鼻づまりには「ハミング」がいい!? 海外の病院で研究したところ…

J-WAVEで放送中の番組『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「SUNSTAR PLEASURE PICK UP!」。5月4日(月)のオンエアは、日本耳鼻咽喉科学会専門医の北西 剛が、花粉症のセルフケアをクイズ形式で紹介した。


■鼻づまりや風邪を予防してくれるハミング

多くの人が悩まされる花粉だが、関東地方ではほぼ1年を通して花粉症の原因になる様々な種類の花粉が飛散している。5月はヒノキやカモガヤなどのシーズンだ。北西は花粉症について、以下のようなクイズを出題した。

問題:次のうち、花粉症や副鼻腔炎のセルフケア法として正しいのはどれでしょうか。

1.鼻を鳴らす
2.好きな歌の歌詞を全て「あ」に変えて歌う
3.ハミングをする

別所:鼻を通すという意味では、直感で3番です。3番のハミングをするにします。

別所の予想通り、正解は3番の「ハミングをする」。ハミングによる実験結果や期待できる効果とは?

北西:スウェーデンのある病院で行った実験によると、ハミングをすると通常の鼻呼吸をしているときと比べて、鼻の中の一酸化窒素という物質の濃度が15倍に上昇したと報告されています。この一酸化窒素には、血管を広げる作用があるだけでなく、鼻腔と副鼻腔粘膜の繊毛運動を促進する効果があることもわかってきています。つまり、これらの作用によって、ハミングをすることで鼻の中への細菌やウイルスの侵入を防ぐ効果が期待できるのではないかと考えられています。花粉症や副鼻腔炎になると鼻が詰まって、寝ている間に口呼吸になってしまい、朝起きると口の中が渇く、頭が重いなどの不調を感じることがあります。そういった方は、日ごろからハミングを心がけて鼻の通りをよくしておくといいでしょう。ハミングはラクな鼻呼吸を行うためだけでなく、風邪の予防としても効果が期待できます。ぜひ参考にしてみてください。


■食生活改善で、免疫力アップに役立つ「LPS」をチャージ!

花粉症や副鼻腔炎対策のためのセルフケア法として、ハミング以外には、食生活の改善もおすすめだ。食材としては、ヒラタケ、めかぶ、レンコンを取り入れるといいという。免疫力アップに役立つ成分「LPS」が豊富な食材なのだとか。

北西:LPSとは、ある種の細菌の細胞の一成分。英語ではリポポリサッカライド、日本語ではリポ多糖と呼ばれています。LPSは私たちの免疫細胞に作用して、免疫の働きを正常にしてくれます。特に、免疫細胞の中心になるのがマクロファージという細胞です。マクロファージは花粉からホコリ、がん細胞まで体内のあらゆる不要物を処理してくれる、いわば体の掃除屋さんです。LPSはマクロファージの働きを高めて免疫のバランスを整えるので、免疫が過剰に反応しているアレルギー性疾患である花粉症の症状に役立つと考えられています。ですから、LPSが豊富な食材を、日々の食事を取り入れるといいでしょう。

花粉症や副鼻腔炎、鼻づまりについてさらに詳しく知りたい場合は、北西の最新著書『慢性副鼻腔炎を自分で治す (つらい鼻づまりがスッキリ!)』(マキノ出版)もぜひチェックしてほしい。

『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』のワンコーナー「SUNSTAR PLEASURE PICK UP!」では、日々の生活をポジティブにする「健康」と「美」のトピックスを様々な視点で紹介している。放送は月曜~木曜の6時30分頃から。お楽しみに!

【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/tmr

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