元ブルゾンちえみ with B・コージ、アメフト選手に「10年ぶりに復帰」したワケ

J-WAVEで放送中の番組『TRUME TIME AND TIDE』(ナビゲーター:市川紗椰)。4月11日(土)のオンエアでは、「ブルゾンちえみ with B」の元メンバーで、日本社会人アメリカンフットボールリーグ「Xリーグ」の選手として活動を始めたコージ・トクダ(徳田浩至)をゲストに迎え、選手に復帰した理由や今後の目標を伺った。


■ずっとアメフトに育てられてきた

ブルゾンちえみとのユニット「ブルゾンちえみ with B」や、お笑いコンビ「ブリリアン」として知られるコージだが、今年ブリリアンを解散し、個人の活動と同時にアメリカンフットボール(以下、アメフト)の世界に挑戦することになった。

市川:現在はどのような活動をされていますか?
コージ:3月にアメフトに復帰すると発表したばかりです。練習が6月半ばくらいになるのでは、と言われていますので、アメフトの活動自体はまだやっていないんですよ。今は主にタレントとして活動しています。

現在32歳のコージは、高校、大学とアメフト選手として活躍。今回、10年ぶりの復帰となる。

市川:何をきっかけに復帰を決めたんですか?
コージ:僕はアメフトに育てられたとずっと思ってきたし、それを言ってきました。その中で2017年にブルゾンちえみさんと一緒に「ブルゾンちえみ with B」として活動させていただいて、ここでもう一度アメフトを売りたいと思い、気分的には上がっていました。僕はSNSで「この試合に行ってきた」とか「アメフトってこんなに面白いスポーツなんだよ」とか、いろいろ発信をしてきたんですけど、僕の思うようにアメフト自体が盛り上がらなかったんです。そういう悔しい気持ちがずっとありました。
市川:ずっとアメフトへの思いがあったんですね。
コージ:「ブリリアン」を解散して僕一人で活動することになったので、たとえ僕がケガをしたとしても自分の責任になるだけだから、アメフトに復帰しようと思いました。


■アメフト選手全体の考えを変えていきたい

コージはアメフトの魅力について、こう語る。

コージ:アメフトはかなりお客さんに寄り添ったスポーツだと思っています。観客は次のプレーをああだ、こうだと予測して、いざフィールドで選手が予測と違ったプレーをしたときに「なにやってるんだ!」とか叫んだりして楽しむスポーツだと思っています。もうひとつは、アメフトは4クオーターあるんですけど、その間にチアダンスとかCMとか興業的な仕掛けがあって、人が楽しむ全部の要素が詰まっているスポーツだと思うんですよね。
市川:球技の中ではエンタメ要素が一番強いスポーツですよね。
コージ:今の日本では、フィールドでいいプレーをするためだけの設備ばかりが整っています。それはいいことなんだけど、人が楽しめる要素をうまく活かしきれてないと思います。もう一度お客さんに観に来てもらえるためにはどうしたらいいか、その考えが薄いんじゃないかと感じています。
市川:興業として盛り上げるために、コージさんがあえて選手復帰を選んだ理由は
コージ:僕はアメフトの選手全体の考えを変えていかないといけないと考えています。だけど、同じフィールドに立たないと、僕の言うことを聞いてもらえないのかなと思いました。それに、僕が何より復帰を夢見ていたので、挑戦してみたかった。僕は今32歳なので、アメフトで言えば引退し始める年齢です。みんなが引退しはじめる年齢で始めたら、どんな反応をするんだろうって感覚で、一発ばくちに出ました。

コージはXリーグ「みらいふ福岡SUNS」に加入した。

コージ:「みらいふ福岡SUNS」は先ほど言った、こうやってアメフトを盛り上げたらいいんじゃないかっていう理念と合致したチームなんです。今まで九州にXリーグがなかったんですけど、2017年に創部されたこの新しい福岡のチームから日本のアメフトを盛り上げていこう、と監督が打ち出しているチームです。ここに入れば力を発揮できるんじゃないかと思いました。
市川:相乗効果がすごそうですね。
コージ:監督が僕のひとつ年下で、しかも僕が大学時代にアメフトをやめようと決意した最後の試合の対戦相手だったんです。
市川:すごい!
コージ:引退を決意した相手と10年ぶりに出会い、今度はアメフト界を変えていこうというストーリーを自分の中で作り上げています。
市川:そのストーリーを知っていると観客も熱くなりますよね。
コージ:そうなってくれたらうれしいですね。


■アメフトは相撲的な格闘要素もある

コージはYouTubeやTikTokを通じて情報を発信しているほか、スポーツコミュニティオンラインサロン「Hedgehogs(ヘッジホッグス)」を展開している。

コージ:みんなでアメフトの試合観戦に行こう、という集まりなんですよね。「Hedgehogs」というチームを作って、ひとりじゃなかなか試合に行きづらいけど、みんなで集まれば一緒に行けるじゃないかと。これまでに10試合以上は観に行きましたね。

アメフトを楽しむために必要な視点とは何だろうか。

コージ:たとえば、野球は基本的にピッチャーとバッターのやりとりですよね。アメフトはそのやりとりがどこを観ても行われているんです。
市川:それってどういうことですか?
コージ:僕は試合中ずっと同じ人とぶつかっているんです。ほとんどの選手が、そういう1対1のやりとりばっかりなんです。
市川:へー! そうなんだ。
コージ:どこみても1対1の戦いが楽しめます。観客はボールの行方を追うことが基本ですけど、それに慣れてくればボールがないところのやりとりを楽しめるようになります。
市川:個々の戦いが至る所で繰り広げられているんですね。
コージ:敵の選手にバレないようにボールを隠すんです。それが一番ややこしい。観客も「今、ボールはどこ?」って瞬間がけっこうあるから、そうやって思う人には「もうボール見ないで」と伝えています。球技なのにボールを追わなくていいスポーツ。相撲的な格闘要素もありますからね。


■直近の目標は試合に出ること

最後に、コージは今後の目標について、「みらいふ福岡SUNS」をXリーグで一番の集客力を誇るチームにしたいと語る。

コージ:批判を受けるかもしれないけど、僕は試合に勝ちたいと思っていないんです(笑)。勝利はあとからついてくるものであって、それよりも、一度観戦に来たお客さんがもう一度観に来たいと思う試合にしたい。そこに重きを置いています。だから、勝ちにこだわってお客さんを一切見ない試合であれば、僕はしなくてもいいかなと思っています。
市川:目標を実現するために、最初にしたいことは何ですか?
コージ:試合を観に来てもらえるきっかけとして、まずは僕が試合に出ないといけないですね。

一方で、タレント業の目標はなんと「ハリウッドスター」!

コージ:お芝居は少しかじったんですけど、やっぱり難しいんですよ。でも将来、必ず映画に出演したいと思っています。僕は今までさざ波立てない人生を送ってきたんですよ。ブルゾンさんを盾にして歩んできたので(笑)、一度風を浴びたいと思ってます。

コージと同い年の市川は「高い目標を持ち新たなャレンジをすることが本当に素敵」と、コージの生き方に大きな刺激を受けた様子だった。新しい挑戦が始まるコージの今後にぜひ注目してほしい。

J-WAVE『TRUME TIME AND TIDE』では、革新的な活動によって各界を牽引する人をゲストに迎え、現在の活動についてはもちろん、これまでどのような時を歩んできたのか、そしてこれから先はどのようなビジョンに向かって時を進めていくのかに迫る。放送は毎週土曜の21時から。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年4月18日28時59分まで)
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【番組情報】
番組名:『TRUME TIME AND TIDE』
放送日時:毎週土曜 21時-21時54分
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/timeandtide/

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