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音楽シーンを席巻する「2人組ユニット」の強みとは? 今の注目はDimitri Vegas & Like Mike

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音楽シーンを席巻する「2人組ユニット」の強みとは? 今の注目はDimitri Vegas & Like Mike

【J-WAVE『SONAR MUSIC』から最新音楽情報をお届け】

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。10月22日(木)のオンエアでは、ミュージック・クリエイター/DJのTOMO HIRATAをゲストに迎え、世界を席巻する2人組ダンスユニットを掘り下げて紹介した。

2人組ユニットの強み

TOMO HIRATAは、UKのHOOJ CHOONSから1990年にデビューを果たし、日本にヨーロッパスタイルのクラブシーン「バレアリック・スタイル」のDJプレイを持ち込んだパイオニア。DJとしては、アンダーワールド、ケミカル・ブラザーズ、ファットボーイ・スリムらが初来日したときに共演。クリエイターとしても、角川映画『リング』『らせん』のプロジェクトで、『feels like HEAVEN』がスマッシュヒット。1994年から2011年まで発行されていたクラブ系音楽専門誌『LOUD』の創刊者でもある。

あっこゴリラ:TOMOさんがDJを始めたきっかけは何だったんですか?
TOMO:1990年にロンドンのレーベル「HOOJ CHOONS」からハウスの12インチをリリースしたのが、本格的にDJを始めるようになったきっかけです。
あっこゴリラ:プロフィールにもありましたが、TOMOさんが日本に持ち込んだ「バレアリック・スタイル」とは?
TOMO:これはロンドンのDJがスペインのイビサ島で発見してきたものです。特定のカテゴリーにこだわらず、ハウスもテクノもロックもポップもオープンマインドにプレイするスタイルです。イビサがバレアリック諸島の島なので、そう呼ばれています。ラテンの島発祥なので、パーカッションの目立つ曲をプレイすることが多かったですね。プライマル・スクリームやザ・ストーン・ローゼズも人気でした。

この日のテーマは「世界を席巻! 2人組ダンスユニット!」。この“2人組”であることの強みとは何なのか。

TOMO:単純に「1+1=2」ではなく、それ以上になるってところだと思います。お互いの良いところもより伸ばせるし、弱いところは補強できる。行き詰まっても、2人同時に行き詰まることは少ないので、どちらかが主導権を握って動かせる点も大きいと思います。ライブでも手が4本になることでできることも増えますし、コントラストができて、イメージ的にもソロより強くなります。ファン層も幅広くなると思いますね。

世界を盛り上げてきた2人組ダンスユニット

TOMO HIROTAが、時代の変遷とともに世界の音楽シーンを盛り上げてきた2人組ダンスユニット紹介した。

■Underworld(アンダーワールド)/ UK

Underworld - Born Slippy (Nuxx)

TOMO:アンダーワールドは、カール・ハイドとリック・スミスによる2人組ユニットですです。1980年代から活動していますが、躍進したのは90年代中盤です。特に、映画『トレインスポッティング』で使用された『Born Slippy (Nuxx)』の大ヒットが大きかったと思います。彼らが2人組になったのは、厳密には2002年からで、それ以前は3人組でした。94年の初来日時にサポートDJやらせてもらいました。
あっこゴリラ:すごい! 当時の90年代にこのライブを体感したかったです。やっぱり当時はヤバかったですか?
TOMO:そうですね。90年代は黄金期の一つだったので、テクノを中心に盛り上がっていましたね。

■The Chemical Brothers(ケミカル・ブラザーズ)/ UK

The Chemical Brothers - Setting Sun

TOMO:エド・シモンズとトム・ローランズによる2人組で、1989年に結成されました。躍進したのは、96年にオアシスのノエル・ギャラガーをフィーチャーした『Setting Sun』がUKでNo.1になってからですね。初来日は95年で、こちらもサポートDJやらせてもらいました。
あっこゴリラ:ヤバい!
TOMO:アンダーワールドもケミカル・ブラザーズも有名になる前から知っていたからっていうのもあります。来日したときは、一緒に楽器屋に行ったりもしました。

■Basement Jaxx(ベースメント・ジャックス)/ UK

Basement Jaxx - Flylife

TOMO:フィリックス・バクストンとサイモン・ラトクリフによる2人組です。1994年に結成されました。注目されたのは97年の『Fly Life』で、これはフィルターハウスですね。そして、99年の『Red Alert』でブレイクしました。彼らは基本的にはハウス・ユニットですが、サイモンはギターも弾きますし、フィリックスは歌ったりもするので、ライブはけっこう派手な感じです。

Basement Jaxx - Red Alert

■Daft Punk(ダフト・パンク)/ フランス

Daft Punk - One More Time

TOMO:トーマ・バンガルテルとギ=マニュエル・ド・オメン=クリストによる2人組です。1993年結成で、最初はイギリスの「SOMA」というテクノ・レーベルをベースに活動していたので、テクノのイメージがあったと思います。当時はロボットの被り物をしていなくて、生身の人でした。大ブレイクは、2000年の『One More Time』とアルバムの『DISCOVERY』で、それ以降はエレクトロの代表格というイメージです。最近だと2013年の『Get Lucky』で知っている人も多いかもしれないですね。

■Justice(ジャスティス)/ フランス

Justice Vs Simian - We Are Your Friends

TOMO:ギャスパール・オジェとグザヴィエ・ドゥ・ロズネによる2人組です。2003年に結成されました。ここからは21世紀の人たちですね。ダフト・パンクの影響下にあって、フレンチ・エレクトロと言えば彼らです。2006年の『We Are Your Friends』で注目されて、2007年のデビュー・アルバム『Cross』はグラミーにもノミネートされました。実際は、日本と本国フランスで特別人気が高かったイメージです。

■Disclosure(ディスクロージャー)/ UK

Disclosure - Latch feat. Sam Smith

TOMO:ガイ・ローレンスとハワード・ローレンスによる2人組です。2010年デビューのハウス・ユニットですが、作風はけっこう幅広いです。2012年にサム・スミスをフィーチャーした『Latch』でブレイクしました。2013年のデビュー・アルバム『Settle』、2015年リリースの2ndアルバム『Caracal』がUKでNo.1になっています。当時、EDMブームが大爆発してる中、UKではEDMとは距離を置いたハウス・ブームがあったのも面白いですよね。

今、世界を席巻している2人組は、Dimitri Vegas & Like Mike

近年の音楽シーンを盛り上げている2人組ユニットについて訊くと、EDMシーンで最も成功したアーティストとしてThe Chainsmokers(ザ・チェインスモーカーズ)を挙げた。

TOMO:アンドリュー・タガート&アレックス・ポールによるThe Chainsmokersは、2012年にデビューして、2014年に『#SELFIE』でブレイクしました。その後、大胆に路線変更してヒットを連発。2016年の『Closer』はYouTubeで25億回再生ですから、EDMシーンで最も成功したアーティストだと思います。アンドリューは『Paris』以降、歌も歌うようになったのでライブ映えもします。

The Chainsmokers - #SELFIE

The Chainsmokers - Closer ft. Halsey

The Chainsmokers - Paris

そして、いま世界を席巻している2人組というのが、Dimitri Vegas & Like Mike(ディミトリ・ヴェガス&ライク・マイク)だ。

TOMO:彼らは、ベルギーで行われている世界最大級のダンスフェスティバル「Tomorrowland」所属の兄弟DJです。2008年にデビューして、英DJ Magが毎年発表しているDJの世界ランキングで、2015年と2019年にNo.1になっています。2010年代の「Tomorrowland」の急成長とともに躍進したと言っていいと思います。兄のディミトリがDJ、弟のライクがMCをやることが多いです。音的には大会場向けのビッグルームEDMがメインですが、近年はポップな曲もリリースしています。

Dimitri Vegas, Martin Garrix, Like Mike - Tremor

最後に、今の世界のダンスミュージック・シーンに見られるヒットの傾向について伺った。

TOMO:コロナ禍でフェスやクラブがほとんど動いていないこともあって、ラジオやストリーミング向けのポップな音が中心になってきています。加工したボーカルとシンプルなベースラインのスラップ・ハウスは人気がありますね。アンダーグラウンドでは、カルヴィン・ハリスが「Love Regenerator」名義でやってるように、90年代のハウスやテクノの再評価が起きています。EDMで大騒ぎした2010年代への反動なのかもしれないですね。

Love Regenerator, Steve Lacy - Live Without Your Love

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