J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』のワンコーナー「MUSIC+1」(ナビゲーター:サッシャ・増井なぎさ)。4月16日(木)のオンエアでは、雑誌『Pen』の5月1・15日合併号「完全保存版・井上陽水が聴きたくて。」とコラボ。シンガーソングライターの吉澤嘉代子が井上陽水の魅力を語った。
■ミュージシャンになって改めて感じた井上陽水の魅力
サッシャが「生まれたとき、いや生まれる前から“井上陽水さん好き”で間違ってないですか?」と尋ねると、吉澤は「父が陽水さんの大ファンなので、おそらく私が母のお腹の中にいた頃から聴いていたと思います」と回答。ミュージシャンになって改めて感じた井上陽水の魅力とは……。
吉澤:大人の世界だったり子どもの頃の情景だったり、さまざまな曲を書かれている中心に陽水さんがいて、その存在がオシャレでスマートでつかめないというのが、すごくポイントだなと思っています。やっぱり存在感がすごい方だなと改めて思います。
増井:陽水さんと言えば、唯一無二の歌詞の世界も大きな魅力です。言葉選びの点だと、どんなところに惹かれていますか?
吉澤:歌詞が大好きです。距離感がすごくいいなって。……すごく上から目線ですね(笑)。
サッシャ:いいんですよ、ファンなら。
吉澤:距離感がすごくいい塩梅だなと思っていて。「書ききらない」みたいな。たとえば愛の歌だとしても、それを書ききらないことで愛を伝える感じだったり。私がすごく好きなところは、恋人だったり家族だったり、親しい関係を描くときでも、冷ややかな目線が1つあって、それにハッとする。「ひどい人間!」みたいなフレーズが入ってくるんですけど、でもそれがわかる。人間らしいなと思って愛してしまいますね。
吉澤はリスナーとシェアする陽水の曲として『決められたリズム』をチョイス。選んだ理由を「このご時世で、みなさんはたぶん情報に疲れたり、すごく将来が不安だったりすると思うんです。だけどこの曲は、原点に返るというか、憧憬を描いていてすごく癒される。沁みるなと私は思います」と語った。
■吉澤嘉代子がひも解く『帰れない二人』の世界
井上陽水の楽曲『帰れない二人』は、1973年に発売された日本初のミリオンセラーを記録した名盤『氷の世界』に収録されている。『帰れない二人』は、忌野清志郎との合作で、今も陽水のライブで披露される名曲中の名曲だ。
吉澤:『帰れない二人』が大好きで、この曲の続編というような気持ちで書いた私の曲が『残ってる』という曲なんです。
サッシャ:アンサーソングを作りたくなるほど好きなんですね。
吉澤:「アンサーソングを作るぞ」と思って作ったわけじゃなかったんですが、自分のなかでも大事な音楽の要素として体に染み込んでいたので。
サッシャ:『帰れない二人』のどこが魅力で、どんなアンサーを自分なりに込めたんでしょうか。
吉澤:子どもの頃は『帰れない二人』って悲しい曲だと思っていたんです。「この二人、帰れないんだ。かわいそう」と思ったんです。大人になってそれを歌っていたときに、母に「もっと楽しそうに歌ったら」って言われて。「だってこれ、帰れなくてかわいそうじゃない?」って話をしたら「この二人は帰れないのが幸せなんだよ」というふうに言われたんです。そのときに母の大人加減にびっくりして(笑)。「あ、そうか。帰れないことが二人のロマンチックなんだ」というふうに思いました。この曲の中にあまり感情表現が入っていないというか、人によって聴き方が変わるのがすごく魅力的だなと私は思いました。
サッシャ:だからこその『残ってる』なんですね。
吉澤:そうですね。『帰れない二人』もいつかは帰るんだろうなと思って、帰ったあとのお話を曲にしてみました。
サッシャ:女の子目線で。
吉澤:そうですね。
サッシャ:いいですね。ちなみにこの『残ってる』は、陽水さんにCDもお渡ししたんですね。
吉澤:お渡ししました。ライブのあとにご挨拶をさせていただく機会があって、「井上です」ってご本人が挨拶にいらしてくださって、それでCDをお渡ししました。でもどんなことが起きたのか覚えてないです。
サッシャ:それこそ“夢の中”(笑)。
吉澤:夢の中で、緊張しちゃって覚えてないです(笑)。
2019年に音楽活動50周年を迎えた陽水について、吉澤は「ユーモアがすばらしくて大好き。今の音楽を作る人が音楽ととる距離感もすごくいいバランスなんじゃないかなと思うんです。勉強になります」と尊敬の念を込めてコメントした。
J-WAVE『STEP ONE』のワンコーナー「MUSIC+1」では、ゲストとして毎回話題のミュージシャンが登場する。放送は月曜~木曜の12時5分ごろから。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年4月23日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-12時30分
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/stepone
■ミュージシャンになって改めて感じた井上陽水の魅力
サッシャが「生まれたとき、いや生まれる前から“井上陽水さん好き”で間違ってないですか?」と尋ねると、吉澤は「父が陽水さんの大ファンなので、おそらく私が母のお腹の中にいた頃から聴いていたと思います」と回答。ミュージシャンになって改めて感じた井上陽水の魅力とは……。
吉澤:大人の世界だったり子どもの頃の情景だったり、さまざまな曲を書かれている中心に陽水さんがいて、その存在がオシャレでスマートでつかめないというのが、すごくポイントだなと思っています。やっぱり存在感がすごい方だなと改めて思います。
増井:陽水さんと言えば、唯一無二の歌詞の世界も大きな魅力です。言葉選びの点だと、どんなところに惹かれていますか?
吉澤:歌詞が大好きです。距離感がすごくいいなって。……すごく上から目線ですね(笑)。
サッシャ:いいんですよ、ファンなら。
吉澤:距離感がすごくいい塩梅だなと思っていて。「書ききらない」みたいな。たとえば愛の歌だとしても、それを書ききらないことで愛を伝える感じだったり。私がすごく好きなところは、恋人だったり家族だったり、親しい関係を描くときでも、冷ややかな目線が1つあって、それにハッとする。「ひどい人間!」みたいなフレーズが入ってくるんですけど、でもそれがわかる。人間らしいなと思って愛してしまいますね。
吉澤はリスナーとシェアする陽水の曲として『決められたリズム』をチョイス。選んだ理由を「このご時世で、みなさんはたぶん情報に疲れたり、すごく将来が不安だったりすると思うんです。だけどこの曲は、原点に返るというか、憧憬を描いていてすごく癒される。沁みるなと私は思います」と語った。
■吉澤嘉代子がひも解く『帰れない二人』の世界
井上陽水の楽曲『帰れない二人』は、1973年に発売された日本初のミリオンセラーを記録した名盤『氷の世界』に収録されている。『帰れない二人』は、忌野清志郎との合作で、今も陽水のライブで披露される名曲中の名曲だ。
吉澤:『帰れない二人』が大好きで、この曲の続編というような気持ちで書いた私の曲が『残ってる』という曲なんです。
サッシャ:アンサーソングを作りたくなるほど好きなんですね。
吉澤:「アンサーソングを作るぞ」と思って作ったわけじゃなかったんですが、自分のなかでも大事な音楽の要素として体に染み込んでいたので。
サッシャ:『帰れない二人』のどこが魅力で、どんなアンサーを自分なりに込めたんでしょうか。
吉澤:子どもの頃は『帰れない二人』って悲しい曲だと思っていたんです。「この二人、帰れないんだ。かわいそう」と思ったんです。大人になってそれを歌っていたときに、母に「もっと楽しそうに歌ったら」って言われて。「だってこれ、帰れなくてかわいそうじゃない?」って話をしたら「この二人は帰れないのが幸せなんだよ」というふうに言われたんです。そのときに母の大人加減にびっくりして(笑)。「あ、そうか。帰れないことが二人のロマンチックなんだ」というふうに思いました。この曲の中にあまり感情表現が入っていないというか、人によって聴き方が変わるのがすごく魅力的だなと私は思いました。
サッシャ:だからこその『残ってる』なんですね。
吉澤:そうですね。『帰れない二人』もいつかは帰るんだろうなと思って、帰ったあとのお話を曲にしてみました。
サッシャ:女の子目線で。
吉澤:そうですね。
サッシャ:いいですね。ちなみにこの『残ってる』は、陽水さんにCDもお渡ししたんですね。
吉澤:お渡ししました。ライブのあとにご挨拶をさせていただく機会があって、「井上です」ってご本人が挨拶にいらしてくださって、それでCDをお渡ししました。でもどんなことが起きたのか覚えてないです。
サッシャ:それこそ“夢の中”(笑)。
吉澤:夢の中で、緊張しちゃって覚えてないです(笑)。
2019年に音楽活動50周年を迎えた陽水について、吉澤は「ユーモアがすばらしくて大好き。今の音楽を作る人が音楽ととる距離感もすごくいいバランスなんじゃないかなと思うんです。勉強になります」と尊敬の念を込めてコメントした。
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— Pen Magazine (@Pen_magazine) April 15, 2020
J-WAVE『STEP ONE』のワンコーナー「MUSIC+1」では、ゲストとして毎回話題のミュージシャンが登場する。放送は月曜~木曜の12時5分ごろから。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年4月23日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-12時30分
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/stepone