J-WAVEで放送中の『~JK RADIO~TOKYO UNITED』のワンコーナー「WORDS FROM THE FIELD」(ナビゲーター:GAKU-MC)。10月11日(金)のオンエアでは、ジュビロ磐田元監督・名波 浩が登場。監督辞任の経緯を語った。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2019年10月18日28時59分まで)
■監督辞任「勝てなかった責任をとる」
名波は、6月にホーム川崎戦を終え、ジュビロ磐田の監督を辞任した。
名波:直近のリーグ戦でセレッソ大阪にアウェイで2-0で負けました。また、JリーグYBCルヴァンカップで北海道コンサドーレ札幌とアウェイで戦う直前にクラブがHPに謝罪文を掲載しました。僕は2年連続クラブに謝罪文を出させてしまっているので、その責任は大きいかなということと、リーグ戦の結果が出なかったので、辞任を決断しました。
GAKU-MCは、名波がJFA 公認S級ライセンス(日本サッカー協会が公認する指導者の免許)を取得する前の努力も知っているため、「いろいろなドラマがあったので、辞任会見は涙なしでは観られなかった」と明かす。名波は、詳しく辞任理由を話した。
名波:クラブの社長、強化部、選手など、なにか問題があったのではなく、確実に大きいのは勝敗。ただ勝てなかったので、その責任をとるということです。チームマネジメントのなかでまとまっているとか、ひとつの方向性とか、年月を重ねるうちに自信はついていたので、そういうことが自分のなかで辞めるきっかけになったわけじゃなく、単純に勝てなかったのが大きいですね。
GAKU-MC:結果って難しいですよね。まとまらなくても勝てるときが、もしかしたらあるかもしれないし。
名波:正直、正解はないんですよ。
GAKU-MC:ないですよね。「これはなあ......」と、予想外で残念に思うこともありましたか?
名波:「ありましたね」というほど、数はなかったです。振り返ってみると......、GAKUさんもライブでステージに立つとき、ひとりではなくバンドがいますよね。一般の会社員の方がグループでプロジェクトを動かすときも。そういう例えをすると、僕はサッカーのなかでは、ひとつの異物というか、ノイズが......結果的に悪い方向に行ってしまった。そのノイズは「自分は正しい。チームはこっちにいってほしい」と思って積極的に言動しているかもしれないけれど、それがチームにとってはマイナスになるということは多々ある。ちょっと言葉でうまく説明するのは難しいけど。
GAKU-MC:わかります。よかれと思ってやっても、それがハマらなくて、どんどん逸れていくときもありますよね。
名波:その舵取りを戻すのが、ちょっとしんどかったですね。
■「家族は名波 浩の一番のサポーターだよ」と...
名波はサポーターからの思いを、しっかりと感じ取っていた。
名波:僕は何があってもついてきてほしいし、ついてきてくれるんだなという信用・信頼を強く持ってずっとやっていました。最後の川崎戦まで毎試合、試合前に僕の応援チャントを歌ってくれてたんです。監督の歌があるなんて、監督として異例だと思うんですけど、それが川崎戦前だけなかったんですよね。ということは、そこで信用・信頼の鎖が切れたという意味合いだったと思うんです。見放された感がね。
GAKU-MC:その日、サポーター席に行かれたんですよね。どういう話をしたんですか?
名波:大ブーイングだったので......。辞めると決めていたので、行って最後の挨拶をしようと。ゴール裏の応援席に「コールリーダー」がいるんですけど、彼に「ここで大きい声で言うとうまく伝わらないから、きみがちゃんと伝えてくれ」「僕はここで辞めるけど、これからも選手の後押しをしてくれ」と。その彼から「こういう結果になったことを真摯に受け止めてくれ」と言われて「それは十分にわかってる。責任は全部僕にあるよ」「あとは頼むね」と言って、そこを離れたんです。大ブーイングを受けているその背中をみながら6歳と9歳の我が子たちが大号泣している姿はちょっとかわいそうでしたけどね。
GAKU-MC:子どもたちは、そうですよね......。でも、「監督になるというのは、そういうものだから」と以前に伝えてあった、ということを覚えています。
苦しい状況に立った名波を、家族がしっかりと支えていた。
名波: 2018年のプレーオフを東京ヴェルディとやって、その前にも辞める決意をしていたので、家族会議をして「俺は辞める」と言ったら、息子以外は泣いてましたね。
GAKU-MC:奥さまは何と言ってました?
名波:「家族は名波 浩の一番のサポーターだよ」と。
■今後は「ファイティングポーズはずっととっている」
名波は4年半の監督業をこう振り返った。
名波:選手とともにチームを強くしていこうという切磋琢磨感はチームの雰囲気として出せたと思う。周りも評価してくれたので、そのへんは自信を持っています。でも、ことごとく勝ち点を拾えなかったのは非常に大きい。
GAKU-MCの「監督をやれてよかったと感じたことは?」という質問には、次のように答えた。
名波:選手の成長を身近で感じたり、思ってもいないプレーや発言をしたり、リーダーシップのなさそうな選手が切羽詰まったゲームのなかやゲーム前に大きな発言をしていて「成長したな」と思ったり、ポジションをコンバートしたときに「思いのほかやれているな」と明るい選手の未来が見えたときですね。
「また監督をすることは?」と訊くと、名波は「もちろんファイティングポーズはずっととっている。元日本代表監督の岡田武史さんが電話で『ファイティングポーズはとっとけよ』と言ってくれました」と意欲も見せた。
次回、10月18日(金)のオンエアでも、引き続き名波に話を訊く。放送は毎週金曜の6時30分頃から。お楽しみに!
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【番組情報】
番組名:『~JK RADIO~TOKYO UNITED』
放送日時:毎週金曜 6時-11時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tokyounited/
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2019年10月18日28時59分まで)
■監督辞任「勝てなかった責任をとる」
名波は、6月にホーム川崎戦を終え、ジュビロ磐田の監督を辞任した。
名波:直近のリーグ戦でセレッソ大阪にアウェイで2-0で負けました。また、JリーグYBCルヴァンカップで北海道コンサドーレ札幌とアウェイで戦う直前にクラブがHPに謝罪文を掲載しました。僕は2年連続クラブに謝罪文を出させてしまっているので、その責任は大きいかなということと、リーグ戦の結果が出なかったので、辞任を決断しました。
GAKU-MCは、名波がJFA 公認S級ライセンス(日本サッカー協会が公認する指導者の免許)を取得する前の努力も知っているため、「いろいろなドラマがあったので、辞任会見は涙なしでは観られなかった」と明かす。名波は、詳しく辞任理由を話した。
名波:クラブの社長、強化部、選手など、なにか問題があったのではなく、確実に大きいのは勝敗。ただ勝てなかったので、その責任をとるということです。チームマネジメントのなかでまとまっているとか、ひとつの方向性とか、年月を重ねるうちに自信はついていたので、そういうことが自分のなかで辞めるきっかけになったわけじゃなく、単純に勝てなかったのが大きいですね。
GAKU-MC:結果って難しいですよね。まとまらなくても勝てるときが、もしかしたらあるかもしれないし。
名波:正直、正解はないんですよ。
GAKU-MC:ないですよね。「これはなあ......」と、予想外で残念に思うこともありましたか?
名波:「ありましたね」というほど、数はなかったです。振り返ってみると......、GAKUさんもライブでステージに立つとき、ひとりではなくバンドがいますよね。一般の会社員の方がグループでプロジェクトを動かすときも。そういう例えをすると、僕はサッカーのなかでは、ひとつの異物というか、ノイズが......結果的に悪い方向に行ってしまった。そのノイズは「自分は正しい。チームはこっちにいってほしい」と思って積極的に言動しているかもしれないけれど、それがチームにとってはマイナスになるということは多々ある。ちょっと言葉でうまく説明するのは難しいけど。
GAKU-MC:わかります。よかれと思ってやっても、それがハマらなくて、どんどん逸れていくときもありますよね。
名波:その舵取りを戻すのが、ちょっとしんどかったですね。
■「家族は名波 浩の一番のサポーターだよ」と...
名波はサポーターからの思いを、しっかりと感じ取っていた。
名波:僕は何があってもついてきてほしいし、ついてきてくれるんだなという信用・信頼を強く持ってずっとやっていました。最後の川崎戦まで毎試合、試合前に僕の応援チャントを歌ってくれてたんです。監督の歌があるなんて、監督として異例だと思うんですけど、それが川崎戦前だけなかったんですよね。ということは、そこで信用・信頼の鎖が切れたという意味合いだったと思うんです。見放された感がね。
GAKU-MC:その日、サポーター席に行かれたんですよね。どういう話をしたんですか?
名波:大ブーイングだったので......。辞めると決めていたので、行って最後の挨拶をしようと。ゴール裏の応援席に「コールリーダー」がいるんですけど、彼に「ここで大きい声で言うとうまく伝わらないから、きみがちゃんと伝えてくれ」「僕はここで辞めるけど、これからも選手の後押しをしてくれ」と。その彼から「こういう結果になったことを真摯に受け止めてくれ」と言われて「それは十分にわかってる。責任は全部僕にあるよ」「あとは頼むね」と言って、そこを離れたんです。大ブーイングを受けているその背中をみながら6歳と9歳の我が子たちが大号泣している姿はちょっとかわいそうでしたけどね。
GAKU-MC:子どもたちは、そうですよね......。でも、「監督になるというのは、そういうものだから」と以前に伝えてあった、ということを覚えています。
苦しい状況に立った名波を、家族がしっかりと支えていた。
名波: 2018年のプレーオフを東京ヴェルディとやって、その前にも辞める決意をしていたので、家族会議をして「俺は辞める」と言ったら、息子以外は泣いてましたね。
GAKU-MC:奥さまは何と言ってました?
名波:「家族は名波 浩の一番のサポーターだよ」と。
■今後は「ファイティングポーズはずっととっている」
名波は4年半の監督業をこう振り返った。
名波:選手とともにチームを強くしていこうという切磋琢磨感はチームの雰囲気として出せたと思う。周りも評価してくれたので、そのへんは自信を持っています。でも、ことごとく勝ち点を拾えなかったのは非常に大きい。
GAKU-MCの「監督をやれてよかったと感じたことは?」という質問には、次のように答えた。
名波:選手の成長を身近で感じたり、思ってもいないプレーや発言をしたり、リーダーシップのなさそうな選手が切羽詰まったゲームのなかやゲーム前に大きな発言をしていて「成長したな」と思ったり、ポジションをコンバートしたときに「思いのほかやれているな」と明るい選手の未来が見えたときですね。
「また監督をすることは?」と訊くと、名波は「もちろんファイティングポーズはずっととっている。元日本代表監督の岡田武史さんが電話で『ファイティングポーズはとっとけよ』と言ってくれました」と意欲も見せた。
次回、10月18日(金)のオンエアでも、引き続き名波に話を訊く。放送は毎週金曜の6時30分頃から。お楽しみに!
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【番組情報】
番組名:『~JK RADIO~TOKYO UNITED』
放送日時:毎週金曜 6時-11時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tokyounited/