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挑戦の成功には「速い」「平等」「楽しい」が大事。台湾のデジタル担当大臣オードリー・タンが語る

挑戦の成功には「速い」「平等」「楽しい」が大事。台湾のデジタル担当大臣オードリー・タンが語る

日本最大級のデジタル・クリエイティブフェスティバル「J-WAVE INNOVATION WORLD FESTA 2020 supported by CHINTAI」(以下、イノフェス)が、2020年10月17日(土)と18日(日)の2日間、オンラインで開催。テクノロジー、音楽、エンターテインメント、サイエンス、アートがクロスオーバーするイベントだ。

2016年の筑波大学での開催に始まり、今年で5回目にして初のオンライン配信。「コニカミノルタプラネタリア TOKYO」の360度全天周スクリーンに囲まれたステージよりお届けする。ウィズコロナの新しい時代において、私たちの暮らしや社会がどうあるべきなのか、エンターテインメントはどう進化していくのか、さまざまな角度から紐解いていく。

トークでは、落合陽一、亀田誠治、YOASOBI、台湾デジタル担当大臣のオードリー・タン、小橋賢児、のん、松尾スズキ、坂本龍一、チームラボ代表の猪子寿之など各界で活躍する著名人が出演。ライブでは、長渕剛(アーティスト) × 川田十夢(AR三兄弟長男)、後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION) × Ovall、藤原さくら × Michael Kaneko、WONK feat. 中山晃子など、この日だけのスペシャルパフォーマンスを楽しめる。視聴の詳細はこちら(https://www.j-wave.co.jp/iwf2020/)。

開催に先駆けて、10月12日(月)~15日(木)の『STEP ONE』では、イノフェスの楽しみ方を解説した。14日(水)のオンエアでは、台湾のデジタル担当大臣、オードリー・タン氏からのコメントが届いた。オードリーは17日に出演する。

チャレンジを活かすために重要な3つの要素は

コロナ禍において、深刻なマスク不足をデジタルの力で解決に導いて世界から注目を集めた台湾のデジタル担当大臣、オードリー・タン。彼の歩みを、シビックハッカーで一般社団法人コード・フォー・ジャパンの関 治之氏と、J-WAVEナビゲーターであるサッシャが掘り下げる。

オードリーとウェブで会議をしたサッシャは、「難しい話を、楽しくわかりやすく、ジョークを交えて話してくれる」と、フランクな人柄だったことを報告。そんなオードリーに、『STEP ONE』では「もし目の前にチャレンジがあったら、それをどうやってチャンスに変えていくのか?」という質問を投げかけた。

オードリー:英元首相のウィンストン・チャーチルは、「よい危機を無駄にするな」と言っています。「チャレンジが来たとき」というのは「自分たちの可能性というのをもう一度考え直さないといけない」ということを強いられるわけです。普段、日常のときは自分たちのポテンシャルの小さなところしか使っていません。チャレンジが来たときにイノベーションを起こすために大事なのは「速い」「平等」「楽しい」です。

マスク問題でも、この3つをポイントとして対策がとられた。

オードリー:まずは「速い」については、即日的に、24時間のリアルタイムで動くことが重要です。たとえば地震のあとは72時間が勝負と言われていて、そのあいだに動いていかないといけない。マスクの問題では、とにかくサイクルを早めていきました。「平等」も大事で、台湾では30秒おきに「どこの薬局にマスクが売っているのか?」が公開されました。購入する側、提供する側においても平等ということです。最後に「楽しい」。危機の状態にあると人々は恐怖を感じて陰謀論などを信じてしまいます。ウイルスそのものに楽しい要素はありませんが、科学者としてはインターネットミーム、面白い動画や画像といったもので噂を倒していくということが大事なんです。たとえばソーシャルディスタンスについては「3頭の柴犬分の間隔を開けなさい」みたいな画像を作ったりして、そういったミームで楽しみながら覚えるといった、陰謀論に対しては面白さで打ち破っていきます。だから、「速い」「平等」「楽しい」という3つが大事だと思います。

サッシャによると、オードリーが話した3つの要素は、英語で言うと「3つのF」。「fast(速さ)」「fair(公平さ)」「fun(楽しさ)」だ。

増井:恐れの感情をケアするような方法を考えたりもされているんですね。
サッシャ:「チャレンジのとき」は、どうしても不安や恐れがありますが、それを楽しむ。楽しいというのは難しいけど、楽しむことも重要だということですね。ぜひともこんなフランクな、そして非常に切れ者のオードリー・タンさんも登場する「イノフェス」にぜひともご参加いただきたいと思います。

イノフェスの開催はオンラインで、2020年10月17日(土)、18日(日)の2日間。360度VR映像/2D映像をフルハイビジョン画質(1080P)で視聴でき、アーカイブも楽しめる視聴券は、2000円(税込)で販売中。2Dの標準画質(480P)は無料で視聴が可能。

チケットの詳細、またタイムテーブルや出演者についてはイノフェス公式サイト(https://www.j-wave.co.jp/iwf2020/)をチェック。一部は以下の通り。

【ライブ】

・長渕剛(アーティスト) × 川田十夢(AR三兄弟長男)
・後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION) × Ovall
・藤原さくら × Michael Kaneko
・WONK feat. 中山晃子
…など

【トーク】

「新しい時代のエンターテインメント」
別所哲也(俳優・国際短編映画祭代表) × 宮本亞門(演出家) × 小橋賢児(クリエイティブディレクター)

「For the Future Beyond 2020 ~新しい時代を生きるために~」
小林武史(音楽プロデューサー) × 齋藤精一(ライゾマティクス・アーキテクチャー主宰)

「ソーシャルディスタンス時代の音楽のイノベーション」
亀田誠治(音楽プロデューサー) × 落合陽一(メディアアーティスト) × 鈴木貴歩(エンターテック・アクセラレーター) × YOASOBI(アーティスト)

「AIが創る新しい未来」
羽生善治(将棋棋士) × 松尾豊(東京大学 大学院工学系研究科教授) × 川田十夢(AR三兄弟)

「新しい時代を生きるために伝えたいこと」
坂本龍一(音楽家) × 福岡伸一(生物学者)

「新しい時代の舞台の魅力」
のん(女優・創作あーちすと) × 松尾スズキ(俳優・大人計画主宰)

「人生をデザインする ~新しい時代の生き方・働き方~」
森本祥司(レンタルなんもしない人) × 秋元里奈(食べチョク代表) × モデレーター・渡邉康太郎(Takram)

「アフターコロナ時代の私たちの生き方」
宮田裕章(慶應義塾大学医学部教授) × 石川善樹(予防医学研究者) × 田原総一朗(ジャーナリスト) × モデレーター・竹下隆一郎(ハフポスト日本版編集長)

「アートとエンターテインメントの未来」
猪子寿之(チームラボ代表) × 小橋賢児(クリエイティブディレクター)

「JAM THE WORLD SPECIAL~報道番組のサステイナビリティとあるべき姿を考える~」
津田大介 × 青木理 × 安田菜津紀 × 堀潤
…など

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2020年10月20日28時59分まで

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番組情報
STEP ONE
月・火・水・木曜
9:00-12:30

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