子の契りを結んだ男・山本。ヤクザの世界でのし上がる彼は、やがて愛する自分の≪家族≫とも出会う。ところが、暴対法(※)の施行はヤクザのあり方を一変させ、因縁の敵との戦いの中、生き方を貫いていくことは一方でかけがえのないものを失うことになっていくー。

※ 暴力団対策法:1992年、2012年に施行。暴力団の無力化に大きく役立ち、企業や地域社会への影響力を減じる契機となった。
公式サイトより)

『ヤクザと家族 The Family』本予告

松居:先に観させてもらったんですが、ヤクザであり、家族であり、時代性の話でもあり、生きるってことはどういうことか、家族ってどういうことか、ヤクザという職業やそれにまつわる人ってどうなのかが描かれているんですけど、日本映画で真っ向からそれを描いたことにグッときたというか。現場はとてつもなく誠意を持って、愛情を持って作ったんだろうなと思ったけど、どうでしたか?
磯村:まさにその通りで、誠意と愛情を持って作り上げた現場でしたね。主演の山本賢治を演じた綾野 剛さんの立ち振る舞いというか、自分の役じゃなくてスタッフさんたちにも気遣いをしながら撮影をしていたりとか、みんなが同じ方向を向いてましたね。

撮影は、1999年、2005年、2019年と、3つの時代を順番に撮っていった。磯村は最後の時代から撮影に入ったという。

磯村:僕は後半のほうに出てくるので、撮影が途中参加で不安だったんですけど、その前から綾野さんとか藤井(道人)監督から連絡をもらっていて、写真とか動画とか、今こんな風に撮影は進んでいるよとか、そういう素材をいただいて入りやすい現場を作ってもらいました。

演じていて苦しかった部分

磯村が演じるのは、綾野が演じるヤクザの主人公・山本賢治を慕う木村 翼の役だ。

松居:磯村くんは、山本に近づこうとしたのか、むしろ変えようとしたのか、それがすごく気になったんですよ。
磯村:憧れはもちろんあったので、金髪にしているとかは(山本)賢治を受け継いでいる部分もあります。賢治は舘ひろしさん演じる柴咲 博が組長を務める柴咲組からすごく愛情をもらっていたので、その愛情を受けつつも違う方向に変えていくというか。そのままヤクザを、賢治の生き様を受け継いでいくのではなく、翼は翼なりの、現代の生き方のスタイルに変換してエネルギーを違う方向に持っていくようにはしましたね。
松居:それは監督と話したりしながら?
磯村:監督とも話しましたし、翼のシーンを見つけるにあたっても必要な要素でもあったので。とは言えども、翼はあの場所しか生きられないという苦しさもあるんですけどね。それはやっぱり賢治とか柴咲組の影響をどうしても引きずっているところはあると思うんですけど。
松居:すごいなと思ったのは、この映画は3時代に渡って大きなヤクザの流れがある中で、磯村くんがグッと逸れるというか。なんて言うんだろう……芝居をする人はゴリゴリのそういう相手だけど、相手を受けつつもかわしていって、次の時代に行こうとする感じで。あのすごい役者たちを真っ向から受けとめて、さらにその上で自分なりにかわさなければいけないんじゃないかと……あれって、どうやるの?
磯村:(笑)。
松居:聞いちゃうと、同じ態度で……ヤクザの方向で返しちゃうし。かといって全く聞かないようにすると会話できないから、リスペクトがなく逸れるだけになっちゃうような。リスペクトがありながら、自分なりの道を行くような生き方をする気がしていて。前の2つの時代も背負わないといけないし、どう演じたんだろうって。(質問するのは)野暮かもしれないなと思いつつ、アンサーじゃないですか。観た人がどうやって時代を生きていったらいいのかとか。
磯村:演じてるときは、すごく苦しかったですね。それは監督もわかっていたし、本来ならば真っ向からぶつかっていきたいわけですよ。特に豊原(功補)さん演じる加藤組の組長とのシーンとかは、バッといきたいけど(笑)。
松居:そのほうが楽だし楽しいけど、よくかわしたね。
磯村:そうなんですよね。翼は感情をたくさん受け皿にためていくんですけど、それをギュッと押し殺しながら自分の思いを伝えていかなければいけないので、演じている自分も気持ち悪いというか。
松居:そうだよね。やった感が出ないよね。エネルギーがバンバン来ても真正面から返せないし。
磯村:そう、返せないから。だから不安なところもあったんですけど、監督がすごく信頼できるというか寄り添ってくださったので、そこは迷いなく演じてはいましたけど。

心と体を、役に近づけるために

リスナーからは、磯村が感じた翼について質問が寄せられた。

「磯村さんが演じた木村 翼とはどんな人物だったのか、ぜひ教えてください」

磯村:翼は子ども時代から、賢治や柴咲組の組長の生き様を見てきたので、その愛を受けつつも、大人になって賢治とかと会ってしまったがために、ここでしか生きられないという思いを背負ってしまい、半グレの集団の中で横のつながりの仲間たちと新しい時代を作ろうともがきながら進む人物です。だから、すごくいろんなものを受けながらも、苦しみながら、感情を押し殺しながら、前に進んで行く人かなと思っています。
松居:賢治も翼も背負うけど、背負った上でのアプローチがちょっとずつ違って、時代だったり生き方なのかなと思いました。ちなみに、物語で14年間描かれない部分があるけど、それはどう埋めたの? その14年間に何があったとか考えたりした?
磯村:藤井監督から事前にそれぞれの人物の人物表というか、台本には書かれていない細かい設定をいただいていたので、そこをヒントに自分なりにイメージしながら役を作っていきました。
松居:それってどういう風にするの?
磯村:どれだけ自分の心と体が翼になれるのかっていうところがすごく大事と思っていたから、さすがに半グレの人だからといって半グレの集団にはいることはできないので、それになるべく近い心理状態とか体の使い方を探りますね。
松居:それは、酒をいっぱい飲むとか?
磯村:極端に言ったら、そういうことですね。彼らの生活をどうしたら体現できるかを考えて、危険な行為をすることはできないので、その心理状態をどう作ったらいいのかってことは考えたりしましたね。

血が繋がっていない人でも家族と呼べる

家族に関する質問も届いた。撮影を経て、思いに変化が生じたそうだ。

「磯村さんにとって、家族とはどのようなものですか?」

磯村:『ヤクザと家族 The Family』に出会うまでは、生んでくれた両親と兄の4人が家族っていうものだと思っていたんですけど、この映画を観てから、血がつながっていない同士でも家族って言えるなって思ったんです。
松居:仲間とか、事務所の人とかいろいろね。
磯村:ちょっと年上の人を兄貴って呼ぶこともできちゃうじゃないですか。そう考えていくと、家族がわからなくなっちゃったんですよね。どういう枠組みなのかっていう。だから家族って血とかの問題じゃないのかなって最近は思ってますね。それはその人同士しかわからない絆とか愛のつながり方みたいなことなのかなって思いましたね。そう思っちゃった。もちろん家族は家族であるんですけど、一概にそれが「家族です」とは言えなくなっちゃいましたね。
松居:僕は逆なんですよね。家族は好きでも嫌いでも切っても切り離せなくて、仕方がなく続いていくようなものだと思っちゃってるから。
磯村:(松居大悟さんが書いた)『またね家族』(講談社)のことですよね。内容的には。
松居:読んでくれたってうわさだけは耳にした。
磯村:読みました。だから今の言葉はしっくりきました。
松居:それと、僕が監督した今年のGWに公開の映画『くれなずめ』も観てくれたみたいで。

・映画『くれなずめ』公式サイト
https://kurenazume.com/

磯村:観ましたよ。いやあ、よかった。
松居:ホントに!
磯村:観終わったあと、俺一生懸命に生きようと思いました。活力というかパワーをもらったんですよね。松居さんは群像劇を描くのが本当にすごいなと思いましたね。男たちの描き方がたまらないっすね。
松居:いつか一緒にやりたいですよね。
磯村:やりたいですね。

あらためて磯村はリスナーに向けて『ヤクザと家族 The Family』の魅力をコメントした。

磯村:この映画に出ている俳優陣は、本当にこの映画で生きているので、その俳優たちの生き様を含め、ヤクザを超えた家族という部分の愛情や絆を見てもらいたいと思います。一度、家族が何かと考えてもらえたらと思う作品です。

番組では、磯村が選曲した、『ヤクザと家族 The Family』の主題歌でもあるmillennium parade『FAMILIA』をオンエアした。このミュージックビデオには映画のキャスト陣が出演している。

millennium parade – FAMILIA

オダギリジョーや綾野 剛に憧れて真似した髪型

番組では、作品以外の質問も寄せられた。ラジオらしい、ゆるい質問も。

「お餅を食べるときは、どうやって食べますか?」

磯村:僕は砂糖醤油が好きですね。
松居:焼いて?
磯村:チンして。
松居:トーストするってこと?
磯村:じゃなくて、電子レンジでチンして。
松居:それだと焦げ目がつかないじゃん。
磯村:つかないです。むしろつきたてのほうに寄せたいんですよね。
松居:ああ、そういうこと。ふにゃふにゃにするんだ。
磯村:それに砂糖醤油が合うんですよね。
松居:一番どうでもいい質問だったな。
磯村:選ぶな(笑)。

憧れの人に関する質問では、『ヤクザと家族 The Family』で共演した綾野の名前も挙がった。

「僕には憧れる人がいて、その人がカッコよくてその人の髪型や服装、私物や私生活などのマネをするのですが、彼女には『よく映らないからやめて』と言われます。磯村さんは憧れの人がいたりしますか? またこの場合ならどうしますか?」

磯村:僕が20歳くらいのときですかね、オダギリジョーさんとか綾野 剛さんをすごくカッコいいなって思っていた時期があって、ハマってたんですよね。
松居:それ映画『新宿スワン』のとき?
磯村:そうですね。『新宿スワン』……映画『クローズZERO II』のときですかね。オダギリさんも綾野さんもロン毛にしてたんですよ。ロン毛を結んだりするのがカッコよくて、僕も髪を肩まで伸ばしてたんですよ。
松居:マネしてたってこと?
磯村:マネしてました。ずっと。それで友だちの結婚式とかおめでたい席に行くにも、オダギリさんが何かでレッドカーペットを歩いたときの髪型をマネして、髪を編み込んで後ろで結ぶとかやってました(笑)。
松居:やってたんだね。
磯村:でも、それくらいかな。
松居:このリスナーも憧れの人のマネをやってもいいかもしれないですね。
磯村:いいと思いますよ。

サウナで「蒸し男くんですよね」と言われることも

映画にドラマに大活躍の磯村。サウナをテーマにしたドラマ『サ道』(テレビ東京系)は、2月14日(日)に新作のスペシャルドラマとして帰ってくる。



磯村:『サ道』がスペシャルで帰ってくるんですよ。
松居:俺も観てたし、あのドラマのせいで笹塚のサウナ「天空のアジト マルシンスパ」が混雑しちゃったりとか(笑)。
磯村:ベテランのサウナーから「『サ道』のせいで、俺の聖地に人が多くて困ってんだよ」って言われることがあって、申し訳ないなとは思うんですけど。
松居:新作もどこか巡るんですか?
磯村:上野の「北欧」です。北欧が『サ道』のメイン舞台にもなっているので、またサウナ好きの3人が再会して話すって感じですね。
松居:この間、サウナ行ったときに普通に、偶然さん役の三宅(弘城)さんがいて。
磯村:えっ!?
松居:めちゃくちゃ、びっくりしちゃって。こっちもファンみたいに三宅さんの所作をすごく見ちゃったのよ。サウナの入り方とか。
磯村:ははは(笑)。
松居:磯村くんがサウナに入ったときに、『サ道』を見てるお客さんが「磯村くんだ!」と思って注目されることもあるんじゃない?
磯村:あります。
松居:サウナの入り方をすごくちゃんとしなきゃいけなくなるよね。
磯村:本当にマナーは本当に気を付けないといけないなって思うんですよね。「蒸し男くんですよね」って言われることもあるから、気が抜けないですね。
松居:特にサウナでは言われたくないよね(笑)。
磯村:それはもうダメですね(笑)。

磯村の最新情報は、公式サイト公式Twitterまで。

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2021年2月3日28時59分まで

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