災害時の食事に困らない。「ローリングストック」を今日から始めよう

非常食は、賞味期限を切らしてしまいがちだ。いざというときに困らないよう、「ローリングストック」という備蓄法を取り入れてみてはいかがだろうか。どういったものなのか、防災アドバイザーの岡本裕紀子さんに訊いた。

岡本さんが解説したのは、J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」(ナビゲーター:サッシャ・増井なぎさ)。9月1日(火)のオンエア。

日持ちする野菜もOK。「ローリングストック」のやり方

ローリングストックとは、「日常の食生活で日持ちのする食材を賞味期限が近いものから消費して、使った分を買い足しする備蓄法」だ。

サッシャ:たしかに、非常食って非常のときしか食べないから、そのまま賞味期限を迎えてしまうことが多いんですよね。だけどローリングストックを活用すれば非常食を捨ててしまうことはなくなりそうですね。
岡本:そうですね。お財布に優しい備蓄法だと思います。
サッシャ:保存食というのは、たとえば缶詰ですか?
岡本:はい。とてもローリングストックに適した食材です。他には乾物だったりレトルト食品、日持ちのする野菜類もオススメです。
増井:野菜も備蓄に含まれるんですね。
岡本:日持ちすること、長期保存できること、常温で保存できることを意識して、家にたくさん保存食をストックする環境を作り出してほしいです。
サッシャ:保存に向いている野菜は、たとえばどんなものがありますか。
岡本:タマネギやジャガイモなどはローリングストックに適しているので、ぜひ確保してほしいですね。
増井:保存食にカップ麺はどうですか?
岡本:お水さえあれば料理できるものですので、ぜひ活用していただきたいです。災害によってガスが止まってしまった場合は、カセットコンロが必要になりますね。災害時に火を使った調理ができるかどうかは食のバリエーションを大きく左右させるので、ぜひ一台はカセットコンロをご準備いただきたいです。あとは、パスタやフリーズドライの商品もストックに適していますね。また、災害時はお菓子によってリラックス効果を得ることもできますので、ローリングストックにぜひ取り入れていただければなと思います。

災害時の健康を心身ともに維持するため、自分がおいしいと感じるものを選ぶようにしよう。

分散して備蓄することが重要

備蓄する量として、大規模な災害で備えるためには、各家庭で1週間分が必要だと言われている。水の場合、1人あたり1日3リットルだ。置く場所にも注意したい。

岡本:備蓄というと、特定の部屋にまとめて置くというイメージがあると思います。でも、私がオススメするのは、いろんな部屋に少しずつ置いておく「分散保管」です。
増井:たしかに、どこかの部屋が使用できない状況になったとしても、備蓄が分散されていれば安心できますね。
サッシャ:車を持っている人は、車のなかでも保管しておくとよさそうですね。
岡本:そうですね。動く我が家の備蓄倉庫という感覚で利用していただきたいです。

J-WAVE『STEP ONE』のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」では、気になるニュースをその裏側から光を当て、様々な視点から紹介する。放送は月曜~木曜の10時10分頃から。
番組情報
STEP ONE
月・火・水・木曜
9:00-12:30

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