J-WAVEで放送中の番組『SOCIEDAD GASTRONOMICA』(ナビゲーター:横山エリカ・馬場康夫)。5月30日(土)のオンエアでは、「6月の天ぷら」をテーマに、オススメの天ぷらネタを紹介した。
■6月にオススメの天ぷらネタを紹介
6月は、天ぷらのおいしいネタがそろう季節。オンエアでは、築地場外市場にある鮮魚店「京富」代表・門井直也さんに旬の天ぷらネタを訊いた。
馬場:天ぷらにするとおいしいギンポという魚は、幻の魚と言われていると聞きました。
門井:そんなに幻でもないんですけどね。あまり扱っている店がないからじゃないかな。天ぷら屋さんでも、よっぽどこだわってないと使わないかなって気がしますね。ギンポはおいしく食べられる時期が限られていて、夏前、ちょうど今ぐらいが食べごろです。それ以外の時期だと、あまりおいしくないんですよ。それと、仕込むのが大変なんです。アナゴみたいに開いて、骨を抜くか叩くかしないといけない。今の職人さんだと知らない人が多いんじゃないかな。
馬場:そういうことなんだ。でも、昔からギンポは天ぷらの至高の食材って言いますよね。
門井:そうですね。「ギンポあります」って書かれた店があったりしてね。
馬場:キスは一年中ありますが、今が旬だと聞きました。なぜ今が食べ頃なのでしょうか?
門井:キスは夏場になると産卵する魚で、今は卵を持つために栄養を蓄えている状態なんです。蓄えた栄養を卵に注ぎ込むので、産卵を終えると魚が疲れちゃう。だから、今が一番いい状態です。
馬場:なるほど。他に旬なネタはありますか?
門井:アナゴですね。今が一番いいんじゃないですか。あとはメゴチとハゼもオススメです。メゴチは、今はあまり獲れなくて高いんですよね。ほかにも、タチウオもいいですね。
馬場:タチウオって天ぷらになるんですか?
門井:なります。天ぷらや唐揚げにするとおいしいです。身が軽くてフワッと揚がります。ビールに最高に合います。他には、ホウボウも天ぷらに合いますよ。深海魚のメヒカリもおいしいです。
馬場:6月はいろんな魚の天ぷらが食べられるんですね。
■エビの天ぷらを最初に食べたほうがいい理由
続いて、明治23年創業「天ぷら魚新」の店長・宮崎神二さんから話を聞いた。
馬場:天ぷらのネタとして、エビもこの季節から出てきますよね。
宮崎:エビは正直に言って、天然物もありますが、養殖でも十分です。天然物とほとんど変わらないです。あとは天ぷら屋が何グラム使うのか、そういう違いだけですね。うちは10センチぐらい、25グラムのエビを使っています。
馬場:アオリイカもこの季節が旬だと聞きました。
宮崎:うちの店でもスミイカかアオリイカを使います。アオリイカは春から秋まであります。身が厚くてねっとりとした歯ざわりでおいしいですよ。
馬場:谷中生姜も今の季節ですか?
宮崎:昔から夏の天ぷらのタネですね。もう出はじめています。
馬場:あとはキス、ギンポ、エビ、アオリイカが、この季節の旬ですね。
宮崎:まさに今の季節。天ぷらのタネとして外せないっていうものがあると思うんですよ。天ぷらにキスもメゴチもアナゴも入ってないってなると、ちょっとさみしいでしょ。やっぱりエビが一番なんですよね。
馬場:前から訊きたかったんですけど、天ぷら屋さんはどうして最初がエビなんですか?
宮崎:寿司屋がマグロだとすると、天ぷら屋はエビなんですよ。なぜエビなのかと言うと、一番繊細な味だからです。いきなりアナゴを食べたら重いじゃないですか。
馬場:(笑)。
宮崎:好きなら最初に食べても別に悪いことはないですけどね。でも通常、コースからってなると一番繊細なエビからスタートします。
馬場:だいたい2回出てきますよね。
宮崎:そうなんです。おいしいエビを食べて「このあとはどんな味の天ぷらが食べられるだろう」と期待してもらうために、エビからスタートするんです。
馬場:なるほど。
『SOCIEDAD GASTRONOMICA』では、毎週、料理人やグルメ・食材などの知識人たちが番組(秘密結社)に集い、最新の食についての世間話、世界の郷土料理について語り、時には食べ歩きをおこなう。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年6月6日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『SOCIEDAD GASTRONOMICA』
放送日時:毎週土曜 18時-18時54分
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/sociedad/
■6月にオススメの天ぷらネタを紹介
6月は、天ぷらのおいしいネタがそろう季節。オンエアでは、築地場外市場にある鮮魚店「京富」代表・門井直也さんに旬の天ぷらネタを訊いた。
馬場:天ぷらにするとおいしいギンポという魚は、幻の魚と言われていると聞きました。
門井:そんなに幻でもないんですけどね。あまり扱っている店がないからじゃないかな。天ぷら屋さんでも、よっぽどこだわってないと使わないかなって気がしますね。ギンポはおいしく食べられる時期が限られていて、夏前、ちょうど今ぐらいが食べごろです。それ以外の時期だと、あまりおいしくないんですよ。それと、仕込むのが大変なんです。アナゴみたいに開いて、骨を抜くか叩くかしないといけない。今の職人さんだと知らない人が多いんじゃないかな。
馬場:そういうことなんだ。でも、昔からギンポは天ぷらの至高の食材って言いますよね。
門井:そうですね。「ギンポあります」って書かれた店があったりしてね。
馬場:キスは一年中ありますが、今が旬だと聞きました。なぜ今が食べ頃なのでしょうか?
門井:キスは夏場になると産卵する魚で、今は卵を持つために栄養を蓄えている状態なんです。蓄えた栄養を卵に注ぎ込むので、産卵を終えると魚が疲れちゃう。だから、今が一番いい状態です。
馬場:なるほど。他に旬なネタはありますか?
門井:アナゴですね。今が一番いいんじゃないですか。あとはメゴチとハゼもオススメです。メゴチは、今はあまり獲れなくて高いんですよね。ほかにも、タチウオもいいですね。
馬場:タチウオって天ぷらになるんですか?
門井:なります。天ぷらや唐揚げにするとおいしいです。身が軽くてフワッと揚がります。ビールに最高に合います。他には、ホウボウも天ぷらに合いますよ。深海魚のメヒカリもおいしいです。
馬場:6月はいろんな魚の天ぷらが食べられるんですね。
■エビの天ぷらを最初に食べたほうがいい理由
続いて、明治23年創業「天ぷら魚新」の店長・宮崎神二さんから話を聞いた。
馬場:天ぷらのネタとして、エビもこの季節から出てきますよね。
宮崎:エビは正直に言って、天然物もありますが、養殖でも十分です。天然物とほとんど変わらないです。あとは天ぷら屋が何グラム使うのか、そういう違いだけですね。うちは10センチぐらい、25グラムのエビを使っています。
馬場:アオリイカもこの季節が旬だと聞きました。
宮崎:うちの店でもスミイカかアオリイカを使います。アオリイカは春から秋まであります。身が厚くてねっとりとした歯ざわりでおいしいですよ。
馬場:谷中生姜も今の季節ですか?
宮崎:昔から夏の天ぷらのタネですね。もう出はじめています。
馬場:あとはキス、ギンポ、エビ、アオリイカが、この季節の旬ですね。
宮崎:まさに今の季節。天ぷらのタネとして外せないっていうものがあると思うんですよ。天ぷらにキスもメゴチもアナゴも入ってないってなると、ちょっとさみしいでしょ。やっぱりエビが一番なんですよね。
馬場:前から訊きたかったんですけど、天ぷら屋さんはどうして最初がエビなんですか?
宮崎:寿司屋がマグロだとすると、天ぷら屋はエビなんですよ。なぜエビなのかと言うと、一番繊細な味だからです。いきなりアナゴを食べたら重いじゃないですか。
馬場:(笑)。
宮崎:好きなら最初に食べても別に悪いことはないですけどね。でも通常、コースからってなると一番繊細なエビからスタートします。
馬場:だいたい2回出てきますよね。
宮崎:そうなんです。おいしいエビを食べて「このあとはどんな味の天ぷらが食べられるだろう」と期待してもらうために、エビからスタートするんです。
馬場:なるほど。
『SOCIEDAD GASTRONOMICA』では、毎週、料理人やグルメ・食材などの知識人たちが番組(秘密結社)に集い、最新の食についての世間話、世界の郷土料理について語り、時には食べ歩きをおこなう。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年6月6日28時59分まで)
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番組名:『SOCIEDAD GASTRONOMICA』
放送日時:毎週土曜 18時-18時54分
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