J-WAVEで放送中の番組『ANA WORLD AIR CURRENT』(ナビゲーター:葉加瀬太郎)。11月14日(土)のオンエアでは、「ポーランド映画祭」を主催する小倉聖子氏が登場。ポーランドのカルチャーや映画の魅力を語った。
「(『アンナと過ごした4日間』は)灰色の空にいっぱいの雲がある映像とか、ものすごい映像と景色と内容で、ポーランドってどんなところ?と興味を持った」という小倉氏。さらに、この作品を手がけたイエジー・スコリモフスキ監督に「ポーランドにはいい映画がいっぱいあるよ」「日本で映画祭やったらいいじゃない」と言われたそう。
そして「2012年にポーランド広報文化センターの主催で『ポーランド映画祭』を開催すると、ものすごくたくさんの人が来てくださって、こんなに関心が高いんだとポーランドの文化庁の方も興味を持ってくださって」「文化庁の方から『一回ポーランドに来てポーランドで映画を観てください』と招待をいただいて」というのが、2013年に初めて現地を訪れたきっかけだったという。
葉加瀬:初めて行ったポーランドの印象はどうでした?
小倉:もう居心地がよかったです。ポーランドに着いたらまずクラコフ(という街)に行きました。とりあえずご飯を食べようとレストランに入ったんですが、それがバーだったんです。すると(お店の)お兄さんが「疲れたでしょ」ってウォッカをポンって(置いてくれて)、それがすごくおいしくて。(現地の)映画祭では、アテンドしてくれる19〜20歳の子が本当に「ポーランド映画を楽しんでください」ということを一生懸命伝えてくれて、なんて居心地がいいんだろうという印象だったんです。
葉加瀬:居心地がいい、まさに“Cozy”(居心地のよい)な感じですよね。
小倉:そうなんです、その言葉がぴったりだと思います。
葉加瀬:決してきらびやかなところがあるわけでもないし、洒落たご飯も出てこないんだけど、キャベツの酢漬けをそのままトマトと煮たシチューみたいな……でもこれでいいじゃん、みたいな。素朴ですよね。現地に行ったのは春でしたか?
小倉:春です。その翌年は2月、真冬に行きました。もう寒くて、でも気持ちよくて、寒いときこそウォッカというのは理にかなっているなと思いました。みんな寒くてバーに入ってウォッカを飲んで、また外に出ていく。寒いポーランドもよかったですよ。
昨年、日本とポーランドは国交樹立100周年。この節目を記念し小倉氏は『ワルシャワ、文化、今日』という本を企画制作した。マチェイ氏とともに、ワルシャワの様々な場所を写真で紹介している。
「世界遺産だけじゃない、ショパンだけじゃない、若い人にも写真から入って『ここ行ってみたい』って思えるものを作りたいなと思って、こういう本を作りました。案外治安もよく、物価も安いので。まずポーランドに着いたらSIMカードを買って入れ替えてもらって、この本の最後にあるQRコードを読み込むとこの本に入っているものが(Google Mapで)出てくるので、そのまますぐ行けるようになっているんです。地元との人とぜひ話してほしいから、そういう場所を紹介しています」と、また旅行に行けるようになったときの、この本の楽しみ方を教えてくれた。
上映時間585分の『デカローグ』は、「基本的にテレビドラマとして制作されているものなので、1時間弱のものが10話。十戒をテーマにした10話」あるという。「コロナ禍になったときに何ができるかなとずっと考えていて、そのときに映画の持つ力とか、ポーランド人の底力みたいなものを、この機会に紹介したいと思ったときにこれしかないと思った」のがこの作品だという。「大変なときだからこそ、それでもやっぱり生きていかないといけないという状況に置かれたときの人の力を、ポーランド映画からも感じてほしい」と語る。
『聖なる犯罪者』は「少年院から一時的に出た青年が労働したくないというので、自分が(偽の)牧師になってしまう。あるとき少年院で一緒だった人がその村を訪れてバレちゃって、じゃあこの後どうなるのか……というところを描いている」という。「(ポーランドは)やはりカトリック教の国で、村に行けば協会が必ず中心にあって。もしその中にこんな人がいたらどうなるのということをうまく描いています。映像も素晴らしいですし、役者の演技も本当にいいです。来年日本で公開するのですが、一足先に上映させていただきます」と語ってくれた。
「ポーランド映画祭2020」の最新情報は公式サイトまで。
バーで「疲れたでしょ」と出してくれたウォッカのおいしさ
映画配給会社で配給・宣伝業務に携わり多くのヨーロッパ映画を担当する小倉氏は、映画『アンナと過ごした4日間』を担当したことをきっかけに、ポーランドに興味を持つように。「(『アンナと過ごした4日間』は)灰色の空にいっぱいの雲がある映像とか、ものすごい映像と景色と内容で、ポーランドってどんなところ?と興味を持った」という小倉氏。さらに、この作品を手がけたイエジー・スコリモフスキ監督に「ポーランドにはいい映画がいっぱいあるよ」「日本で映画祭やったらいいじゃない」と言われたそう。
そして「2012年にポーランド広報文化センターの主催で『ポーランド映画祭』を開催すると、ものすごくたくさんの人が来てくださって、こんなに関心が高いんだとポーランドの文化庁の方も興味を持ってくださって」「文化庁の方から『一回ポーランドに来てポーランドで映画を観てください』と招待をいただいて」というのが、2013年に初めて現地を訪れたきっかけだったという。
葉加瀬:初めて行ったポーランドの印象はどうでした?
小倉:もう居心地がよかったです。ポーランドに着いたらまずクラコフ(という街)に行きました。とりあえずご飯を食べようとレストランに入ったんですが、それがバーだったんです。すると(お店の)お兄さんが「疲れたでしょ」ってウォッカをポンって(置いてくれて)、それがすごくおいしくて。(現地の)映画祭では、アテンドしてくれる19〜20歳の子が本当に「ポーランド映画を楽しんでください」ということを一生懸命伝えてくれて、なんて居心地がいいんだろうという印象だったんです。
葉加瀬:居心地がいい、まさに“Cozy”(居心地のよい)な感じですよね。
小倉:そうなんです、その言葉がぴったりだと思います。
葉加瀬:決してきらびやかなところがあるわけでもないし、洒落たご飯も出てこないんだけど、キャベツの酢漬けをそのままトマトと煮たシチューみたいな……でもこれでいいじゃん、みたいな。素朴ですよね。現地に行ったのは春でしたか?
小倉:春です。その翌年は2月、真冬に行きました。もう寒くて、でも気持ちよくて、寒いときこそウォッカというのは理にかなっているなと思いました。みんな寒くてバーに入ってウォッカを飲んで、また外に出ていく。寒いポーランドもよかったですよ。
「地元の人とぜひ話してほしい」 旅行に役立つ本も
小倉氏は、2015年には現地で2ヶ月間の語学留学を経験。ポーランド映画をきっかけに知り合った写真家 マチェイ・コモロフスキ氏と2016年に結婚した。昨年、日本とポーランドは国交樹立100周年。この節目を記念し小倉氏は『ワルシャワ、文化、今日』という本を企画制作した。マチェイ氏とともに、ワルシャワの様々な場所を写真で紹介している。
「世界遺産だけじゃない、ショパンだけじゃない、若い人にも写真から入って『ここ行ってみたい』って思えるものを作りたいなと思って、こういう本を作りました。案外治安もよく、物価も安いので。まずポーランドに着いたらSIMカードを買って入れ替えてもらって、この本の最後にあるQRコードを読み込むとこの本に入っているものが(Google Mapで)出てくるので、そのまますぐ行けるようになっているんです。地元との人とぜひ話してほしいから、そういう場所を紹介しています」と、また旅行に行けるようになったときの、この本の楽しみ方を教えてくれた。
「ポーランド映画祭2020」上映作品の見どころ
「ポーランド映画祭2020」は11月20日(金)〜11月26日(木)、東京都写真美術館にて開催予定。上映作品である、『デカローグ』と『聖なる犯罪者』の魅力を語った。上映時間585分の『デカローグ』は、「基本的にテレビドラマとして制作されているものなので、1時間弱のものが10話。十戒をテーマにした10話」あるという。「コロナ禍になったときに何ができるかなとずっと考えていて、そのときに映画の持つ力とか、ポーランド人の底力みたいなものを、この機会に紹介したいと思ったときにこれしかないと思った」のがこの作品だという。「大変なときだからこそ、それでもやっぱり生きていかないといけないという状況に置かれたときの人の力を、ポーランド映画からも感じてほしい」と語る。
『聖なる犯罪者』は「少年院から一時的に出た青年が労働したくないというので、自分が(偽の)牧師になってしまう。あるとき少年院で一緒だった人がその村を訪れてバレちゃって、じゃあこの後どうなるのか……というところを描いている」という。「(ポーランドは)やはりカトリック教の国で、村に行けば協会が必ず中心にあって。もしその中にこんな人がいたらどうなるのということをうまく描いています。映像も素晴らしいですし、役者の演技も本当にいいです。来年日本で公開するのですが、一足先に上映させていただきます」と語ってくれた。
「ポーランド映画祭2020」の最新情報は公式サイトまで。
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2020年11月21日28時59分まで
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番組情報
- ANA WORLD AIR CURRENT
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毎週土曜19:00-20:00
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葉加瀬太郎