miletが「お花をモチーフにした曲」を紹介! デビュー前にできていた自身の楽曲も

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。「SONAR'S ROOM」のコーナーでは、月曜から木曜まで日替わりのアーティストが、今の自分たちの音楽に影響を与えたカルチャーについて語る。2月20日(木)のオンエアでは、木曜担当のmiletが登場。「お花をモチーフにした曲」をテーマに語った。

・安藤裕子『のうぜんかつら(リプライズ)』

『のうぜんかつら(リプライズ)』は、安藤裕子の祖母が先立った祖父のことを想って書いた散文詩を元に作った曲なのだという。

milet:ちょっと落ち着いたピアノと安藤さんの歌声が沁みますね。おばあさまに憧れて「誰かと添い遂げたいな」って思ったそうです。もう、ただただ美しいですね。ノウゼンカズラという花があります。真夏に咲く、オレンジとか赤とか黄色のはっきりした色がきれいなお花です。ラッパ状の花が咲くことから、花言葉は「名声」や「名誉」です。強さもあり可憐さもある花ですね。この曲を聴いていたときは、ノウゼンカズラの花はわからなかったんですけど、探して見てみたら曲の聴こえ方が違いました。ただ切ないだけじゃないのかもしれないなって。おじいさまを思うおばあさまの優しさを、安藤さんの優しさが包み込むという、ぬくもりを凝縮した、そんな歌が大好きです。切ない歌だけど「最後に残るのはいい思い出だったよね」というような、そんな温かい、ほんのり甘みの残るような後味の曲ですね。

miletは「お花は素敵ですよね。プレゼントでもらうと本当に嬉しい。お花をプレゼントに考えた人は本当にすばらしいと思うよ」と話す。

milet:「配置とか色とか花言葉とかを考えて、この花束を作ってプレゼントしてくれたのかな」と思うと、手紙よりも重いメッセージに思うときもあったりします。ライブでいただくお花も、ありがとうございます。大きいお花は、お家に全部は持って帰れないんですけど、プレートとお花をけっこうな量持ち帰って飾って、ドライフラワーにして瓶に入れています。「これはショーケースのときの瓶」とか、ライブごとに分けているんです。見るだけで愛を感じています。花の奥にある、人の「贈る」という感情の愛が本当に嬉しいですよね。

・Bette Midler『The Rose』

『The Rose』は同名映画で主演を務めた女優のBette Midlerが歌ったもので、miletは「女優さんの歌って魅力が深い」とコメントした。

milet:歌詞の言葉の意図をくむことにも長けていて、その深さと優しい表情が浮かぶような歌声がいいですよね。話しかけてもらっているような感覚に陥ります。この曲は大きい愛について歌っているようにも聴こえるし、誰か1人に語っているような歌にも聴こえます。大切な誰かを立たせるため、わかってもらうためのメッセージにも聴こえます。愛によって生きることもできるし、愛によって傷つけられたりもするし、愛を信じられなくなるときもあるけど、きっとそれを信じさせてくれるのも愛なのかもって、そんなふうに教えてもらっている気がします。これは難しいよね(笑)。愛はあまりにも大きすぎる。この曲も花束にたとえると……、まあ花束というより、1輪の花の強さとそのもろさをこの歌から感じることができます。ピアノと歌声の強さってすごいよね。頭に残るメロディとか言葉の印象がストレートに入ってくる。

さらにmiletは「さっきもプレゼントの話をしたけど、最近ハマっている花束の作り方があるんです」という。

milet:カスミソウってあるじゃないですか。小さくて白いカスミソウをたくさん詰めて、主役のバラとかカーネーションを2、3本だけ真ん中に置くという花束がすごく可愛いんです。友だちが作っていたんだけど。バラとかって、たくさんあるとすごく力強い花に思えるけど、ただ1本でそこにあると、実ははかなくて弱いんだなって思う。花という生き物が、すごく人間に見える瞬間があります。花は大好きです。スミレとワスレナグサが私は好き。

・milet『Tell me』

最後にmiletは、自身が2月19日にリリースした5枚目となる新作EP『Prover / Tell me』から『Tell me』を紹介した。この曲も花をモチーフにしているそうだ。

milet:実はデビュー前にはできていた曲なんです。最初のショーケースでも披露したことがある曲で、もしかしたら覚えている方もいらっしゃるかもしれません。私としてもすごく思い入れのある曲です。最初に作ったときは、全編英詞だったんですけれども、今回は日本語の詞も混ぜて、ラブソングというよりは1対1の人間の歌という感じになりました。現在放送中のテレビアニメ『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』(TOKYO MX)でも流していただいた1曲です。この歌も実は花を思い浮かべながら歌いました。凛と咲く花というよりは枯れそうな1輪の花なんですが、それがすごく人間のもろさにつながるなって思いながら歌っています。最後を迎える人と、それを看取る人の歌です。私は枯れそうな花だけど、あなたの愛は水になり、なんとかまだ生きているって。でもやっぱりこの場所に残っていたかったなっていう名残惜しい気持ちも歌った、少し寂しい歌です。最後の重なっていく力強いコーラスが優しい天国への階段みたいな、そんなイメージでこの曲を作り歌っています。

miletが紹介した曲を、この機会にぜひ聴いてみてほしい。

J-WAVE『SONAR MUSIC』のワンコーナー「SONAR'S ROOM」では、月曜から木曜まで日替わりのアーティストがその日のテーマにまつわるトークを展開。時間は22時30分ごろから。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年2月27日28時59分まで)
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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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