Vaundy、曲ごとに雰囲気が違う理由は? 「PCで最初に出した音」でメイン楽器が決まることも

ファーストアルバム『strobo』をリリースしたVaundyが5月31日(日)、J-WAVEで放送中の番組『SAISON CARD TOKIO HOT 100』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)にリモートで初出演。アーティスト名の由来や、音楽だけでなくアートワークも自ら手がける理由について語った。


■アーティスト名の由来は学生時代のアクシデントから

Vaundyというアーティスト名は、中学生時代のあだ名だったのだという。

クリス:アーティスト名はどこからつけたんですか?
Vaundy:中学校のときについたあだ名をそのままずっと使っています。
クリス:なんでVaundyなの?
Vaundy:健康診断のときにむかってくる人とぶつかっちゃって、それで壁に跳ね返ったら「バウンドボール」と呼ばれるようになって、そこから進化をしていってVaundyになりました。
クリス:じゃあVaundyはバウンドからきているわけですね。
Vaundy:そうです(笑)。
クリス:なるほど、なんで「B」じゃなくて「V」なの?
Vaundy:普通に「B」だと印象がつかないかなと思って、「V」にしました。


■有名アーティストを排出した塾で音楽を学ぶ

Vaundyは現在、19歳。大学でデザインを勉強中だ。音楽については高校時代から、ある「塾」で学んでいる。

Vaundy:「音楽塾ヴォイス」というところに通っていて、音楽理論(の勉強)だったりギターの練習だったりをそこでしています。
クリス:専門学校じゃなくて、そういう塾があるんだ。有名なの?
Vaundy:YUIさんや絢香さんといったアーティストを輩出しています。
クリス:そうなんだ! ビッグスターを輩出している「ヴォイス」からVaundyという。Voiceも「V」だから、そこからVaundyの「V」も……関係ないか。
Vaundy:それもあるかもしれないですね(笑)。
クリス:取って付けたでしょ。
Vaundy:あはは。
クリス:「ヴォイス」はどのくらい通っているの?
Vaundy:高校2年生からなので、今年で4年目になります。


■マルチなクリエイターを目指して

大学でデザインを学ぶVaundyは、ミュージックビデオなどアートワークも自ら手がけている。

Vaundy:クリエーターさんと一緒にやることが多いですね。自分で監修をしている感じです。
クリス:今はプロのミュージシャンなわけだけど、大学でデザインを専攻したということは、どこかでデザインの仕事もしたいというのはあった?
Vaundy:将来的にはマルチアーティストとしてやっていきたいので、デザインや服飾もやってみたいし、グッズに関してももっと手を伸ばしていきたいです。

5月28日に発売開始した初のオフィシャルグッズは、わずか30分ほどで、すべてのアイテムが完売した。

クリス:マーチャンダイジング系をトータルで全部やりたいみたいなことだよね。Vaundyにとって、音楽やデザインというのは同じものなのかな。
Vaundy:できあがるものや作る過程が違うだけで、ものづくりは全部同じだと思っています。今、音楽で培っているものをそのままデザインとかにも活かしていけたらな、と。
クリス:今はツールやテクニックも身近になって、望めばネットを介して入手することができる。昔はそれが可能じゃなかったから「餅は餅屋」だったけど、今はみんなできるようになったものね。
Vaundy:みんな手を伸ばしたり買ったりすれば、なんでもできる時代ですよね。
クリス:アーティストにとってライブはファンと接する総本山みたいなスタンスのなかで、マーチャンダイジング、デザインだったりはアイコンビジネス的に言うと同じかもしれないもんな。
Vaundy:やっぱり「自分でやったほうが早くね?」と感じるアーティストが、これから増えると思います。

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■世界的ポップスターから突然のラブコール

Vaundyの音楽は海外からも注目も集めており、世界的ポップスターLauv(ラウヴ)のグローバルリミックスアルバム『~how I'm feeling~(the extras)』に参加。Vaundyが手掛けた『Modern Loneliness(Vaundy Remix)』が配信されている。

クリス:Lauvからリミックスのオファーが届いたんでしょ?
Vaundy:そうなんです。突然「ヒュッ」と届いて(笑)。
クリス:Lauvは『TOKIO HOT 100』でもチャートインしている、けっこうアメリカでは新世代ポップスターですけれども、どうしてVaundyのことを知ったんだろうね?
Vaundy:YouTubeで日本のことを調べていたら出てきたのかな? ありがたいことに。
クリス:そういう意味ではマーケットもグローバルになってきているから面白いよね。
Vaundy:昔も「音楽は夢があるな」ってなってましたけど、現代はさらにグローバル化が進んでいるので、本当に夢があるなという。
クリス:新しい方程式というかマップができていないから、逆に楽しいかもしれないよね。

リミックスは初挑戦ということで、8回も作り直したという。

Vaundy:めちゃくちゃ大変で。
クリス:向こうからダメ出しがきたの?
Vaundy:僕のほうで「これは違うな」とやり直して、珍しく大変でした。
クリス:「やんなきゃよかった」と思った?
Vaundy:いやいや、そんなことはないですよ(笑)。
クリス:人の作品だと普段の制作とは全然違うんだ。
Vaundy:やっぱりメロディーの質とかが僕と全然違うので、僕のサウンドとのギャップだったりとかがけっこうあって「うわ、難しいなここ」とか。あとは展開がA、B、Cとかではないので構成が難しくて、どこまでVaundyっぽくできるかな?というのを研究して、今出ている形になりました。

Lauv側からの調整依頼は、一切なかったそうだ。

Vaundy:渡したらもうOKで、すぐに(世に)出ていたみたいな感じで(笑)。
クリス:それだけ評価されるということは、すばらしいことだと思います。
Vaundy:ありがたいです。


■音楽のルーツは? ディグって探す



番組では『東京フラッシュ』をオンエア。『strobo』の収録曲は同曲と、『僕は今日も』『怪獣の花唄』『Bye by me』がTOKIO HOT 100チャートにランクインしている。

クリス:すごいね! なかなかないよ、こんなにガンガン入るのは。
Vaundy:ほんとにありがとうございます。マジで嬉しいです。
クリス:鍵盤で作ったような曲もあれば、ギターで作ったような曲もあるね。メインはなんなの?
Vaundy:僕は演奏がまだまだ下手くそなので定まっていないんですけど、パソコンで作り始めたときに最初に出した音がメインになったりしているのかなと思います。
クリス:なるほど。(楽曲を聴いていると)いろんなスタイルがあるよね。いいことですよね。『東京フラッシュ』はどういうテーマで作ったの?
Vaundy:『東京フラッシュ』はJ-WAVEで流してもらおうと思って作った曲なんです。
クリス:あはは! そうなんだ。「東京」というワードを入れると、かかりやすいかもしれないですね(笑)。Vaundyはどこ出身なの?
Vaundy:東京です。
クリス:東京っ子なんですね。



シティポップやバンドサウンドからEDMの要素を取り入れた楽曲まで、ジャンルにとらわれないVaundy。自身が強く影響を受けたものを訊かれると……。

Vaundy:僕はルーツミュージックがたしかではなくて、そのときに好きだった音楽が影響していて。『東京フラッシュ』を作ったときは、そういう音楽ばっかり聴いていたんです。シティポップと呼ばれるもの。レコメンド機能が優れているので、そういうのから情報を得て作ってみた感じなんです。

今よく聴いているのは、half・alive。以前、J-WAVE『SONAR MUSIC』に、大河ドラマ『麒麟がくる』音楽プロデューサー・備耕庸が出演した際にもイチオシしたアーティストだ。

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Vaundy:ディグって見つけました。
クリス:世界にあふれる膨大な音楽から、今の自分のテイストに合ったものが出てくるのはいいよね。
Vaundy:発信する側のアーティストとしてはキツいところもあるかもしれないですけど、聴く人が選べるようになったのはいいですよね。

10月にはZepp Hanedaでのワンマンライブも予定するVaundy。まだライブの経験は浅いが、バンドも入れつつ、「ぶちあげ盛り上げでいきたい」と意気込みを語った。

今後の目標は、「日本一になってから海外に行きたいので、日本一になりたいです!」と語る。クリスも「TOKIO HOT 100チャートの1位を狙ってください」とエールを送った。最新情報は、公式サイトまで。

『SAISON CARD TOKIO HOT 100』ではさまざまなデータをもとに、世界の音楽シーンからJ-WAVEが厳選した100曲をカウントダウン。ゲストを招いたトークコーナーにも注目。放送は毎週日曜の13時から。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年6月7日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:『SAISON CARD TOKIO HOT 100』
放送日時:毎週日曜 13時-16時54分
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/tokiohot100/

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