Reolが語る「歌詞の美しさへのこだわり」に、Ayase(YOASOBI)も共感

J-WAVE(81.3FM)×「MUSIC FUN !」連動企画である、深夜の音楽座談プログラム『WOW MUSIC』。“すごい"音楽をつくるクリエイターが“WOW"と思ういい音楽とは? 毎月1人のクリエイターがマンスリープレゼンターとして登場し、ゲストとトークを繰り広げる。

12月のマンスリープレゼンターはYOASOBIのAyase。12月4日(金)のオンエアでは、シンガーソングライター、マルチアーティストのReolがゲストに登場。ここでは、10代の頃に聴いていた音楽や影響を受けた楽曲、歌詞へのこだわりについて語ったパートを紹介する。

小学生時代は、アカデミックな音楽ばかりを聴いていた

AyaseとReolが知り合ったのは、1年以上前。しかし会話をする機会がなく、ここ1、2カ月でプライベートでも遊ぶほど急速に仲良くなったという。Ayaseはオンエア前、自身のTwitterで「最近ガチで週1のペースで遊んでる」と明かしていた。

AyaseがReolに「10代の頃に聴いていた音楽」を問うと、「中学に入るまでボーカルミュージックはほとんど聴かなかった」と意外な答えが返ってきた。

Reol:それまでは吹奏楽や金管バンドをやっていたから、アカデミックな音楽をずっと聴いていたの。でも、中学校に入ってから東京事変や、YUKIさんを知ってからJUDY AND MARYを聴くようになって、そこから人の声のある音楽のよさに気付いて、ポップスを聴くようになったかな。
Ayase:女性ボーカルが多かった?
Reol:そうですね。自分が女だから自分の曲みたいな感じで聴けたような気がする。
Ayase:モーニング娘。がすごく好きって言ってたよね?
Reol:好き。つんく♂イズムは大好きですね。初めてアイドルを知ったのがモーニング娘。だから。

その後、高校で軽音部に入部したことをきっかけに、Reolはバンド音楽に傾倒していく。軽音部では「洋楽が一番かっこいい」という雰囲気があり、「洋楽や重めの音を聴くようになった」という。

Reol:高校生のときは、システム・オブ・ア・ダウンとか重い音が好きになった時期かな。でも平行して、ニコニコ動画とかにもズブズブになった。デスクトップミュージックカルチャー、打ち込みの音のよさにも触れて、同時進行で聴いていた感じですね。

3歳からピアノを習うも「才能がない」と感じた

3歳からピアノを始めたReolだが、自身では「まったく才能を感じなかった」と振り返る。

Reol:レッスンに行くと前の子が弾いている音が聴こえて「え、ランク違くない?」って(笑)。部屋から出てきた子が自分と同世代くらいだと、「私はピアノじゃないわ」って。でも中学3年生くらいまで続けたんだよね。当時は小学生だからそんなに考え込むこともなかったけど。それで小学校4年生のときに学校のマーチングバンドを見て「ここでトランペットを吹きたい」と思って、マーチングバンドに入って、そこでトランペットで超才能を感じた(笑)。ピアノと違って人口が少ないから、音が鳴っただけで「才能あるんじゃね?」ってなったから、相対的にピアノも楽しくなったんだよね。
Ayase:なるほどね。ほかに楽器は?
Reol:ギターとかちょこちょこやったけど、そんなに弾けると豪語できるほどの腕はないな(笑)。ちゃんとやったのはピアノとトランペットですね。(Ayaseも)ピアノはガチでやってたんでしょ。才能は感じてた?
Ayase:めちゃくちゃ感じてた。本当に天才だと思ってた(笑)。
Reol:そうじゃないと続かないよね。「自分はこれで褒められる」みたいな。

Reolがボーカルミュージックにハマったのは、東京事変がきっかけ

影響を受けた楽曲として、Reolは東京事変『修羅場』を挙げた。

東京事変『修羅場』

Reol:ボーカルミュージックかつバックミュージックも含めて興味を持った入り口は、東京事変。ボーカル以外の楽器にも耳がいった。ドラマ『大奥~華の乱~』(フジテレビ系)のエンディングテーマだったシングルバージョンの『修羅場』ですね。
Ayase:俺はアダルトバージョン(アルバム『大人(アダルト)』に収録された『修羅場adult ver.』)かな。
Reol:分かれるよね、そこは派閥が(笑)。



Ayase:俺はたまたまそっちから入っちゃったから、あのギターリフのイメージがすごく強い。
Reol:あ~、アルバムで聴いていた人はそうかもしれない。この曲が自分の基盤。生音もあるけど打ち込みもバリバリ使うんだよね。音のよさの追求って素晴らしいと思った。

歌詞としての美しさと詩としての美しさは違う

楽曲作りに話題が及ぶと、歌詞に対するReolの深いこだわりが垣間見えた。

Ayase:歌詞は最後?
Reol:メロから出た曲は同時出しなんだよね。基本、その同時に出てきた歌詞は変えないほうがよくて。
Ayase:うん、絶対にそう。
Reol:変えるともう違うんだよね。言葉が変わると子音が変わってリズムが変わる感じがする。だからそこを大事にして、キラーなメロディが出たらそこを軸に付け足していくことが多いかなと思います。
Ayase:まったく異論はないです。
Reol:やっぱね、直感に勝る裏付けってないと思う。
Ayase:歌詞によってメロディを生きるも殺すも決まってくる。それも含めての音だよね。同じメロディラインだったら何を入れてもいいわけじゃない。
Reol:そう思う。歌詞として美しいのと詩として美しいのは、全然違う。詩として美しくても、それを音楽でやる意味がなければいけないと思う。
Ayase:すごくいいこと言ってますよ。めちゃめちゃ共感。もちろん言葉の意味合いとか文脈も大事なんだけど、そもそも聴くものというのが大前提だから。
Reol:音楽に関しては「メロディが一番偉い」と思ってるから、歌詞はそれの装飾というかね。
Ayase:その耳障りとか言葉のはまり方の気持ちよさは『第六感』で感じた。キレイにはめ込んでるな~と思って。じっくり歌詞を見ながら聴いてみたら、すごくおもしろい言葉の詰まり方してた。

YouTubeチャンネル「Reol Official」より

Reol:あれも同時出しだったんだよね。CMソングだったこともあって、サビから作ることを前提にして打ち合わせした帰りだね。「あ、これだ!」って浮かんでボイスメモした。だからサビは3秒くらいで生まれた。そのサビをいかに生かすかってことでAメロとかBメロを作った。

Reolの最新情報は公式サイト、またはオフィシャルTwitter まで。

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