J-WAVEで放送中の番組『ACROSS THE SKY』(ナビゲーター:玄理)のワンコーナー「IMASIA」(ナビゲーター:SKY-HI)。8月23日(日)の放送では、グラミーノミネートの経験を持つ日本人プロデューサー、starRoとのトークの模様をお届けした。
SKY-HI:今どちらにいらっしゃるんですか?
starRo:東京にいます。
SKY-HI:それこそグラミーの話があったときは、LAで活動されていました。東京に戻ってこられてしばらく経ちますよね?
starRo:1年半ぐらい経ちました。LAと東京を行ったり来たりしようと思っていたら、コロナでずっと東京にいたままになっているという。
SKY-HI:一緒に楽曲を作らせていただいたときも、レコーディングのときはスタジオで一緒にやらせていただいて、最初の打ち合わせは逆にLAにいらっしゃるときに電話をつないでみたいな。
starRo:確かにそうだった。
SKY-HI:まさに「行ったり来たりされているな」というタイミングでした。僕がstarRoさんとスタジオに入って感動したのが、すごく踊られる方なんですよね。すごくエモーショナルというか、それが楽しかったのを記憶しています。
starRo:ありがとうございます(笑)。
SKY-HI:まさにそういうエモーションをそのまま音楽に落とし込む性質がある方だと思います。
SKY-HIは、アメリカのメジャーアーティストたちの主流となっているという“ライティング・セッション”という制作方法に言及した。
SKY-HI:ライティング・セッションは何人ものプロデューサーが集まって何十曲も作っていって、そこから数曲を選んでいったりするというスタイルです。実際にはいかがでしたか?
starRo:僕はサラリーマンをずっとやっていたので、大きな組織のなかで仕事をするというのはある意味慣れてもいたんです。ですが、むしろそういうのが嫌というか「マイペースでいきたい」というところもあって、だんだんと現在の生き方になってきました。そういう意味でいうと、いわゆるコライト(ライティング・セッション)というのは、大きなスタジオに同業者が10人とか20人とか集まって、わりとスポーツみたいなんです。僕的にはあまりそういうのが得意じゃないから……マックス3人ぐらいですかね。心が通じ合えるというか、音楽として通じ合えるみたいな人と心置きなく作りたいほうなので。
SKY-HI:そういう作り方も本当に多いし、もう1個はベッドルーム(自宅で楽曲制作をする手法)というのに二極化されています。確かにアーティシズムを大事にされる方が、どんどんとプライベート空間で作っていくようになっていく空気も感じるので、なんだかすごく「わかりみ」があります。
SKY-HI:アイデンティティとしてアジア人、日本人として活動をしながら、英語圏のLAでさまざまなアーティストと制作をされています。そのなかでプラスだったこと、逆に困難だったことはありますか?
starRo:やっている音楽によると思います。特に僕がやっているような音楽って、いわゆるアフリカンアメリカンのコミュニティが軸になっている、そういうところから来ているグルーヴミュージックみたいなものがベースになっているんです。なので、特にそういうところだと、アジア人が極端に少なくなっちゃって。アジア人といってもフィリピン系は多いんです。わりとR&Bとかヒップホップのカルチャーがもともとあって、アジア人といえば大体フィリピン人なんですけど、それでもコミュニティのなかではマイノリティーなので。だからそういった意味では、ネットワーク的なものという部分でアジア人として不利ではあったんです。でも逆に、どこにも属さないからウケたというのもあると思うので
。 SKY-HI:確かに聴いた瞬間に「あ、starRoだ!」という感じの、タギングされたサウンドメイキングみたいなのがありました。
starRo:ありがとうございます。
SKY-HI:いやホント、シンプルにファンなので楽しく聴かせていただいてます(笑)。
starRo:(笑)。
SKY-HI:starRoさんが面白いなと思うのは、アーティストとビジネスとしての側面とか、アーティストのメンタルヘルスとか、そういったところにもすごく言及されていることが多いと思います。「まさにこういうこと」というのがすごく多かったりするんです。「代弁していただいてありがとうございます!」というのも本当に多い。
starRo:(笑)。
SKY-HI:実際に表立ってそういった発言をしていくようになったのは、なにかきっかけはあるんですか?
starRo:自分自身も音楽家として普通の道を歩んでいるという感覚はないんです。そういった意味では、自分から見える景色みたいなものは、ある程度特殊なのかなと思っていて、そういうところを共有したいと思っているのが1つです。グラミーのあとにコライト・セッションとかいろいろな活動の形態を通ってきて、今に落ち着いてきているところがあります。そういった意味でもとりあえず、今まで見た景色をみんなにシェアすることで「こういう風にしなさい」という意味じゃなくて、それがアーティスト活動のヒントになればなというところですかね。今はいろいろな活動形態ができる時代なので、そういった意味でもお役に立てればなと思っています。
SKY-HI:自分が悩んでいたり考えていることって「すごく局所的なことなのでは?」と思うことが多かったりするので、ああいうことをおっしゃっている方がいるのは、すごく心強かったんです。
starRoの最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。
『ACROSS THE SKY』のワンコーナー「IMASIA」では、ラッパーのSKY-HIがラップ、ヒップホップを軸にした切り口で、アジアのカルチャーを追う。放送は毎週日曜の10時40分から。
スタジオでダンス! エモーショナルなstarRo
8月7日に初のボーカル作品『eternity』配信リリースしたstarRoは、今回リモートで出演。グローバルに活動していることもあり、新型コロナウイルスの影響を受けている実感があるという。SKY-HI:今どちらにいらっしゃるんですか?
starRo:東京にいます。
SKY-HI:それこそグラミーの話があったときは、LAで活動されていました。東京に戻ってこられてしばらく経ちますよね?
starRo:1年半ぐらい経ちました。LAと東京を行ったり来たりしようと思っていたら、コロナでずっと東京にいたままになっているという。
SKY-HI:一緒に楽曲を作らせていただいたときも、レコーディングのときはスタジオで一緒にやらせていただいて、最初の打ち合わせは逆にLAにいらっしゃるときに電話をつないでみたいな。
starRo:確かにそうだった。
SKY-HI:まさに「行ったり来たりされているな」というタイミングでした。僕がstarRoさんとスタジオに入って感動したのが、すごく踊られる方なんですよね。すごくエモーショナルというか、それが楽しかったのを記憶しています。
starRo:ありがとうございます(笑)。
SKY-HI:まさにそういうエモーションをそのまま音楽に落とし込む性質がある方だと思います。
SKY-HIは、アメリカのメジャーアーティストたちの主流となっているという“ライティング・セッション”という制作方法に言及した。
SKY-HI:ライティング・セッションは何人ものプロデューサーが集まって何十曲も作っていって、そこから数曲を選んでいったりするというスタイルです。実際にはいかがでしたか?
starRo:僕はサラリーマンをずっとやっていたので、大きな組織のなかで仕事をするというのはある意味慣れてもいたんです。ですが、むしろそういうのが嫌というか「マイペースでいきたい」というところもあって、だんだんと現在の生き方になってきました。そういう意味でいうと、いわゆるコライト(ライティング・セッション)というのは、大きなスタジオに同業者が10人とか20人とか集まって、わりとスポーツみたいなんです。僕的にはあまりそういうのが得意じゃないから……マックス3人ぐらいですかね。心が通じ合えるというか、音楽として通じ合えるみたいな人と心置きなく作りたいほうなので。
SKY-HI:そういう作り方も本当に多いし、もう1個はベッドルーム(自宅で楽曲制作をする手法)というのに二極化されています。確かにアーティシズムを大事にされる方が、どんどんとプライベート空間で作っていくようになっていく空気も感じるので、なんだかすごく「わかりみ」があります。
アジア人はマイノリティー「逆にどこにも属さないからウケた」
starRoは2017年、グラミー賞「ベスト・リミックス・レコーディング部門」に、日本人として初のノミネートを果たした。国際的に活躍するstarRoだが、海外で日本人として活動することの難しさを明かす。SKY-HI:アイデンティティとしてアジア人、日本人として活動をしながら、英語圏のLAでさまざまなアーティストと制作をされています。そのなかでプラスだったこと、逆に困難だったことはありますか?
starRo:やっている音楽によると思います。特に僕がやっているような音楽って、いわゆるアフリカンアメリカンのコミュニティが軸になっている、そういうところから来ているグルーヴミュージックみたいなものがベースになっているんです。なので、特にそういうところだと、アジア人が極端に少なくなっちゃって。アジア人といってもフィリピン系は多いんです。わりとR&Bとかヒップホップのカルチャーがもともとあって、アジア人といえば大体フィリピン人なんですけど、それでもコミュニティのなかではマイノリティーなので。だからそういった意味では、ネットワーク的なものという部分でアジア人として不利ではあったんです。でも逆に、どこにも属さないからウケたというのもあると思うので
。 SKY-HI:確かに聴いた瞬間に「あ、starRoだ!」という感じの、タギングされたサウンドメイキングみたいなのがありました。
starRo:ありがとうございます。
SKY-HI:いやホント、シンプルにファンなので楽しく聴かせていただいてます(笑)。
starRo:(笑)。
starRoが多様な発信をする理由「いままで見た景色をみんなにシェア」
starRoは音楽プロデューサー意外にも、DJ、マルチ・インストゥルメンタリストといった顔も持つ。starRoはどのようなきっかけで、独自の目線による発信をすることになったのだろうか。SKY-HI:starRoさんが面白いなと思うのは、アーティストとビジネスとしての側面とか、アーティストのメンタルヘルスとか、そういったところにもすごく言及されていることが多いと思います。「まさにこういうこと」というのがすごく多かったりするんです。「代弁していただいてありがとうございます!」というのも本当に多い。
starRo:(笑)。
SKY-HI:実際に表立ってそういった発言をしていくようになったのは、なにかきっかけはあるんですか?
starRo:自分自身も音楽家として普通の道を歩んでいるという感覚はないんです。そういった意味では、自分から見える景色みたいなものは、ある程度特殊なのかなと思っていて、そういうところを共有したいと思っているのが1つです。グラミーのあとにコライト・セッションとかいろいろな活動の形態を通ってきて、今に落ち着いてきているところがあります。そういった意味でもとりあえず、今まで見た景色をみんなにシェアすることで「こういう風にしなさい」という意味じゃなくて、それがアーティスト活動のヒントになればなというところですかね。今はいろいろな活動形態ができる時代なので、そういった意味でもお役に立てればなと思っています。
SKY-HI:自分が悩んでいたり考えていることって「すごく局所的なことなのでは?」と思うことが多かったりするので、ああいうことをおっしゃっている方がいるのは、すごく心強かったんです。
starRoの最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。
『ACROSS THE SKY』のワンコーナー「IMASIA」では、ラッパーのSKY-HIがラップ、ヒップホップを軸にした切り口で、アジアのカルチャーを追う。放送は毎週日曜の10時40分から。
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2020年8月30日28時59分まで
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番組情報
- ACROSS THE SKY
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毎週日曜9:00-12:00