地球の未来を守るために今できることを考える、J-WAVEで放送中の番組『ENEOS FOR OUR EARTH -ONE BY ONE-』(ナビゲーター:堀田 茜)。1月15日(金)のオンエアでは、持続可能な開発目標「SDGs(Sustainable Development Goals)の目標3「すべての人に健康と福祉を」をテーマに、VR技術を使って世界に貢献する、株式会社ジョリーグッドの瀧本俊幸さんに話を聞いた。
堀田:VRって、ヘッドセットを着けて見るやつですよね?
瀧本:その通りです。VRとは「バーチャル・リアリティ」の略で、一般的には「仮想現実」と言ったりします。ちなみに堀田さんはVRを体験されたことはありますか?
堀田:一度だけゾンビから逃げるVRの体験をバラエティの収録でさせていただいたことがあって、もうトラウマになるくらい怖かった(笑)。仮想現実という名の通り、世界に入り込んで叫びまくっちゃいました。
瀧本:なるほど(笑)。「体験」という言葉を僕は使ったんですが、「見る」という感覚ではなくて、その世界に入り込んで自分自身の体験みたいな感じになったんじゃないかなと思います。堀田さんの“ゾンビに追われる体験”もそうなんですが、我々はVR技術を活用して、実写で他人の目線を体験するというところに徹底的にこだわってVRの企画、制作をおこなっています。
堀田:VRをどのように医療に活かしているんでしょうか。
瀧本:ふたつの側面からお話をさせていただきます。まずは医療従事者向けの教育ツールとしてVRを活用いただいています。国内外にはいわゆる名医、有名なお医者さんがたくさんいて、その方々の手技を勉強したいというニーズがすごく高いんです。ただ、その一方で、手術室はすごく限られたスペースで、いろいろな制約が多い上、昨今の新型コロナの影響もあって、見学が難しい状況なんです。
堀田:それをVRに録画して、後日ほかの人が見られる、その場にいるような臨場感で見ることができる、ということですか?
瀧本:そうですね。まさしくゾンビに追われた体験のように、その世界に入り込んでVRで体験、そして学習に活かすということに我々はチャレンジしています。手術室のなかにVRのカメラを設置させていただき、実手術の症例などを360度の映像として収録して、医療従事者の教材として利用いただいています。
瀧本:たとえば外出などが難しいうつ病の患者さんに対して、VRでおだやかな海の映像を見せることで「自分もこんなところにまた行ってみたいな」といったポジティブな感情を呼び覚ます、というようなことを、VRで寄与できるんじゃないかなと思っています。そして実際の行動として「海に行ってみた」というとこまで、我々は治療としてVRを活用できればと思っています。
堀田:現代科学の進歩によっていろいろな方が救われますね。
さらに瀧本さんは、ハンディキャップを持つ人々のためにも、VR技術を使用した新たなサービスを展開しているという。
瀧本:和歌山県にある動物園「アドベンチャーワールド」さんと一緒に、SDGsの原則である「誰一人取り残さない」世界の実現に向けて「SmileVR コンソーシアム」というものを立ち上げました。
堀田:それはどういったものでしょうか。
瀧本:今までは、自由におでかけすることが当たり前の日常を暮らしていましたが、今回の新型コロナの影響で誰もがおでかけを制限されるという初めての経験をしました。一方で、少し目線を変えてみると、「当たり前におでかけする」ということ自体が困難な方々がいるということを、我々は忘れてはいけないんです。そんな方々に向けて、VRテクノロジーを使って「VRと笑顔」をテーマに、外出の体験を提供することによって、ひとりでも多くの笑顔を作っていくことができるんじゃないかなと思っています。
堀田:具体的にはどんなVRが見られるんでしょうか。
瀧本:動物です。動物園のパンダの映像って、無条件にかわいいじゃないですか。
堀田:大好きです。
瀧本:心が踊りますよね。重い病気を患って病院を出られない方や、介護施設の高齢者の方々にその映像を提供することによって、前向きな気持ちを少しでも抱いてもらえるような、そして笑顔になってもらえるような、そんな取り組みをしております。
瀧本:ジョリーグッドは、これまで多くのプロモーションや研修、医療教育などのVR制作をたくさん実施したことで、「VRは人を笑顔にする」ということがわかってきました。初めてVRを体験すると、ものすごくポジティブな感情が沸き上がるんです。みなさまがすごく笑顔で「わあ、すごい」、「ビックリした」、「楽しい」と語ってくださいます。そういったところをもっともっと知っていただきたいと思っています。ただ、我々の取り組みの輪はまだすごく小さいので、SDGsの社会課題に対して、いろいろな企業、教育機関、研究機関と一緒にパートナーとなり、輪を広げていきたいですね。
堀田:今回のお話を聞いて、これからのVRの可能性がすごく楽しみになりました。
『ENEOS FOR OUR EARTH -ONE BY ONE-』は、わたしたちの未来を守るために、いまできることを一緒に考える。放送は毎週金曜日の22時から。
VRで「見る」ではなく「体験」を
瀧本さんは十数年、広告代理店にて大手飲料メーカーや自動車メーカーなどのデジタルマーケティング業務に従事し、2019年にジョリーグッドへ入社。ビジネスプロデューサーとして、企業プロモーションから医療や介護現場などへのVR活用の導入提案、プロデュースなどをおこなっている。堀田:VRって、ヘッドセットを着けて見るやつですよね?
瀧本:その通りです。VRとは「バーチャル・リアリティ」の略で、一般的には「仮想現実」と言ったりします。ちなみに堀田さんはVRを体験されたことはありますか?
堀田:一度だけゾンビから逃げるVRの体験をバラエティの収録でさせていただいたことがあって、もうトラウマになるくらい怖かった(笑)。仮想現実という名の通り、世界に入り込んで叫びまくっちゃいました。
瀧本:なるほど(笑)。「体験」という言葉を僕は使ったんですが、「見る」という感覚ではなくて、その世界に入り込んで自分自身の体験みたいな感じになったんじゃないかなと思います。堀田さんの“ゾンビに追われる体験”もそうなんですが、我々はVR技術を活用して、実写で他人の目線を体験するというところに徹底的にこだわってVRの企画、制作をおこなっています。
手術室にVRカメラを置き、教材として使う
SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」とはどのようなものなのか? 瀧本さんは「あらゆる年齢のすべての人々に健康的な生活を確保し、福祉を推進する目標」と国連では定義していると解説した。堀田:VRをどのように医療に活かしているんでしょうか。
瀧本:ふたつの側面からお話をさせていただきます。まずは医療従事者向けの教育ツールとしてVRを活用いただいています。国内外にはいわゆる名医、有名なお医者さんがたくさんいて、その方々の手技を勉強したいというニーズがすごく高いんです。ただ、その一方で、手術室はすごく限られたスペースで、いろいろな制約が多い上、昨今の新型コロナの影響もあって、見学が難しい状況なんです。
堀田:それをVRに録画して、後日ほかの人が見られる、その場にいるような臨場感で見ることができる、ということですか?
瀧本:そうですね。まさしくゾンビに追われた体験のように、その世界に入り込んでVRで体験、そして学習に活かすということに我々はチャレンジしています。手術室のなかにVRのカメラを設置させていただき、実手術の症例などを360度の映像として収録して、医療従事者の教材として利用いただいています。
海へ、動物園へ…体が動かせなくても外出の体験を
ふたつめのVRの活用法として、瀧本さんは治療の分野にもチャレンジしているという。瀧本:たとえば外出などが難しいうつ病の患者さんに対して、VRでおだやかな海の映像を見せることで「自分もこんなところにまた行ってみたいな」といったポジティブな感情を呼び覚ます、というようなことを、VRで寄与できるんじゃないかなと思っています。そして実際の行動として「海に行ってみた」というとこまで、我々は治療としてVRを活用できればと思っています。
堀田:現代科学の進歩によっていろいろな方が救われますね。
さらに瀧本さんは、ハンディキャップを持つ人々のためにも、VR技術を使用した新たなサービスを展開しているという。
瀧本:和歌山県にある動物園「アドベンチャーワールド」さんと一緒に、SDGsの原則である「誰一人取り残さない」世界の実現に向けて「SmileVR コンソーシアム」というものを立ち上げました。
堀田:それはどういったものでしょうか。
瀧本:今までは、自由におでかけすることが当たり前の日常を暮らしていましたが、今回の新型コロナの影響で誰もがおでかけを制限されるという初めての経験をしました。一方で、少し目線を変えてみると、「当たり前におでかけする」ということ自体が困難な方々がいるということを、我々は忘れてはいけないんです。そんな方々に向けて、VRテクノロジーを使って「VRと笑顔」をテーマに、外出の体験を提供することによって、ひとりでも多くの笑顔を作っていくことができるんじゃないかなと思っています。
堀田:具体的にはどんなVRが見られるんでしょうか。
瀧本:動物です。動物園のパンダの映像って、無条件にかわいいじゃないですか。
堀田:大好きです。
瀧本:心が踊りますよね。重い病気を患って病院を出られない方や、介護施設の高齢者の方々にその映像を提供することによって、前向きな気持ちを少しでも抱いてもらえるような、そして笑顔になってもらえるような、そんな取り組みをしております。
VRは、人を笑顔にする
最後に瀧本さんにこれからの目標について尋ねた。瀧本:ジョリーグッドは、これまで多くのプロモーションや研修、医療教育などのVR制作をたくさん実施したことで、「VRは人を笑顔にする」ということがわかってきました。初めてVRを体験すると、ものすごくポジティブな感情が沸き上がるんです。みなさまがすごく笑顔で「わあ、すごい」、「ビックリした」、「楽しい」と語ってくださいます。そういったところをもっともっと知っていただきたいと思っています。ただ、我々の取り組みの輪はまだすごく小さいので、SDGsの社会課題に対して、いろいろな企業、教育機関、研究機関と一緒にパートナーとなり、輪を広げていきたいですね。
堀田:今回のお話を聞いて、これからのVRの可能性がすごく楽しみになりました。
『ENEOS FOR OUR EARTH -ONE BY ONE-』は、わたしたちの未来を守るために、いまできることを一緒に考える。放送は毎週金曜日の22時から。
radikoで聴く
2021年1月22日28時59分まで
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番組情報
- ENEOS FOR OUR EARTH -ONE BY ONE-
-
毎週金曜22:00-22:30